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名所江戸百景075 第33景 四ツ木通用水引ふね(2) 葛西用水

2013-08-21 21:10:46 | 名所江戸百景
こんにちわ、「くまドン」です。

 今回は、曳舟川(ひきふねかわ、葛西用水)の続きで、亀有(かめあり)から先の足立区(あだちく)になります。

 JR常磐線(じょうばんせん)の亀有駅から、曳舟川を埋め立てた道路に戻り、再び、北へ向かいます。
 約300m進むと、葛飾区(かつしかく)から足立区に入ると、葛西用水親水水路が始まります。
 さらに約700m進むと、大きな環七通り(かんななどおり)にぶつかります。

 環七通りを過ぎると、大きな水車があり、手前は小さな噴水(ふんすい)がありました。
 シャッター速度を高速にする(ISO感度を高くする)と、水が止まり、氷の彫刻(ちょうこく)のようになります。

 環七通りの交差部は、鎌倉時代頃から存在した「葛西城(かさいじょう)」と呼ばれる中世の城があったそうです。
 戦国時代までは、扇谷上杉氏や後北条氏の城として使用されたそうです。
 昭和47年の環七通り建設の時に、発掘調査が行われ、現在は、道路の下に埋め戻されています。
 城の中心部は環七通りの下ですが、東西に分断されて残った城郭(じょうかく)部分が、「御殿山公園」、「葛西城址公園」になっています。

 水路沿いには、桜の木が多く植えられており、春の桜の季節は見事な景観になります。


 水路は、所々低くなっていて、水に触れられるように工夫されています。
(絵画調)


 水路には、様様な形の橋が架けられています。
(絵画調)


 左手に、足立区の郷土博物館(足立区大谷田5-20-1)があり、東部三区の近代的な発展の資料が常設展示されています。(入館料:一般200円、月曜休、年末・年始休、不定期休(館内消毒日)あり)

 また、1000点以上の浮世絵コレクションを収蔵されているそうです。(一覧は博物館のHPをご覧ください。)

 水路沿いにさらに進み、花畑運河(はなはたうんが)に近づくと、
 広重の名所江戸百景「第33景 四ツ木通用水引ふね」の川のラインを真似たような細い(幅50cm程)水路がありました。
 (流れの雰囲気を出そうとすれば、S字曲線を使用する可能性が高いので、マネとは限りませんが・・・)


 比較用に広重の名所江戸百景「第33景 四ツ木通用水引ふね」も入れておきます。


 お昼を過ぎて、午後2時近くになりましたが、ここで、近くのそば屋で昼食をとりました。

 朝から、撮影で動き続けたので、お腹も空きましたので、ほんとにおいしかったこと。
 (今までの「くまドン」のパターンで行くと、撮影忘れているのですが、奇跡的に撮影していました・・・・・・??)

【花畑運河】
 昭和6年に、中川(なかがわ)と綾瀬川(あやせがわ)を結ぶ舟運を目的とした運河として開削されました。
 当然、江戸時代に川はありませんでしたので、葛西用水は南北に流れていました。

 花畑運河を過ぎると、水路はこれまでの雰囲気と異なり、開放的な石造りの橋が連続的に続くようになります。

 橋にカワセミ(?)などのモチーフがありました。

 上の写真の水路の左側に水が落ちている所が見えますが、人工の滝です。
(絵画調)


 葛西用水親水水路は、川を埋めた上に造られた公園ですが、東京都と埼玉県(さいたまけん)八潮市(やしおし)との境まで来ると、親水水路は終わり、今もなお、埼玉県側には、南部葛西用水に水が流れています。写真の手前は、左右に伸びる垳川(がけがわ)との交差部になっています。


 帰り際に(1)の先頭にありました木根川橋(きねがわばし)を渡っていると、綾瀬川(あやせがわ)を遡る水上バイクが1台、走ってきました。後方の橋は、首都高速の「葛飾ハープ橋」です。

 綾瀬川は、全国1級河川の中で水質ワースト1位を何年も続ける程、汚れた川でした。
 また、中川も、全国1級河川の水質ワースト5常連の川でした。
 その後、両河川の上中流部にあたる埼玉県東部地域の下水道の普及が進んだ結果、BODの平均値は環境基準値を下回るようになってきました。まともな水が流れる川になったのです。(祝)

 そして、平成23年には、なんと、綾瀬川と中川が、

 全国1級河川の水質ワースト1位・2位を独占しました!!!・・・・・・・・

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・???

 え~~、原因は、他の河川も水質が改善して、対象河川が全て環境基準値以下となった為、相対的にワースト1位・2位になったようです。(汗)
 両河川の水質改善の挑戦は、現在も続けられています。

 今回は、これで終わりとさせていただきます。
 できれば、葛西用水の歴史もいれたかったのですが、8月分の「くまドン版」の百景の確定が先なので、またの機会とさせていただきます。

 次回は、別の水の景です。