くまドン旅日記

写真が趣味です。自然の風景、旅行、歴史に興味を持って撮影を続けています。

名所江戸百景134 第118景 王子装束ゑの木大晦日の狐火 王子の狐

2013年12月31日 09時30分39秒 | 名所江戸百景
こんにちわ、「くまドン」です。

 今回は、一年の最後となる大晦日(おおみそか)の日の話です。名所江戸百景で大晦日と言えば、全118景の最後となる「王子の狐」の話です。場所は、北区(きたく)の王子(おうじ)の装束稲荷(しょうぞくいなり)と王子稲荷(おうじいなり)です。

 この話は、「名所江戸百景034 第18景 王子稲荷の社 北とぴあ」の続きにもなります。

 早めに王子に到着した為、まだ、日が沈むには、かなり時間がありました。
 とりあえず、混雑する前に王子稲荷に立ち寄って、参拝を済ませる事にしました。
 大晦日に参拝する人は、ほとんどいないと思いますが・・・・・・・・
 王子稲荷の正面は幼稚園になっていますので、平日は侵入禁止です。(左手の坂の途中から入れます。)
 しかし、大晦日なので、今日は神社の正面から入れるようになっていました。

 階段の上に王子稲荷の拝殿が見えます。
 毎月午の日が縁日で、2月初午の日、二の午、三の午には、火防(ひぶせ)の凧(たこ)、守札がだされ、境内にも凧を売る店が出て、賑わいます。

【王子稲荷神社(おうじいなりじんじゃ)】
(1)社伝によれば、「平安時代中頃の武将・源頼義(みなもとのよりよし)が、奥州(おうしゅう、東北地方)の前九年の役(ぜんくねんのえき)を鎮定する時に深く王子神社を信仰して、関東稲荷総司とあがめた」と伝わります。
 この当時の「関東」とは、陸奥国(青森県)まで含む「東国三十三国」を意味しましたので、東日本の稲荷様の取りまとめ役です。

 階段の下のお稲荷さんも、大晦日の今日は、装束を着ています。


(2)江戸時代になると、2代・秀忠(ひでただ)の慶長年間に、宥養上人を招いて、王子稲荷と王子権現の別当(べっとう、神社を管理する寺)であった金輪寺の住職に任じます。
 王子稲荷も、武家に縁(ゆかり)が深い寺として、徳川将軍家祈願所(きがんじょ、神仏に願い事を行う寺社)の一つに定められました。

 拝殿の右手奥に進むと、本宮があります。そして、さらにその奥に進んで行くと、「狐穴」と呼ばれる謎の穴があるのです。


(3)3代・家光(いえみつ)の寛永年間には、すでに狩野派(かのうは)の絵の中に、王子の狐と狐火の姿が見る事ができます。この当時には、王子の狐火の話は、将軍の耳にも届いていたようです。

(4)8代・吉宗(よしむね)の享保年間に出版された「江戸砂子(えどすなご)」と呼ばれる江戸の地名・寺社・名所の説明を書いた書物によると、「狐火がおびただしく、当地の農民はこの火によって田畑の豊凶を占ったりする。」という記載があり、当時の様子を伝えています。

 下の絵は、広重の名所江戸百景「第18景 王子稲荷の社」(春景)です。

 絵の説明は、「名所江戸百景034 第18景 王子稲荷の社 北とぴあ」で説明済みですので、省略いたします。

(5)江戸時代前半までは、王子稲荷は「東国三十三国」の幟(のぼり)、扁額(へんがく、門・鳥居などの高い位置に表示あされた額)を備えて、別当の金輪寺が「関東三十三ケ国の狐が王子稲荷神社に参集し、この灯す 狐火をもって翌年の作物の豊凶を占うことができる」と宣伝したりと、のんびりとした時代でした。
 11代・家斉(いえなり)の寛政の改革(かんせいのかいかく)が始まると、幕府に「関東三十三ケ国」の言葉に疑いがかかり、資料などの没収の上で、以後は「関東八州」の稲荷の総社とのみ観光紹介に許されることになったそうです。
 これ以後は、関八州稲荷の頭領として知られるようになりました。

 下の絵、広重の名所江戸百景「第118景 王子装束ゑの木大晦日の狐火」(冬景)です。

 夜空に星が輝く大晦日の夜、王子のエノキ(榎)の木の下に、多くのキツネが集まっている。
 よく見ると、各々のキツネの横には火が浮いています・・・・・・狐火(キツネビ)です。

 王子稲荷の別当寺金輪寺などに残る狐火伝承をモチーフとしています。
 江戸時代には、毎年大晦日の夜、関東八州の稲荷(いなり)からの使い狐が、このエノキの下で装束を整えてから、絵の右奥にある小高い森にある「王子稲荷」に参拝したという伝説が伝えられていました。
 絵の王子稲荷に行く途中の低い所には、人の行列らしきものが描かれていますが、よく見ると、人影の横にも狐火らしきものが見えます・・・・・・・・この人影は、エノキの下で装束を着替えたキツネの化けた姿だったのです。

 江戸時代の王子は、江戸郊外の田畑が一面に広がっている地帯でした。
 武蔵野台地(むさしのだいち)の東端にあたる現在の王子駅東側には、低く開けた土地が広がっていました。
 現在の装束稲荷(しょうぞくいなり)の付近には、一本の大きなエノキ(榎)がありました。
 このエノキは「装束榎」と呼ばれ、江戸時代の王子の人達は、狐たちが灯す狐火によって、翌年の田畑の豊凶を占っていたそうです。
 広重の絵に描かれているエノキの下に集まるキツネも、何かしらを話しているように見えます。
 妖しく光るキツネが集まる中で、暗い夜空と、冬枯れのエノキ、地面の稲ワラが、寒い冬の夜を映し出しています。

 王子稲荷神社の参拝の後に、装束稲荷に向かいました。
(絵画調)


 江戸の人々は、商売繁昌の神様として稲荷を厚く信仰しており、王子稲荷神社への参詣も盛んでした。
 やがて、王子稲荷神社の名とともに王子の狐火と装束榎のいいつたえも広く知られるようになっていきました。

 このような王子の背景から、明治時代になって、
 落語(らくご)「王子の狐(おうじのきつね)」が生まれる舞台となっていったわけです。

【王子の狐(おうじのきつね)】
 人を化かそうとした王子稲荷の狐を題材にした噺(はなし)です。
 明治16年に初代・三遊亭圓右(さんゆうてい えんう、明治から大正にかけての落語の名人)が、上方落語の「高倉狐」を東京に逆輸入したもので、7代目・立川 談志(たてかわ だんし)など落語家の間で語り継がれてきました。
 落語「王子の狐」の舞台となった扇屋は、まだあるらしく、大きくて旨みタップリの卵焼きを販売しています。


 昭和4年に「装束榎」は道路拡張に際して切 り倒され、碑のみが現在の装束稲荷のある場所に移されて、装束稲荷の祠が建てられたそうです。
 平成5年からは、毎年大晦日の夜に、装束稲荷から王子稲荷まで『狐の行列』が行われています。

 日が暮れると、絵行燈(えあんどん)にも明かりが灯されます。

 装束稲荷の近くにある公園では、町の人達が、屋台の店を開いていて、安く美味しく食べられます。
 ただし、元々、JR王子駅の近くなので、食事する所はいくらでもありますので、食事には困らないでしょう。

 王子狐の行列の参加者が集まってくるまでにに2時間程度ありましたので、昨年・平成24年は、皇居(江戸城)の特別ライトアップをやっていたので、一度、王子駅から東京駅に向かい、皇居へ行ってきました。
 今年、平成25年度も皇居のライトアップやっています!!!
 しかも、今年は、二重橋、富士見櫓、伏見櫓に加え、坂下門と正門桔梗門に発光LEDのライトアップが追加されて、さらに明るくなっています。(正月2日に行って確認した所、桜田巽櫓は消灯していました
 期間は、平成25年(2013年)12月23日(月)~平成26年(2014年)1月5日(日) 17:00~21:00
 昨年撮影した写真は「名所江戸百景095 第113景 虎の門外あふひ坂 皇居外苑の二重橋と櫓」にあります。

 皇居で撮影後に、再び、装束稲荷の所に戻ってくると、大きな狐のお面の前で、太鼓の演奏が始まっていました。



 右の白狐が、この王子狐の行列の主役一人で、「花婿役」です。
(絵画調)

 そして、もう一人の主役「花嫁役」が、白狐の右にいる女性です。地元出身のレコード会社の歌手だそうです。

 周りに居る子供達は、撮影に協力してくれるだけでなく、祭りで大いに活躍をするのです。


 この写真を、広重の名所江戸百景「第118景 王子装束ゑの木大晦日の狐火」に対応する「くまドン板」の景(確定・冬景)とさせていただきます。
 (このプログは、名所江戸百景の現代版である「くまドン版」を作ることを第一目標としています。)

 祭りに参加する方は狐の化粧や狐面をつけていたりするので、結構、快く撮影させていただけます。


 小さな子供が、大人になった時、この時の風景・時代を懐かしく思うのでしょうか?・・・・・・・・・・


 そろそろ、王子狐の行列が出発するようです。


 王子狐の行列は、大通りから回り込みながら王子稲荷神社に向かいます。
 行列より先に王子稲荷に到着すると、すでに新年になっていましたので、初詣(はつもうで)の参拝客が長蛇の列です。大晦日に参拝しておいて良かったです。
(絵画調)

 右の列が、初詣の参拝客の列です。階段の左は、王子狐の行列が通る為に空いています。

 王子狐の行列が、王子稲荷に到着した時は、すでに正月元旦です。
 この後、午前2時まで、正月らしい芸が続きました。最後まで撮影していたら、朝寝坊して、元旦の景の撮影失敗となっていくのでした。
 今回(来年の元旦)こそは、「くまドン」は、早寝・早起きしなければなりません!!!
 それでは・・・・・・・ZZZ・・・・・・・ZZZ・・・・・・・・
(絵画調)

 平成26年(2014年)が良い年でありますように

 王子付近の過去のブログは、以下の通りです、
 「名所江戸百景034 第18景 王子稲荷の社 北とぴあ」
 「名所江戸百景035 第49景 王子不動之滝 名主の滝」
 なお、「名主の滝」は年末・年始は休園日ですので、ご注意ください。
 「名所江戸百景109 第18景 王子稲荷の社 北とぴあ 夕暮れ」
 なお、「北とぴあ」は、12/29~1/3の間は全館休館日となりますので、ご注意ください。

 今回は、これで終了とさせていただきます。
 「くまドン旅日記」のブログを作り始めて、9カ月が過ぎました。仕事、撮影、旅行、体調不良で、ブログ作成計画は完全に未消化となっていて、正月分もできていません・・・・・・それでも、全119景で残り35景程度となりました。
 今年、何度も、この「くまドン」ブログを見ていただき、暖かいコメントまでしていただき、本当にありがとうございました。良いお年を。

 次回は、正月関連の話題ですが、今年(平成25年)の元旦の景は失敗しましたので、年明け早々(平成26年)に再挑戦です。

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名所江戸百景133 第24景 目黒新富士 恵比寿ガーデンプレイスからの夕景

2013年12月26日 12時25分44秒 | 名所江戸百景
こんにちわ、「くまドン」です。

 今回は、渋谷区・恵比寿(えびす)にある恵比寿ガーデンプレイスからの富士山と夕景の撮影です。

(絵画調)
 写真を撮影していると、特に理由は無いのですが、「くまドン」が行くと良い被写体に会える相性の良い撮影ポイントと、何回挑戦しても条件に恵まれない相性の悪い撮影ポイントが発生します。
 仕事や用事があれば、撮影できる日も限られていますので、偶然の流れで当然の現象かと思います。
 「くまドン」が、名所江戸百景の撮影の中で、何回狙っても撮影に失敗していたのは、この恵比寿ガーデンプレイスとダイヤモンド富士です。さらに、この恵比寿ガーデンプレイスで、年2回のチャンスしかないダイヤモンド富士を百景に加えようとしていたのですから、「相性悪い」×「相性悪い」で最悪の組み合わせとなりました。
 結局、一昨年(平成24年)から昨年(平成25年)まで、ダイヤモンド富士の日3回を含め、9回も恵比寿ガーデンプレイスに撮影に行ったにも関わらず、一度も富士山が見えませんでした・・・・・・・
 「くまドン」は他の展望所では、下見も含めて1回~3回目で富士山を見れる事ができましたので、非常に相性が悪いのです。平成25年4月までの1年間で、「くまドン版」で確定することができなかった数景(難関)の一つです。

 恵比寿ガーデンプレイスは38・39階が展望レストラン街となっていて、その待合スペースに西と北に展望が開けています。下の写真は北側の展望です。

 左の眼下にJR恵比寿駅が見えます。そこから先にJR渋谷駅、明治神宮・代々木公園、新宿高層ビル群と続きます。

 平成25年12月に、数える事10回目の恵比寿ガーデンプレイスに訪問時に、やっと、ここから富士山が見えました。
 撮影できる時は、あっけないものです。少し遅れて、日の入り3分前に38階に到着。
 富士山もはっきり見えています。撮影し易い場所も、何故か?ぽっかり空いていて、あっさり撮影完了・・・・・

 ダイヤモンド富士の時期ではありませんので、夕日は丹沢(たんざわ)山塊の南(左)端の大山(おおやま)の山腹に沈んで行きました。
 ただし、風景写真では喜んで撮影している夕日のシーンですが、手前の街が暗くて、江戸百景らしくありません。
 下は日が沈む瞬間ですが、絵画調にして、夕闇の街を浮き出しました。
(絵画調)


 最後に、恵比寿ガーデンプレイスからの美しい夕景です。左上隅には宵の明星(よいのみょうじょう)金星が輝いていました(木星かもしれません???・・・・)。富士山の見える空の見事なグラデーションです。

 夕日の沈む瞬間は感動的ですが一瞬であり、手前の街は真っ暗です。また、それを撮影できる人の数も限られています。ダイヤモンド富士の日は、1年にわずか2日しかありません。以上の事から考えて、
 この写真を、広重の名所江戸百景「第24景 目黒新富士」に対応する「くまドン板」の景(確定・冬景)とさせていただきます。恵比寿ガーデンプレイスは、クリスマス用イルミネーションがある為、冬景にします。
 (このプログは、名所江戸百景の現代版である「くまドン版」を作ることを第一目標としています。)

 撮影に成功したので、38階にある展望席のある「すし屋」さんで食べる事にしました。
 最初の目黒方面の下見の頃に、恵比寿ガーデンプレイスに来た時に食べたすし屋さんです。値段は少しお高めですが、レストランの窓からの展望料を含めて考えれば、問題は無いでしょう。
 百景の撮影に成功したら、もう一度食べようと決めていたのです・・・・・・・・・・・
 しかし、上で書いてある様に撮影失敗が続いて、毎回のように素通りとなってしまいました。ほぼ1年半ぶりに食べまることになりました。窓際席は満員でしたので、カウンタ席で食べる事にしました。

 美味しい寿司でしたが、一番おいしかったのは、上の写真のイカでした。イカと黒塩の味が合わさり、とても美味しい味でした。

 広重の名所江戸百景では、目黒付近は5景も描かれています。
 その中の2景は富士山と富士塚が主題となっています。
 下の絵は、広重の名所江戸百景「第24景 目黒新富士」(春景)です。

 遠近法と俯瞰(ふかん、上から下を見下ろす)の構図でえがかれています。
 真ん中の高い所が富士塚です。絵による協調もありますが、高く見えます。
 富士塚の手前を流れる水流は、三田用水(みたようすい)で、目黒川と渋谷川(しぶやがわ)の分水嶺(ぶんすいれい、水系の境目)にあたる台地上を流れていました。(昭和49年に廃止されています)
 三田用水沿いには、桜が満開となっており、左端のイス(椅子)がある休憩場には、藤(フジ)の棚があります。
 富士塚の中腹には弥勒(みろく)を祀った祠(ほこら)と石碑(せきひ)あり、絵にも描かれています。
 目黒川の先に広がる田園と林の先には、白い雪の富士山と丹沢の山並みが望めます。

 下の絵は、広重の名所江戸百景「第25景 目黒元不二」(春景)です。

 こちらの絵の説明は、また別の時期にさせていただきます。

 目黒元富士と目黒新富士の位置を大雑把(おおざっぱ)に地図に示してみました。目黒新富士はJR恵比寿駅から小道の坂を下りていくと、階段の所に今も石碑が残っています。
 「国土地理院ホームページ掲載のデジタル標高地形図画像データ(図名等)を使用しました。」

 「名所江戸百景084 第84景 目黒爺々が茶屋 目黒のサンマ」の時に作成した地図の一部を転用しました。
 (上をクリックすると、目黒のサンマのブログが開きます。)

 恵比寿ガーデンプレイスは夕景ダメでも、地上でも冬のイルミネーションを行っているので、何かしら撮影できますので、当り外れは少ない場所でもあります。地下一階には、恵比寿三越(みつこし)もありますので、食事以外にも、夕食の材料を買って帰るのも楽しいかもしれません。
(絵画調)

 恵比寿ガーデンプレイスで、毎年・冬に行われているイルミネーションの情報です。
 (変更になる可能性もありますので、各自お調べください。)
【Baccarat ETERNAL LIGHTS 歓びのかたち&冬のイルミネーション(平成25年度分)】
 日時: 平成25年(2013年)11月2日~平成26年(2014年)1月13日 12:00~23:00
 内容: 世界最大級のバカラシャンデリア(フランスのバカラ村が起源です)が点灯します。

 クリスマスイルミネーションは、12月25日で終了していますので、
 下の写真のクリスマスツリーはすでにありません。ご注意ください。


 昨年の12月に撮影したばかりなので、広重がお得意の近景構図も入れておきます。


 今回は、これで終了とさせていただきます。
 前のブログでも書きましたように、1週間程度過ぎた後に、順番を整理するために日付を12/26に移動させます。
 次回は、今年の正月に撮影したもう一つの難関「ダイヤモンド富士」の話になります。

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名所江戸百景132 第8景 する賀てふ 丸の内・日本橋のイルミネーション

2013年12月25日 09時30分03秒 | 名所江戸百景
こんにちわ、「くまドン」です。

 今回は、千代田区・丸の内(まるのうち)と中央区・日本橋(にほんばし)のイルミネーションが中心です。
 東京駅の西側と東側の撮影になります。撮影日は平成24年12月24日の話です。
 この日の撮影は、世界貿易センタービルからの東京タワーライトアップの撮影の続きとなります。
 (世界貿易センタービルの撮影は「名所江戸百景130 ・・・ 世界貿易センタービル・・・」をご覧ください。)

 この年・平成24年は、東京駅丸の内駅舎(まるのうちえきしゃ)の完成後、初めてのクリスマスという事で、東京駅丸の内駅舎にプロジェクションマッピングが映し出されるイベントが行われていました。
 この映像を見れる事を楽しみにして、世界貿易センターのあるJR浜松町駅(はままつちょうえき)に降りると、駅のアナウンスが流れていました。

 「本日、予定されていた東京駅丸の内駅舎のプロジェクションマッピングは中止になりました」・・・・・・・・・・(汗)

 原因は、プロジェクションマッピングを見る人が殺到して、安全を考慮しての中止とのことです。
 残念でしたが、東京駅丸の内駅舎の百景は、「名所江戸百景108 ・・・ 東京駅とイチョウ並木」で確定していて、江戸百景「くまドン版」の対象外ですので、気を取り直して、世界貿易センタービルからの東京タワーダイヤモンドヴェール撮影後に東京駅に向かいました。

 「くまドン」が東京駅に到着すると、プロジェクションマッピングは中止になっても、他のイルミネーションもありますので、多くの人が来ていました。
 さっそく、駅前の新丸ビル(新丸の内ビルディング)7Fにある展望デッキに行き、撮影開始です。

 この日のイルミネーションは、丸の内駅舎の屋根が紫色にライトアップされて、奇麗でした。
 撮影したのが一昨年の平成24年ですから東京駅反対側の八重洲側は工事中のクレーンが見えます。
 平成19年(2007年)4月に建替完成したビルで、5F~7Fがレストランゾーンとなっていて、7Fの展望デッキから東京駅を見降ろせます。なお、7F展望デッキでは新丸ビル7Fで注文した飲食品のみ飲食可能です。
 1F~4Fと地下1Fは、ショッピングゾーン、9F以上はオフィスゾーン(一般進入禁止)となっています。
 道路反対側の丸ビルに展望エリアがあるので、撮影可能かと思いましたが、下の道路に下りた時点で、丸の内駅舎のライトアップが終了。到着時間が遅かったようです。

 他にも、東京駅前の行幸(ぎょうこう)通りで、「東京ミチテラス」のイルミネーションをやっていました。
 昨年の平成25年のイルミネーションは、夜空に向かって舞い上がる光のレールと車輪のイメージですごく良さそうでした。残念ながら、今年の12月は忙しく、撮影に行っている時間が無く、写真なしです。
 「東京ミチテラス2013」はすでに終了しています。(期間は平成25年12月24日~29日)
 仕方が無いので、一昨年の平成24年12月のイルミネーションを入れておきます。
(絵画調)

 そして、写真の奥に見えるのが、丸の内イルミネーションです。
 丸の内仲通りに入ると、ビルの谷間に光の街路樹が並びます。
(絵画調)


 丸の内イルミネーションは期間が長いので、今年・平成26年も撮影できます。
【丸の内イルミネーション2013】 (情報は変更になる可能性もありますので、各自お調べください。)
 日時: 2013年10月1日(火)~2014年2月16日(日) 17:00~23:00(予定)
 場所: 丸の内仲通り、他

 上の写真でも良かったのですが、工夫が無いので、左右のバランスを崩して、変化を付けてみました。
 クリスマスというのに、木に紅葉の枯葉が残っているのが、都心部ビル街の暖かさなのでしょうか?

 広重の名所江戸百景と場所も違い、富士山の替わりに超高層ビルというあり様ですが、
 この写真を、広重の名所江戸百景「第8景 する賀てふ」に対応する「くまドン板」の景(確定・冬景)とさせていただきます。クリスマス用イルミネーションがあるの為、冬景にします。
 (このプログは、名所江戸百景の現代版である「くまドン版」を作ることを第一目標としています。)

 丸の内仲通りから東京駅南側の道路を通り、JR線の下を通過して、JR東京駅東側の八重洲口方面経由で日本橋に行く途中に、ライトアップやイルミネーションが沢山ありました。
 クリスマス用のイルミネーションは12月25日で終了していますので、1月も続いているイルミネーションの情報のみ挙げておきます。(写真は、情報と無関係です。情報は変更になる可能性もありますので、各自お調べください。)

【グラントウキョウ サウスタワーのイルミネーション】
 日時: 2013年11月23日(土)~2014年1月31日(金) 16:00~23:00
 場所: グラントウキョウサウスタワー外構 (JR東京駅八重洲口の南側)

【東京駅 グランルーフ クリスタルイルミネーション】
 日時: 2013年11月23日(土)~2014年1月23日(月) 17:00頃~23:00
 場所: 東京駅八重洲口「グランルーフ」2Fデッキ

【東京イルミリア ~ 光の海 ~】
 日時: 2013年11月29日(金)~2014年2月14日(金) 16:30~23:00
 場所: 日本橋・八重洲 さくら通り

 こうして、日本橋に到着したのですが、時間が遅かったので、日本橋付近の大半のクリスマスイルミネーションは終了してしまい、日本橋のライトアップを撮影して終了となりました。
(絵画調)

【日本橋 クリスマスイルミネーション】
 日時: 2013年11月8日(金)~2014年1月13日(月・祝) 16:30~24:00
 場所: コレド日本橋、コレド室町、日本橋三井タワー

 結果として、「第8景 する賀てふ」付近のイルミネーションは撮影できませんでした。
 休みの日が限られているとは言え、世界貿易センタービルとのダブルヘッダー撮影は無理がありました・・・(汗)
 2月にも一度撮影に行ったのですが、オリンピック招致用の特別ライトアップだったので、今回は取り上げません。

 下の絵は、広重の名所江戸百景「第8景 する賀てふ」(春景)です。

 絵の構図としては、左右対称形で富士山を大きくドンと置いいます。
 江戸時代の日本橋駿河町を西方向を眺めた絵です。通りの正面に富士山が見える事で知られていました。
 両側に立ち並ぶ店の暖簾(のれん)に「三」の字が見えますが、江戸時代に三井家が「店前現銀売り(たなさきげんきんうり)」や「現銀掛値無し(げんきんかけねなし)」の商法で知られた呉服店の「越後屋」(ゑちごや)の暖簾です。
 現在は、右手に三井住友銀行・日本橋支店が、左手に三越(みつこし)・日本橋本店のある通りを中央通りから眺めた絵です。「三越」の名は、三井家の「三」と越後屋の「越」を合わせた商号です。

 周辺の過去のブログは、以下の通りです。(結構ありました。)
(1)世界貿易センタービルの話は、
 「名所江戸百景130 第80景 金杉橋芝浦(1) 世界貿易センタービルからの眺め」
 「名所江戸百景131 第80景 金杉橋芝浦(2) 東京タワー ダイヤモンドヴェールの輝き」
(2)東京駅の話は、
 「名所江戸百景108 第75景 神田紺屋町 東京駅とイチョウ並木」
(3)西側の皇居(江戸城)の話は、
 「名所江戸百景095 第113景 虎の門外あふひ坂 皇居外苑の二重橋と櫓」
(4)南側の有楽町・銀座方面の話は、
 「名所江戸百景121 第114景 びくにはし雪中(1) 有楽町のクリスマスイルミネーション」
 「名所江戸百景122 第114景 びくにはし雪中(2) 銀座のクリスマスイルミネーション」
(5)日本橋付近の話は、
 「名所江戸百景098 第7景 大てんま町木綿店 日本橋 着物ショー」
 「名所江戸百景100 第44景 日本橋通一丁目略図 日本橋・京橋まつり」
(6)東側の茅場町方面の話は、
 「名所江戸百景046 第73景 市中繁栄七夕祭 日枝神社の山王祭(3)」
(7)北側の大伝馬町・人形町方面の話は、
 「名所江戸百景097 第74景 伝馬町ごふく店 ベったら市」
 「名所江戸百景139 第46景 鐙の渡し小網町 日本橋七福神」

 今回は、これで終了とさせていただきます。
 前のブログでも書きましたように、1週間程度過ぎた後に、順番を整理するために日付を12/25に移動させます。

 次回は、別の景の話になります。

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名所江戸百景132~133 の取り扱い

2013年12月25日 09時29分00秒 | 名所江戸百景
こんにちわ、「くまドン」です。

 前回も、お伝えしましたように、ブログを作成している時間が無く、12月の残景を作成している時間がありませんでした。
 「名所江戸百景132~133・・・・」のブログを作成すると、

年末・年始のブログが追いつきませんので、この景の分は飛ばして、次の年末分を進めさせていただきます。
 申し訳ありませんが、12月残分は、時間のある時に作成いたします。
 最終的には、このブログの後方に「名所江戸百景132~133・・・・」を並べるようにします。

1分後に大晦日のブログが更新されます。




名所江戸百景131 第80景 金杉橋芝浦(2) 東京タワー ダイヤモンドヴェールの輝き

2013年12月24日 07時55分50秒 | 名所江戸百景
こんにちわ、「くまドン」です。

 今回は、港区(みなとく)のJR浜松町駅(はままつちょうえき)の近くにある世界貿易センタービルからの東京タワーのダイヤモンドベールの撮影の続きです。
 東京タワーの開業日は1958年12月23日です。昨日、2013年12月23日に開業55周年を迎えたそうです。

 世界貿易センタービルの開業の頃は、超高層ビルもあまりなかったので、見晴らしが良かったのでしょうが、現在では、超高層ビルだらけです。しかし、奇跡的にスカイツリーと首都高速が奇麗に見えています。
 スカイツリーのライディングはクリスマス用の赤い「キャンドルツリー」です。
 (もっとも、世界貿易センタービルの開業の頃は、スカイツリーもありませんでしたが・・・・・・)

 手前から左奥に走る線路がJR線(山手線・京浜東北線)で、左奥のビル街付近がJR新橋駅です。
 東海道新幹線も並行して走っています。右側の高架の線路は、お台場方面に向かう「ゆりかもめ」で、写真の奥でJR線と分かれて、右に行った所が汐留(しおどめ、港区東新橋1丁目)と呼ばれる場所です。
 明治時代に日本最初の鉄道「新橋~横浜」間が開通した時の新橋駅(初代)は、この汐留にありました。
 その後、鉄道が東京駅に延びる段階で、貨物用の汐留駅としてなりました。昭和61年に汐留駅は廃止となり、その後、「汐留シオサイト」として再開発されました。

 右の真っ暗な所は、浜離宮恩賜庭園(はまりきゅうおんしていえん)ですが、
 下の絵、広重の名所江戸百景「第80景 金杉橋芝浦」(秋景)の左上隅の陸地は、浜離宮恩賜庭園のある所です。


 ダイヤモンドヴェールの点灯の時間になりましたが、なかなかライトアップが変わりません。
 隣にいた方から、「今日は、いつもと違うライトアップをやるらしい。」をするとのお話しを聞きました。
 「はて?」と思っていると、東京タワーのライトが消えました。

 「ダイヤモンドヴェールか?」と思っていたら、暗いままです。

 写真の下から東京タワー手前の芝・増上寺(ぞうじょうじ)へと続く明るい道が、広重の名所江戸百景「第79景 芝神明増上寺」に描かれた、増上寺(絵の左上)への参拝路です。


 しばらくすると、東京タワーのライトアップショーが始まりました。
 貿易センタービルの方が本日のライトアップは、今までとはライトアップと教えてくれました。
 確かに、東京タワー直下で見たライトアップとは少し違うようです。

 一通りのライトアップショーが済んだ後に、東京タワーに目的のクリスマス用ダイヤモンドヴェールが点灯しました。

 この写真を、広重の名所江戸百景「80景 金杉橋芝浦」に対応する「くまドン板」の景(確定・冬景)とさせていただきます。
 (このプログは、名所江戸百景の現代版である「くまドン版」を作ることを第一目標としています。)

 いつも、途中の写真を載せているのですが、今回は、試しに、先頭・真ん中・最後の3枚だけに減らしてみました。

【お詫び】
 「平成25年12月21日に、東京タワー特別展望台の営業を再開しました。」とのニュースを知って、青くなりました。
 ブログ作るのが精一杯で、ライトアップ情報にばかり注意がいき、9月21日にエレベーター事故の原因・対処で、特別展望台に登れなかったのを忘れていました。
 「くまドン」のミスです。ごめんなさい。

【東京タワーのライトアップ情報(平成25年12月予定分)】 (あくまで予定ですので、変更になる可能性もあります)
   入場料: 大人/大展望台820円 特別展望台1420円
  (注意)東京タワーのホームページを見て記載していますので、変更になる場合もあります。
 通常の日は、日没~22:00は通常のランドマークライト(オレンジ色のライトアップ)です。
 ダイヤモンドヴェールの日も、日没~20:00までは通常のランドマークライトです。
(1)12/7(土)、14(土) :20:00~22:00 緑と赤のダイヤモンドヴェール
(2)12/16(月)~12/25(水) :20:00~22:00 東京オリンピック・パラリンピック応援ダイヤモンドヴェール
                    (黄・赤・緑・青・黒(無灯))の5色と、展望台に「2020」の文字が点灯
(3)12/31(火) :通常のランドマークライトで点灯時間は日没~23:00。元旦の未明のライトアップは不明?
(4)12/26(木)~12/30(月)は大展望台に「2013」を点灯。2014年は、1/1(水)~1/10(金)まで「2014」を点灯
   元日の朝に限り、お台場方面は午前3:00まで(「初日の出」準備のため)、六本木方面は翌朝8:00まで点灯。
(5)その他にクリスマスイルミネーション2013「TOKYO Night View クリスマス」が開催中です。
 東京タワー名物「巨大クリスマスツリー」(高さ12m)の季節です。
 日時: 11/3(日)~12/25(水) 16:00~22:00
 場所: 東京タワー正面玄関前&大展望台
 内容: 大展望台のイルミネーションは、今年初の試みで、15分毎に点灯と消灯を繰り返します。
      大展望台2階の「クリスマス・レッド」は煌びやかな華やかさを演出
      大展望台1階の「シャンパン・ゴールド」は気品とゴージャス感を演出
      正面玄関で16:00~21:30の間、30分ごとに音楽に合わせて、
      ツリーのイルミネーションが光のショーが展開(計12回)。
(6)東京タワーでは、毎年1/1の元旦の初日の出を見る人の為に、6:00~22:00営業となっています。
  ただし、「特別展望台」への入場は先着80名様限定(朝4:00頃から入場整理券配布予定)と狭き門です。
  大展望台への入場制限はありませんが、スカイツリーと共に混雑確実です。
  大展望台2階にある「タワー大神宮」は、東京都心では、一番高い所にある神社です。

 「くまドン」の東京タワー付近の過去のブログは、以下の通りです。
(1)東京タワーから展望と直下から眺め
 「名所江戸百景117 第22景 広尾ふる川(1) 東京タワーからの大展望」
    ~
 「名所江戸百景120 第22景 広尾ふる川(4) 東京タワーのクリスマスイルミネーション」
(2)東側の芝・増上寺
 「名所江戸百景005 第79景 芝神明増上寺 桜満開」

 今回は、これで終了とさせていただきます。

 世界貿易センタービルの展望室は、人出が少なくカップルに向けです。当日はクリスマスイブでしたから、当然、カップルが多かったです。「くまドン」もお人好しの方ですから、カップルの邪魔する気は全く無いのですが、あてられて、近づきたくないので、端っこの窓で、小さくなって撮影していました。

 クリスマスまでに、12月の夜景を済ます予定でしたが、数が多かったので、やはり無理がありました・・・・・
 12月分のクリスマスイルミネーションがらみの景が2つ残りましたが、1月まで続くイルミネーションもありますので、年末・年始分のブログ作成を優先させていただきます。

 次回は、大晦日(おおみそか)関連の話題です。

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