知りたがり

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石垣は色々な石の組み合わせ。石垣を産業構造に例えると。

2023-11-11 11:13:45 | 考える

経営学を大学で教えていた亡父が産業構造について石垣の石を例え話に語っていた。

「石垣は大きな石だけでできているのではない。いろいろな石の組み合わせでできていて、小さな石がなくては崩れてしまう。大企業だけで成り立っているわけではなく、中小企業があってこその産業構造なのだ。」と。

写真は、地下鉄虎ノ門駅から金融庁・霞が関ビルに抜ける出口に向かうところにある旧江戸城の石垣。

様々な形の石が堅牢な石垣を作っている。

先日、赤坂御門の前を通ったときに取った写真。

父の言葉を考えているとふとこの石垣のことを思い浮かべた。

大きな仕組みの中で動いていると、ひょっとしたら、この写真のようなきれいな四角い石組みを理想としている人が居るのかもしれない。

権威の象徴として、美しく仕上げられた石垣の形。けれどこれも石垣の中にはいろいろな石が組み合わされていて、何百年もの時を経た今でもその形を保っている。

先人の技術に首を垂れるとともに、石垣の技術について思い出すことがあった。

何年か前に、大分県珠洲市の角牟礼城(つのむれじょう)に行った。山の上の方には穴太積の石垣が残るその城跡には、御長坂という石垣で作られた石畳があった。残念ながら、穴太積の石垣まで立ち寄る時間はなかったが、堅牢な石垣には目を見張るものがあった。

いうまでもなく、穴太積と言われる野良積みの石垣は、「石の声を聴く」と言われる技術であり、日本が誇る文化である。

 

さて、石垣を産業構造だとすると、様々な疑問が湧いてくる。

 

今の産業構造はどうだろうか?

これからの産業構造はどうなるのだろうか?

中小企業の強みを発揮するためにはどのようにすべきなのだろうか?

・・・

 

改めて、「石の声を聴く」から、考えてみることが大切ではないかと思う。

小さな自分ができることは何かを考えている。


11月18日土曜日 konocon_LIVE_25thを開催します

2023-11-09 21:26:13 | 考える

 創業25年にあたり、konocon_LIVE_25thを開催します。情報収集したり、実際に活用してみたりして楽しかったことをお話しします。なにか25に因むことができないかと思い参加費を2500円にしました。皆様のご参加お待ちしています!

 

日時 2023年11月18日(土)16:30~19:00予定

16:30~ オープニングsession

     流行りに惑わされず、流行りを追いかける??

17:00~ session1 Webの道具は便利!!

     グループワークでChatGPTとGoogle Formsを使ってみた

18:00~ session2 またまたですが!?

     はだかの王様のふしぎ 2024

 詳細はこちら

参加方法 zoom 配信

(2023年11月20日~27日session1の要旨についてYouTube限定配信する予定です)

参加費  2500円(税込み)

申し込みフォームに、zoomアドレス、参加費の振込先等記載してありますので、ご確認ください。お申込みいただけましたらメールにて内容が返信されます。

 申込はこちら


「最後の無頼派作家梶山季之」大下栄治著

2023-06-04 15:07:43 | 考える

小学校から大学まで、学校の勉強というものにはなじめなかった私でしたが、図書館や図書室は大好きで、そこには、必ずお気に入りの本があって、いまでもその本がある場所の書架の画像たちが記憶が淡くなりながらも目に浮かぶことがあります。

好奇心は本が解決してくれる。本がさらに好奇心を生み出してくれる。好奇心の赴くまま、自分自身の興味のある分野や作家を追いかけて、読書をしていました。

大学生の時には、夏休みのたびに図書館の書籍整理のアルバイトをしていて、その図書館にしかない本にもさわることができて、興味はあるけど教えてもらえない例えば「物性」に関する本などを見つけたりして、とても楽しい時間を過ごしていました。

図書館の中の少し異質な現代文学の書棚に、「赤いダイヤ」という本を見つけ、借り出して本を読んだのが、作家「梶山季之」との出会いでした。

「赤いダイヤ」の衝撃は、井原西鶴の「日本永代蔵」を読んだとき、バルザックに違和感を覚えゾラを読んだとき、ブルーバックスの「絶対零度への挑戦」を読んだとき、「奇想天外」というSF雑誌を手にしたとき以来のものでした。そして、経済小説の面白さを教えてくれました。

それ以来、講義時間が空くと、図書館の窓辺で日差しを浴びながら「赤いダイヤ」を読むのが気分転換の時間のひとつでした。

書店の文庫棚には、作者名を指したコーナーがありましたが、かなり艶っぽいものが多く、手に取ることをためらわれるものがありましたが、それでも、自分の本棚に、「青いサファイヤ」などの書籍が一冊一冊と増えていきました。

「もっと経済小説書いてくれればいいのに」と思っていました。

・・・

それからずいぶん時がたち・・・

私の書棚の景色は10数冊の専門書を除き、全く別のものに変わってしまいました。

・・・

先日、所属している異業種交流会、埼玉県産学官交流プラザで、総会の講演会で大下栄治さんのお話を聞きました。

社会の表に出てこない事柄を話されて、とても興味深い講演会でした。

講演会後、名刺交換をさせて頂き、事前に「最後の無頼派作家梶山季之」の書籍を書かれていたことを知っていたので、少し話をさせて頂きました。

「(世の中の人が)梶山季之を知らない」という話を聞いて、戻ってから、Amazonで調べてみたら、ほとんど絶版になっているようでした。

早速、「最後の無頼派作家梶山季之」を手元に。

帯に書かれた「昭和の転載作家!初めて明かされる凄すぎる、45歳の生涯!渾身の書き下ろし!」が示すままの内容でした。

・文春砲のDNAを作った人

・先にシナリオをつくり取材するのではなく、材料主義、つまり取材して取材して事実を積み上げて記事にする

・「売れなくては申し訳ない」と「書きたいものを書きたい」のはざまで常に葛藤し続けた人

・・・男性の方はまた違う感想を持たれるかも・・・

読み進めるにつれ、歯車がカチカチなって、答え合わせができているような感覚に襲われました。

「(世の中の人が)梶山季之を知らない」というのはもったいないなあと思うのと同時に、直木賞候補となり今も岩波文庫になどにある「李朝残影」を読んだことのある方、経済小説の新しい扉を開いたと感じたことのある方、艶っぽい本に触れたことがある方、少しでも名前を知っている方は、一読してみる価値のある本だと思います。

 

極めて個人的なこと・・・

学校の勉強になじめず、本ばかり読んでいたことが、今の仕事に役立っているのは読解力だけだと思っていましたが、近年なんとなく感じてはいたことでしたが、何十年もたった後に仕事の役に立っているんだなあと、本を読み終わった後感じて、なんだか愉快になってしまいました。


白馬に乗った王子様が迎えに来るシンデレラストーリーの終わり

2023-05-04 08:19:06 | 考える

フオーリーブスや郷ひろみの話題が教室の中であふれていたあのころ、斜に構えていた私が、「白馬に乗った王子様が迎えに来るシンデレラストーリー」に全く興味がなかったと言えばうそになるかもしれない。

 

新しい音楽を知ることができる音楽番組を見ることは楽しいこと。

ある日の音楽番組。NANANAのパフォーマンスを見て驚いた。さわやかなのに、ゴリゴリに歌って踊っている。

YouTubeチャンネルで、ichibanを見た。インスタレーション作品のよう、美しいアートだ。

 

グループ名が「King & Prince」、デビュー曲が「シンデレラガール」、ファンが「Tiara」。

白馬に乗った王子様が迎えに来るシンデレラストーリー、そのものの彼らは、それを体現し、やがて、現代のあり方、そして、少し先の未来を見つめて、自分たちの次に向けて努力していった。

「かっこいいというものは、こういうことじゃないか」、「かっこいい」ことをビジネスにする彼らが、追及して自ら新しい姿を作っていった。そして彼らの言う「おとな」が、伸びしろのすごさに驚嘆しながら、最大のパフォーマンスを引き出していったことに疑う余地はない。

 

さて、彼らを抱える組織はどうだろうか。特徴は3つある。①リーダー企業であること、②収益モデルができていること、③成功体験を維持していることである。

 

①リーダー企業である。

全方位の競争戦略を持ち、芸能のすべての分野が領域で、すべてのメディアが領域市場。

かかえる人材の年代は幅広く、ターゲットはフルカバレッジ。

売り手としての圧倒的な強みを持つ。

 

②収益モデルができている。

ファンクラブによる顧客の囲い込み、成長ストーリー、CDデビューというステップアップストーリーの提供等により、組織だけでなく、それぞれのグループのブランドロイヤリティを高める仕組みができている。

 

③成功体験を維持している。

NHKで20年以上自社タレントのみの番組を維持するなど、業界のトップ企業としてゆるがない体制を続けている。

競争と選抜と組み合わせについての暗黙知があり、CDデビュー後は本人たちが努力を怠らなければ売れる仕組みがあった。

 

収益力の高いときに、次の投資をはじめる。

社内ベンチャーを育て新しい成長のたねを探す。

両利きの経営。

チーズが無くならないように、鼻を利かせる。

列挙に暇がないこれらの考え方は、それを実行に移す難しさを示している。

 

成功体験に甘んじている組織のなんと多いことか・・・

 

さて、「King & Prince」はどうだろうか。

最大利潤を享受し、過去の成功体験を追随している組織が違和感をもった時、これまでの組織が思う常識を打ち崩しかねない動きと感じた時、組織は変化への強烈な拒否反応を起こす。それが少しの動きであろうとも。

 

「かっこいい」を追求する彼らは共通のベクトルで強いチームを作り出し、組織の標準から逸脱し、先に進み続けるエネルギーは、経営陣の違和感を増大させ続けてきたことだろう。自分たちが持っている価値観を覆されることは、言葉にも出さないが怖いことだ。

そうなったとき、組織は、「不在化~なかったことにする」を選択する。

この収益モデルは崩れない。タレントは彼らだけではない。

ただ、本当のことは分からない。

 

能力の高い彼らは、別のステージに立っても輝き続けるだろう。ただ、「おとな」たちを含んだ最適解を探し続けたチームが、さらなる成長のステージを見せてくれるという、視聴者の願望を実現してくれる・・・という希望は消え失せようとしている。

 

チームごと買い取ってくれる強力な投資家が現れないのかと考えたりもする。

 

業界の外側にいるきらびやかな世界には届かない、世間の片隅から考えたこと。

すこし言葉に出してみた。


BCPその前に

2022-01-13 13:56:03 | 考える

昨日1月12日に小池東京都知事が、経済団体にBCP点検を要請したとのニュースがありました。

BCPとは「緊急時企業存続計画または事業継続計画」と中小企業庁が説明しているように、なにかあったときどうするかを予め決めておく計画のことです。

Webでは、様々な情報を入手できますし、支援機関が様々なサービスを提供しています。(公的なリンク集は最後につけておきますね)

すでにできていて変更すればよい方、これから立ててみようと思う方、なんだか気になると思われた方、いろいろな方々がいらっしゃると思います。

また、この短期間で感染が広がってしまって今更と思われる方もいらっしゃるかもしれません。目の前の対応に追われているのに…と思う方もいらっしゃるかも。

BCPに限らず、事業計画を立てることのメリットの一つは、考えることを形にして、自分自身で客観的にみることができること、組織で共有できることです。

いろいろな状況に置かれている方がいらっしゃるとは思いますが、波のように押し寄せてくる状況の中、このコロナ禍での経験を、事業計画のはじめとして、書き出してみるのも良いのかもしれません。

これまでの緊急事態下で、

① 何が起きてどのような問題が起こったのか

② どのように対応したのか できなかったのか

③ これから起こりうることはなにか その対応はどうするのか

これを画像のような表にするのはいかがでしょうか。

本格的に取り組みたい方は下記リンクを参考にしてください。

BCP初めの一歩 事業継続力強化計画をつくろう

中小企業BCP策定運用指針

業界別にはいろいろなものがありますが、いくつか。

介護施設・事業所における業務継続計画(BCP)作成支援に関する研修

自然災害等のリスクに備えるためのチェックリストと農業版BCP

ちなみに都道府県でも産業別にありますが、埼玉県の農業のものを。

埼玉県「農業版」事業継続計画(BCP)について

 


「経営責任」について考えた数週間

2021-08-23 16:11:47 | 考える

アマゾン・プライム・ビデオで、マネー・ショートを見ました。公開されたときに日比谷あたりの映画館で見て以来です。

マネー・ショートは、リーマンショックに至るまでに、サブプライムローンに疑問を感じて動いた人々の話です。

 

2008年9月18日、埼玉県産学官交流プラザという中小製造業の異業種交流会の会長を務めていた私は製造業の経営者ではないけれど経営に役に立てる別の視点で情報を提供したいと、日本経済新聞の編集論説委員を講師にお願いしていました。破綻から数日、経済への影響は未知数でしたが、編集論説委員の方は駆け込んで約束の講演をしてくださった後、駆け足で帰って行かれました。

それから、定期的な会合に来られる経営者の方々は、顔を合わせるたびに階段を下るように面持ちが暗くなっていきました。(とはいえ、お会いしていた方々は、危機をもちこたえ現在も企業が存続しています)

当時の関与先が専門加工業で、客先の荷物を預かり加工をしていて、いつも加工対象物が在庫置き場からあふれていたのに、足を運ぶたびにどんどん在庫が少なくなっていく様は、怖くて辛いものでした。数か月前に4年続けてやっと成果が出てきてきた人材育成も、終わりになってしまいました。(こちらも、現在も堅実な経営を続けています)

 

さて、マネー・ショートを見たことで、関連するコンテンツとして、「リーマン・ブラザーズ最後の4日間」というイギリスBBCのドラマが紹介されました。緊迫する4日間、経営責任とは何だろうと改めて考えさせられる内容でした。

 

さらに、「しんがり」という山一證券の破綻に関するWOWOWのドラマが紹介されました。

私にとって、1997年11月は、中小企業診断士の2次試験に合格し、新しい扉が開き、そして、そのために走り始めたところでした。

自主廃業の涙の記者会見には強烈なイメージがありましたが、関心を持って調べることなどしないで過ごしてきました。

 

「しんがり」は、自主廃業の後、最後まで真相究明と清算業務を続けた社員たちの話です。

ドラマを見て、もっと本当のところを知りたいと思いました。

原作のノンフィクション、清武英利著「しんがり~山一証券最後の12人~」を手に取りました。

破綻までの道のりの、気持ちの悪くなる「簿外債務」隠し。

一方で自ら「社内調査」により破綻までの道のりを明らかにしようとする社員と無給の取締役。

責任逃れの旧経営陣と腐った組織と断じてしまえばそれまでのことだけれど、「社内調査」を担った常務取締役が経営陣であったことはどう考える?

 

さらに、本当のところを知りたくなり、「社内調査」に加わった、国広正弁護士の「修羅場の経営責任」を読みました。

「経営責任」という言葉の重さをさらに強く感じました。そして、義憤に駆られながらも、冷静に着実に真相に辿り着こうとする姿に、恐れ多くも自分の不器用さを重ねてしまいました。

 

なお、国広正弁護士のHPから、山一證券の社内報告書を見ることができます。

 

SDGs、企業倫理など、社会の中の人や組織として、責任をもった行動が強く求められています。

経営者責任とは何かを、改めて考えることができた数週間でした。

 

参考

マネーショート~華麗なる大逆転~

リーマン・ブラザーズ最後の4日間

しんがり~山一証券 最後の聖戦 WOWOW

各種配信サイトで見ることができます

 

しんがり 山一證券最後の12人 講談社文庫

修羅場の経営責任 文春新書

 

 


考えることを考える時代

2020-10-24 22:26:46 | 考える

今から8年前、任期付きで公務員になった時、役職の新任研修を受けました。

 

民間の経営者の話というときに、知人の社長が登壇して、壇上から見つけられて声をかけられて、びっくりしましたが…

 

それではなく

 

リベラルアーツ=教養についての講義がありました。

考える力、そのための、素養を育む、教養に値する本を読み自らの思考の柱を作る。

そういった講義内容だったと記憶しています。

 

まさに、今、私たち市井の人のなかにこのリベラルアーツ=教養が必要だという考えが広がっているのだと思います。

 

日経新聞で新進気鋭の哲学者が特集されたり、経済×思考のNHKの番組が頻繁に放送されたり、新書に顔写真のついたカバーが更にかけられた哲学の書籍など…

 

昨日、仕事帰りの駅の書店で、フロムの改訳本を見つけて思わず購入してしまいました。

 

「愛するということ」というタイトルが、功を奏したのでしょうか、新刊書や話題の本が並ぶ中に5冊以上積み上げられていました。

 

考えることを考える時代なのだと思いました。


【模擬授業】子ども学コース・小玉亮子教授「子ども学で考える」

2020-09-08 20:34:03 | 考える

妹がWEBオープンキャンパスで子ども学コースの説明をしています。

【模擬授業】子ども学コース・小玉亮子教授「子ども学で考える」

研究室Webサイトより

「人はみな、かつては子どもだった、とはよく言われることです。でも、最近の中学生は私たちのころとは違う、といういい方もよく聞きます。「子どもらしい」、という言葉がありますが、「子どもらしくない子ども」もよく話題に上ります。私たちが当たり前のように語る言葉を、あらためて考えてみると、人によって異なる理解をしていることもめずらしくありません。そして、このことは個人的な意見の相違だけでなく、その社会がどのようにとらえるのか、あるいは、時代がど こに向かおうとしているのかによっても、大きく変わってくるように思います。私たちが「子ども」という言葉で語ることの中に、どのようなことが織り込まれているのか、それが時代や社会・文化の諸相の中でどのように異なっているのか。子どもや家族、あるいは学校に関する人々の観念を、時間的、空間的な比較から分析していくことを、私の研究課題としています。」

http://www-p.li.ocha.ac.jp/hdev-kodama/

教養ということばや、横断ということばを見聞きします。今とても大切なことだと思います。

考えを変えたい、視点を新しくしたいと、つまみ食いする哲学や社会学の本の、私の読み方とは違う研究者としての視点は、勉強になりました。

 


子育ての学問…「幼児教育」小玉亮子編著

2020-06-20 03:58:54 | 考える

仕事の関係で、子育て関連の情報収集をしています。

社会福祉の観点から厚生労働省、教育の観点から文部科学省、より幅広い視点「子ども子育て支援法」から内閣府、その他関連団体と、広範囲にわたる組織、実務に直結する文書の情報量も多く、情報収集のリンク集も数を数えたくないほど多くなり、じっくり読み上げようと2ページを1枚に、4ページを1枚にと印刷してダブルクリップで止めた資料もかなり積みあがってきました。

現場に直結した情報収集をしていると、学生向けのテキストを読み込むことで、俯瞰した見方ができるようになるので、そういった本を探して読むことがあります。

任期付きの公務員をしているときに、行政、公共、自治体、地方自治などについて基本的な考え方を知りたいと思って本を探していたら、放送大学のテキストが役に立ちました。
農業分野では様々な情報収集をしていますが、岩波の農業経済学のテキストが役に立ちました。
加工専門業の仕事をしていたとき、「分かり易い」という本よりも、熱処理などの技術的な入門書のほうが役に立ちました。
そういえば中小企業診断士の受験講座の講師をしているときも…きりがないですね…

さて、この「幼児教育」という書籍は、教育課程用の教科書で、「はじめて学ぶ教職」と副題にあるように、幼児期の子どもの教育全般について書かれています。
編著者は私の妹で、少し前に本をもらっていました。斜めに読んで良い本だとは思っていました。
ここにきて、情報収集が進み、情報の俯瞰が必要だと思い、今度はきちんと読んでみることにしました。
幼児期の教育についての考え方の基本的なところを、学問的論理性(…私の造語)で知的好奇心が刺激されて楽しい時間でした。

こんな経験を、そういえば、そう遠くない昔にしたなと、子どもの大学の入学式の「教養」と「考察」について語られた講演を思い出しました。

筋の通ったしっかりした仕事をするなと、分野違いの姉ですがうれしくなって妙に興奮してしまいました。
父とは学問領域が全く異なりますが、大学教員のDNAが受け継がれて、更に進化している気もします。

私もさらに研鑽していきたいと思います。


開封できなかった油

2020-03-09 23:59:28 | 考える

テレビの予告編に映った横顔が、9年前のあの日、その前3年間にお会いした方でした。

相双地方農村女性起業塾(2009年3月~2011年2月)の講師として南相馬に年数回行く仕事を引き受けていました。

そこで、石井さんにお会いしました。

「いろいろな油を搾っている、なんでも搾れるので…」という話を聞き、こんな油も搾れるんだと頂いたのがこの「ひまわり油」と「あけび油」でした。

震災があり、開封がためらわれて、そのままになっていました。

今日の放送は、浪江町から持ってきた安全な種を福島で栽培し、浪江町の除染後の土地を荏胡麻で肥やすという話でした。

相双地方農村女性起業塾に参加されていた30余名の方は、地域のリーダーの方々で、当時の相双地域の活性化の役割を担っている方ばかりでした。

震災後、参加されていた方々をメディアで拝見することも多々あります。

今回も石井さんの前向きな姿を拝見できて、頭が下がるばかりです。

そして、同時に、お役に立てることがあるはずなのに、できていない自分自身への歯がゆさを感じています。

https://www4.nhk.or.jp/P6048/x/2020-03-09/21/19173/2096193/


感染症対策の街で

2020-02-29 18:09:42 | 考える

罹患する怖さと、自分がすでに罹患していて感染源となっているかもしれない怖さを抱いて仕事そして生活しなければならない今の姿を記録しておきたいと思います。


木曜日、金曜日と仕事のため、出かけていました。

木曜日の夜のWBSで、人影が消えた汐留の映像が流れていましたが、20時代の紀尾井町から新橋までの道すがら、特に新橋の辺りは相変わらず混雑、ほろ酔いの方が闊歩していました。普段よりは少なかったのかもしれませんが…
JRに乗ると、「厚生労働省…」という混雑緩和を進めるアナウンスが定期的に放送されていました。
その昼間、仕事の場所がテレビのドキュメンタリーで放送された「たい焼きや」さんに近かったため、少し寄り道しましたが、2時間待ちの行列で諦めました。メディアの力の強さに感心しながら、感染症よりまだまだ嗜好品だなと感じていたところでした。

金曜日、大磯の駅前で新商品の試食販売のサポートに出向きました。

商品と客層と、店舗との信頼関係と、商品の品質や季節性を見極めて設定したイベントでした。
状況が刻々と悪化している中で、不安を抱えている時期での開催でしたが、イベント自体は、販売する側は「店舗が良かった」といい店舗側は「商品力があった」といい、おたがいに「気づきがあった」と、関係者全体が納得できる結果に終わりました。
感染症に関することが、まだ、経過観察期間なので、イベントの正否についての回答は導き出せません。

そんななか、いくつかの目を止めることがありました。
試食販売については、かなり気を使われて準備されていましたが、販売を知って買いたいと思っている方、どのようなものか興味がある方は口にされましたが、試食そのものを衛生的ではないと考えている方がいつも以上に多く、食べてみたから買ってみるという方は少なく、試食してもしなくても食べたいから購入されるという方が多いように感じました。
店舗の方も、お客様の手に触れるところは、こまめに消毒していて安心できる状況でした。
入り口のアルコールを入店前と退店前に手にしていかれる方が散見されて、店舗の前より幅広い範囲で、歩道に消毒用アルコールのにおいが立ち込める時間も長かったような気がします。
その歩道を「このにおい嫌い」と大きな荷物を抱えた小学生が通り過ぎていきました。
近隣のドラックストアで買い物をしてきた方が、やけにティッシュペーパーを持っているなと思ったら、棚がからになる騒ぎがあったとのことでした。


天災で右往左往する私たち、国を覆うような人災が来ないことを祈るばかりです。

 


スカイウォーカーの夜明け

2019-12-26 18:23:14 | 考える

42年前にはじまった物語が、同じ演技者で終わりになるのは奇跡かもしれません。

年を重ねた演技者本人の歩んできた道や、

物語の中の人々の物語の中の決して容易かったわけではない道のりや、

SFとSF映画の歴史を変えた映像文化の変化に、

自分の42年を重ねてしまいました。

 

あの時の私と、今の私と、変わっていないところ、変わったところ。

乗り越えてきたもの、積み重ねてきたもの。

42年前漠然と考えていたものと、全然違う今の私。

 

エンドロールは、さらに感慨深い。

順番や、名前が星のように光るように見えたり、名前が無かったり、そこには、作品の歴史と強い想いがあるような気がしました。

 


母の誕生日と渋沢栄一 その1

2019-11-12 19:01:49 | 考える

母は11月11日生まれです。

昨日88歳になりました。

誕生日に1が並んでいるので、平成11年には、平成11年11月11日11時11分のJR切符を買いに行きました。

今年も買いたいと言っていましたが、JRの切符を確認したところ、西暦標記ということで、1並びで何ができるのか、いろいろ考えて、郵便局の消印なら、令和1年11月11日ができることを確認してきました。

普通のデジタルカメラですが、景色の写真、花の写真など、自分撮った写真で気に入ったものを飾ったりして楽しんでいるので、自分の好きな写真を送ろうと、選んだのが月下美人の写真です。

家族と友達に送ることにしました。

文章の印刷だけ手伝いましたが、写真の印刷の方法を選んだり、郵便局に行ったり、自分で企画したイベントを楽しんでいました。

次の企画は何にしようか、郵便局から帰ってきて、すぐに考えているようです。

 

奇しくも、母の生まれた日は、日本の経済を企画・設計し、実業界の父と言われる渋沢栄一が亡くなった日にあたります。

没後88年の日でした。


20190914 N_LIVE ドクショカンソウブン

2019-09-03 14:13:51 | 考える

20190914 n live 読書感想bun

9月のN_LIVEは、2冊の課題図書で作った私の作文で、

読んでほしい、知ってほしい、本の内容を伝えたい…という、プロダクトアウトの内容です。

これまでの、N_LIVEが、マーケットインか…と問われると、「潜在的なニーズに対応している」と言い訳が必要にはなりますが。

今回は、

働き方改革が問われている中で、組織をどう作っていくかと考えるときに、参考になる考え方が示された『ティール組織』と、

農政改革の改革はと呼ばれた奥原元農林水産事務次官の著書『農政改革』について、

考えてみたいと思っています。

なお、c.konocon課題整理支援サービスの会員も募集中ですので、こちらもご検討ください。
https://www.konocon.com/posts/service4.html

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N_LIVE 20190914 読書感想bun 開催します

日時 2019年9月14日(土)17:00~19:00
場所 (有)河野経営研究所
作文代 2000円...
参加人数 8人

読書感想bun(ドクショカンソウブン)のbunは、けんぶん/いいぶん の bun

誰かに伝えたい、誰かと語り合いたい
そんな課題図書2冊

興味があるけど読んでいない方
読み始めたけどページが止まってしまった方
読んでみて、自分の考えを検証したい方

課題図書①
『ティール組織』フレデリック・ラルー
 昨年話題になった新しい組織モデル
 生命体型組織とはなにか、考えます

課題図書②
『農政改革』 奥原正明
 元農林水産省の改革派事務次官
 行政とはなにか、農業のこれからを考えます

二つのbun
けんぶん…見聞を広めるため
いいぶん…言い分を理解する

二つのbunで、これからを考えるヒントになればよいと思います

書籍内容を図表でまとめた作文を用意します

本の名称だけで興味を持った方にも役に立つ内容です

作文を読んで、より良いあなたなりの作文を作ってみてください

なお当日16時より弊社サービスの説明会も開催します
こちらは費用はかかりません
ご興味のある方の参加お待ちしています。

申込は
https://nlive20190914.peatix.com/
https://www.konocon.com/posts/product9.html