九品人の落書帖

写真をまじえ、身の回りで見聞きしたことを、つれづれなるままに!

お伽噺に寄せて

2022年06月14日 | 書籍

 義母(家内の母)は本好きだった。

 沢山の本を残して亡くなった。

 私も数冊を引取ったが、曽野綾子、平岩弓枝、宮尾登美子など女流作家が多かった。

 ほとんど、積んどく状態だが、向田邦子のエッセーなど手に取った。

【向田の本】

 向田は、お伽噺は大人になってから読むと、面白いという。

 例えば、『一寸法師』

 むかし、あるところに、おじぃさんとおばぁさんがいました。

 二人には子どもがなかったので、神さまにおねがいしたら、男の子が生まれました。

 小ゆびくらいの、あまりに小さいので、イッスンボウシと名づけました。

                    

 向田は、これを読むと、色々と怪しい気分になると。

 おばぁさんには、子どもは産めないと思っていたが、例外もあるのか?

 小指ぐらいの大きさなら、未熟児だったのか?

 おばぁさんは、何歳ぐらいだったのか?などなど。

 昔の子供は晩塾だったから、何の疑問もなく、大声で朗読できた、と。

                    

 以下、私の独断である。

 『一寸法師』では、おばぁさんに子どもが授かったが、

 これ以外のお伽噺では、別の方法で、おじぃさんおばぁさんに子どもを授けることにした。

 『桃太郎』では、川上から流れてきた桃から、男の子が生まれた。

 『かぐや姫』では、竹林の光る竹を割ってみると、美しい女の子が生まれた。

                    

 流石に、お伽噺の著者は、哺乳類の生殖能力を無視できなかったのか。

 おばぁさんの懐妊・出産例は『一寸法師』のみにとどめた。

コメント
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