くまドン旅日記

写真が趣味です。自然の風景、旅行、歴史に興味を持って撮影を続けています。

名所江戸百景078 第67景 逆井のわたし 白サギ(4) 献灯

2013年08月25日 09時30分18秒 | 名所江戸百景
こんにちわ、「くまドン」です。

 今回は、献灯明(けんとうみょう)が行われる江東区(こうとうく)の亀戸天神(かめいどてんじん)の近くにある旧中川(きゅうなかがわ)での撮影奮戦記(ふんせんき)の最終回です。
 下の絵は、広重の名所江戸百景「第67景 逆井のわたし」(夏景)です。

 逆井の渡しは、旧中川と竪川(たてかわ)との合流点にあった渡し舟です。

 「くまドン」は、昨年の亀戸天神の献灯明のあった8月25日午前中に、旧中川でシラサギ撮影を行いました。
 8月最後の休日でしたが、この日まで、シラサギを入れた百景の写真を思うように撮影できず、この日を逃すと、9月になり、秋景になってしまいますので、焦っていました。
 「今日が撮影のタイムリミット」と思って、撮影ポイントに行くと、シラサギが旧中川の護岸にいるのが道路から見えました。自転車で行きましたので、迂回して向かった途中、下の写真のように、都営新宿線の東大島駅の下の護岸から中川口方面を見た所にシラサギがいました。とりあえず、1枚撮影して気持ちを落ちつかせる。

 当日は、江東区でカヌーの試乗体験イベントをしていましたので、今までにないカヌーの数でした。
 絵になりそうなので、とりあえず、撮影開始ですが、肝心のシラサギがカヌーの方向を見て、後ろ頭しか見えません。
 「くまドン」が、右向いてくれないかなと待っていた所、左を向きました。なかなか、思うようには、動いてくれません。
(絵画調)

 「くまドン」は、「いや、そっちじゃない。右向いて!右向いて!」と思いながら、
 さらに、待っていると、右を向いてくれました。すかさず、撮影しました!!!
 シラサギは1羽だけで、中川口の方を向いていますが、カヌーが多数と、橋2つ、青い川面(かわも)と揃いましたので、

 この写真を、広重の名所江戸百景「第67景 逆井のわたし」に対応する「くまドン板」の景(確定・夏景)とさせていただきます。
 (このプログは、名所江戸百景の現代版である「くまドン版」を作ることを第一目標としています。)

 「くまドン」の当初の期待としては、「逆井の渡し」の方を見て撮影したかったのですが、
 撮影後、最初に見つけたシラサギの所に向かう途中で、対岸の大島側へ移動してしまいました・・・・・・・・・・・

 シラサギは2羽いたようです。

 シラサギは、下の写真の右下の護岸にいました。後ろに見える橋は、大島小松川公園の「さくら大橋」と「もみじ大橋」、そして、一番奥が、「逆井の渡し」があった付近に架かる「虹の大橋」です。(広重の絵とは逆方向から見てますが)

 もう少し早く到着していれば、ここで、シラサギとボートの両方を入れて撮影することができたので残念です。
 人工の河川とはいえ、自然に生きている野鳥の撮影ですから、思うようには動いてくれません。
 「くまドン」の8月の休みも終わりで、限られた撮影時間の中では限界で、これで良しとしました。

 ただ、旧中川のシラサギは、人慣れしていて、近づきすぎなければ、あまり逃げないので、撮影はし易いです。
(絵画調) 

 釣り人の中には、シラサギに釣った魚を食べさせる人もいて、シラサギは顔・姿を覚えていて、見つけると、釣れるまで隣で待っているそうです。(昼間のシラサギは休息時間らしく、エサを獲らないでボーとしていることが多いです。)

 この日は、江戸川区の平井(ひらい)と江東区の亀戸の間に架かる「ふれあい橋」近くでも、江東区のカヌー試乗体験をやっていました。

 他にも和船(写真の左下)の運行もあったようです。さらに、江戸川区側も小学生に多人数で漕ぐレガッタ(ボート)の練習をしていましたので、旧中川は舟で一杯でした。


 2013年9月中旬には、すぐ近くの荒川放水路で、他の地区に先行して、国体のボート競技があります。
 「くまドン」は、大会とは直接関係ないのですが、日程を再度乗せておきます。
 (「くまドン」も、1日ぐらい撮影するために休みが取ることはできないかなと期待しています。)
【スポーツ祭東京2013(第68回国民大会)】
 今年2013年は、54年ぶりにスポーツ祭東京2013(東京国体、9/28~10/8)が開かれます。
 「江戸川区開催分」には競技にボートがあります。(詳細はインターネット等で検索してください。)
 ボート   9/11(水)~9/15(日) (会期前開催ですので、注意!!!)
   場所: 荒川特設ボートコース(江戸川区平井運動公園付近) JR平井駅が近い。(荒川放水路で行います。)

 昨年8月の最後の撮影となった亀戸天神の献灯明について、一応、平成25年の情報を、再度乗せておきます。
【亀戸天神(かめいどてんじん)の献灯明】
 場所: 亀戸天神の境内
 日時: 平成25年8月24日(土) 9:00~16:00 天神囃子(はやし、葛西囃子天神会) 、18:15~三味線
               25日(日) 9:00~16:00 里神楽(さとかぐら、岩楯社中)、
                      19:00~ 献灯明、薪神楽(たきぎかぐら、かがり火の中での夜神楽)

 夜の境内に、神前から分けられた1000個以上の灯明が灯り、静寂の闇につつまれます。
 灯明の灯りは、天神様(てんじんさま=菅原道真)の霊をお守りしていることを表しています。
 8月最後の日曜日となりましたが、亀戸天神の献灯の火が「心字池」を照らし、神楽と笛・太鼓の音が、夏の1日を締めくくります。

 今回は、これで終わりとさせていただきます。

 今年、平成25年7月28日の羽田神社(はねだじんじゃ)の例祭(れいさい)に行く時に、旧中川に面する江東区の亀戸浅間神社(かめいどせんげんじんじゃ)の例祭(れいさい)があるのを知り、朝の時間帯に撮影に寄りました。
 自然の流れとは言え、逆井の渡し向きに百景を決められなかったのは、なんとなく、心苦しいので、
 次回は、短めですが、亀戸浅間神社の例祭を追加の予定です。

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名所江戸百景077 第70景 中川口 東大島神社とカヌー・ハゼ釣り

2013年08月24日 16時00分45秒 | 名所江戸百景
こんにちわ、「くまドン」です。

 今回は、献灯明(けんとうみょう)が行われる江東区(こうとうく)の亀戸天神(かめいどてんじん)の近くにある旧中川(きゅうなかがわ)での撮影奮戦記(ふんせんき)に戻りますが、
 ワンパターンになりがちなので、今回は、地元のローカルな話題から行きます。
 (亀戸天神や深川と違い、地元以外では、ほとんど知られていないので、ある意味珍しいです。)

 今年平成25年8月の第一週の土曜日の江戸川花火大会の前に、旧中川に面する江東区の東大島神社(ひがしおおじまじんじゃ)の例祭(れいさい)があり、撮影に行きましたので、その風景からです。
(絵画調)

 夕方ですので、提灯(ちょうちん)の灯り(あかり)も薄明るい程度ですが・・・

【東大島神社】
 大島の東半分の地区には、永平神社・子安神社・小名木神社・北本所牛島神社・南本所牛島神社の神社がありましたが、戦災により焼失してしまい、昭和24年に各神社の代表が話し合って建てたのが、東大島神社です。

 今年は、本祭では無いので、大きな神輿は巡行しませんが、替わりに、今年は下の写真の提灯神輿(ちょうちんみこし)が町内を周ります。

 江東区大島は1丁目から9丁目までありますが、東大島神社の氏子(うじこ)領域は、名前の通り、大島の東半分(5・6丁目の一部と、7丁目~9丁目)です。

 日も暮れた後、神社本殿の前で儀式が行われた後、提灯神輿に灯りがついて、町内の巡行が始まります。

 後方は、盆踊りの太鼓(たいこ)をたたく為の櫓(やぐら)です。

 さて、本題に戻りまして、昨年の8月20日頃に、江戸川区(えどがわく)の旧中川で撮影した写真です。
 以前のブログ「名所江戸百景069 第70景 中川口 旧中川の灯篭流し」の続きになります。

 8月も後半になりますと、ひまわりの花も終わりに近づき、夏の日の暑さの中に、吹いてくる風には、秋の気配が少しずつ感じられるようになってきます。今日は、スカイツリーも、はっきり見えます。
 江戸川区の小松川(こまつがわ)側から撮影していますので、向こう岸が、江東区の大島です。

 当日は、ボートやカヌーを漕ぐ人が多く、見受けられました。
(絵画調)

 川のてすりに、「2013年東京国体」の横断幕がありました。2013年9月中旬には、すぐ近くの荒川放水路で、他の地区に先行して、国体のボート競技があります。一応、日程を再度乗せておきます。

【スポーツ祭東京2013(第68回国民大会)】
 今年2013年は、54年ぶりにスポーツ祭東京2013(東京国体、9/28~10/8)が開かれます。
 「江戸川区開催分」には競技にボートがあります。(詳細はインターネット等で検索してください。)
 ボート   9/11(水)~9/15(日) (会期前開催ですので、注意!!!)
   場所: 荒川特設ボートコース(江戸川区平井運動公園付近) JR平井駅が近い。(荒川放水路で行います。)

 8月も半ばを過ぎると、「デキハゼ」と呼ばれる今年産まれたハゼも10cmを超えるようになってきます。

 前にも、お話ししましたが、江戸川区(えどがわく)や江東区(こうとうく)は、東京湾に面しているので、ハゼ釣りを含めて、釣り好きが多い所です。
 この時期になると、釣り人の数は、格段に増えてきます。
(絵画調)


 しかし、中川大橋に移動して、撮影したい名所江戸百景の中川口(旧中川と小名木川(こなきがわ)の合流点)を見ると、カヌーやボートが見つかりませんでした。逆に逆井の渡しの上流側の方が絵になります。

 都営新宿線(とえいしんじゅくせん)の東大島駅(ひがしおおじまえき、旧中川の上にあります。)の下付近にいるカヌー2隻が中川口の方へ行かないかなと思っていると、・・・・・・・
 なんと、中川大橋の下を通り抜け、中川口の方に向かっていきます。

 急いで、中川口に移動して、カメラを構えて待ちます。正面に伸びる川は、小名木川です。 
 ・・・・が、しかし、カヌーが手前過ぎて、草に半分隠れてしまいました。

 再度、移動して、中川口とスカイツリーが見える撮影ポイントに移動します。1隻目は通過してしまいましたが、2隻目の撮影に成功しました。
 今回は、中川口に、カヌー、スカイツリー、夏雲、青い空が揃いました。

 この写真を、広重の名所江戸百景「第70景 中川口」に対応する「くまドン板」の景(確定・夏景)とさせていただきます。
 (このプログは、名所江戸百景の現代版である「くまドン版」を作ることを第一目標としています。)

 下の絵は、広重の名所江戸百景「第70景 中川口」(夏景)です。


 最後に、亀戸天神の献灯明についての情報を、一応、再度乗せておきます。
【亀戸天神(かめいどてんじん)の献灯明】
 場所: 亀戸天神の境内
 日時: 平成25年8月24日(土) 9:00~16:00 天神囃子(はやし、葛西囃子天神会) 、18:15~三味線
               25日(日) 9:00~16:00 里神楽(さとかぐら、岩楯社中)、
                      19:00~ 献灯明、薪神楽(たきぎかぐら、かがり火の中での夜神楽)

 夜の境内に、神前から分けられた1000個以上の灯明が灯り、静寂の闇につつまれます。
 灯明の灯りは、天神様(てんじんさま=菅原道真)の霊をお守りしていることを表しています。

 今日から、亀戸天神の献灯が始まります。過ぎゆく夏の1日を、提灯の灯り(あかり)とお楽しみください。

 今回は、これで終わりとさせていただきます。
 羽田でも、献灯祭があるので、先行して羽田の話を作ろうとしましたが、色々考え込んでしまい、ブログが止まってしまい、旧中川が先になりました。申し訳ありません。
 次回も、旧中川の逆井の渡しの予定です。


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名所江戸百景076 穴守稲荷と亀戸天神の献灯

2013年08月22日 12時25分43秒 | 名所江戸百景
こんにちわ、「くまドン」です。

 今回は、ブログの更新が間に合いそうもありませんので、穴守稲荷と亀戸天神の献灯(けんとう)の話題を先行します。
 今年、平成25年(2013年)の予定は以下の通りです。(変更になる場合もあります。)

【穴守稲荷(あなもりいなり)の献灯祭】
 場所: 穴守稲荷神社の境内・参道 (最寄り駅は、京浜急行の穴守稲荷駅)
 日時: 平成25年8月23日(金)、24日(土) 18:00~21:00 献灯祭、19:00~輪踊り(盆踊り)
              25日(日) 9:00~11:00 境内にて「いなり市」開催

 灯明(とうみょう、神仏に供える火)に願いを託して、寺社(じしゃ)に奉納し、諸願の成就を願う祭事です。1000基近い行灯が並びます。

【亀戸天神(かめいどてんじん)の献灯明】
 場所: 亀戸天神の境内
 日時: 平成25年8月24日(土) 9:00~16:00 天神囃子(はやし、葛西囃子天神会) 、18:15~三味線
               25日(日) 9:00~16:00 里神楽(さとかぐら、岩楯社中)、
                      19:00~ 献灯明、薪神楽(たきぎかぐら、かがり火の中での夜神楽)

 夜の境内に、神前から分けられた1000個以上の灯明が灯り、静寂の闇につつまれます。
 灯明の灯りは、天神様(てんじんさま=菅原道真)の霊をお守りしていることを表しています。


 以前、「名所江戸百景050 ・・・・ 洗足池の灯篭流し」で、お盆の風習で、24日は地蔵盆(じぞうぼん)の日と申し上げましたが、主に近畿地方を中心に行われる行事の為、関東では、目立つ行事は見当たりませんでした。
 (関西では、どのように、地蔵盆は行われているのか?どの謎もありますが・・・・)
 関東では、献灯が行われている神社があるので、替わりに取り上げました。

 
 今回は、これで終わりとさせていただきます。

 今週の残りは、献灯が行われる地域の話で、8月分の百景の話を進めます。


名所江戸百景075 第33景 四ツ木通用水引ふね(2) 葛西用水

2013年08月21日 21時10分46秒 | 名所江戸百景
こんにちわ、「くまドン」です。

 今回は、曳舟川(ひきふねかわ、葛西用水)の続きで、亀有(かめあり)から先の足立区(あだちく)になります。

 JR常磐線(じょうばんせん)の亀有駅から、曳舟川を埋め立てた道路に戻り、再び、北へ向かいます。
 約300m進むと、葛飾区(かつしかく)から足立区に入ると、葛西用水親水水路が始まります。
 さらに約700m進むと、大きな環七通り(かんななどおり)にぶつかります。

 環七通りを過ぎると、大きな水車があり、手前は小さな噴水(ふんすい)がありました。
 シャッター速度を高速にする(ISO感度を高くする)と、水が止まり、氷の彫刻(ちょうこく)のようになります。

 環七通りの交差部は、鎌倉時代頃から存在した「葛西城(かさいじょう)」と呼ばれる中世の城があったそうです。
 戦国時代までは、扇谷上杉氏や後北条氏の城として使用されたそうです。
 昭和47年の環七通り建設の時に、発掘調査が行われ、現在は、道路の下に埋め戻されています。
 城の中心部は環七通りの下ですが、東西に分断されて残った城郭(じょうかく)部分が、「御殿山公園」、「葛西城址公園」になっています。

 水路沿いには、桜の木が多く植えられており、春の桜の季節は見事な景観になります。


 水路は、所々低くなっていて、水に触れられるように工夫されています。
(絵画調)


 水路には、様様な形の橋が架けられています。
(絵画調)


 左手に、足立区の郷土博物館(足立区大谷田5-20-1)があり、東部三区の近代的な発展の資料が常設展示されています。(入館料:一般200円、月曜休、年末・年始休、不定期休(館内消毒日)あり)

 また、1000点以上の浮世絵コレクションを収蔵されているそうです。(一覧は博物館のHPをご覧ください。)

 水路沿いにさらに進み、花畑運河(はなはたうんが)に近づくと、
 広重の名所江戸百景「第33景 四ツ木通用水引ふね」の川のラインを真似たような細い(幅50cm程)水路がありました。
 (流れの雰囲気を出そうとすれば、S字曲線を使用する可能性が高いので、マネとは限りませんが・・・)


 比較用に広重の名所江戸百景「第33景 四ツ木通用水引ふね」も入れておきます。


 お昼を過ぎて、午後2時近くになりましたが、ここで、近くのそば屋で昼食をとりました。

 朝から、撮影で動き続けたので、お腹も空きましたので、ほんとにおいしかったこと。
 (今までの「くまドン」のパターンで行くと、撮影忘れているのですが、奇跡的に撮影していました・・・・・・??)

【花畑運河】
 昭和6年に、中川(なかがわ)と綾瀬川(あやせがわ)を結ぶ舟運を目的とした運河として開削されました。
 当然、江戸時代に川はありませんでしたので、葛西用水は南北に流れていました。

 花畑運河を過ぎると、水路はこれまでの雰囲気と異なり、開放的な石造りの橋が連続的に続くようになります。

 橋にカワセミ(?)などのモチーフがありました。

 上の写真の水路の左側に水が落ちている所が見えますが、人工の滝です。
(絵画調)


 葛西用水親水水路は、川を埋めた上に造られた公園ですが、東京都と埼玉県(さいたまけん)八潮市(やしおし)との境まで来ると、親水水路は終わり、今もなお、埼玉県側には、南部葛西用水に水が流れています。写真の手前は、左右に伸びる垳川(がけがわ)との交差部になっています。


 帰り際に(1)の先頭にありました木根川橋(きねがわばし)を渡っていると、綾瀬川(あやせがわ)を遡る水上バイクが1台、走ってきました。後方の橋は、首都高速の「葛飾ハープ橋」です。

 綾瀬川は、全国1級河川の中で水質ワースト1位を何年も続ける程、汚れた川でした。
 また、中川も、全国1級河川の水質ワースト5常連の川でした。
 その後、両河川の上中流部にあたる埼玉県東部地域の下水道の普及が進んだ結果、BODの平均値は環境基準値を下回るようになってきました。まともな水が流れる川になったのです。(祝)

 そして、平成23年には、なんと、綾瀬川と中川が、

 全国1級河川の水質ワースト1位・2位を独占しました!!!・・・・・・・・

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・???

 え~~、原因は、他の河川も水質が改善して、対象河川が全て環境基準値以下となった為、相対的にワースト1位・2位になったようです。(汗)
 両河川の水質改善の挑戦は、現在も続けられています。

 今回は、これで終わりとさせていただきます。
 できれば、葛西用水の歴史もいれたかったのですが、8月分の「くまドン版」の百景の確定が先なので、またの機会とさせていただきます。

 次回は、別の水の景です。


名所江戸百景074 第33景 四ツ木通用水引ふね(1) 曳舟川親水公園

2013年08月20日 21時16分07秒 | 名所江戸百景
こんにちわ、「くまドン」です。

 今回は、葛飾区(かつしかく)の四ツ木から始まる曳舟川(ひきふねかわ、葛西用水)の話題です。
 移動距離が大きいので、今回の移動手段は自転車(じてんしゃ)です。

 下の写真は、荒川放水路(あらかわほうすいろ)と綾瀬川(あやせがわ)の2河川に架かる木根川橋(きねがわばし)です。この橋の葛飾区側から見ると、橋とスカイツリーが並んだ写真が撮ることができます。

 驚いたことに、ミュージシャンの「さだまさし」さんの歌に、「木根川橋」という歌があるんですね・・・!!!
 (「さだまさし」さんは、長崎県出身ですが、中学校の時に葛飾区にいたことがあるそうです。)
 少し、上流側(写真の右側)に「新四ッ木橋」があります。

 スカイツリーは、墨田区(すみだく)の押上(おしあげ)にあります。
 その隣の東向島(ひがしむこうじま)には、曳舟(ひきふね)と言う地名があり、駅名にもなっています。
江戸時代に曳舟川は、墨田区内の曳舟川通りを流れて、このスカイツリーのすぐ西側で、北十間川(きたじゅっけんがわ)と合流していました。
 下の絵は、広重の名所江戸百景「第104景 小梅堤」(冬景)です。

 この絵は、ブログの初回「名所江戸百景001」で話しましたように、広重の生きていた江戸時代のスカイツリー周辺の場所で、曳舟川を描いた絵です。
 江戸時代前半の曳舟川は、本所(ほんじょ)や深川(ふかがわ)に住む人への上水道(飲み水の供給)が目的でした。この水は、本所上水(ほんじょじょうすい、亀有上水)と呼ばれ、江戸の六上水の一つです。
 8代・吉宗(よしむね)の享保年間に、本所上水としての使用は廃止となりました。

 現在では、墨田区内の曳舟川は埋め立てられてしまい、「曳舟川道り」になっています。
 とはいえ、自動車が沢山通行している道路を撮影しても、風景を作り難く、家からは、遠周りになるので、
  (物の見方によっては、撮影対象は沢山あるのでしょうが・・・・)
 「くまドン」は、木根川橋で荒川放水路を渡り、葛飾区側の四ツ木(よつぎ)から始めます。

 下の絵は、広重の名所江戸百景「第33景 四ツ木通用水引ふね」(春景)です。

 「曳舟(ひきふね)」という言葉は、絵にある様に綱(つな)をかけた小舟(こぶね)を、人が川岸から引くことです。
 曳舟川は、この「サッパコ」と呼ばれる小舟(こぶね)に旅人を乗せて、曳舟が行われていたことから付いた名前でした。江戸時代は、現在の四ッ木から亀有までの間で乗り合いの曳舟が行われていたそうです。
 絵の曳舟川は「S字」型に蛇行して、遠くに筑波山(つくばさん)が見える、のんびりした風景となっています。

 葛飾区側も、曳舟側は埋め立てられ、その上に道路と親水公園が造られています。
 荒川放水路の新四ツ木橋から、水戸街道(みとかいどう)を500m程行くと、左手斜め前に道路が分岐します。
 この先が、曳舟側親水公園です。
 撮影した日は、8月初めでしたので、子供が一杯いるかなと思いましたが、この付近は、誰もいませんでした。

 実際には、写真で見ての通り、四ツ木付近の曳舟川はゆるやかに左カーブしているとはいえ、ほとんど直線でしたので、広重が写実よりも絵の構図を優先させたことになります。
 川沿いの木が生い茂り、涼しげな水の上に、木の陰を落としましていますが、

 親水公園を先に進んでいきますと、休憩(きゅうけい)用の小屋の上から水を出している所があります。
 ここは夏休み子供で一杯です。上から浴びる水が大人気のようです。
(絵画調)


 親水公園には、様様な住民のニーズに答える為に、水遊び場以外の場所もあります。
 ここでは、釣りをしている親子がいました。ザリガニ釣りかな?

 曳舟川は、親水公園と道路になりましたので、公園の両側は道路が並行して走っています。

 曳舟川親水公園は、四ッ木~亀有(かめあり)まで、約3.0kmの長さがある親水公園ですが、
 水遊びのエリアは「四ッ木」、「お花茶屋」、「亀有」の3つのゾーンに分かれます。
 下の写真は、その中間にある京成本線(けいせいほんせん)のお花茶屋駅です。

 この付近では、親水公園は一旦途切れ、道路を行くことになります。

 線路を超え、先に行くと、再び、水遊びのエリアが現れます。
 江戸時代は、現在の葛飾区を含め、江戸川区(えどがわく)・江東区(こうとうく)・墨田区の東京下町の一帯は、葛西筋(かさいすじ)と呼ばれ、河川や沼・湿地が多く、渡り鳥が多く飛来していた為、将軍の鷹狩り(たかがり)場の一つでした。

 しかし、鷹狩りが行われると、地元の住民には、田畑が踏み荒らされたり、人出に駆り出されたりと、色々な負担が負わされるので大変だったようです。
 「お花茶屋」という地名については、8代将軍・吉宗(よしむね)が鷹狩りの際に、腹痛を起こし、
 その時、「お花」という名の茶屋の娘の看病により、快気したとの言い伝えが残っています。

 JR常磐線(じょうばんせん)の亀有駅に近づくと、親水公園は終わり、緑道に変わります。

【亀有溜井(かめありためい)】
 曳舟川の当初の水源は、亀有にあった亀有溜井(ためい)でした。
 安土桃山時代の文禄(ぶんろく)年間に、荒川の分流である綾瀬川を、現在の葛飾区の新宿(にいじゅく)で堰止めて、周辺の水源にしたことが始まりです。
 その後、埼玉県の北部の利根川から取水した葛西用水が亀有まで伸びて、接続されるようになると、亀有溜井の水源の減少もあり、やがて、その役割を終えました。(現在の葛西用水の取水元は埼玉用水路に変更になっています。)

 亀有といえば、マンガの「こちら葛飾区亀有公園前派出所」の警察官・両津勘吉(りょうつ かんきち)でしょう。
 亀有駅周辺には、このマンガの銅像が沢山あるそうですが、目的外でしたので、これ北口にあった1体だけです。

 昭和51年(1976年)に「週刊少年ジャンプ」で連載が始まっていますので、2013年で約37年連載(れんさい)を続けたことになります。結果的には、半分近い世代の人が子供の時に見ていたことになりますね・・・・・・

 「くまドン版」の景をどれにするか考えましたが、夏らしい風景として、

 この写真を、広重の名所江戸百景「第33景 四ツ木通用水引ふね」に対応する「くまドン板」の景(確定・夏景)とさせていただきます。
 (このプログは、名所江戸百景の現代版である「くまドン版」を作ることを第一目標としています。)

 今回は、これで終わりとさせていただきます。

 この日は、亀有から先の葛西用水へと進み、東京都と埼玉県(さいたまけん)の境まで行きましたので、
 次回は、曳舟川(葛西用水)の続きの予定です。