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名所江戸百景265 水鳥が消えた葛西臨海公園(3)

2016-03-31 22:00:24 | 名所江戸百景
こんにちわ、「くまドン」です。

 今回も、前回の江戸川区の葛西海浜公園(葛西臨海公園の海側にある領域)の問題の続きです
 前回は、葛西沖の周辺の土砂が移動させて造られた人工干潟により、毎年の冬には多くのスズガモなどの水鳥が越冬する葛西沖の生態系(自然環境)が破壊された結果、水鳥が激減した話をしました。
 今回は、海底の土砂が浚渫(しゅんせつ、海底の土砂を削る)側の生態系の破壊について話を続けます。

 下の写真は、2年前の平成26年2月に撮影した、西なぎさと陸側の葛西臨海公園の間にある水路の風景で、多くの水鳥がエサを採る為に潜水したり、羽を休めている風景が普通に見られました。


 今年・平成28年2月初めに撮影葛西臨海公園と東西なぎさの間の水路です。以前は、普通に見れた多くの水鳥の姿を、ほとんど見る事ができませんでした。

 船の航行を名目に過度におこなれた土砂の浚渫(海底の土砂の削除)が原因と考えています。

 この問題を考える為に、前回も書きましたが、海底の土砂の浚渫(しゅんせつ)作業が、海域の生態系にどのような影響を与えるのかを書き並べます。

(1)砂地の生態系は、砂の中や表面にいますので、浚渫船が海底の土砂を削り取り、運搬船に積み込むと、砂の中の生態系は、運搬船の中で生き埋めになり、今までの生態系は破壊されてしまいます。土砂を削り取った残された海底は、生態系も何もない不毛の地となってしまいます。

(2)さらに土砂の削り方が大きく、海底が2~3mの窪地(くぼち)になっただけで、その場所は、海水(汽水)の流れが無くなり、生命が全く住めない無酸素層が発生し易くなります。特に夏から秋にかけて、風向きの変化などにより、この無酸素層が周囲に流れだし、青潮(あおしお、名古屋では苦潮)と呼ばれる)現象が発生します。青潮の発生した海域は、酸素が無くなりますので、海底の微生物から魚貝類まで、逃げられない生物は全て死滅するという悲惨な結果になります
 (青潮の問題については、話が大きくなるので、別の回にさせていただきます。
 ただし、東京湾の青潮問題を考える時に、過大な浚渫作業の問題が顕在化してくるのですが)


(3)浚渫船が土砂を運搬してきて、海底に土砂を流し込めば、今までの砂の海底は新しい土砂に埋められて、元の砂の中に住む微生物や貝類、ゴカイ、カニ、シャコなどの生物は生き埋めになり、その場所の生態系は死滅します。その上に流し込んだ土砂には生態系も破壊されていますので、不毛の砂地になってしまいます。

(4)一直線の干潟による潮流の変化や下流部への大量の土砂の流入による二次的被害

 下の写真は、2年前の平成26年2月に撮影した、西なぎさと陸側の葛西臨海公園の間にある水路で行われていた海底の浚渫(土砂の削り取り)作業です。
(絵画調)

 奥の方にある水上バスの乗り場前でも同様の浚渫船が作業をしていますが、この時は、水上バスが通る為に必要な水深を確保する為の浚渫作業と聞いていたので、あまり気にしていませんでした。
 この年だけだろうと思っていたら、翌年も、同様な浚渫作業を行っていました。東京都の計画などは知りませんでしたので、「何故、何年も続けて、同じ場所を浚渫するのか?」不思議に思っていました。
 本来、船を通す為の浚渫であれば、適度な深さと幅を確保できれば問題ないはずです。公共事業を行う為や予算獲得の為に、海底の生態系を破壊していく過度の浚渫は止めて欲しいです。

 下の写真は、2年前の平成26年2月に撮影した、西なぎさの東側先端付近から南の葛西沖に向かって撮影した写真ですが、現在の葛西沖にある人口干潟の付近で作業する浚渫船が写っています。すでに2年前から、周辺の海域の土砂を削って、葛西沖の海底を土砂で埋める計画を進めていたのでしょうか?


 知識も力も不足している「くまドン」ですが、結論としては、前回も話ましたように以下のように考えます。
(1)葛西臨海公園の生態系を壊している、公園周辺部の過大で不要な浚渫工事を止めて欲しい。
(2)過大に土砂を堆積させた沖合の人口干潟を削り、元のなだらかな海底に戻す(逆に削り過ぎて、青潮の発生する溝は作らないで欲しい)と共に、その土砂を過大に削った葛西臨海公園の周辺部に戻して欲しいと思います。
 (公共事業の二度手間で税金のムダですが、基本的に元の工事自体がまともに自然や環境を考えていない甘い計画だったのが最大の問題です。)


 下の地形図は、前回も見せましたが、陸側の葛西臨海公園の東側沖にある黄色の丸印付近に三日月浜はありました。三日月浜周辺は、浅い海域が広がっていた為、多くの生き物がいる為、ここも野鳥観察のポイントでした。
 「国土地理院ホームページ掲載のデジタル標高地形図画像データ(図名等)を使用しました。」

 下の写真は、2年前の平成26年2月に撮影した、葛西臨海公園の東側の岸から撮影した写真です。南側の江戸川河口の方を撮影しています。本来手前の水域には「三日月浜」と呼ばれる浅い海底領域がある為、野鳥が多く見られる場所でした。
 ここも、水路の風景で多くの水鳥がエサを採る為に潜水したり、羽を休めて寝ている風景が普通に見られました。

 下の写真は、3年前の平成25年2月に撮影した、葛西臨海公園の東側の岸から西側の護岸を撮影した写真です。カモ(鴨)だけでなく、シラサギやカモメ、シギ類が多く見られる場所でした。

 2~3年前に、この付近で、昔の事を知っている人から、「この付近は、以前は歩いて海に入れる程、浅い海で、よくアサリを採れた。冬はもっと鳥も多かった」という話を聞きました。すでに、この時には船の航行を名目に三日月浜のような浅瀬は浚渫作業により削られて、壊されていたのかもしれません。

 下の写真は今年・平成28年2月初めの葛西臨海公園の東側から西側を撮影した写真ですが、全く鳥の姿がありませんでした。右奥に見えるのが水上バス乗り場で、左奥が西なぎさです。

 2年以上にわたる浚渫作業の結果、海底が削られて、生態系が壊されていった結果と思います。

 下の写真は、旧江戸川の東京湾に出るすぐ手前の最下流部で、葛西臨海公園の東側の川岸の写真です。後ろに見えているのはJR京葉線と湾岸道路の橋です。ここは、ウミアイサやホオジロガモなどが見れるポイントなのですが、

 毎年、冬になると、江戸川河口でも、下の写真のように多くのハジロカイツブリが、盛んに潜水して、エサのカニやシャコを採る姿を見るとことができましたが、今年・平成28の1月には、ほとんどいない状態でした。工事により、海底の土砂を大量に浚渫した為、エサが無くなったのが原因と考えられます。

 他の野鳥撮影者から聞いた「ここも、年々、鳥の姿が少なくなっていくね・・・」という言葉が、葛西臨海公園を取り巻く水域で行われている環境整備が名目で、公共事業を行う事が目的の環境破壊行為の一端を表しているようでした。
 本来であれば、川から流れてきた土砂が、時間をかけて、ゆっくりと葛西沖に流れ込み、豊かな葛西沖の浅瀬を造りだしてきたのです。

 今年・平成28年の1月の初めに行った時の写真ですが、今年も沖合で浚渫による生態系の破壊がおこなわれているようです。このような海の環境(生態系)を破壊し続ける公共事業は中止して欲しいです。

 今年・平成28年2月の末に、春の大潮で、葛西沖合に一直線に横切るように海面から現れた人口干潟を苦々(にがにが)しく見ていると、浚渫船がなぎさ手前の水路を横切って行きました。
(絵画調)

 今日も、どこかで海底の浚渫作業が生態系を破壊しながら、進められているのかと思うと、「くまドン」は感情的には、気が重かったです・・・・

 3月は葛西臨海公園の状況を確認行く時間はありませんでした。3月のカモ・カイツブリの群れの数が回復したかどうか確認できていませんが、2月末の時点で、例年どおり、北の地へ戻る冬鳥が葛西臨海公園に集まりだしていましたので、自然の回復力で状況が改善されていて欲しいと思います。
 しかし、今回のような自然環境も考えない工事・予算獲得目的の公共事業が二度と行われないことを望みます。
 ただし、河川や海底の土砂の削除による生態系の破壊は、この葛西臨海公園の周辺だけでなく、東京湾全体や日本各地でも行われています。今後は、その方向で話を進めていきます。その前に、今回の葛西臨海公園の話に合わせて、次回は、葛西臨海公園の西側に流れ込む荒川放水路下流部の問題に触れさせていただきます。

 念の為、今回も再度書きますが、
 この問題に対して、「くまドン」と同様に問題を感じても、葛西臨海公園の鳥類園スタッフに苦情を言ってもムダです。鳥類園にいるスタッフほとんどが人の良いボランティアやアルバイト(?)ですし、困らせるだけですので、止めておきましょう。
 また、西なぎさの管理者に苦情を言ってもムダです。止めましょう。公園を管理している人と、公園の整備を計画する人は、同じ役所でも別の組織ですから、どうする事もできません。同じ役所内では、思っている事も自由に言えないでしょう。(ある意味役所の縦割り構造の問題ですが・・)
 このような苦情は、直接、東京都や国土交通省の役所、または、政治に訴えるしかないようです!

 正確に言えば、この公園は、陸側の「葛西海浜公園」は、東京都の建設局が所管)で、海側の「葛西海浜公園」や東京湾は東京都の港湾局が所管になります。さらに、公園の東西に流れている旧江戸川(きゅうえどがわ)、荒川(あらかわ)放水路と中川(なかがわ)放水路は、一級河川ですので、国の国土交通省の管轄になります。
 申し訳ありませんが、河口部における国(川)と東京都(東京湾)の管理の境界部が良く分かりません?
 さらにややこしい事に旧江戸川は東京都と千葉県の境にありますので、川の両側で管理自治体が違うのです。

(青字追記)
 以前、ブログで使用した画像ですが、大田区の東京港野鳥公園のネーチャーセンターに展示されていた航空写真です。ある程度の区分けは分かるかと思いますので、参考程度に載せておきます。(古い写真ですので、現在と異なる所もあるかもしれません。)


 真中の東西なぎさを含む領域が葛西海浜公園です。南にヨットの練習水域があります。

 念のため、誤解しないように書いておきますが、下の写真(2年前に撮影)の右奥に写っている、葛西沖から、さらに遠くの沖合で行われている作業は、中央防波堤外側地区・新海面処分場(要するに東京都のゴミ処分場)の工事ですので、一緒にしないでください。(冬は空気の透明度が高いので、近くに見えて誤解しやすいです。)

 最も、青潮の話をする時に、また話にでてきますが・・・・

 前回までの話は、
 「名所江戸百景263 水鳥が消えた葛西臨海公園(1)」
 「名所江戸百景264 水鳥が消えた葛西臨海公園(2)」
 「名所江戸百景265 水鳥が消えた葛西臨海公園(3)」 (今回分です)

 昨年までの、葛西臨海公園の状況の理解の為に、以前、作成したブログは、以下の通りです。
(1)スズガモやカンムリカイツブリの写真は、
 「名所江戸百景215 冬の葛西臨海公園(4) ダイシャクシギ 写っていました」
 「名所江戸百景155 第71景 利根川ばらばらまつ 葛西臨海公園(3)」
 「江戸百景154 第71景 利根川ばらばらまつ 葛西臨海公園(2)」
 「名所江戸百景183 5月の葛西臨海公園(2) 夏羽のカンムリカイツブリ」
(2)シギ・チドリを撮影した時の話は、
 「名所江戸百景216 冬の葛西臨海公園(5) シギ・チドリの群れ」
 「名所江戸百景156 第71景 利根川ばらばらまつ 葛西臨海公園(4)」

 前回、都心部でも桜の花が咲き始めたと伝えましたが、翌日から暖かい日が続き、あっという間に家の近くでも桜の花が咲き始めました。
 重い話ばかりでしたので、季節外れになりましたが、2月末に撮影した梅の花とメジロの写真を最後に入れておきます。(メジロの移動がすばやく、やっと撮影できた一枚です・・・・・)


 今回は、これで終わりとさせていただきます。

 今月の初め頃に倒れた母親も、順調に回復して、リハビリ病院に移りましたので、ほっとしています。
 なんとか、葛西臨海公園(葛西海浜公園)の問題が3月までに終わりましたが、予想よりも量が多く、ブログ作る時間も少なく、結構きつかったです。

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名所江戸百景264 水鳥が消えた葛西臨海公園(2)

2016-03-29 23:27:51 | 名所江戸百景
こんにちわ、「くまドン」です。

 今回も、前回の江戸川区の葛西海浜公園(葛西臨海公園の海側にある領域)の問題の続きです
 まず、問題としては、毎年の冬には多くのスズガモやカンムリカイツブリ、ハジロカイツブリなどの水鳥でにぎわうはずの葛西臨海公園の海側エリアですが、今年・平成28年1月頃は、ほとんど水鳥のいない海域に変貌(へんぼう)してしまいました。(2月頃には鳥類の数も増えてきましたが、例年に比べれば少ないです。)
 前回、昨年・平成27年の秋頃に、公共事業で浚渫船(しゅんせつせん)が、葛西海浜公園周辺の川や河口部から削った土砂を大量に移動させた人口干潟が、今回の問題の最大の原因ではないかと、葛西臨海公園の野鳥撮影者の間で話が出ている話をして、「くまドン」も、いくつかの事例から同意見だと言いました。
 
 下の写真の手前にある砂浜と岩の護岸は、葛西海浜公園の「西なぎさ」です。すぐ左に水路を挟んで、「東なぎさ」が見えています。
 東なぎさの護岸の先にスズガモとカンムリカイツブリの群れが横に広がって見えます。(黒い点々ですが)
 1月上旬頃は、わずかな数しかいませんでしたが、2月頃からは、少しずつですが、昔のように水鳥が戻ってきてはいます。(上の写真は、平成28年2月末頃の撮影です)
 そして、2月とはいえ、大潮の干潮(かんちょう)時間帯近くですので、その先に、葛西沖の環境破壊の原因となっている干潟が見えています。これが問題の原因となっている干潟です。
 (満潮時は水面下ですが、春の大潮の時は水面より上に出て干潟になるそうです。)
 昨年・平成27年の秋頃に、公共事業で浚渫船が、葛西海浜公園周辺の川や河口部から削った土砂を大量に移動させたそうです。
 状況から判断して、浚渫による土砂で葛西沖の海底を埋めた事が、葛西沖周辺の生態系を破壊していき、カモ類やカイツブリ類のエサ場やねぐらを奪った事が最大の元凶と考えています。

 以前、このブログで、葛西沖の浅くなだらかに広がる海域は、水中のプランクトンや海底の海草、砂中の微生物や貝類が海の汚れの成分を養分として吸収してきました。そして、ゴカイやカニ、エビ、小魚が生きる為の環境を作りだし、その食物連鎖(しょくもつれんさ)の頂点に大きな魚や鳥類が存在するという、自然の浄化装置だという話をしました。
 この土木作業の目的の為か、安易な考えによるものかは不明ですが、「自然保護」とか「潮干狩り」などのいい加減な名目で造られたのでしょう。この過剰な埋め立てによって、人口干潟によって、葛西沖の生態系は大きく破壊されたのです。

 より広い範囲を撮影したのが、下の写真です。東西のなぎさと水平線の中間に干潟が一直線に続いているのが分かりますでしょうか。完全に東京湾側と葛西臨海公園を分断しています。
(絵画調)

 余談ですが、西なぎさの護岸に多数の撮影者がいますが、今年・平成28年2月頃からは、希少種のヘラサギとクロツラヘラサギが1羽ずついて、2羽一緒に行動して、西なぎさでエサを探すのが話題になっていましたので、その2羽を撮影に来た人達です。

 もう一度、整理して話しますが、
 昔、「名所江戸百景154 第71景 利根川ばらばらまつ 葛西臨海公園(2)」でも書きましたが、
 下の写真のように、東なぎさには、大潮の干潮時には、大きな干潟が広がっています。

 この場所は、葛西臨海公園の沖には、荒川や旧江戸川から流れ込んだ砂が堆積し、三枚洲(さんまいす)と呼ばれる広大な面積の自然の干潟(ひがた、約64万平方メートル)と浅瀬(あさせ)が広がっています。同時に多くの貝類や微生物により、海水の汚れはきれいになっていきます
 そして、この三枚洲を含めた浅い海が葛西沖になだらかに続いていることが、この海域の多くの魚貝類を育て、野鳥を含めた複雑な生態系を作りだしている源(みなもと)なのです。葛西沖の自然や環境を維持していく上では、必要不可欠の領域なのです。

 昨年までの葛西臨海公園周辺海域の水の流れを地形図に赤い矢印(→)で示しました。
 「くまドン」の記憶では、こんな感じでした。
 「国土地理院ホームページ掲載のデジタル標高地形図画像データ(図名等)を使用しました。」

 葛西臨海公園の東西のなぎさ(渚)は、川の流れに対して発生する沖合の反転流が葛西臨海公園に向かうことを利用して、東西なぎさの砂浜の維持と、なぎさ(渚)や陸側との間にある水路の水が淀まないように、水路に流れが発生するように設計されています。ただし、実際には、潮の満ち引き(干満)により、水路の流れも周期的に方向が変わります。
 江戸川区や葛西臨海公園周辺の地形を縮小した模型に、実際に水を流して、東西なぎさの形状が設計したという話を記憶しています。(葛西臨海公園が平成元年(西暦1989年)ですが、公園自体のレイアウト設計は、さらに昔ですから、現在のようにコンピュータシミュレーションによる解析は未明の時代です。)

 下の写真は、東なぎさと西なぎさの間にある水路の写真ですが、現在はカキ礁(しょう)が発達して、葛西臨海公園の生態系を支える上で重要な役割の一つとなっています。


 この問題を考える為に、海底の土砂の浚渫(しゅんせつ)作業が、海域の生態系にどのような影響を与えるのかを書き並べます

(1)砂地の生態系は、砂の中や表面にいますので、浚渫船が海底の土砂を削り取り、運搬船に積み込むと、砂の中の生態系は、運搬船の中で生き埋めになり、今までの生態系は破壊されてしまいます。土砂を削り取った残された海底は、生態系も何もない不毛の地となってしまいます。

(2)さらに土砂の削り方が大きく、海底が2~3mの窪地(くぼち)になっただけで、その場所は、海水(汽水)の流れが無くなり、生命が全く住めない無酸素層が発生し易くなります。特に夏から秋にかけて、風向きの変化などにより、この無酸素層が周囲に流れだし、青潮(あおしお、名古屋では苦潮)と呼ばれる)現象が発生します。青潮の発生した海域は、酸素が無くなりますので、海底の微生物から魚貝類まで、逃げられない生物は全て死滅するという悲惨な結果になります。(青潮の問題については、話が大きくなるので、別の回にさせていただきます。)

 下の写真は今年・平成28年2月初めに撮影葛西臨海公園と東西なぎさの間の水路です。以前は、この場所にも水鳥の姿が見れたのですが、船の航行目的の浚渫を続けているので、エサを供給する生態系が破壊されていった結果、水鳥の姿を、ほとんど見る事ができませんでした。当然、東なぎさを住処にしているシギ・チドリもエサが激減した為、姿を見る事ができなくなりました。


(3)浚渫船が土砂を運搬してきて、海底に土砂を流し込めば、今までの砂の海底は新しい土砂に埋められて、元の砂の中に住む微生物や貝類、ゴカイ、カニ、シャコなどの生物は生き埋めになり、その場所の生態系は死滅します。その上に流し込んだ土砂には生態系も破壊されていますので、不毛の砂地になってしまいます。

(4)さらに、土砂の移動の結果作られた、一直線の干潟による潮流の変化や下流部への大量の土砂の流入による二次的被害もあるようです。

 この土砂の移動の結果作られた一直線の干潟により、干潮時には水の流れを遮断し、満潮時においても流れが悪くなるので、東西のなぎさ周辺への供給される栄養素や動植物プランクトンの供給を妨げると同時に、海水が同じ場所に滞留する時間が長くなるので、水質悪化の原因となります。
 「国土地理院ホームページ掲載のデジタル標高地形図画像データ(図名等)を使用しました。」

 満潮時間帯でも、この干潟部分だけ浅くなっていれば、水の流れが、かなり妨げられているはずです。
 さらに、悪い事に、これだけ大量の土砂を積み増せば、水の流れや波により、北側(地形図上部)にある東西のなぎさに向かって、大量の土砂が流れ込む現象が発生した事が考えられます。結果的になぎさの所まで、大量の土砂が流れ込み、上記(3)の土砂の埋没による生態系の破壊が行われたと考えれば、なぎさ周辺の生態系は、ほとんど破壊されていた事になります。

 下の写真は、1月の初めに言った時に撮影した東なぎさの写真ですが、冬は余り潮が引かないので、干潟が出ないのにも関わらず、大きく干潟が広がっていました。そのわりにはシラサギらしき鳥が1羽いるだけで、干潟をエサを探す鳥がほとんど見られなかったのです。

 人工的に大量に盛った砂浜から大量の土砂が東なぎさに流れ込んだとすれば、今冬に葛西沖を埋め尽くすかのように飛来したカモ・カイツブリの大群が、1月上旬には、ほとんど見られなかった理由も説明がつきます。大量の土砂に埋めらた不毛の砂浜にエサはありませんし、砂に埋められて、水深が無いので、落ち着いて寝る事もできないのですから、昨年の晩秋に葛西沖を埋め尽くすかのように北から渡ってきた鳥たちは、あきらめて他の場所に移動したと考えることができます。

 それでも、自然には回復力がありますので、2月頃になると、なんとか壊された生態系が少しずつ復活してきて、ある程度のカモやカイツブリが住める所まで戻ってきたと考えるべきでしょう。
 今年2月初めに、葛西臨海公園の「鳥類園Ⅱ」のブログにスズガモが来たと書いてあったのを見て行った時の写真です。なんとか東なぎさにスズガモの群れが戻ってきました。ただし、例年に比べれば、かなり少ないです。例年であれば、テトラのかなり先まで、スズガモの群れ続きます。

 例年より数が少ないのは、水の流れも変ったり、今回の土砂の移動による生態系の破壊が、あまりに大きく、以前のレベルまでは回復できないようです。
 2月末頃になると、大分数が増えてきました。毎年、春が近付くと北へ帰るカモ類やカイツブリ類が集まってくる時期でもあるのですが、それでも例年(このブログの先頭の写真)より鳥の密度(数)が、かなり少ないです。
 さらに、昼間起きているカンムリカイツブリやハジロカイツブリも、昨年のように潜水して、エサを採る行動があまり見られませんでした。さらに沖合の人口砂浜付近には、群れがいないという状態です。


 下の地形図で、赤く塗った領域が、例年、カモ類やカイツブリ類の大群がいるエリアです。鳥類保護区の東なぎさ中心に西なぎさにかけて、馬蹄型(ばていがた)のエリアを形成していました。
 「国土地理院ホームページ掲載のデジタル標高地形図画像データ(図名等)を使用しました。」

 ところが、今年は、公共事業の土木工事(浚渫作業)による土砂の移動を行った結果、沖合のオレンジ色の一直線の干潟が造られました。
 そして、1月上旬に見た時は、ほとんどカモ類とカンムリカイツブリの姿は消え、わずかに西なぎさの内側と、東西なぎさの間にある水路に姿が見えるだけという有様でした。
 2月初め頃は、カモ類のいる場所が、上の地形図の緑の枠のエリアのみに限られていて、例年の大群を見なれていると、とても少なく感じました。この時は、カンムリカイツブリは、ほとんどいませんでした。魚・カニ・シャコなどのエサになるゴカイやエビなどのエサが不足している事や、水の流れが悪くなった事により、動植物プランクトンが減少した可能性が考えられます
 2月の初めに葛西臨海公園の鳥類園のブログでスズガモが、やっと1万羽程度飛来したという記事を見たので、行ってみました。下の写真は沖合も入れた写真ですが、例年であれば、テトラの向こう側から水路の沖合を経由して、鳥の群れが西なぎさに向かって、三日月形に広がっています。

 テトラの向こう側には、スズガモの群れがいますが、沖合に続くはずの群れは全くなく、東西両なぎさの間の水路にもハジロカイツブリが1月同様に少しいただけで、例年に比べ、寂しい限りの状態でした。
 下の写真も2月初め頃の西なぎさの水路の護岸から葛西沖を撮影した写真ですが、全くいませんでした。潮が引いていなかったので、浚渫(土砂の移動)によって造られた人工干潟は、水面の下で見えません。

 例年であれば、この時期、スズガモ(夜行性)が昼寝をし、カンムリカイツブリの泳ぐ姿やハジロカイツブリがエサを採る為に潜水する姿が、大群で見れた場所です。公共工事が目的で、自然の生態系や環境をろくに考えない浅はかな工事の結果、海中の生態系が破壊されて生じた無残な光景です。

 今回は(3)と(4)の影響を中心に話しましたが、長くなりましたので、次回は(1)(2)の海底の土砂を浚渫(削り取られた)方の問題を話します。それから、申し訳ありませんが、急いで作ったので、不備・誤字も多いかと思います。

 結論としては、葛西臨海公園の生態系を壊している、公園周辺部の過大で不要な浚渫工事を止めさせ、過大に土砂を堆積させた沖合の人口干潟を削り、元のなだらかな海底に戻す(逆に削り過ぎて、青潮の発生する溝は作らないで欲しい)と共に、その土砂を過大に削った葛西臨海公園の周辺部に戻して欲しいと思います。
 (公共事業の二度手間で税金のムダですが、基本的に元の工事自体がまともに自然や環境を考えていない甘い計画だったのが最大の問題です。)


 念の為、この問題に対して、「くまドン」と同様に問題を感じても、葛西臨海公園の鳥類園スタッフに苦情を言ってもムダです。鳥類園にいるスタッフほとんどが人の良いボランティアやアルバイト(?)ですし、困らせるだけですので、止めておきましょう。
 また、西なぎさの管理者に苦情を言ってもムダです。止めましょう。公園を管理している人と、公園の整備を計画する人は、同じ役所でも別の組織ですから、どうする事もできません。同じ役所内では、思っている事も自由に言えないでしょう。(ある意味役所の縦割り構造の問題ですが・・)
 このような苦情は、直接、東京都や国土交通省の役所、または、政治に訴えるしかないようです!

 正確に言えば、この公園は、陸側の「葛西海浜公園」は、東京都の建設局が所管)で、海側の「葛西海浜公園」や東京湾は東京都の港湾局が所管になります。さらに、公園の東西に流れている旧江戸川(きゅうえどがわ)、荒川(あらかわ)放水路と中川(なかがわ)放水路は、一級河川ですので、国の国土交通省の管轄になります。
 申し訳ありませんが、河口部における国(川)と東京都(東京湾)の管理の境界部が良く分かりません?
 さらにややこしい事に旧江戸川は東京都と千葉県の境にありますので、川の両側で管理自治体が違うのです。


 「名所江戸百景263 水鳥が消えた葛西臨海公園(1)」
 「名所江戸百景264 水鳥が消えた葛西臨海公園(2)」 (今回分です)
 「名所江戸百景265 水鳥が消えた葛西臨海公園(3)」

 昨年までの、葛西臨海公園の状況の理解の為に、以前、作成したブログは、以下の通りです。
(1)スズガモやカンムリカイツブリの写真は、
 「名所江戸百景215 冬の葛西臨海公園(4) ダイシャクシギ 写っていました」
 「名所江戸百景155 第71景 利根川ばらばらまつ 葛西臨海公園(3)」
 「江戸百景154 第71景 利根川ばらばらまつ 葛西臨海公園(2)」
 「名所江戸百景183 5月の葛西臨海公園(2) 夏羽のカンムリカイツブリ」
(2)シギ・チドリを撮影した時の話は、
 「名所江戸百景216 冬の葛西臨海公園(5) シギ・チドリの群れ」
 「名所江戸百景156 第71景 利根川ばらばらまつ 葛西臨海公園(4)」


 今回は、これで終わりとさせていただきます。

 桜の花が、皇居の外濠(市ヶ谷付近)で咲き始めました。1週間もたてば、東京のあちらこちらで、桜の花が満開の姿が見れそうです。
 色々と用事が増えて大変ですが、なんとか、空いた時間にブログ作成をして、やっと、葛西臨海公園(葛西海浜公園)の問題の2回目ができました。長くなったので、2回で終わらず、残りの部分が、3月末までにできるか微妙になってきましたが、努力してみます。

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名所江戸百景263 水鳥が消えた葛西臨海公園(1)

2016-03-25 00:20:48 | 名所江戸百景
こんにちわ、「くまドン」です。

 前回は、江戸川区の葛西臨海公園(かさいりんかいこうえん)の問題と書きましたが、実際にはこの公園は陸側の葛西海浜公園と海側の海側の葛西海浜公園にわかれていまして、葛西海浜公園の問題となります。

 毎年冬になると葛西海浜公園の東・西なぎさ付近の沖合は、下の写真のようにスズガモとカンムリカイツブリ、ハジロカイツブリが2万羽以上の大群がやってきて、越冬していました。葛西沖で見られるカモの大群は、冬の風物詩とも言える風景でした。このブログでも何度も取り上げさせていただきました。


 下の写真は、昨年・平成27年の1月中頃に葛西海浜公園にある西なぎさから、鳥類保護区の東なぎさの方を撮影した写真ですが、2~3万羽いたスズガモとカンムリカイツブリ、ハジロカイツブリの大群が写っています。

 下の写真は、上の写真を中央付近のみを切り取って拡大したものですが、多くの水鳥が羽を休めていました。

 これが、昨年の冬までの葛西沖の普通の風景でした。

 ところが、今年・平成28年の1月上旬に気分転換に葛西臨海公園に行ってみると、海側の光景は信じられないような悲惨な景色になっていました・・・・!!!
 何万羽の単位でいたスズガモとカンムリカイツブリ、ハジロカイツブリの大群が、ほとんどおりませんでした。
 下の写真は、その時撮影した葛西沖の写真ですが、スズカモやカンムリカイツブリは見えず、ハジロカイツブリがわずかにいるだけでした。

 西なぎさにいた方に聞きましたが、今冬も、葛西沖一帯を埋め尽くすようなスズガモやカイツブリ類の大群が飛来したそうです。しかし、その後にカモやカイツブリ類の群れは、他の場所へ去って行ったそうです。

 後で説明しますが、話が長くなりますので、結論を先に言えば、
 水鳥がいなくなった原因は、上の写真の真中に写っている浚渫船(しゅんせつせん=水底の土砂を削る土木作業船)の作業の結果です。安易な考えで周辺の海底の土砂を大量に葛西沖に移動させた結果、葛西沖や周辺の生態系を破壊してしまい、水鳥が越冬する為に必要なエサ場と休む場所を失った結果と考えます。公共事業を行う事を自体が目的だった可能性も考えられます。
 自然環境への影響を考えていない安易な考えで行われた公共事業が原因であり、行政側(東京都と国)の責任と言えます(努り!努り!努り!)


 2月になると、カモ・カイツブリ類の数が少し回復してきましたが、それでも例年に比べれば、相当少なかったです。
 1月上旬の頃の状況を説明すると、最も多くのスズカモとカイツブリ類がいるはずの東なぎさ側には全く姿が見えず、下の写真のように西なぎさにわずかに数十羽程度いるだけでした。

 東なぎさと西なぎさの間にある水路にも、下の写真のようにわずかにカモ類とハジロカイツブリがいるだけでした。


 海側だけなく、葛西臨海公園の淡水池をねぐら(寝る場所)としているホシハジロ(夕方から夜間に海へエサを採り、昼間は寝ている個体が多い)も例年になく、数が少ないのです。
(絵画調)

 上の写真(今年・平成28年1月撮影)では、数が少ないので、ヨシ(葦)の近くにだけいますが、例年であれば、数が多いので、下の写真(昨年・平成27年1月撮影)のように池の水面に広がっているのです。


 カモだけでなく、下は鳥類保護区の東なぎさ側の写真ですが、シラサギらしき白い鳥が1羽いるだけで、結構数がいるはずのカモメやカワウ、シギ類まで、やっと1羽見た程度という悲惨な状態でした。

 西なぎさに行く途中に出会いました年輩の撮影者に聞いても、「ダメ・・・・」と聞いたので、「くまドン」だけの思いこみではありません。

 下の写真は今年・平成28年2月末頃に撮影した写真ですが、この頃になると、カモ類やカンムリカイツブリなどがかなり戻ってきました。春に北に帰る前に集まってきているのですが、それでも例年(このブログの先頭の写真)より鳥の密度(数)が、かなり少ないです。(今年は1月上旬に続き、2月も2回見に行きました。)

 さて、鳥と水平線の間に横一線に伸びている干潟が、今回の問題の最大の原因ではないかと、葛西臨海公園の野鳥撮影者の間で話が出ていると聞きました。
 (満潮時は水面下ですが、春の大潮の時は水面より上に出て干潟になるそうです。)
 昨年・平成27年の秋頃に、公共事業で浚渫船が、葛西海浜公園周辺の川や河口部から削った土砂を大量に移動させたそうです。
 「くまドン」も上記の人達と同様の意見です!
 状況から判断して、浚渫による土砂で葛西沖の海底を埋めた事が、葛西沖周辺の生態系を破壊していき、カモ類やカイツブリ類のエサ場やねぐらを奪った事が最大の元凶と考えています。
 例年はハジロカイツブリなどが昼間にエサを採る姿が葛西沖側でも見られたのですが、今年は、なぎさの沖側でエサを採る姿を見れません。さらに干潟付近にカモ類やカイツブリ類の姿がありません。水深が浅くなった事により、休むに適度な水深が必要か、タカ(鷹)などの猛禽類(もうきんるい)に狙われる危険で安心できないなどの理由が考えられます。

 この現象の説明は、ブログが長くなりますので、次回とさせていただきます。

 前回までの話は、
 「名所江戸百景263 水鳥が消えた葛西臨海公園(1)」 (今回分です)
 「名所江戸百景264 水鳥が消えた葛西臨海公園(2)」
 「名所江戸百景265 水鳥が消えた葛西臨海公園(3)」

 昨年までの、葛西臨海公園の状況の理解の為に、以前、作成したブログは、以下の通りです。
(1)スズガモやカンムリカイツブリの写真は、
 「名所江戸百景215 冬の葛西臨海公園(4) ダイシャクシギ 写っていました」
 「名所江戸百景155 第71景 利根川ばらばらまつ 葛西臨海公園(3)」
 「江戸百景154 第71景 利根川ばらばらまつ 葛西臨海公園(2)」
 「名所江戸百景183 5月の葛西臨海公園(2) 夏羽のカンムリカイツブリ」
(2)シギ・チドリを撮影した時の話は、
 「名所江戸百景216 冬の葛西臨海公園(5) シギ・チドリの群れ」
 「名所江戸百景156 第71景 利根川ばらばらまつ 葛西臨海公園(4)」


 それから、前々回の 「旅日記025 日本の秘境? 桶ヶ谷沼の野鳥」 の話の続きも、話の内容が厳しすぎるので、次回に回すと書きましたので、ここで書くことにします。

 前々回の桶ヶ谷沼の話で、経済成長の歪み(ひずみ)から発生した公害や開発による自然破壊に対して、昭和から平成の現在に至るまでの時代に、環境保護・自然保護の考えは一部の市民団体から一般の人達へ広がり、最後は政治すらをも巻き込んんで、大きな潮流(ちょうりゅう)となっていったとの話はしましたが、

 話の内容が厳しくなりますが、それぞれの人に立場があるとはいえ、「くまドン」は何のしがらみもありませんし、小さな個人ブログですので、自由に発言させていただきます。(ここは、完全に「くまドン」の私見ですが)
 下のように書くと、与党も野党も攻撃しているようなもので、ある意味、孤立無援ですが・・・
 (前々回の「旅日記」では、あまり脱線したくなかったので、今回にしました。)

 現在(平成28年)において、環境保護・自然保護は二つ側面で大きな問題に突き当たっています。

(1)一つは、平成23年(西暦2011年)3月に発生した東日本大震災後に進む過大な公共事業による自然破壊
 (ついでに横道にそれますが、財政悪化の公共事業反対と消費税増税反対!、企業優先の法人税減税反対!)
 震災前は、自然保護の考えが強かったので、政治家や官僚も、環境の配慮をキャッチフレーズに計画の立てざる得なかったのですが、震災後は災害が起きるたびに「公共事業が正義で、反対するのが悪だ」と攻撃しながら、公共事業の増大を進めてきています。しかも自民党は、再び、建設業界や証券業界など産業界から多額の政治献金を受け取り、ひたすら公共事業を作り、株価維持の為に国民の年金や郵貯の年金に損害を与えようとしています。
 (産業界の政治献金復活自体、昔の悪しき風習への先祖返りと言われていますし、そう思います。)
 国民の災害被害を利用しての公共事業の正当化・推進に厳しい目を向け、国民から拒否のノー(No!)を突き付けて欲しいと思います。

(2)もう一つは、環境保護・自然保護運動が、中国や韓国などの反日勢力に利用されている問題です。
 (以前から、なんども書いているのですが、「くまドン」は反中・反韓ですと最初のブログに書きましたし、小さな個人ブログなので、気にせず言います。)
 原因は、環境保護・自然保護運動の成長過程に起因(きいん)するのですが、高度成長期の頃は、産業・経済優先の政府(自民党が与党)との対立構図で始まった為、政治に働き架ける為の対抗措置として、環境保護や自然保護運動が野党側(社会党・共産党や民主党)との連携になったことです。この過程で環境保護・自然保護運動に左派系の人間が混ざることになります。その中には適当のそれらしい事を言って、中国や韓国のスパイ見たいなことをやっている人も、ごく一部には、いるのです。

 極端な例が、沖縄県の辺野古(へのこ)基地の反対運動です。
 そして、左派系のマスコミや政治家は、中国のサンゴ密漁漁船が沖縄や小笠原の海域を荒らしまわった時には、大した反対もせず、辺野古基地建設の時だけ、サンゴ礁を理由に反対をしているのだから、中国がスパイが活動しているのと何ら変わりがないでしょう。
 その中でも、特に朝日新聞は、古くはサンゴ落書き偽造(ぎぞう)事件や、昨年(平成27年)の慰安婦報道虚偽(きょぎ)による報道取り消しなど、それ以外の記事を見ても、中国や韓国のスパイみたいな内容と、日本に対する自虐的内容が目立ちます。(問題の記事を書いた記者が新聞社を退職しても、傾向は変わりませんので、スパイの巣窟(そうくつ)見たいな感じがします。これでは、新聞社の自浄作用は望めそうもありません。
 さらに、翁長雄志(おながたけし)・沖縄県知事は、那覇(なは)市長時代、国民の税金である沖縄振興一括交付金の多くが中国企業に発注した為、ほとんど税金の中国へ横流ししている有様です。沖縄県人の感情を利用して、中国のスパイのような行為を繰り返しています。沖縄県の人も騙されないようにしましょう。
 まともに環境保護・自然保護運動している人は、目的は環境保護・自然保護であって、中国や韓国に利用されたくは無いでしょうから、中国や韓国のスパイ見たいな人達に利用されないように気を付けてください。


 今回は、これで終わりとさせていただきます。

 3月も終わりが近づき、東京も、もうすぐ桜が咲き始める季節となりました。すでにユキヤナギ(雪柳)やハクモクレン(白木蓮)は白い花を咲かせて、春の訪れを感じます。
 3月は花粉症の季節になりましたので、旅行は無理なので、この問題を含め、公共事業の問題について書く予定でしたが、家の事情により、それもできませんでした。
 前回も書きましたように、葛西臨海公園(葛西海浜公園)の問題だけは、3月中に完成させたいと思っています。


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ブログ3周年を過ぎました。ありがとうございました。

2016-03-20 22:20:45 | インポート
こんにちわ、「くまドン」です。

 ブログを始めてから、3/18で早いもので3年を過ぎ、4年目に突入してしました。
 元々、名所江戸百景のブログを作りたいと思って、始めた「くまドン旅日記」ですが、あまりにも量が多く、結局1年で終わらず、2年目に突入してしまい、3年過ぎても残りの1景を確定しないで、ずるずると進んでしまいました。
 初めの1年目の頃のブログを作っていた勢いは無く、3年目は作るのがきつく感じられることもありました。
 元々、文章作るのが苦手で、よく3年も続いたと思いますが、これもブログを見に来ていただく皆さまのおかげと思います。ありがとうございました。

 写真もないと、寂しいので、2月下旬に葛西臨海公園に行った時の写真の一部を載せておきます。
 梅の花

 菜の花(絵画調)

 早咲きの河津桜(絵画調)

 そして、遠く、丹沢山塊の上にそびえる富士山です。


 2月の最後のブログで葛西臨海公園の話をすると書いて、3週間も放置してしまいました。
 半月前に、母親が自宅で急病で倒れて、緊急入院してしまいました。幸い父親の発見が早かったので、病状は最小限で、軽くて済みました。今は、元気に病院でリハビリ中です。「くまドン」も当初は、かなりドタバタしていましたが、大分落ち着いてきました。
 このままブログを放置するのと、問題を伝えず終わってしまいますので、なんとか、冬鳥が北に帰る前の3月末までに、葛西臨海公園のブログを作りたいと思っています。
 今後は、仕事や家庭の用事が増えていくと思いますので、どこまで続くか分かりませんが、可能な範囲で作っていきたいと思います。