義母(家内の母)は本好きだった。
沢山の本を残して亡くなった。
私も数冊を引取ったが、曽野綾子、平岩弓枝、宮尾登美子など女流作家が多かった。
ほとんど、積んどく状態だが、向田邦子のエッセーなど手に取った。
【向田の本】
向田は、お伽噺は大人になってから読むと、面白いという。
例えば、『一寸法師』
むかし、あるところに、おじぃさんとおばぁさんがいました。
二人には子どもがなかったので、神さまにおねがいしたら、男の子が生まれました。
小ゆびくらいの、あまりに小さいので、イッスンボウシと名づけました。
向田は、これを読むと、色々と怪しい気分になると。
おばぁさんには、子どもは産めないと思っていたが、例外もあるのか?
小指ぐらいの大きさなら、未熟児だったのか?
おばぁさんは、何歳ぐらいだったのか?などなど。
昔の子供は晩塾だったから、何の疑問もなく、大声で朗読できた、と。
以下、私の独断である。
『一寸法師』では、おばぁさんに子どもが授かったが、
これ以外のお伽噺では、別の方法で、おじぃさんおばぁさんに子どもを授けることにした。
『桃太郎』では、川上から流れてきた桃から、男の子が生まれた。
『かぐや姫』では、竹林の光る竹を割ってみると、美しい女の子が生まれた。
流石に、お伽噺の著者は、哺乳類の生殖能力を無視できなかったのか。
おばぁさんの懐妊・出産例は『一寸法師』のみにとどめた。