知りたがり

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石垣は色々な石の組み合わせ。石垣を産業構造に例えると。

2023-11-11 11:13:45 | 考える

経営学を大学で教えていた亡父が産業構造について石垣の石を例え話に語っていた。

「石垣は大きな石だけでできているのではない。いろいろな石の組み合わせでできていて、小さな石がなくては崩れてしまう。大企業だけで成り立っているわけではなく、中小企業があってこその産業構造なのだ。」と。

写真は、地下鉄虎ノ門駅から金融庁・霞が関ビルに抜ける出口に向かうところにある旧江戸城の石垣。

様々な形の石が堅牢な石垣を作っている。

先日、赤坂御門の前を通ったときに取った写真。

父の言葉を考えているとふとこの石垣のことを思い浮かべた。

大きな仕組みの中で動いていると、ひょっとしたら、この写真のようなきれいな四角い石組みを理想としている人が居るのかもしれない。

権威の象徴として、美しく仕上げられた石垣の形。けれどこれも石垣の中にはいろいろな石が組み合わされていて、何百年もの時を経た今でもその形を保っている。

先人の技術に首を垂れるとともに、石垣の技術について思い出すことがあった。

何年か前に、大分県珠洲市の角牟礼城(つのむれじょう)に行った。山の上の方には穴太積の石垣が残るその城跡には、御長坂という石垣で作られた石畳があった。残念ながら、穴太積の石垣まで立ち寄る時間はなかったが、堅牢な石垣には目を見張るものがあった。

いうまでもなく、穴太積と言われる野良積みの石垣は、「石の声を聴く」と言われる技術であり、日本が誇る文化である。

 

さて、石垣を産業構造だとすると、様々な疑問が湧いてくる。

 

今の産業構造はどうだろうか?

これからの産業構造はどうなるのだろうか?

中小企業の強みを発揮するためにはどのようにすべきなのだろうか?

・・・

 

改めて、「石の声を聴く」から、考えてみることが大切ではないかと思う。

小さな自分ができることは何かを考えている。


11月18日土曜日 konocon_LIVE_25thを開催します

2023-11-09 21:26:13 | 考える

 創業25年にあたり、konocon_LIVE_25thを開催します。情報収集したり、実際に活用してみたりして楽しかったことをお話しします。なにか25に因むことができないかと思い参加費を2500円にしました。皆様のご参加お待ちしています!

 

日時 2023年11月18日(土)16:30~19:00予定

16:30~ オープニングsession

     流行りに惑わされず、流行りを追いかける??

17:00~ session1 Webの道具は便利!!

     グループワークでChatGPTとGoogle Formsを使ってみた

18:00~ session2 またまたですが!?

     はだかの王様のふしぎ 2024

 詳細はこちら

参加方法 zoom 配信

(2023年11月20日~27日session1の要旨についてYouTube限定配信する予定です)

参加費  2500円(税込み)

申し込みフォームに、zoomアドレス、参加費の振込先等記載してありますので、ご確認ください。お申込みいただけましたらメールにて内容が返信されます。

 申込はこちら


「最後の無頼派作家梶山季之」大下栄治著

2023-06-04 15:07:43 | 考える

小学校から大学まで、学校の勉強というものにはなじめなかった私でしたが、図書館や図書室は大好きで、そこには、必ずお気に入りの本があって、いまでもその本がある場所の書架の画像たちが記憶が淡くなりながらも目に浮かぶことがあります。

好奇心は本が解決してくれる。本がさらに好奇心を生み出してくれる。好奇心の赴くまま、自分自身の興味のある分野や作家を追いかけて、読書をしていました。

大学生の時には、夏休みのたびに図書館の書籍整理のアルバイトをしていて、その図書館にしかない本にもさわることができて、興味はあるけど教えてもらえない例えば「物性」に関する本などを見つけたりして、とても楽しい時間を過ごしていました。

図書館の中の少し異質な現代文学の書棚に、「赤いダイヤ」という本を見つけ、借り出して本を読んだのが、作家「梶山季之」との出会いでした。

「赤いダイヤ」の衝撃は、井原西鶴の「日本永代蔵」を読んだとき、バルザックに違和感を覚えゾラを読んだとき、ブルーバックスの「絶対零度への挑戦」を読んだとき、「奇想天外」というSF雑誌を手にしたとき以来のものでした。そして、経済小説の面白さを教えてくれました。

それ以来、講義時間が空くと、図書館の窓辺で日差しを浴びながら「赤いダイヤ」を読むのが気分転換の時間のひとつでした。

書店の文庫棚には、作者名を指したコーナーがありましたが、かなり艶っぽいものが多く、手に取ることをためらわれるものがありましたが、それでも、自分の本棚に、「青いサファイヤ」などの書籍が一冊一冊と増えていきました。

「もっと経済小説書いてくれればいいのに」と思っていました。

・・・

それからずいぶん時がたち・・・

私の書棚の景色は10数冊の専門書を除き、全く別のものに変わってしまいました。

・・・

先日、所属している異業種交流会、埼玉県産学官交流プラザで、総会の講演会で大下栄治さんのお話を聞きました。

社会の表に出てこない事柄を話されて、とても興味深い講演会でした。

講演会後、名刺交換をさせて頂き、事前に「最後の無頼派作家梶山季之」の書籍を書かれていたことを知っていたので、少し話をさせて頂きました。

「(世の中の人が)梶山季之を知らない」という話を聞いて、戻ってから、Amazonで調べてみたら、ほとんど絶版になっているようでした。

早速、「最後の無頼派作家梶山季之」を手元に。

帯に書かれた「昭和の転載作家!初めて明かされる凄すぎる、45歳の生涯!渾身の書き下ろし!」が示すままの内容でした。

・文春砲のDNAを作った人

・先にシナリオをつくり取材するのではなく、材料主義、つまり取材して取材して事実を積み上げて記事にする

・「売れなくては申し訳ない」と「書きたいものを書きたい」のはざまで常に葛藤し続けた人

・・・男性の方はまた違う感想を持たれるかも・・・

読み進めるにつれ、歯車がカチカチなって、答え合わせができているような感覚に襲われました。

「(世の中の人が)梶山季之を知らない」というのはもったいないなあと思うのと同時に、直木賞候補となり今も岩波文庫になどにある「李朝残影」を読んだことのある方、経済小説の新しい扉を開いたと感じたことのある方、艶っぽい本に触れたことがある方、少しでも名前を知っている方は、一読してみる価値のある本だと思います。

 

極めて個人的なこと・・・

学校の勉強になじめず、本ばかり読んでいたことが、今の仕事に役立っているのは読解力だけだと思っていましたが、近年なんとなく感じてはいたことでしたが、何十年もたった後に仕事の役に立っているんだなあと、本を読み終わった後感じて、なんだか愉快になってしまいました。


白馬に乗った王子様が迎えに来るシンデレラストーリーの終わり

2023-05-04 08:19:06 | 考える

フオーリーブスや郷ひろみの話題が教室の中であふれていたあのころ、斜に構えていた私が、「白馬に乗った王子様が迎えに来るシンデレラストーリー」に全く興味がなかったと言えばうそになるかもしれない。

 

新しい音楽を知ることができる音楽番組を見ることは楽しいこと。

ある日の音楽番組。NANANAのパフォーマンスを見て驚いた。さわやかなのに、ゴリゴリに歌って踊っている。

YouTubeチャンネルで、ichibanを見た。インスタレーション作品のよう、美しいアートだ。

 

グループ名が「King & Prince」、デビュー曲が「シンデレラガール」、ファンが「Tiara」。

白馬に乗った王子様が迎えに来るシンデレラストーリー、そのものの彼らは、それを体現し、やがて、現代のあり方、そして、少し先の未来を見つめて、自分たちの次に向けて努力していった。

「かっこいいというものは、こういうことじゃないか」、「かっこいい」ことをビジネスにする彼らが、追及して自ら新しい姿を作っていった。そして彼らの言う「おとな」が、伸びしろのすごさに驚嘆しながら、最大のパフォーマンスを引き出していったことに疑う余地はない。

 

さて、彼らを抱える組織はどうだろうか。特徴は3つある。①リーダー企業であること、②収益モデルができていること、③成功体験を維持していることである。

 

①リーダー企業である。

全方位の競争戦略を持ち、芸能のすべての分野が領域で、すべてのメディアが領域市場。

かかえる人材の年代は幅広く、ターゲットはフルカバレッジ。

売り手としての圧倒的な強みを持つ。

 

②収益モデルができている。

ファンクラブによる顧客の囲い込み、成長ストーリー、CDデビューというステップアップストーリーの提供等により、組織だけでなく、それぞれのグループのブランドロイヤリティを高める仕組みができている。

 

③成功体験を維持している。

NHKで20年以上自社タレントのみの番組を維持するなど、業界のトップ企業としてゆるがない体制を続けている。

競争と選抜と組み合わせについての暗黙知があり、CDデビュー後は本人たちが努力を怠らなければ売れる仕組みがあった。

 

収益力の高いときに、次の投資をはじめる。

社内ベンチャーを育て新しい成長のたねを探す。

両利きの経営。

チーズが無くならないように、鼻を利かせる。

列挙に暇がないこれらの考え方は、それを実行に移す難しさを示している。

 

成功体験に甘んじている組織のなんと多いことか・・・

 

さて、「King & Prince」はどうだろうか。

最大利潤を享受し、過去の成功体験を追随している組織が違和感をもった時、これまでの組織が思う常識を打ち崩しかねない動きと感じた時、組織は変化への強烈な拒否反応を起こす。それが少しの動きであろうとも。

 

「かっこいい」を追求する彼らは共通のベクトルで強いチームを作り出し、組織の標準から逸脱し、先に進み続けるエネルギーは、経営陣の違和感を増大させ続けてきたことだろう。自分たちが持っている価値観を覆されることは、言葉にも出さないが怖いことだ。

そうなったとき、組織は、「不在化~なかったことにする」を選択する。

この収益モデルは崩れない。タレントは彼らだけではない。

ただ、本当のことは分からない。

 

能力の高い彼らは、別のステージに立っても輝き続けるだろう。ただ、「おとな」たちを含んだ最適解を探し続けたチームが、さらなる成長のステージを見せてくれるという、視聴者の願望を実現してくれる・・・という希望は消え失せようとしている。

 

チームごと買い取ってくれる強力な投資家が現れないのかと考えたりもする。

 

業界の外側にいるきらびやかな世界には届かない、世間の片隅から考えたこと。

すこし言葉に出してみた。


25年になりました。

2023-04-01 13:37:34 | 探す

有限会社河野経営研究所は、1998年4月2日に法人登記し、本日で満25年、26期目になりました。

 

最初の仕事の小さな成功体験を糧に、中小企業診断士の新人がいきなり法人を設立し、右往左往しながら経営支援という事業をはじめ、たくさんの方々にご指導ご鞭撻を頂き、仕事を続けてくることができました。

経験を積めば積むほど、知識を得れば得るほど、自分の未熟さや、不甲斐なさを感じ、思うように走れないことに、忸怩たる思いを感じています。これからも、一層の研鑽を図りたいと思います。

 

SDGsの旗が振られる一方で、それを覆すような国際情勢や社会・経済・環境の変化があります。「変化」「改革」「革新」という言葉が闊歩していますが、本当は、変わっていくことを怖がっている社会のような気もします。

怖いから、変われない、変われないから少しでも違和感のあるものを拒絶する、違和感のあるものを共通の敵として仲間の結束を図る。結果として「同質」の安心感にすがり、「同質」を求めすぎてはいないでしょうか。

 

たかが25年ですが、現場に関わる仕事を通じて、変化のきっかけを提供できて来たと自負しています。その組織や人が、変わろうとする芽を見つけて引き出すのが私の仕事の一つだと考えています。

できない理由ばかり考えてしまうことは、本当は取り組みたいこと、だから、一歩踏み出す方法を考えることが大切。目標に向かって進んでいるのにうまくいかなかったら、方法を変えることが大切。

「経営のための技術」を提供し、「技術を生かす経営」創造し、「経営が分かる現場」を育成することで、課題に対応してまいります。

 

時代の流れに押し流されてしまうような小さな経営体ですが、組織と人の個性を大切にするコンサルティングサービスを、これからも提供していきたいと考えています。

「同質」ではなく、時に違和感を、感じられながらも進んでいく、「異質」であることを強みとして進んでまいりたいと思います。

 

これからも、よろしくお願い致します。

 

有限会社河野経営研究所

代表取締役 河野律子

https://www.konocon.com/


汚泥消化・バイオガス発電システム

2022-06-06 14:35:47 | 調べる

中川水循環センターの「全国最大規模『汚泥消化・バイオガス発電システム』の一般見学」の募集を偶然発見して行ってきました。

 

メタンガスの有効活用について知ることができると思って参加しました。

入り口が分からず右往左往して、説明の最初から聞くことができなかったのが残念でしたが、工場見学好きとしては、現場で説明を聞けたので良かったです。

 

バイオガス発電としては、畜産糞尿からの発電、食品廃棄物からの発電などがありますが、下水汚泥からの発電ならではの工程もありました。

消化ガスは、バイオガスの一種で、下水汚泥の嫌気性発酵により発生するものとのことで、構内のパネルの汚泥消化タンクには、「微生物の働き(嫌気性消化)により、汚泥中の有機物質をガス化・液化・無機化し、安定化・減量化します。滞留時間20~30日程度、内部汚泥温度35℃程度での消化(中温消化)の後、消化汚泥を引き抜き、脱水皇帝へ送ります。発生した液化ガス(主成分:メタン60%程度、二酸化炭素40%程度)は4号焼却設備、消化ガス発電設備の燃料や、汚泥消化タンクの加温熱源として利用します。」と説明されていました。

ガスの硫化水素を除去する工程は、畜産糞尿でも、食品廃棄物でも必要ですが、下水汚泥にはヘアケア商品を由来とするシロキサンが含まれていることから、発電の前にその除去工程がありました。

やはり、現場を見ることは、情報が上滑りにならなくて良いと改めて感じました。

団体での見学を申し込めば対応してくれるようですので、興味のある方は一度ご覧になると良いと思います。


お仕事アシスタント「このこん」デビューしました

2022-03-01 17:00:41 | 探す

お仕事アシスタント「このこん」デビューしました

お仕事アシスタントのこのこんがデビューしました。「このこんです」で、お仕事アシスタントこのこんから、色々な情報発信をさせて頂きます。気の向くままお付き合いください。
(商標申請中)
https://www.konocon.com/posts/blog1.html
#konocon
#このこん

 


カウントダウン 3日前

2022-02-26 19:07:10 | こんなこと

何かがはじまる???


「はだかの王様の7つのはてな」はじめました

2022-02-21 13:52:38 | 探す

はだかの王様の7つのはてな 1「はだかの王様のものがたり」

 

企業や組織の経営の問題をはだかの王様のものがたりを使って説明する研修を、これまで4回ほど、3回は自社主催で、1回はWebのコミュニティで。

自社主催のとき、受講された方、毎回、ためになったというご意見を頂きました。そこで気をよくして?ではないですが、動画で発信するならこのテーマからと考えて、スタートすることにしました。

 

はだかの王様(アンデルセン童話 原題「皇帝の新しい着物」)のものがたりは、調べれば調べるほど深いところがあって、組織の経営について、多くの気づきを与えてくれるものだと感じています。

「なぜこのような行動になるのだろう」「そもそもどのような組織なんだろうか」「どうすればよかったのか」など、いろいろ考えてしまいます。

今回は、「はだかの王様の7つのはてな」と7項目を掲げて、考えてみることにしました。

 

経営の勉強の基本的なところを踏まえて、できるだけわかりやすく動画にすることにしました。

10分以内(最長でも15分以内)を目標につくりましたが、初めの方は、原稿に書いたことをよりわかりやすく説明しようとして、余計回りくどくなってしまったのかなあとも思います。回を重ねるごとに、動画を解りやすくする方法が、わかったような気がします。

 

興味のある方は見てみてください。

YouTubeチャンネル konocon

 

1 はだかの王様のものがたり

2 7つのはてな その1 王様のおしゃれ好きと、町の繁栄の関係は?

3 7つのはてな その2 王様は部下の評価をしたいから騙された?

4 7つのはてな その3 部下が詐欺師の言いなりになったのはなぜ?

5 7つのはてな その4 詐欺師が二人ということは?

6 7つのはてな その5 現場を何回も確認したのにどうしてわからなかった?

7 7つのはてな その6 町の人はなぜうわさを信じた?

8 7つのはてな その7 「はだか」だと気づいたのになぜ行幸した?

 


BCPその前に

2022-01-13 13:56:03 | 考える

昨日1月12日に小池東京都知事が、経済団体にBCP点検を要請したとのニュースがありました。

BCPとは「緊急時企業存続計画または事業継続計画」と中小企業庁が説明しているように、なにかあったときどうするかを予め決めておく計画のことです。

Webでは、様々な情報を入手できますし、支援機関が様々なサービスを提供しています。(公的なリンク集は最後につけておきますね)

すでにできていて変更すればよい方、これから立ててみようと思う方、なんだか気になると思われた方、いろいろな方々がいらっしゃると思います。

また、この短期間で感染が広がってしまって今更と思われる方もいらっしゃるかもしれません。目の前の対応に追われているのに…と思う方もいらっしゃるかも。

BCPに限らず、事業計画を立てることのメリットの一つは、考えることを形にして、自分自身で客観的にみることができること、組織で共有できることです。

いろいろな状況に置かれている方がいらっしゃるとは思いますが、波のように押し寄せてくる状況の中、このコロナ禍での経験を、事業計画のはじめとして、書き出してみるのも良いのかもしれません。

これまでの緊急事態下で、

① 何が起きてどのような問題が起こったのか

② どのように対応したのか できなかったのか

③ これから起こりうることはなにか その対応はどうするのか

これを画像のような表にするのはいかがでしょうか。

本格的に取り組みたい方は下記リンクを参考にしてください。

BCP初めの一歩 事業継続力強化計画をつくろう

中小企業BCP策定運用指針

業界別にはいろいろなものがありますが、いくつか。

介護施設・事業所における業務継続計画(BCP)作成支援に関する研修

自然災害等のリスクに備えるためのチェックリストと農業版BCP

ちなみに都道府県でも産業別にありますが、埼玉県の農業のものを。

埼玉県「農業版」事業継続計画(BCP)について

 


「経営責任」について考えた数週間

2021-08-23 16:11:47 | 考える

アマゾン・プライム・ビデオで、マネー・ショートを見ました。公開されたときに日比谷あたりの映画館で見て以来です。

マネー・ショートは、リーマンショックに至るまでに、サブプライムローンに疑問を感じて動いた人々の話です。

 

2008年9月18日、埼玉県産学官交流プラザという中小製造業の異業種交流会の会長を務めていた私は製造業の経営者ではないけれど経営に役に立てる別の視点で情報を提供したいと、日本経済新聞の編集論説委員を講師にお願いしていました。破綻から数日、経済への影響は未知数でしたが、編集論説委員の方は駆け込んで約束の講演をしてくださった後、駆け足で帰って行かれました。

それから、定期的な会合に来られる経営者の方々は、顔を合わせるたびに階段を下るように面持ちが暗くなっていきました。(とはいえ、お会いしていた方々は、危機をもちこたえ現在も企業が存続しています)

当時の関与先が専門加工業で、客先の荷物を預かり加工をしていて、いつも加工対象物が在庫置き場からあふれていたのに、足を運ぶたびにどんどん在庫が少なくなっていく様は、怖くて辛いものでした。数か月前に4年続けてやっと成果が出てきてきた人材育成も、終わりになってしまいました。(こちらも、現在も堅実な経営を続けています)

 

さて、マネー・ショートを見たことで、関連するコンテンツとして、「リーマン・ブラザーズ最後の4日間」というイギリスBBCのドラマが紹介されました。緊迫する4日間、経営責任とは何だろうと改めて考えさせられる内容でした。

 

さらに、「しんがり」という山一證券の破綻に関するWOWOWのドラマが紹介されました。

私にとって、1997年11月は、中小企業診断士の2次試験に合格し、新しい扉が開き、そして、そのために走り始めたところでした。

自主廃業の涙の記者会見には強烈なイメージがありましたが、関心を持って調べることなどしないで過ごしてきました。

 

「しんがり」は、自主廃業の後、最後まで真相究明と清算業務を続けた社員たちの話です。

ドラマを見て、もっと本当のところを知りたいと思いました。

原作のノンフィクション、清武英利著「しんがり~山一証券最後の12人~」を手に取りました。

破綻までの道のりの、気持ちの悪くなる「簿外債務」隠し。

一方で自ら「社内調査」により破綻までの道のりを明らかにしようとする社員と無給の取締役。

責任逃れの旧経営陣と腐った組織と断じてしまえばそれまでのことだけれど、「社内調査」を担った常務取締役が経営陣であったことはどう考える?

 

さらに、本当のところを知りたくなり、「社内調査」に加わった、国広正弁護士の「修羅場の経営責任」を読みました。

「経営責任」という言葉の重さをさらに強く感じました。そして、義憤に駆られながらも、冷静に着実に真相に辿り着こうとする姿に、恐れ多くも自分の不器用さを重ねてしまいました。

 

なお、国広正弁護士のHPから、山一證券の社内報告書を見ることができます。

 

SDGs、企業倫理など、社会の中の人や組織として、責任をもった行動が強く求められています。

経営者責任とは何かを、改めて考えることができた数週間でした。

 

参考

マネーショート~華麗なる大逆転~

リーマン・ブラザーズ最後の4日間

しんがり~山一証券 最後の聖戦 WOWOW

各種配信サイトで見ることができます

 

しんがり 山一證券最後の12人 講談社文庫

修羅場の経営責任 文春新書

 

 


あたらしくなった!

2021-04-15 19:05:49 | こんなこと

日経クロストレンドの記事を読んでいると、サスティナブル エシカル ジェンダーレスという言葉に何度もぶつかります。

いろいろと新しく変えていくタイミングで、スカートのセットアップからパンツのセットアップに変えたいと思っていました。

ビックデーターの時代、セミオーダーを探していると、Web広告が積極的にお知らせしてくれて、出会うことができました。

スカートのセットアップ、つまりスーツは、銀座のテーラーのお得な上着はメンズ仕立てのもので、仕事服としては楽でしたが、パンツのセットアップ(スーツ)で、自分の着たかったスタイルのものが見つかりました。

1着目は、採寸が必要だと思ったので、UNBUILTの渋谷の店舗で採寸してもらいました。2着目以降は、ネットで注文しています。

ジェンダーレスな、エイジレスな、仕事服という考え方が進んでいるのはとてもありがたいと思います。

ワールドのセミオーダーでしたが、アパレル各社取り組みが進んでいるようです。Web広告はたくさんお知らせしてくれます。

セミオーダーは、サスティナブルとかエシカルにも貢献しているのかな?

機械も割と長く使うほうなので・・・サスティナブルに貢献している? というのは違うと思いますが、10年間使っていたLet'noteが、しんどそうにしているので、4代目のLet'noteに代わりました。初めての黒です。

アンドロイド端末の誤作動を嫌って、しばらく使っていた二つ折りのFOMAを卒業して、Appleが2台に、なぜかipadも新しくなりました。

すべての性能が高くなり、すべての作業が軽くなりました。

必要以上に親切なので、ご遠慮しているものもありますが…

機械の性能や情報技術が変わっていくことを早めに体感することも大事だと思いました。

 

 


考えることを考える時代

2020-10-24 22:26:46 | 考える

今から8年前、任期付きで公務員になった時、役職の新任研修を受けました。

 

民間の経営者の話というときに、知人の社長が登壇して、壇上から見つけられて声をかけられて、びっくりしましたが…

 

それではなく

 

リベラルアーツ=教養についての講義がありました。

考える力、そのための、素養を育む、教養に値する本を読み自らの思考の柱を作る。

そういった講義内容だったと記憶しています。

 

まさに、今、私たち市井の人のなかにこのリベラルアーツ=教養が必要だという考えが広がっているのだと思います。

 

日経新聞で新進気鋭の哲学者が特集されたり、経済×思考のNHKの番組が頻繁に放送されたり、新書に顔写真のついたカバーが更にかけられた哲学の書籍など…

 

昨日、仕事帰りの駅の書店で、フロムの改訳本を見つけて思わず購入してしまいました。

 

「愛するということ」というタイトルが、功を奏したのでしょうか、新刊書や話題の本が並ぶ中に5冊以上積み上げられていました。

 

考えることを考える時代なのだと思いました。


【河野経営研究所×AGRI BATON PROJECT】 LIVE対談!関連情報

2020-09-13 18:18:17 | 探す

 

AGRI BATON PROJECTでのライブで、リンク先が読み込めていないところがあったり、伝えきれなかったところもありましたので、リンク集を作りました。

https://www.facebook.com/agribatonproject

令和元年度「食料・農業・農村白書」令和2年6月16日 公表

第1部 食料・農業・農村の動向 第2章 輝きを増す女性農業者

https://www.maff.go.jp/j/wpaper/w_maff/r1/index.html

 

さやま里芋増産倶楽部

https://www.facebook.com/satoimozosan/

さやま里芋増産倶楽部 ごぼうプロジェクト

https://www.facebook.com/sayamasatoimozosan.gobou

※ 追加情報 農業革新者を悼む

https://blog.goo.ne.jp/konocon98/e/c59d28b42d284f1cf33a2f146178858f

 

GoGo彩農ガールズ!

https://www.facebook.com/go.go.sainougirls/

セカンドジェネレーション by S.W.A.P.2nd Generation

https://www.facebook.com/NOUJOWALK

Fwakuフェス

https://www.facebook.com/fwakufess/

 

※ 福島県相双地区の取り組み

さいたまで作った最後のお米

https://blog.goo.ne.jp/konocon98/e/32b0ba4bff328ec34bc38c198a6967a0

開封できなかった油

https://blog.goo.ne.jp/konocon98/e/b4603ac7f505660321a53fad23d95e4b

 

※ 2016年10月に第64回日本農村生活研究大会公開シンポジウムでの報告

農山漁村の起業活動から、農業の6次産業化へ

―民間と公共の2つの支援の立場を体験して―

https://www.konocon.com/posts/post5.html

 

※ ならわぬLIVE2018season2 「地域連携推進と“こころ”の共有」で書きたかったこと

https://blog.goo.ne.jp/konocon98/e/cd6eb31799fc55156ef415a4f7ff9457

 

【河野経営研究所×AGRI BATON PROJECT】FacebooK LIVE対談!

 

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【模擬授業】子ども学コース・小玉亮子教授「子ども学で考える」

2020-09-08 20:34:03 | 考える

妹がWEBオープンキャンパスで子ども学コースの説明をしています。

【模擬授業】子ども学コース・小玉亮子教授「子ども学で考える」

研究室Webサイトより

「人はみな、かつては子どもだった、とはよく言われることです。でも、最近の中学生は私たちのころとは違う、といういい方もよく聞きます。「子どもらしい」、という言葉がありますが、「子どもらしくない子ども」もよく話題に上ります。私たちが当たり前のように語る言葉を、あらためて考えてみると、人によって異なる理解をしていることもめずらしくありません。そして、このことは個人的な意見の相違だけでなく、その社会がどのようにとらえるのか、あるいは、時代がど こに向かおうとしているのかによっても、大きく変わってくるように思います。私たちが「子ども」という言葉で語ることの中に、どのようなことが織り込まれているのか、それが時代や社会・文化の諸相の中でどのように異なっているのか。子どもや家族、あるいは学校に関する人々の観念を、時間的、空間的な比較から分析していくことを、私の研究課題としています。」

http://www-p.li.ocha.ac.jp/hdev-kodama/

教養ということばや、横断ということばを見聞きします。今とても大切なことだと思います。

考えを変えたい、視点を新しくしたいと、つまみ食いする哲学や社会学の本の、私の読み方とは違う研究者としての視点は、勉強になりました。