くまドン旅日記

写真が趣味です。自然の風景、旅行、歴史に興味を持って撮影を続けています。

名所江戸百景060 第55景 佃しま住吉の祭 佃島の船渡御(1)

2013年08月04日 12時30分20秒 | 名所江戸百景
こんにちわ、「くまドン」です。

 今回は、中央区(ちゅうおうく)の佃島(つくだじま)にある住吉神社(すみよしじんじゃ)の例祭(れいさい)です。
(絵画調)

 佃島は、手前に江戸時代からの伝統を続ける佃島の船溜(ふなだまり)と古い町並があり、
 背後に現代的な超高層マンション群(大川端リバーシティ21)が建ち並ぶ対象的な景色が、
 写真家の興味を引き、東京の撮影スポットとして有名な場所です。

 昨年・平成24年(2012年)は、佃島の住吉神社の本祭(3年に一度)でしたが、今年平成25年は陰祭となります。
 百景の作成の都合上、昨年・平成24年(2012年)の本祭の写真で話を進めさせていただきます。

 平成25年(2013年)の日程です。(今年は陰祭なので、神輿の巡行などは、ありません。)
【佃島の住吉神社 例祭】
 日時: 平成25年8月6日(火) :大祭式 11:00~
            8月7日(水) :神楽奉納 午後

 次回の本祭りは、平成27年の予定(3年に1度の本祭り)です。


 例祭とは、神社で最も重要な祭りのことです。
 例祭には、数年に一度行われる本祭り(ほんまつり)と、それ以外の年に行われる陰祭り(かげまつり)があります。
 本祭りは、お金と人手の負担が大きく、毎年続けると、祭りが続かなくなる為、陰祭りを地味にして、お金を貯めて、それを本祭りに使うことにより、祭りの伝統は続けられてきました。

 三年に一度の本祭りは土日を含む、四日間も行われ、その内容は以下の通りです。
(1)獅子頭の宮出し(中央区区民無形民俗文化財)
   龍虎の獅子頭、黒駒の獅子頭(共に中央区区民有形民俗文化財)が飾られます。
 (絵画調)


(2)八角神輿(八角形の神輿、3代家光の正保年間の製作、中央区区民有形民俗文化財)の宮出し
  神輿の形が八角形になっている珍しい神輿です。
  宮神輿が平成24年に完成して、担ぎ初めとなる新宮神輿巡幸でした。


(3)佃島に、先頭の写真や上の写真のような、20mもある大きな幟(のぼり)が立ちます(中央区区民有形民俗文化財)。
 江戸時代には、高さのあるので、江戸の町からも見えた、佃島の祭りのシンボル的存在です。
 本祭り以外の時期は、幟が腐食(ふしょく)しない為に、佃島の川に埋めてあります。
 下の写真の船溜右岸に、穴が掘ってあり、水が溜っていますが、この場所に普段は、幟が埋められています。


(4)神輿を船に載せて氏子地域を廻る船渡御(ふなとぎょ)
 江戸時代に、佃の渡し(つくだのわたし)から神輿を担いだまま海に入る海中渡御を再現したものです。

 下の絵は、広重の名所江戸百景「第55景 佃しま住吉の祭」(夏景)です。

 絵の構図としては、広重の名所江戸百景の「神田明神曙之景」などで見られるように、
 ど真ん中の縦方向に、大きく住吉神社(すみよしじんじゃ)の幟(のぼり)を配置する近景構図が用いられている。
 その幟の後ろに、神輿や舟を半分隠すことにより、立体感を出し、手前の海岸を斜めに描き、遠近感を出すようにしています。
 その結果、中心部に主題が集中して、上部の両サイドの隙間が大きくなります。
 その補完のため、松の木や舟、祭りの提灯(ちょうちん)の一部を絵の枠内に入れることにより、両サイドに広がる佃島の風景を表現しています。


 今月は、確定する景が多く、ブログ作成が追いつかなくなる可能性がありますので、
 短めに切って、更新してみようかと思います。

 今回は、これで終わりとさせていただきます。

 次回は、佃島の祭りの続きで、船渡御(ふなとぎょ)の撮影です。


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