クニの部屋 -北武蔵の風土記-

郷土作家の歴史ハックツ部屋。

“ムジナもん”と遊びませんか?(44) ―島清肉店のコロッケ―

2009年12月14日 | ムジナもんの部屋
ムジナもんも行った「島清肉店」さん。
(詳しくは「ムジナもん探訪記」参照)
http://www.city.hanyu.lg.jp/kurashi/madoguchi/kikaku/02_culture/01_bunka/mujinamon/tanbouki/20090917.html

このお店は大正10年の創業らしい。
大正10年といえば原敬首相が刺殺された年である。

島清肉店さんは“蓮ヶ原通り”に面している。
早く言えば、中央公民館の近くだ。
いまでこそ民家が密集しているが、
「蓮ヶ原」という小字が示すようにかつては湿地帯だったのだろう。
『田舎教師』(田山花袋)に登場する「吹井の家」も近い。

ムジナもんは「通見社」跡碑も訪ねている。
これは自由民権運動の嵐が吹き荒れていた頃、
掘越寛介らが中心となって立ち上げた民権結社跡である。
埼玉県では最大規模を誇り、
社員の“保泉良輔”は“岩倉具視”と会見をしている。

現在NHKで放送されている「坂の上の雲」とは時代が近いが、
視点は全く違う。
テーマも別物だ。
通見社は知る人ぞ知る結社で、羽生が一番誇るべき歴史と言う人もいる。
しかし、いまはすっかり埋もれた存在となっている。
拙稿「北埼玉の草の民」(羽生図書館蔵)を参考にされたし。

ところで、「島清肉屋」さんのある人は、
おそらくぼくと同級生だ。
相手はぼくを知らない。
中学時代の塾の合宿で一緒だったのと、
知人がその人と親しかったのもあって、
こちらが一方的に知っているだけである。

お店へコロッケを買いに行ったついでに声をかけようとしたのだが、
生憎不在だった。
ムジナもんに化かされたかなと思いながら、
コロッケとメンチ、ハムカツを買う。
お昼に食べたが、
その美味さはムジナもんに化かされているわけではあるまい……

※月曜日が定休日



「羽生商店街マップ」(羽生商工会・羽生市商業振興協議会)
これに島清肉店さんの情報が載っている。



羽生夏祭り中の通見社跡碑
拙稿「北埼玉の草の民 ―通見社―」(高鳥邦仁/羽生図書館蔵)参照


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