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水紀行004 治水の問題点 関東も30年ぶりに破堤の被害

2015-09-28 21:30:23 | 水紀行
こんにちわ、「くまドン」です。

 先月の9/10に台風18号、翌日の9/11に台風17号が日本列島に近付いてきて、関東の鬼怒川(きぬがわ)水系では、50年に一度と言われる大洪水になってしまい、関東では30年ぶりに大きな河川での破堤が発生する事態となり、その他にも日本各地に洪水が発生する状況となりました。残念な結果となりました。
 「くまドン」も、今回の洪水に関して、治水に関する話をしようと思いましたが、洪水に被害にあったばかりの方もいるので、しばらく待つことにしました。とりあえず、堤防の復旧や排水処理が完了したようなので、ブログを作らせていただきます。
 治水関連のブログを作成を考えていた時に、「くまドン」の頭を横切ったのは、被災者は大変だったと思うのですが、「また、今回の洪水など災害による悲しみを利用されて、公共事業などの予算獲得の為に利用されたくない」という気持ちでした。
 小さな個人ブログである「くまドン旅日記」ではありますが、ブログの内容が曲解(きょくかい)されて、ダム建設などの自然破壊に利用されるのは、お断りなのです。結構、治水に関する話の内容に悩みました。
 「くまドン」は素人とはいえ、治水・利水の歴史を過去から現代まで興味を持っていたので、それなりには治水・利水の知識があります。その内容を長々と話している間に、公共事業の利権に群がる集団が、廃止したダムの建設論や過大な治水政策へ予算要求が出てくるかもしれません。「くまドン」は、このような事態は避けたいので、今回の洪水に関する治水の話を短くまとめて、現在の治水に関する常識の矛盾を攻撃しておく必要があります。この為、被災された方や、必死にダムの放水管理をしていた方には申し訳ありませんが、厳しい言葉も出てる事をご理解ください。
 (これとは別に、10日間程、仕事や個人的用事でブログを作る時間が無いという制約もありますが・・)

(1)まず、過去に廃止したダムの建設復活や、公共事業の予算目当ての新規ダム計画・建設には反対します。
 「くまドン」はダムの治水・利水の効果と限界があることは、それなりに理解しています。
 今回のようにダムの下流側で多量の雨が降れば、ダムの治水に対する効果は小さくなります。
 ダムの洪水対策は、放水量の抑止であり、下流側に洪水が発生していも、洪水放水量と呼ばれる水量を下流側に流しています。
 鬼怒川下流部で破堤による洪水が発生した時間帯は、上流でも大雨が降り、五十里湖(いかりこ)には1000立方m/秒を超える水量がダムに流入してきています。この時間帯に下流に放流していた洪水放水量は約448立方m/秒(約161万立方m/時間)になります。
 さらに、今回のように上流側にも大量の雨が降り、ダムの有効貯水量に対する貯水率が100%に近づくにつれて、放流量の調整能力を無くしていきます。さらに、ダムが満水になれば、放水量の抑止も不可能になり、流入量をそのまま放流することになるわけです。
 ダムの洪水調整としては、流入する洪水時の流入量に対して放水量を一定にするのことが基本操作(ある意味マニュアル通り)ですが、当然、下流で洪水が発生しているのだから放水量を減らせないのかという疑問が発生します。今回は、台風が18号・17号が2日連続で日本に近づき、上流の鬼怒川水系の4ダムの貯水余力が少なくなっていたのが災いしています。
 「ダム管理の操作担当者が何とかしようと必死にダム操作を行っていた。」のは分かります。ただし、今後のいたずらなダム建設論を防止する為に、あえて、厳しい意見を言わせていただければ、「こんなに大きなダムは要らない」と悪口を言われた大きな湯西川ダムが完成しても、結局、洪水は防ぐ事はできなかった分けです。

 下の写真は、栃木県・鬼怒川水系にある五十里湖(いかりこ)です。鬼怒川水系4ダムの一つ五十里ダムによって造られた人造湖です。正面に会津鬼怒川線(あいづきぬがわせん)の鉄橋が架ります。撮影日は平成21年(西暦2009年)10月です。


(2)今回の様な洪水に対しては、上流側のダムの対応としては、事前放流などのダム管理のソフト運用で対応して欲しいと思います。(堤防などのハード部門は短期間に造れませんが、ソフト運用のデータに基づくマニュアルなどが整えば、翌年からの対応も可能です。)
 事前放流により貯水量に余裕を持たせ、下流側に洪水が発生する可能性が高くなった場合に、その放水量の余裕分を、下流部が危険な状態になった時のダム洪水放水量減少に使用できるようにして欲しいと思います。
 (必要な場合は、洪水操作のマニュアル改善や法令改善を行う。「くまドン」も変な事を言いますが、ダム管理者もマニュアルや操作許可がなければ、勝手な操作はできないでしょう。逆に改悪はお断りします。)
 この事前放流や洪水放水量抑止のソフト運用を可能にするのは、最近の気象予報の精度上昇です。
 (a)台風進路の早期予測と制度向上、さらに前線刺激による日本各地の前線の動きの予測
 (b)雨雲の発生・移動の計算による日本各地の長時間にわたる雨量予測の精度向上
となります。
 (c)ダムから放流しても、すぐ海に流れ出す分けではありませんので、関東の鬼怒川水系では台風が来る前の3~4日程前に事前放流しておく必要があるでしょう。上流と下流の雨のピーク時間帯が予測できれば、余裕のできた事前放水量を、有効に洪水放水量の減少に役立てることができるでしょう。(海まで流れる日数は水系により異なります。)
 ただし、「くまドン」は、かなり離れた愛知県に上陸した台風18号と、1日遅れで日本の東海上を離れて通過する台風17号の組み合わせが、ここまで関東に大雨を降らせるとは思っていなかったです(初めて見るパターンです)。

 ここで、ダムは治水だけでなく、利水(都市部の水道水、農業用水、工業用水)や発電の役割もありますので、7月~8月は毎日多量の水を計画的に放水する必要がありますので、水不足にならないように不必要に貯水量を減らせないという問題があります。
 今年・平成27年は雨量が豊富で、渇水期(かっすいき)にあたる8月も全く貯水量が減らず、水が夏季制限貯水量の90%程度で安定的に貯水していました。(ある意味マニュアル通りです。そして、台風18号・17号の台風2個分の雨をギリギリで貯水できたも事実ですし、下流に洪水放水量を流し続けざるをえなかったのも事実です。そして、ダムが増えても根本的問題は変わりません。)

 毎年、8月のお盆を過ぎると、電力発電需要のピークが過ぎ、9月5日頃になると田んぼの稲の穂が実り、田んぼへ農業用水量が不要となりますので、一日に必要な水需要が急に減少して行きます。
 つまり、平成27年のように豊水の年は、この時期のダムの夏季制限容量に対して、かなりの余裕があるのです。
 (一応、鬼怒川水系も8月後半から9月の間は夏季制限容量が960万立方m程減らしているのですが)
 この事を考えると、8月後半から9月の台風シーズンには、台風の進路が早めに分かれば、事前放流で貯水容量に余裕を発生させる判断が比較的楽にできると思います。
 逆に、6月~7月の梅雨時(台風による前線活発化→台風襲来)は、夏休期間の渇水対策で、不要に貯水量を減らせないので、判断が難しい所があります。

(3)治水対策などの災害対策は長期計画で、限られた予算を計画的に使って行くのが基本です。
 川沿いにあった太陽光発電設備の設置で、自然堤防が3mも削られて、川の水が越流する原因になったのは、問題外にひどいですが、今後は似たような問題は起きて欲しくないです。
 今回、破堤した鬼怒川の堤防箇所は、「10年に1回レベル」の洪水に対応する為の工事の為、用地買収の段階で工事は未着手とのことでした。新聞のニュースによると、「全国の河川のうち、治水工事が整備目標に達している事例は「ほぼない」(国交省)といい、整備の優先順位に頭を悩ませている」とのことです。
 ここで少し冷静に考えて欲しいのですが、今回の堤防破堤箇所は、「平成24年に他の地域で発生した調査時には補強対象にならず、平成26年の調査で「10年に1回レベル」への備えが必要な区域となった」ということは、工事対象個所は調査のたびに増え続けるということです。さらに、堤防が古くなると補修が必要になってきます。
 つまり、どんなに整備を進めても、治水工事が整備目標の100%達することは無いだろうということです。
 さらに、厳しい事を言えば、10年に1回レベルの堤防があっても、30年に1回の洪水が起きれば対応できないのも事実です。
 それでも、今回の「50年に1回水害」と呼ばれた鬼怒川の洪水で、前回の「150年に1回の水害」と呼ばれた昭和61年(西暦1986年)の洪水で堤防が決壊した小貝川(こかいがわ)が破堤しなかったのは、29年間という長期間の治水対策の結果とも言えます。
 (どうやって「○○年に1回」が決まるのか基準が良く分からない所がありますが・・・)

(4)渡良瀬遊水地や利根川・鬼怒川合流点にある調整池は、今回のように関東平野部に大雨をもたらした洪水に対して効力を発揮しましたが、用地取得などの問題があるので、環境にも配慮しながら、長期的視点で整備して欲しいです。
 今回の洪水で破堤した鬼怒川の上流部でも、調整池の計画があるのですが、「被災したばかりの地権者の所が困っている所に、交渉担当の役人がなんとかしなければと思ったのか、いきなり用地取得の話を持って行って、怒られた。」というニュースもありました。
 それから、利根川・鬼怒川合流点にある稲戸井の調整池の容積拡大は自然保護の視点だけでなく、地面掘り下げによる湿地帯化すると、寄生虫などの発生源になる可能性があるので、止めて欲しいのです。さらに下流部に調整池を造る場合も、同様の理由により無理して湿地帯を作らないで欲しいです、

(5)ここでも厳しい事を言って、申し訳ないのですが、自治体側の洪水対策も堤防などのハード面だけに頼らず、洪水に対する平時の対応や避難対策を検討して欲しいと思います。
 日本は台風や集中豪雨による洪水の多い国ですから、長い年月をかけて治水能力を整備してきました。
 結果として、内水氾濫(ないすいはんらん、堤防内で水があふれる)を除けば、「30年ぶり破堤」という言葉の通り、長い年月大きな水害も無く、安全だった地域も多いかと思います。
 今回の洪水では、避難所自体が水害の場合は使用不可の場所も多かったです。
 10年に1度の水害に備える堤防があっても、50年に一度、100年に一度、想定外(400年に一度)の水害では被害を受けてしまうでしょう。それにも関わらず、水害の被害の大きい地域に無防備な住宅を建てて、水害時の避難箇所も避難ルートもなければ、どうすることもできないのも現実です。

 極端な例ですが、下の写真は、岐阜県・海津市の木曽三川(きそさんせん)公園センターにあった輪中(わじゅう)の農家の水屋(みずや)の写真です。

 周囲が低地なので、家の大事なものを高い場所に置いて水害から護るために造られた小屋です。

【ダムと遊水地の補足説明】
 今回の大雨で五十里ダムの貯水量は、9/10 12:00時点で、3442万立方mまで上昇しました。
 この時点で、五十里ダムの有効貯水量は4600万立方mですから、有効貯水量約75%に達したことになります。(夏季制限容量1120万立方mは軽く超えていますが、有効貯水量との差分は、洪水対策用ですから、この点は問題は無いです。)
 この時間帯に五十里ダムに流入する水量は約442立方m/秒となり、ピーク時に五十里ダム下流に流していた洪水放水量約448立方m/秒を下回った為、下流への放流量も段階的に減らすことができたようです。
 五十里湖には9/9 22:10から翌9/10 6:20までの間、1000立方m/秒(約360万立方m/時間)を上回る水がダムに流入しています。流入量のピークは、五十里湖の平均雨量が0mmとなった4:20の約1419立方m/秒です。この間に下流に放流していた洪水放水量は約448立方m/秒(約161万立方m/時間)に固定しています。

 厳しい話ですが、この事は、ダムの洪水対策効果と限界を両面を示しています。

 下の写真は、道の駅の「湯西川」の写真です。撮影当時は、湯西川ダムが完成していなかったので、代わりに載せています。


(1)9/9から9/10の2日間で、五十里ダムだけで約3000万立方mもの水量を貯水し、上流にある湯西川ダムも約2450万立方mの貯水分も併せて、洪水を抑制した。
(2)洪水のピーク(下流部で堤防の決壊・越流が発生)の時間帯でも、下流向かって洪水放水量・約448立方m/秒(約161万立方m/時間)を放水していた。
 つまり、下流側で破堤や越水が発生しても、完全には水を止められない。
 湯西川ダムも貯水量が有効貯水量に近づくにつれて、下流の五十里ダムへの放水量が増し、最大約90立方m/秒(約32万立方m/時間)の放水を行っていた。
(3)五十里ダムの貯水量がピーク段階でも有効貯水量約25%(約1100万立方m)を余裕を残していた。
 雨のピークは過ぎても、その後の降雨量が予測できない側面もあるが、下流側への放水抑制に使用できた可能性も考えられる。
 ただし、上流の湯西川ダムの有効貯水量は約94%に達し、約6%(約435万立方m)の余力しかなくなっていたが、雨のピークが過ぎて、ダムの流入量が下流の五十里ダムへの洪水放水量(約92立方m/秒)を下回るようになった。
(4)逆に、五十里ダムが満水(有効貯水量100%)になった場合は、洪水放水量を超える大きな水量が流入して生きた場合は、そのまま同量の水量を下流に放流せざるえなくなる。
 (正確には五十里ダムの総貯水容量は5500万立方mですから、ダムを越流するまでは900万立方mの余裕があります。湯西川ダムの総貯水容量は7500万立方mで、有効貯水量との差は300万立方m)
(5)鬼怒川水系の4ダムは、水系に対して2並列・2直列の組み合わせになっている為、今回の台風2個分の水量をなんとか洪水放水量の範囲内で貯水できたが、もし、水系に対して4並列であった場合は、満水になったダムが流入した水量を、そのまま放水する為、ダム下流部の被害が甚大になっていた。
(6)実際のダムの洪水調整量は、(ダムの有効貯水量-その時点のダムの貯水量)となる為、ダムの調整能力には限界がある。(ダムは夏場の利水目的もあるので、不要に低く設定できません。)
 台風が来る前の9/9 0:00時点での洪水貯水能力は以下の通りです。
 五十里ダム :(4600万立方m-543万立方m)=4057万立方m
 湯西川ダム :(7200万立方m-3974万立方m)=3226万立方m
 川治ダム  :(7600万立方m-3776万立方m)=3824万立方m
 川俣ダム  :(7310万立方m-4586万立方m)=2724万立方m
 夏季洪水対策として、夏季制限容量を低くしている。五十里ダムを除けば、有効貯水量の半分以下です。


 鬼怒川水系の隣にある利根川水系の渡良瀬遊水池(わたらせゆうすいち、有効治水容量=1億7068万立方m)は、普段は水が流れ込まない第一調整池まで、渡良瀬川水系からの水が背割堤(調整池に水を流し込む為に、わざと低くした堤防)を通して流れ込んて満水だそうです。
 渡良瀬遊水池の堤防上にある「道の駅きたかわべ」の方に聞いた話では、「渡良瀬遊水池の第一調整池は、大きな台風が2連続して大雨を降らせないと第一調整池には水が流れ込まないので、2~3年に一度ぐらいしかない」と聞いたことがあります。
 (この時に渡良瀬遊水池に行った時の写真は無かったので困りました・・・・・)

 利根川と鬼怒川の合流点にも、両河川からの水の合流による滞留を防ぐ為に、田中・菅生・稲戸井の3調整池(有効治水容量=1億0840万立方m)がありますが、こちらも調整池に流入したそうです。他の方のブログによれば、5年ぶりの流入だそうです。(普段は農地やゴルフ場に使用しているので、相当危険な状態になるまでは水を入れない場所です。稲戸井の調整池はゴルフ場の除く場所で、そこにある木や土などの自然を排除して容積を増やそうとしたので、自然保護と衝突しているみたいです。今回の洪水が乱開発に利用されない事を祈りますが・・・)

 渡良瀬遊水池は、利根川水系最大の貯水量を持つ八木沢ダム(やぎざわダム、1億7580万立方m)と同容量、
 田中・菅生・稲戸井・3調整池の合計は鬼怒川水系の湯西川ダム(ゆにしがわダム、7200万立法m)より大きいです。しかも、実際のダムの治水容量は(有効貯水容量-洪水調整前の貯水量)しかありませんので、この2つの遊水池や調整池は中流部の洪水緩和にかなり貢献したようです。


 今回は、災害を利用しての公共事業予算拡大を見るのが嫌になり、治水関係者に厳しい言葉となってしまいましたが、今回の水害ではダム管理者などは洪水抑制に努力していたと考えていますし、河川行政はムダなダム予算を削り、比較的限られた予算で長期計画で事業を続けている方です。(甘い事を言うと、ダム(コンクリート)行政復活になるので、注意しています。)

 「くまドン」は、「消費税増税反対。8%にしたのもダメで、5%に戻せ!国民に負担を押しつける法人税減税反対です!」が以前からの主張で、今も変わりありません。最近では、消費税増税をごまかして行う為の変な税制案を出して、国民から叩かれて当然かと思います。
 被災者や弱者を前面に出して、予算獲得や国民の税金の使用に走る行為も、目立ちます!
 インフラ関係では、道路と防潮堤関係の予算の使い方がひどいです。東日本大震災の被害を理由にして、過大な道路工事が全国で行われるようになってしまいました。実際には、それまで税金のムダ使いとして、道路工事予算が抑えられていたのを、「震災対策で道路が必要だ!」と勝手な理屈で、日本全国に道路を造り続けているのですが、増やす前の道路工事予算に戻してほしいですね。
 高速道路の建設も不採算路線を過大に建設するのも止めて欲しいし、収益増大目当てに都市部の高速道路代を値上げもお断りです。過大な道路工事の為に首都高速道路や都市近郊の高速道路の料金をあてにしないでください。圏央道の料金値下げ・首都高速の値上げをしなくても、渋滞していたら、時間(賃金)の節約で、自然に迂回しますので、余計な迷惑です!


 今回は、これで終わりとさせていただきます。

 脱線続きの「くまドン旅日記」ですが、正直、政治の悪口ばかりで書いているので、ブログ作るのが嫌になってきました。(見ている方も、嫌になるかもしれませんが・・・・)
 「くまドン」は10日間程不在となりますので、しばらくブログの更新はございません。

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名所江戸百景259 第92景 木母寺内川御前栽畑 十五夜と秋の色

2015-09-24 12:25:31 | 名所江戸百景
こんにちわ、「くまドン」です。

 今回は、月見(つきみ)です。十五夜は旧暦の8月15日を指しますが、今年・平成27年(西暦2015年)は、9月27日(日)となります。シルバーウィークが終わったら、十五夜が次の休日になってしまいました。
 鬼怒川洪水の話が、大きくなり過ぎて整理がつかないので、もう一回、名所江戸百景の回を入れます。

 下の写真は、7月に撮影した満月ですが、雰囲気つくりに先頭に置いておきました。

 超望遠でも、大きさには限界があるので、この写真だけ、縮小率を下げて、トリミング(画像の切取)です。

 場所は墨田区の向島百花園(むこうじまひゃっかえん)です。(青字訂正)

 百花園の名の通り、秋の花が色々咲いています。
(絵画調)


 【向島百花園 「月見の会」】
 平成27年(2015年)9月26日(土)~28日(月)
 9:00~21:00(最終入園は20:30)
 東京の天気予報は26日は雨、27日はくもり、28日は晴れ・・・・
 関西地方は27日は晴れなので、早めの天気回復を願うしかないですね。

(絵画調)

 篠笛の演奏日は、以下の通りです。でも、今の所の天気予報は雨です・・・・
 日時/9月26日(土) 17:00~17:30 ※雨天中止
 演奏/坂本真理氏(横笛奏者)

(絵画調)



 色づきの早い木は、早くも紅葉の始まっています。

 もうすぐ、10月ですね。

以前、作成したブログは以下の通りです。
 「名所江戸百景088 第92景 木母寺内川御前栽畑 向島百花園の月見」

 今回は、これで終わりとさせていただきます。

 次回は鬼怒川洪水の話を入れたいと思います。元々は、いつか「水紀行」で話そうとした内容なのですが、
 いつものブログ10~20回分の内容を短い回に圧縮しようとすると頭の中が整理つきません・・・・・・・・。
 その他にも、まだ、脱線している作りかけのブログがあるのです・・・・・・・・・・(汗)

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名所江戸百景258 第3景 山下町日比谷外さくら田 日比谷公園の秋

2015-09-19 09:30:42 | 名所江戸百景
こんにちわ、「くまドン」です。

 今回は、世間ではシルバーウィークということのなので、息抜きに本来の路線に戻しました。でも、「くまドン」は土日も仕事日です・・・・(泣き)
 それでは、日比谷公園(ひびやこうえん)の彼岸花(ひがんばな)が見頃を迎えているそうなので、撮影日は名所江戸百景の写真を一生懸命に撮影していた3年前の平成24年の写真ですが、結構残っているので、何枚か載せることにしました。
 最初は日比谷公園の彼岸花です。
(絵画調)


 次は、日比谷公園に残る江戸城の石垣です。江戸城の外濠と内濠を結ぶ濠の石垣です。「心字池」は濠の一部でした。


 今年・平成27年は、ドイツ関連のイベント「日比谷オクトーバーフェスト2015」(9/11~9/20、荒天中止)が開催されているようですね。
 平成24年撮影時は、日比谷公園で花・庭のコンクールらしきイベントがありましたので、その時の写真です。当然、今年はありません。(念のため)
(絵画調)




(絵画調)

 台風20号も東寄りに進路を変えましたので、シルバーウィークの天気予報は晴れマークばかりとなり、良かったのかなと思います。

以前、作成したブログは以下の通りです。
(1)日比谷公園付近の話は、
 「名所江戸百景094 第3景 山下町日比谷外さくら田 日比谷公園 秋の花」
 「名所江戸百景093 第54景 外桜田弁慶堀糀町 桜田門の彼岸花」
 「名所江戸百景092 第51景 糀町一丁目山王祭ねり込 桜田濠の彼岸花」

 今回は、これで終わりとさせていただきます。

 今回は、シルバーウィーク中なので、息抜きで本来の「くまドン旅日記」の路線に戻りましたが、
 まだ、脱線している作りかけのブログがあるのです・・・・・・・・・・(汗)


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名所江戸百景257  新国立競技場の問題について(7)

2015-09-17 23:00:49 | 名所江戸百景
こんにちわ、「くまドン」です。

 今回は、新国立競技場の問題の続きです。本来の「くまドン旅日記」から脱線し続けていますが、前回のブログから2週間程間が空いてしましましたので、とりあえず作る事にしました。(かなり手こずりましたが・・・)
 先週は別の内容のブログを作成していたのですが、途中から仕事や家の用事で忙しくて、ブログ作成が前に進みませんでした。
 忙しく動き回っている間に、台風が日本列島に近付いてきて、50年に一度と言われる大洪水になってしまい、関東も30年ぶりに鬼怒川(きぬがわ)水系で破堤が発生、その他にも日本各地に洪水が発生する状況となりました。残念な結果となりました。
 この水害に関してもブログをまとめていたのですが、先日まで行方不明者15名の捜索が続いていたので、途中で被害が落ち着くまで待ってから、ブログを出すことにしました。(先日、全員14人の無事が確認されました。良かったです。残りの1名が実在しない人で虚偽通報だったのには、あきれました・・・・・。まだ、全容が判明していないので、しばらく待つ事にします。結局、中途半端な未完成状態のブログが多いです。

 前回の「名所江戸百景253  新国立競技場の問題について(6)」から大きく話は進展しないのですが、この間にいくつかの情報がありましたので、とりあえず話してみたいと思います。


(1)明日、9/18(金)に新国立競技場の業者選定が公募締め切りがあります。
 設計と施工を一体化した「デザインビルド方式」にしましたが、プレ五輪開催の為、工期が3カ月短くなった為、それでも工期の短さや大量の作業者確保などの問題により、大手ゼネコンでも参加に引き気味の会社もあるようです。
 もっとも、プレ五輪は、オリンピック開催の1年前(今回は3カ月前)にリハーサルを兼ねて行う大会ですが、極端な話、プレ五輪なしでも、オリンピックは可能です。
 (法的には「点検のため、プレ五輪を実施することができる」となっており、開催しなくても拘束力は無いと思います。プレ五輪の実施する場合は、関係する国際競技連盟とオリンピック憲章に従い実施することになります。)
 さらに言うと、プレ五輪の実施を決めるのは、日本のオリンピック競技大会組織委員会(会長は森喜朗・元首相)であって、オリンピック競技大会組織委員会がIOC理事会の承認を求めた結果のはずなのですが、
 なぜ、IOCから新国立競技場のプレ五輪4月開催の要求がきたのでしょうか?・・・・
 なんとなく、裏にオリンピック競技大会組織委員会がからんでいるような・・・・・???
 ( 「くまドン」には詳しい事情は分かりませんので、あくまで、推測範囲無いですが・・・・・)


(2)前回、深刻理競技場に関するブログで、8/28に計画の白紙撤回後の新たな整備計画の疑問点について話しましたが、素人(しろうと)とは言え、残念ながら「くまドン」の疑問は正しかったみたいです。

 まず、前回の話の要点として、
①観客収容人員が8万人から6万8000人に1万2000人も減らしたにも関わらず、
 競技場面積(観客席を含む)が、ほとんど減っていないような気がします。
 もし、面積が減らない理由が観客席の2階席の増減だとしたら、建設費はもっと縮小できるはずです。
 もし、仮設席の削減が大半だとすれば、計画側に競技場自体を縮小する気はほとんど無かったという有様です。

 「くまドン」としては、建設費削減や敷地面積縮小の為に、常設6万人+仮設8千人程度にして、敷地面積を減らし、競技場周辺の環境を守って欲しかったです
と、9/1にブログに書きましたが、

 その後、新国立競技場の情報を集めていると、
 「新国立競技場計画は本当に白紙見直ししてるのか?」という建築専門家の森山高至(もりやまたかし)氏のブログを見かけました。(細かい内容は、インターネットなどで上記題名で検索して見てください)
 森山高至氏は、白紙撤回前のキルアーチの設計に問題を提起した槇文彦(まきふみひこ)氏のグループの一人です。指摘している問題点は以下の通りです。専門家だけに細かい所まで、しっかりと検討しています。

新国立競技場の合計面積19万4400㎡の95%以上100%以下となっており、各室の面積条件に所定の面積±5%としているため、新国立競技場のコンパクト化した設計ができない。
高さ制限を70mに引き上げたまま下げていない。(70m以下という文字になっている。)

 JSCは全く敷地面積を減らす気がありませんでした。あきれました・・・・。いまだに巨大スタジアムに執着しているのであれば、困った事です。
 競技場の観客数を減らして、評価点数140点の内、「事業費の縮減(30点)」と「工期の短縮(30点)」、「維持管理費抑制(10点)」に高い評点を付けていますが、白紙撤回の理由の一つであった競技場のコンパクト化をして、敷地面積をもっと小さくして欲しいですね。
 この問題に対する森山高至氏の指摘に対して、JSCおよび文科省および内閣府は、
 「面積は上限を+5%とし、より合理的に機能を満たし面積を低減することはかまわない。
  高さについては、70メートル以内まで計画可能だが、より低くすることを推奨。」と、
 今すぐ募集要項をアップデートする必要について提案
してきたそうです。
  ↑専門家が指摘すると、違いますね!ただし、森山氏のブログからコピー&ペーストした部分ですが・・・・(汗)

3.新国立競技場の西側一帯(外苑西通り沿い)に、旧計画の人工地盤(二階建ての歩道・公園)を設定している。
  つまり、新国立競技場周辺にあった緑地帯の木々を伐採して、コンクリートや石でできた土地にしようとしている。


 森山氏の指摘を見て、「くまドン」も、だまされていた事に気がつきました!
 新国立競技場周辺の緑をなくす手伝いをさせられる所でした。したがって、震災時の避難を名目とした木々を切り倒して「人工地盤(二階建ての歩道・公園)」の建設には反対します。当然、東京都が出す予定の200億円の予算も削減しましょう!

 単純に通路確保の意味では、西側の東京体育館や南側の新明治公園(予定地)との間にある道路をまたぐ立体歩道だけで十分です。
 白紙撤回後の新国立競技場の要件の中で、盛んにを震災対応の避難所にすると、国(JSCだったかな?)側が訴えていました。この震災時の避難路を確保する為に、新国立競技場の周辺を整備すると訴えていました。
 結局、この「震災時の避難路」と言う言葉が、旧計画の人工地盤(二階建ての歩道・公園)を作る為の口実だったと思います
 まず、競技場の建設費1550億円の内訳は、スタジアム本体が1350億円、周辺整備(東京都都市計画)が200億円となっています。どうやら周辺整備200億円は東京都負担が前提のようです。
 これに対して、舛添要一(ますぞえよういち)東京都知事が、「震災対応ならば、東京都も200億円(それ以前の東京都負担分は50億円です)を出しても良い。」と言ってしまいました。
 この問題に対しては、舛添・東京都知事も震災対応を口実に建設費捻出に利用された側なのか?あらかじめ同意していて話を合わせた共犯なのか?のいずれかは分かりません。
 基本的には、舛添・東京都知事に対して、明治神宮外苑の緑を守る為に、不要な人工地盤(二階建ての歩道・公園)は造らないように訴えるしかないでしょう。いずれにしても、政治家の前言取り消しは反対勢力の攻撃材料になりますので、舛添・東京都知事が前言撤回して、「人工地盤の建設をしないで、明治神宮外苑の緑を保存する。」と言わせることが当然とするには、世論(せろん)が必要になります。明治神宮外苑の緑を守りたいと思う人はいるようですので、不可能ではないでしょう。当然、建設費の浮いた分は、東京都に戻してください。


競技場本来の機能以外の施設(a4)~(a7)に関しても敷地面積が余り削っていない施設があると前回話しました。
(a4)運営本部や会議室、設備室などの維持管理機能は記載なし?
(a5)地下駐車場も縮小する。
(a6)ラウンジや観覧ボックス席などの面積を縮減。
   VIP席やVIP専用エリアの設置は“最小限”にする。
(a7)スポーツ博物館やフィットネスクラブの設置などは取りやめ、
   屋外展望通路の設置は取りやめ。

 森山氏のブログにも、見直しの要件書の内容を見ると、観客人数6万8千人の新国立競技場の面積8万5300㎡に対して、わずか1500人のVIP席(VVIP150人を含む)が、同じ競技場内に1万7100㎡の追加面積が割り当てられているとの記載がありました。
 上記の(a6)の「VIP席やVIP専用エリアの設置は“最小限”にする」にあたる項目ですが、もし、森山氏の指摘のようなVIP用の席が大きな面積を占める新国立競技場が造られたら、「くまドン」を含めて、ほとんどの国民が怒り出すでしょうね!
 「国際大会招致可能な競技場」と言う言葉自体が、VIP席を造る為の口実だったのでしょうか?
 安倍晋三(あべしんぞう)首相は、「オリンピックは国民とアスリートの為の大会だ。」と言って、新国立競技場の計画を白紙撤回しました。
 現在でも、貴族社会の考え方が残るロンドン(イギリス)と、戦後の焼け野原から、国民が全員で這い上がってきた日本とでは、社会的考え方も風土も異なります。
 なおも、日本スポーツ振興センター(JSC)や、日本の政治家、オリンピック組織関係者、競技団体の上層部が、外交に色気(いろけ)を出して、バカみたいに過大なVIP席を作ろうするなら、もはや「くまドン」は、税金のムダ使いの固まりのような新国立競技場は不要だと考えています。


(3)9月末に新国立競技場の整備主体である独立行政法人、日本スポーツ振興センター(JSC)の理事長が、河野一郎(68歳)から大東和美(66歳、Jリーグ前チェアマン)に変わるそうです。
 前任の、河野一郎氏は大学は異なりますが、大学ラクビー経験者で、日本ラクビー協会理事で、森喜朗・元首相とのつながりが深いです。
 でも、大東和美氏は、早大(早稲田大学)ラグビー部OBで、早大監督も務めたことのある人です。
 森喜朗(もりよしろう、78歳)元首相の早大出身の自称「ラガーマン」です。少し前に、早大出身の選手が活躍したということで、森喜朗・元首相がニコニコとして激励している場面がテレビで報道されていました。ちなみに、マスコミ出身者は早大出身が多いです。
 「くまドン」は早稲田大学に対して特に悪気は無いのですが、JSCの理事長が変わっても、森喜朗・元首相の影響が強い状態のままで、JSCの体質が変わらないのでは?と疑問を感じています。
 さらに、この問題に関しては、あまりマスコミも信用できないな・・・・(汗)とも思っています。

前回のブログは、
 「名所江戸百景253  新国立競技場の問題について(6)」
 「名所江戸百景246  新国立競技場の問題について(5)」
 「名所江戸百景244  新国立競技場の問題について(4)」
 建築資材の高騰や人材不足については、

 今回は、これで終わりとさせていただきます。

 やっと、ブログ一つできました。元の「くまドン旅日記」の路線に早く戻りたいなとも思っているのですが、
 まだ、脱線している作りかけのブログがあるのです・・・・・・・・・・(汗)


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名所江戸百景256 第84景 目黒爺々が茶屋 目黒のさんま祭り

2015-09-05 19:30:48 | 名所江戸百景
こんにちわ、「くまドン」です。

 今回は、目黒のサンマ祭りです。以前のブログでお話しましたが、目黒のサンマ祭りは目黒区主催「目黒SUNまつり」と渋谷区主催「目黒のサンマ祭り」の2つがあるので、ややこしいです。(目黒駅は渋谷区にあるのです)
 堅い話が続いていますので、久しぶりに元の「名所江戸百景」の話に少し戻します。

 下の写真は3年前の平成24年に撮影した目黒区主催の「目黒SUNまつり」の写真です。


 平成27年(西暦2015年)は、
(1)明日、9/6(日)に目黒駅の前で、目黒のサンマ祭り(渋谷区)が行われます。
 岩手県宮古港直送新鮮さんま6000尾を和歌山県みなべ町産の本格備長炭で焼いた「炭焼きさんま」が食べられますが、数に限りがありますので、午前9時からの整理券配布でも、はたして、食べられるか?

(2)9/20(日)に目黒SUN祭り(目黒区、田道広場公園、目黒1-25-8)が行われます。
 こちらは、宮城県気仙沼市からの新鮮なさんま5000尾を炭火焼にします。

 目黒駅から目黒川に下っていく大通りをそのまま行かず、左手の細い道を降りて行くと、結構、急な坂があります。
 ここが、行人坂(ぎょうにんざか)と呼ばれる坂です。

 江戸時代は、目黒川に架かる太鼓橋(たいこばし)を渡って、目黒不動に参拝に詣でる参拝者が多かったそうです。江戸時代には坂上からは富士山がよく見える富士見の名所として富士見茶屋が置かれていました。
 下の絵は、広重の名所江戸百景「第84景 目黒爺々が茶屋」(秋景)です。


 「名所江戸図会(えどめいしょずえ)」の行人坂(ぎょうにんざか)の説明には、
 同所同じく西の方(かた)、目黒(めぐろ)へ下る坂をいふ。寛永(西暦1624~44年、3代将軍・家光の時代)の頃、湯殿山(ゆどのさん)の行者(ぎょうじゃ)某(それがし)、大日如来の堂を建立(こんりゅう)し、大円寺(だいえんじ)と号す。(この寺、今は亡びたり)。
 般若塚(はんにゃづか)(同じ坂の半ば、道の側ら(かたわら)にあり。延享3年(西暦1746年、9代・家重の時代)、縁山清林院(えんざんせいりんいん)の木食心誉一道(もくじきしんよいちどう)和尚、往来の大地成就(だいちじょうじゅ)のためにとて、般若心経(はんにゃしんぎょう)三千巻を書写ありて、この地中に埋蔵せられし印の碑なり)。
 五百阿羅漢(あらかん)の石像 (同じ道の左にあり。明和9年壬辰(西暦1772年、10代・家治の時代)3月28日・29日両日の大火に焼死せし者の迷魂を弔(とむら)はんがため、ある人これを建立すといへり。
 と記載されています。

 現在も行人坂の途中には、大円寺(だいえんじ、天台宗の寺院)があります。

 名所江戸図会には、「この寺、今は亡びたり」との記載がありますが、これは、「五百阿羅」の記載にある明和の大火(行人坂火事)の火元となった寺であった為、責任問題から、江戸幕府から再建の許可が得られず、名所江戸図会が造られた天保年間(西暦1830~44年)には寺が亡くなっていたからです。
 その後、嘉永元年(西暦1848年)になって薩摩藩主・島津斉興(しまづ なりおき)の帰依を得て、その菩提寺として再建されたそうです。


 また、名所江戸図会に記載されている「五百阿羅漢」も大円寺の境内にあります。
 大円寺石仏群(東京都指定有形文化財)
 520躯(釈迦三尊像 3躯、十大弟子像 10躯、十六羅漢像 16躯、五百羅漢像491躯)
 (この場合の躯(く)は、仏像を数えるに用いられます。「体」と同義語)

 江戸三大大火の一つといわれ明和の大火(行人坂火事)の大火の犠牲者を弔う為に作られた阿羅漢像です。
 出火元は目黒の大円寺でしたが、放火犯は武州・熊谷・無宿(むしゅく)の真秀という坊主だったそうです。


 「名所江戸百景084 第84景 目黒爺々が茶屋 目黒のサンマ」
 「名所江戸百景143 第111景 目黒太鼓橋夕日の岡 目黒の雪景」

 今回は、これで終わりとさせていただきます。

 体調が治ったと思ったら、またもや、土日は仕事日でした。サンマ祭りは行けません・・・・。
 最初は、ブログ作りでぎりぎりでしたが、他の方のブログ見る余裕がでてきました。でも、8/20頃からの分が溜っているので、大変です・・・・(汗)
 次回から、また脱線となりますが、オリンピック競技場関連は一段落ですが、政治がらみの話は、正直面白くない話なので、さっさと終わらせたいのです。

 最近、サンマの漁獲量が激減したと思ったら、テレビの放送で日本の排他的経済水域(EEZ)より東側の沖合の公海上で、台湾や中国、韓国が乱獲していたことが原因という番組が流れていました。台湾や中国は、大きさに関係なく稚魚も乱獲し続けているようです。
 今年・平成27年(2015年)7月に「北太平洋漁業資源保存条約」が発効されました。(参加国は日・アメリカ・ロシア・カナダ・台湾・韓国・中国)。北太平洋の公海で漁をする国々が協調し、漁獲制限などの資源保護に取り組むことを目的にしているそうです。9月に「「北太平洋漁業委員会(NPFC)」の初会合で、2017年中に公海でのサンマの乱獲を防ぐ漁獲量を算定して、資源を国際的に保護することで合意したそうです。
 日本の排他的経済水域(EEZ)内でも、中国や韓国などの漁獲枠を認めないでべきですが、公海の漁業も漁業技術が進歩するにつれて乱獲による漁業資源枯渇が危惧されるようになり、現代では、しっかりとした漁獲量管理が当然の時代です。北太平洋の公海上でも、中国や韓国、台湾の漁獲量の割り当てを認めないで、日本の漁獲資源をしっかり確保して欲しいと思います。
 9/3のニュースによると、日本の排他的経済水域(EEZ)に隣接する太平洋の公海上で、主にサバ類を捕獲しているとみられる中国の漁船が急増して、乱獲しているとの情報もありました。サンマだけでなく、日本周辺の各種漁獲資源も外国に横取りされないようにして欲しいと思います。北太平洋だけでなく、日本の南側の公海上の漁獲量もアメリカ(グアム・北マリアナ連邦)やパラオ、フィリピンと協議して、フィリピン海の公海でも乱獲する中国や韓国から漁獲資源を守るようにして欲しいです。(フィリピン海の公海に排他的経済水域(EEZ)が面している国はこの4カ国です)(青字追記)
 それから、密猟を取り締まる法律も、昨年・平成26年に発生した小笠原、伊豆両諸島周辺で中国のサンゴ密漁船の違法乱獲で、密漁の罰金を大幅に増やす改正法が可決されましたが、現在も違法な密漁が続いています。
 逃げ回る密漁船を会場保安庁の巡視船が2時間も追いかけまわすだけでも大変ですし、波の荒い中を逃げ回る密漁船に移動したりする保安庁職員も命がけなのですから、密漁を無くすためにも、罰金だけでなく、密漁船や漁獲品の没収や、停船命令を無視して逃げまわる密漁船に対して、巡視船からの射撃(しゃげき)を認める(国際的に標準的方法)など、しっかりとした取り締まり体制を築いて欲しいと思います。

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