10日ほど前、館林の菩提寺に行った帰りに、駅の反対側の製粉ミュージアムに行ってみました。
新館は、モニターを押すことで情報が出てくる仕組みでした。
空いていたので、最初は少しのつもりが、興味深く、ほとんどすべてに目を通しました。
製粉工場パノラマシアターは、機械のミニチュアの入った半円のドームを、所定の位置に動かして、その工程の説明を見るものでした。
小麦粉研究所と題された、小麦粉を使った料理が、きちんとした設備を使って、きちんとした商品を作っている様子を情報提供されていて、企業の品質へのこだわりがわかるような気がしました。
内容の重複はありましたが、隙のない展示だと思いました。
かなり満足して、本館に移動しました。
本館は、企業の歴史と、正田貞一郎氏、正田栄三郎氏の業績と人柄を示す展示がされていました。
最初はさっと見て帰ろうと思ったのですが・・・
館林製粉と日清製粉の合併契約書を見て、これは違うなと驚きました。
正田貞一郎氏が設立されたのが館林製粉なのですが、代表取締役は東武鉄道の根津嘉一郎氏、ご本人は専務取締役。
合併に際して、地域色を消すために日清の名前を残された。
隣には、明治45年(大正元年)の職工規則が展示。
など、展示の具体性と、企業の先進性がわかる資料が展示されていました。
・・・
いち早い機械化。
海外視察で、「少ない人数での仕事」、「海岸で工場立地」、「機械メーカーがユーザーとともに商品改良」を知り、経営に生かす。
企業の成り立ちのわかる展示で、隅々まで見てしまいました。
庭園の池には、トラピスト修道院の石臼がありました。
余談ですが、トラピスト修道院のクッキーは好物です。
なんだか、異次元に迷い込んだような時間でした。
帰りに、簡単なアンケートに答えると頂けるお好み焼き粉と、詳細なアンケートに答えてスタジオジブリデザインのキーホルダーを頂きました。
数日間は、印象が強く、いろいろな考えが頭の中を回っていました。
さらに数日後、研究会で4つの組織文化のうちの一つにファーストキャリアの会社の例を話しました。
「こうだった」を話したら、「なぜそうなったの」と質問を受けました。
質問に答えながら、私が体験していたことの何が「なぜそうなったの」につながるのか、さらに考えていて、帰り道でもいろいろなことが思い出されたりしました。
そして、それがとても気持ちの良いものでした。
今考えると、製粉ミュージアムの企業の歴史の展示は、「なぜそうなったの」という私の好奇心の回答にあふれていたのだと思います。
知って、考えて、解ることの、楽しさを、別の視点で感じた出来事でした。