goo blog サービス終了のお知らせ 

知りたがり

探す 調べる 考える ・・・そして・・・どこまでも?

加工・業務用国産野菜の利用拡大セミナー

2016-07-23 17:39:48 | 考える

加工・業務用国産野菜の利用拡大セミナーに出席してきました。

場所は三田共用会議所というところで、重厚な建物、厚い絨毯の廊下でした。

それはともかく・・・

平成19年ごろからの加工・業務用に国産の野菜を使っていこうという動きを、農林水産省のホームページや、他のイベントで追ってきました。

利用拡大セミナーは初めての参加でしたが、生産者、流通業者、実需者の順に発表がされていました。



生産者側の動きとしてJAグリーン近江とJAとぴあ浜松の二つのJAの発表がありましたが、JAの戦略によって、この分野の取組がどのように進むのかということがよくわかる事例でした。

倉敷地方卸売市場の卸売事業者である倉敷青果荷受組合は、卸売市場で初めてISO22000の認証を取得する、カット野菜工場をつくるなど、利用拡大について取組を推進するなどしている事例でした。4定(定時・定量・定品質・定価格)に加えて、低価格が必要という話が印象的でした。

(株)ロック・フィールドの発表もありましたが、加工・業務用に関しては、多くの利害関係者を抱えているからでしょうか、レタスの葉一枚一枚の検品の写真はありましたが、近年の事業の取組の説明に終始していました。

ロイヤルホスト(株)も事業の取組について説明されていましたが、消費の経年変化がわかる興味深い内容でした。

ちょうど、弊社が農商工連携人材育成事業に取り組んでいるときと、この加工・業務用野菜の取組が重なるのですが、その後公務員として農業の6次産業化に取り組むに至って、「対象」と「内容」に共通項が多い取り組みが、政策をどこの・だれが作るかによって、名称も支援施策も変わってくることに居心地の悪さを感じています。

共通項に目を向け、重複する分野のなかで、本当に必要な政策は何かに注目すれば、業界や業種の壁が低くなり、無駄のない資源配分につながっていく気がします。

すでに、省庁横断的にと考え、少人数で目的を達成するために政策を組んでおられることを知らないわけではありませんが。

「アグリ・フードビジネスと知的財産」知財学会シンポジウムに参加しました

2016-07-02 16:42:19 | 考える

日本知財学会は設立当初より入っている学会で、知的財産の勉強をするために末席に。

産学官連携やMOTの情報収集をしているなかで、参加した学会です。

もちろん学究の徒ではありませんし、弁理士でもないので、直接的な情報活用ができるわけではありませんが、知的財産の最先端の動きを知ることができるので、シンポジウムなどには積極的に参加してきました。

研究ノートの大切さやそれを公正証書にまでするなど、研究の成果の担保の難しさを教えてもらったのもこの学会です。

さて、

公務員の間、参加してこなかったのですが、今回のシンポジウムのタイトルが、「アグリ・フードビジネスと知的財産」。

写真の題目は誤りと本学会の創設者の妹尾先生が第一声で言われていました。

「アグリ」と「フード」に興味を持つ方が研究者にも増えてきたということでしょうか。

もっとも、ネスレのグローバルなブランドなどの知財戦略について、多面的な情報をこの学会で教えてもらいましたら、「フード」は継続的なテーマではあったわけですが・・・

今回のシンポジウムは、妹尾先生の名前を農林水産省のWEbページで拝見するようになったからのようです。



シンポジウムの中で特に興味深かったのは、パネル討議の中の二人のパネリストの方の発表でした。

キッコーマン(株)の常務執行役員の村田さんは、圃場から消費者へ至る各段階に多数の知財が関与しているという話をされました。

そのなかで、食品にこれだけの知財が関わり、それがコストに転嫁されていることが良いことなのかとも考えるという趣旨の発言をされました。

「ものごと」の「こと」が重たくなる経済の中で、答えの出ない課題だと感じました。

Innerbrain(株)代表取締役、前シンジェンタジャパン会長の、村田さんは世界の農業環境の課題とリスクについて話をされました。

農薬の普及、ハイブリッド品種の普及、遺伝子組み換え作物の導入が、単収の増加に貢献しているという図を見て、複雑な感情を持ちました。

単収の増加は今後の世界的な食料問題を解決するには不可欠な課題ですが、遺伝子組み換え作物が、いかに安全といわれても、生態系に与える影響が本当にないのか、経験則がどれだけあるのか、など考えてしまいます。

ただ、村田さんの言われたことで、本質をついていると思ったことがあります。

「今ある仕組みをもっと生かす施策がひつようだ。農協の生産にはたしてきた役割は大きい。」

うがった見方で、農協があったほうがアグロ多国籍企業は有利だからという考え方ができるかもしれませんが、単純な農協不要論は、日本の農業政策を誤った方向に導くと思います。

シンポジウムの最初に「答えを出すのではない、課題の整理だ」ということでしたが、課題を整理する入り口にしか立てずに終わった気がしました。

企業とは、経営とは。2016年6月に考えたこと。

2016-06-22 12:09:06 | 考える

日経ビジネスの2016.06.20 No.18461を、読んでいたら、ソフトバンクグループの報道が飛び込んできました。

企業とは、経営とは、今考えていることを、記録しておきたいと思います。

1.日経ビジネスから

日経ビジネスで、企業統治について「ストップ暴走社長」という特集が組まれています。

・私は「裸の王様」にはならない…暴走は仕組みで止める

・「辞められない」が経営リスクに

と、記事が続いていますが、私が納得できたのは、東レの日覺社長の「欧米流を押し付けるな」という記事でした。

インタビュー記事の中で、下記の記述が本質をついているような気がします。

「そもそも、ガバナンスのあるべき姿は、現場を把握している人が責任を持って、株主の承認を得て経営すること以外にない。…」

「会社は社会の公器。株主はステークホルダーの一つであって、株主だけの利益を追求するのは金融資本主義だ。時価総額だって人気投票の結果でしょう。僕は、企業価値そのものの定義をやり直す必要があると思っています。」

新卒で製造現場を希望されたとか。

就任以来日経平均が1.8倍のところ2.2倍に。

コーポレートガバナンス改革の立役者、伊藤邦雄先生を社外取締役に迎えている点を指摘され、笑い飛ばされている(ごめんなさい)。

2.ソフトバンクグループ

孫社長は、「急にさみしくなった」「現役に欲が出た」「待たせるわけにはいかない」。

米機関投資家からの書簡についての問題解決をリリースした直後。

「ワンマン」辞任の難しさ露呈とメディアは言うが、ここまでの経緯から、ニケシュ・アローラという人を自身と社会におけるかけがえのない人材と考え守ったのではないか?

3.利害関係者について

が、昨年恩師の山城章先生の学説を日本マネジメント学会で説明したときに、資料作成を手伝った経緯から、先生の学説で私が感じたことを少し。



経営については、よくピラミッド型で表されます。

山城先生の考え方は、包摂すなわち包み込むものとして示されています。

作業の現場を熟知していること、それは経営層であってもということです。

外縁の黒い太い線が利害関係者を表します。

企業は黒い線で囲まれたゴムまりのようなもので、伸びたり膨らんだりするもので、それでも、内円は同じようにあるものだということだと思います。

利害関係者は、下図のように説明されています。



利害関係者は、もちろん株主ではなく、多様な広がりがありますが、私がこの山城先生の図を見て感じ入ったのは、中心にある「経営体自主」という文字です。

リーマンショックから7年半

2016-03-12 22:23:53 | 考える

マネー・ショートというリーマンショックを取り上げた映画が上映されると聞いて、心待ちにしていました。

そして、今朝、見に行くことができました。

仕事における倫理観を、人としての倫理観を、深く問う内容でした。

映像作品としても、完成度が高いものでした。

オスカーへのノミネートや受賞も納得のできるものでした。

ただ、「華麗なる大逆転」ではありません。



キーワードを勉強してから見たほうが良いという意見と、見ないほうが良いという意見が、ネット上で飛び交っていて、オフィシャルFBページでは、その両方が紹介されているようです。

そこで飛び交う言葉の意味が解らなくても、勉強しなくても、とにかく一度、多くの人に見てほしいと思いました。

組織の中で地位のある方はなおさら。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

リーマンショックの後、客先の製造業の在庫がみるみる減っていった様子は、まだまだ目の奥に焼き付いて離れません。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

マーク・トウェインの「何も知らないことが問題なのではない。知らないことを知っていると思い込むことが問題なのだ。」という前半で示された言葉が、最後まで響きます。

読了

2015-05-07 01:16:29 | 考える

ブームになったのを知って本を買ってから読み終わるまで三か月かかりました。

きちんと文字を追って内容を把握したかったので、通勤のカバンに入れてノルマをかけました。

解説の雑誌も本も手に取らず、白熱教室は録画して見ないように・・・

きちんと文字を追おうと思ったのは、「ゴリオ爺さん」という言葉がきっかけでした。

読み進めると、学生時代に勉強もしないで読みふけっていた文学書がふんだんに時代背景に使われていました。

まさか、あの時の読書が○十年もたって役立つとは・・・


「谷間の百合」からバルザックを読み進め、「ゴリオ爺」さんで嫌になり、ゾラに傾倒していった。

その理由は、資本所得というものが、あまりにも現実感がなかったから。

「高慢と偏見」という真実を突いたようなタイトルに比べておとぎ話のように感じた。

それも同じ理由。

それが、見事に経済学として説明されている。


文学書のナビゲーションがあったからだけではなく、示唆とエスプリに富んだ内容は、最後まで読むことをあきらめさせませんでした。

それにしても、ひっくり返した裏側が、ずいぶん汚れてしまいました。

行動範囲と、情報と

2014-11-05 22:47:28 | 考える

働き方が変わって8月で3年目になりました。

行動範囲が広かったので、変わっていく様子をいろいろなところで無意識に見ていた気がします。

ここのところ、仕事の下調べのために、あちらこちらうろうろしています。

埼玉県内の道のつながり方や路線の地図上の位置などはかなり詳細にわかるようになりましたが、あちらこちらに行ってみると、県外のこれまで何気なく移動していたところの変化が多くて、行動範囲が狭くなっていたのだと改めて感じています。

写真は、「日本車両2014」の銀座線。

車両の接続部分の、扉の模様がかわいかったのですが、人が写りこんでしまうのでやめました。

銀座線ですから、つい2週間前にも乗っていたのですが、新型車両ではなかったので、なんだかびっくりしました。

何でも最新情報を知っていることが良いことではないし、今、地域密着で仕事ができていることはとてもうれしいことですが、範囲が狭まると落ちてくる情報が減っていくことを実感しました。

今年の雪

2014-03-23 18:04:27 | 考える

前の前の記事で、雪国とは違うと書いてしまいましたが、そのあと、大雪が降りました。

写真は大雪の10日後秩父に行ったときの写真です。

道路際には、さらに雪が残っていました。



余りにも被害が大きくて、記事にするのをためらっていました。


そのあと何度も秩父に行きましたが、農業の被害はもとより、店舗や住居の被害も多く、「考えてもみなかったこと」が起こる怖さを改めて感じています。

被害は秩父地方だけでなく、埼玉県の西北部一帯。

見えない被害の大きさを考えてしまいます。

雪の被害の大きさが全国に報道された直後、雪国の方にお会いしました。

「積雪が1mと聞いてぞっとした」と3m以上の積雪を経験した方がいわれた一言を重く感じました。

思い出は心の中

2012-08-28 20:25:08 | 考える

人との別れはつらい。

育ててもらった人たちとの思い出は深い。

子供のころ、ホースで水をかけられて芝生を素足で駆けた思い出は、それを撮った八ミリの動画を見たときの思い出と重なり。

そして、それを笑ってみている優しい顔と重なる。

前日に家族に電話があって、歳に違う元気な声だと話していた翌日の訃報。

元気なうちに会っておけばよかったと思う後悔。

たくさんの人に慕われて、たくさんの人と繋がって、たくさんの人を大切にした88年の生涯でした。

緑の風、人の息吹

2012-07-10 23:34:54 | 考える

仕事の行きも帰りも飯館を通りました。

仕事で知り合った方が、「飯館は本当にいいところですよ」と話をされていました。

高原の田園の美しさにⅠターンが多いところという話も聞きました。

昨日の夜、飯館を通りかかると、人家に人気がなく、街灯が光っていました。

自動販売機の明かりだけが妙に明るく光っていました。

暗がりのなか目を凝らすと、ハウスの屋根が破けていたり、雑草の丈が高かったりするように見えました。

帰りは明るい時間だったので、それがはっきり見えました。

帰りの新幹線から外を見ると、水田が一面に広がっていました。

写真はそのときのもの。

緑の風が吹き、人の息吹が聞こえる飯館に会いたかったとおもった。

郡山の民家レストランで。

2012-05-18 17:47:49 | 考える

郡山の民家レストランで、相双地区の知人に会いました。

民家でおいしい家庭料理を頂きました。



西洋寿司というのも名物のようでした。



家庭料理のお弁当にはおいしい筍の料理が入っていました。

山梨県の知人から取り寄せているということでした。

お会いした人が、

「家には二つの炊飯器と二つの鍋があるのよ」と。

「物置には水がいっぱい入っている」とも。

人は大きなショックから立ち上がるのに時間がかかります。

一見元気な方でも、地域のために頑張っている方でも、目が赤くなり、目頭に涙が。

車を走らせていると、郡山の「福島」ナンバーの合間にみえた「いわき」ナンバーを見ただけでうれしくなると。

それでも地域にとって何がいいか考え続ける。

動き続ける。

この人たちに、エールを送り続けたい。

改めて思いを強くした。

大人のヴィレヴァン、それともプラザ

2012-04-30 21:05:33 | 考える

先週の金曜日に松山の大街道から少し入ったところ、四万十市西土佐地域のアンテナショップに行きました

小さなお店ですが、こられた馴染みのお客様の様子が、

宝探しをしている子供のようで、

ヴィレッジヴァンガードやプラザで買い物をする若者のように楽しそうでした。

「人に知っていることを自慢したい」

「その地域の特徴あるものを知って買いたい」

などなど。

お客様どうしも、なじみになっているようでした。

さらに様子をみていると、

とても、気に入ってくださっていて、「自分の知っている西土佐」を熱く語っています。

「ファン」がいるのは素晴らしいと思いました。

ご縁が長い私は、ついつい説明したくなってしまう・・・これも同じ心理なのかもしれません。

経営を継ぐひと 経営学を継ぐひと

2012-04-20 17:53:49 | 考える

1週間ほど前、ある経営者の方と話をしました。

「売るモノがあっていいですね。」と私。

「設備投資がなくて、知恵を売るほうがいいですよ。」と経営者の方。

隣の芝生は青く。

・・・

この1週間お会いした方の多くが、何代目かの経営者の方。

戦後の復興期、高度成長期、消費の成熟・・・

右肩上がりの経済環境のなかで、企業価値を高めていった、父や祖父。

「あなたのお父さんが・・・でいらっしゃってて・・・」

「あなたのおじい様が・・・のときに・・・」

地域の中で根を下ろしてきた企業であればあるほど、重たくなる継ぐ者の荷物。

でも、

バブル崩壊、情報化の波、グローバル化・・・

変化する経済環境にもまれても、しぶとく、しなやかな、経営後継者。

小さくても強い企業をより強くする仕組み。

小さくて強いから、これまでにない新しいビジネスモデルが生み出せる仕組み。

そういった、地に足をつけた動きが必要だし、生まれてくるはずです。

・・・

私は、近しい家族はすべて学究の徒。

祖父は国文学、父は経営学、きょうだいは教育学。

不肖の娘は、社会に出てから経営学を学びました。

23歳まで縁がないと思っていた経営学の本が、私の書棚に並んでいます。

父の現場重視の経営学に対する視点、経営者との向き合い方は、教えてもらったわけではないけれどいつの間にか染み着いた財産です。

・・・

経営を継ぐひとのひたむきな姿勢に恥じぬような、経営学を継ぐひととしての正しい姿勢で仕事に取り組みたいと考えています。

日本経済新聞Web刊 未来面2012 学ぶ機会の豊かな日本をはじめよう 読者からのアイデア

2012-04-02 12:56:49 | 考える

少し前に日経Web刊を見ていて、投稿欄を見つけました。

いろいろな問題を感じていたので、投稿しました。

「学ぶ機会の豊かな日本をはじめよう」

と考えると、学ぶコストを知って、自分に必要な知識を吸収することが必要ではないかという考えによるものです。

ここで書いたバウチャーとは、私学助成金などとして使われているクーポンのことです。

・・・

今朝公開されましたが、

自己肯定とも受け取られてしまいそうだし・・・

年齢もでてしまうし・・・

学ぶ機会とそれにかかる費用が、本当に必要なところにいきわたればよいと思います。

地産地消の境界線は・・・

2012-03-31 23:11:01 | 考える

先日の見学会は、バスでの移動でした。

茶畑の多いところを走っていると、突然東京都の文字が・・・

茶の苗の生産圃場、その先の茶畑も東京都。

埼玉県の県南は、東京都との境界線が入り組んでいます。

狭山茶の産地に隣接した、この茶畑。

行政の区切りが、地産地消の区切りだと、違和感があるような。。。