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講座やセミナーを組み立てること その4

2018-11-12 12:05:05 | 考える

その1で、「ドメイン」「マーケティング」「オペレーション」それぞれにポイントがあるとしましたが、今回は「オペレーション」について考えてみます。

タイトルを、「講座やセミナーを組み立てること」としましたが、この「組み立てること」は、サービスの提供の場で完成するものですが、事前の「オペレーション」にあたる部分で、目標とする品質を目指して準備しておくことが大切になります。

いくつかの場面を想定して、考えてみましょう。

■ 体験教室の場合

① タイムスケジュールを立てる
体験してもらいたい内容に直接にかかる時間、準備や片づけなど間接的にかかる時間、属人的な理由で時間が前後する場合があるのでその時間を見込む。

② 教材・手順書を作る
体験してもらいたい内容の、教材・手順書を作る。再現性が求められるときは、過程の写真などを入れ込み、状態の変化が分かるようにする。
また、衛生的な管理が必要でメモなどを取らずに理解してもらいたい場合は、口頭での説明の内容を書面に書いておくようにする。
理解をしてもらいたい内容が多い場合は、全ての内容について書き込まず、事前にメモを取ってもらいやすい教材を用意する。

③ 原材料等の準備をする
全体の時間の配分の中で、原材料等の計量等から取り組んだ方が良い場合と、計量小分けしていなければその後の対応に手間取る場合があるが、体験教室のコンセプトとしてどちらの方法がふさわしいかという検討と、衛生的な面等での検討をして、準備をしておく。
原材料等に特徴がある場合、特徴と言っても、農業生産物であれば作り手の想いや、購入したものであっても他との差別化できるものであれば、②の教材・手順書に記載するようにする。

④ 体験する場の管理について
調理室、加工室の場合、危険なものの取り扱いや、衛生手順の徹底が必要になる。
屋外の場合、圃場内などでは、危険予知行動が必要になる。
これらの必要事項のレクチャーの時間をタイムスケジュールに読み込むとともに、分かりやすい掲示、ラミネートしたもので基本事項の徹底等を行える準備をしておく。

⑤ 協力体制
複数で運営するとき、サポートを頼む方がいる場合、①~④まで事前に理解しておいてもらう。
加えて、仕事をしてもらう場所や位置取りについて、事前の打ち合わせを入念にする。

といったことが、ポイントになりますが、内容や時期などにより検討しなければならないことが増えてきます。

■ 講座やセミナーの講師の場合

① テーマと内容の整理をする
参加される方や依頼される方から「期待されている情報や特技」と、それについて話したい内容の整理をする。
中心となる大項目を立て、中項目、小項目と順に組み立てていく方法、主要構成要素を、洗い出し、ストーリを組み立てていく方法、その他自分にとってやりやすい方法で講座の全体構成を考える。
実習・演習が組み込まれる場合には、「期待されている情報や技術」と、時間等の制約条件のなかで、何が出来るのかアウトラインを考える。

② タイムスケジュールを立てる
講座の構成要素の時間配分を考え、「期待されている情報や特技」を効果的に提供できるかどうか考える。
①で考えた内容を取捨選択し、時間配分を考える。

③ スライドショーのコンセプトを考える(使う場合)
PowerPointで原稿をつくり、プロジェクターやモニターで映すということが、一般的になっているが、スライドショーについては、いくつもの考え方があり、期待されている情報や特技の提供方法として最もふさわしいものとするように基本コンセプトを考える。
・スライドで、提供する情報全てを整理しページごとに情報を書き込み伝える。
・ビジュアルを重視し、写真を中心として、具体的な現場情報を伝えるものとする。
・スライドを、板書(黒板・ホワイトボードでの重点記述)の代わりと考え、具体例の写真を加えるなどする。
      等
さらに、教材として配布するかどうか、配布するなら全部なのか一部なのかも検討する。

④ 教材を作る
先ず前提として、配布資料が必要かどうか、そのボリュームはどのくらいが必要かということを検討する。
また、スライドショーのコンセプトによって、配布できる教材の内容も変わる。
教材は、最終的な、サービスの品質に関わってくるが、講師の差別化のための要素となる。
話す場面以外に、演習や実習、グループワークを組み込む場合があるが、テーマと内容につなげていくための、枠組みとその説明がきちんとしておかないと、参加された方が躊躇してしまい、グループワークの場合、ただの交流会になってしまう。(それを目的にする場合は別)

⑤ シナリオ、ノート、書き込みを用意する
講座やセミナーの場合、原稿を棒読みしては納得感が得にくいが、何をどのように説明するかを組み立てるためには、シナリオを作ってみる事も大切。スライドのノートを作るのも同じ効果。
話をするのが得意な方なら、ポイントを書き込んでおくことも有効。

といったことがポイントとなりますが、内容の習熟度、プレゼンテーションの得意不得意によって、変わってきます。

リテールサポートの研修講師をしていた時の方が、今よりも、参加者の方との関係性の結び方が上手で、さらに、研修の講師としてはいい気になっていたと思います。
ただ、その時怖かったのが、自分の経営の知識の未熟さでした。具体策や手法は話せるものの、それによって得られる利得が小売店経営全般にどのように生かせるのか、その肝心なところが整理して話せない自分のふがいなさでした。

それは、大学の専攻が食品化学分野だったため、まさか、そんな仕事に就くとも思わず、経営学の体系的な知識を得ていなかったからです。販売士の資格を2級まで取り、日経を3紙読み、事務所の経済雑誌や商業関係の雑誌を読み漁りましたが、不安は消えませんでした。

中小企業診断士の資格を取ったのは、そのためで、さらに、と経営学の論議を戦わすことになるとは、考えてみもしないことでした。

分野は様々ですが、経験則で語れることには限界が来ます。
自分が、「講座やセミナー」を組み立てるときには何が必要か考えて、不足する要素、必要となる要素の吸収を貪欲に進めることが大切だと思います。

・・・・・

午前中に常磐線に乗ると必ず進行方向左側の席に座っていました。
なぜかというと、晴れている日は、右側の席は他の路線に比較して非常にまぶしく、大好きな沿線の景色を見続けられないからです。
先日、雨模様のため、右側に座りました。霞ケ浦を見ることができました。
少し、位置を変えると見えるものがあります。

講座やセミナーを組み立てること その3

2018-11-10 13:46:13 | 考える

その1で、「ドメイン」「マーケティング」「オペレーション」それぞれにポイントがあるとしましたが、今回は「マーケティング」について考えてみます。

書籍やWeb媒体などによる情報発信や、各種媒体により名前が売れるなど、自ら「情報や特技」について広く周知することによって、独自事業でも、依頼されても、2で取り上げた「ドメイン」が明らかなものとなり、マーケティングにも有利になり…ということではなく…、講師として情報提供した時に、その講座やセミナーに参加した方に満足を得てもらえるか…というサービス・マーケティングについて。

依頼された講座やセミナーの場合お客様は、依頼主なのでその関係も大切ですが、サービスを提供する相手の満足が、依頼主の満足につながるという考え方が大切だと思います。

さて、参加した方の満足を得るために、「みだしなみ」と「時間管理」という常識だけど大きく価値を左右することについて考えてみたいと思います。

① みだしなみ
「清潔感のある服装」という大前提に加え、参加してくださる方に話す内容を信頼して頂く服装・みだしなみが大切です。

職業生活の最初の頃にインストラクター研修を受講した時、講師をする時には、スーツを着ること、ブラウスを着ること、ボータイのブラウスでないときは、スカーフを巻くこと、あるいは、女性用のネクタイを着用することがきちんと見える身だしなみだと教えられました。
男性並みの服装という意味もあったのかもしれません。

だからという訳ではなく、私は必ず上下同じ生地のスーツを着ます。ファッションも進化し、女性のワークスタイルも多様になりました。けれども、見せたい自分を演出するために、多彩な服を着こなすのは私には負担です。自分のセンスがないことが分かる程度の感性は持ち合わせています…

自分の服装のセンスがないことは置いといて、服装について考えてみたいと思います。

ひとつは、話す内容に合っているかということです。
ライフスタイルを語る人が、リクルートスーツでは違和感があります。
料理人などの清潔でなければならない業種の人の爪が伸びていたら、ネイルが派手だったら、内容に信頼できないと考える人も多いのではないでしょうか。

もうひとつは、参加される方との関係です。
余暇時間に関することであれば、「楽しさ」や「安らぎ」など、テーマに沿った自分を演出することで、参加される方の満足を得られるかもしれません。
一方仕事に関することであれば、「知識の提供」が求められます。事例発表で自分の業務の話のみをするといった場合は、話す内容に合わせればよいのですが、テーマに沿った講演などであれば、きちんとした服装だと参加される方に感じてもらうことが大切です。
スティーブ・ジョブズならジーンズでも大丈夫かもしれませんが、多くの組織で喜ばれない服装を避けることで、印象を悪くしないことも心得ておきたいことです。

更に、今の自分を見せることも大切ですが、今後の仕事の展開をどのように描くか、ということも、考えておきたいことです。

② 時間管理
中小企業診断士の講座の講師をしている時にほめてもらったことがあります、内容をではなく5分か10分前に終わるのが良いと言われました。質問時間を残して時間前に終了し、質問が無ければそれで終わりということをほめて頂きました。皮肉なのかなと一瞬思いましたが、誠実な方が、「時間が決まっているのだから、その時間内にきちんと終わってほしい」と話してくださいました。

時間が長引いてしまうことは、依頼された講座であれば関係者すべてに迷惑をかけることになります。独自事業で予定の時間に終わらないことは、自分への負荷をかけること、それは頑張れば良いのかもしれないけど、他の仕事への影響が無いとは言い切れません。
自分が伝えたいことだけが参加される方にとって欲しい情報ではないこと、自分が用意したものを話し切ることではなく、講座構成の中での役割を認識して行動することが、最終的には参加されることの満足につながることを考えていかなければなりません。
(こんなこと書いていますが、時間が超過することも無いわけでもなく…反省しています)

サービス・マーケティングでは、サービスの提供側と受け手側の関係をどのように結ぶのかによって品質が決まってきます。
人と人の問題なので、個人的な好みや、相性に左右されます。見た目が〇割などとも。

だから、目指したいのは、「あなたのことは好きじゃないけど(と思われてもいいけど…もちろん、好きの方がいいけれど)、あなたの言っていることは納得できる」ということ。

つづく

・・・・・

写真は、はるな愛さん。今日参加したイベントで、すごいなあと。
イベントの目的に合ったテーマで、解りやすく、そして自らの立場をはっきり示し、それを生かすことの大切さを話されました。
みごとでした。


講座やセミナーを組み立てること その2

2018-11-10 00:56:53 | 考える

その1で、「ドメイン」「マーケティング」「オペレーション」それぞれにポイントがあるとしましたが、今回は「ドメイン」について考えてみます。

「ドメイン」とは、顧客層、顧客ニーズ、独自技術の組み合わせで事業領域を明らかにすることですが、これを講座やセミナーを組み立てることで考えていきたいと思います。

講座やセミナーでは、顧客層「このような方に」、顧客ニーズ「こんな情報や体験を欲しがっている」、独自技術「私の持っている特技や情報を提供する」のですが、この事業領域が大きければ、マーケティングとオペレーションに力点をおいて独自事業として伸ばせるものだと思います。

農業者の方に体験教室をお勧めする場合がありますが、その根拠は、この事業領域を大きく持てるかどうか見極めがついた時です。
食への関心を持つ方々は多く、多様なニーズがあり、そのニーズに対応できる経験や見識がある…。

さて、
このような独自事業や、あるいは「企画提案」などといった場合は、マーケティングとオペレーションに力点を置けば良いのですが、講座やセミナーの講師を依頼された場合、「参加される方」、「参加される方のニーズ」が読み切れない場合や、「期待されている情報や特技」とのギャップがある場合も。

「参加される方」や「参加される方のニーズ」については、
① 募集前に依頼されている場合が多いため、募集後の参加される方の状況などを知っておく。
② 依頼主が実施した過去の講座のコンセプト、内容等可能な限り把握し、自分以外に講師がいる場合は、その方々の過去の実績や考え方の基本などを知っておき、自分の立ち位置をはっきりさせる。
③ 過去の経験があれば、参加される方と参加される方のニーズの振れ幅の大きさを想定しておく。
など、いくつかの方法があります。

「期待されている情報や特技」とのギャップがある場合は、
① 自分の持っているものと、期待されているもののギャップを埋めるため、自分の持っている情報や特技の棚卸をする。そして、関連付けて体系化する、さらに合致する原理原則(フレームワークと呼ばれるものなど)を活用し組み立て直す。
② 依頼されたタイトルで、依頼者は何を成果にしたいかをきちんとヒアリングする。それでも、伝えられることと自分の持っている情報や特技にギャップが大きいと感じたらタイトルの変更を申し出る。
③ ギャップが埋められないときは、断る。
など、「自分には何ができて、何ができないのか」をきちんと伝えていくことが大切です。

「チャンスを生かしたい」と思う人がいます。
過大な要求にこたえることによって成長する方もいます。
でも…人に何かを伝えることは、自分の自己実現の欲求のためにすることではありません。

ただ、一方で、自分自身の能力を限定して考えてしまう人もいます。
「期待されている情報や特技」を期待されたのは、自分が見えていない能力を他の人が評価したからかもしれません。
最初からバリアを張り、自分の殻を割ることを恐れてはいけません。

つづく

・・・・・

写真は、東海道線で、横浜方面を見たときに見えた重たい雲を写したものです。
晴れた空だけを見たら、遠くの重い雲に気付かないかもしれません。
想定したように、戸塚を越えたあたりから、灰色の空、多摩川を越えたあたりから雨脚が激しくなり、荒川を越えると空が明るくなりました。
道のりの先のヒントに気付くと、これからのことが考えやすくなります。

講座やセミナーを組み立てること その1

2018-11-08 14:12:17 | 考える

仕事の中で、講座やセミナーの講師をすることがあります。
することがあります…と言うより、大切な仕事の要素です。

また、仕事の中で、「体験」や「教室」をすすめたり、ご相談を受けたりすることがあります。

自分の仕事の中で、また、自分自身が受け手となって感じたことから、講座やセミナーを組み立てることについて、考えていることを。

最初の仕事で、小売店支援のための研修会の講師をしたのが、今の仕事までつながっています。

最初の最初、サンドイッチシステムの導入の仕事をしていた時、5日間の研修、5日間オープニング支援、一応の枠組みはあるものの、最初の上司に企画書を書くことを命じられました。
何度も、何度も…
企画の段階で、理解できるものを組み立てる重要性を教えてもらいました。
右も左も分からない新入社員に、仕事の基礎を徹底的に教えてくれた最初の上司に出会えたことは、本当に幸せでした。

本社に変わり、販売に関する研修会の内容を組み立て、講師をするという仕事になりました。
ありがたいことに、インストラクター養成研修などを複数受講させてもらい、研修の構成をまなび、企画書を書き、上司にアドバイスをもらいました。
(そして何度も修正…ここでも…当たり前…)
インストラクター養成研修で、見られる仕事だという意識を強烈に印象づけてもらったことは、とても価値があることで、お行儀の悪い私ですが、最低限のマナーを守れているのはこの機会があったからだと思います。

中小企業診断士の資格を取り、資格取得のための塾の講師の声をかけて頂きました。
ほどなく試験制度が変わり、新しい受験科目の新しいテキストを作成し、講座を組み立てました。
そのための勉強は、自らが資格の受験生であったときよりも厳しいものでしたし、社会経験がある高学歴の方々に対する情報提供として、合格という果実をつかんでもらうために有効なものであるかということ、などなど、厳しく、けれども充実した時間でした。

このような、仕事を学ぶ大きな機会だけでなく、人の前で話をすることは、そのたびに、どうすれば伝えられるか試行錯誤の積み重ねです。
そして、そのたびに、より良くするためにはどうすれば良かったのかと、自省する日々を重ねています。

この仕事ってなんだろうと考えた時、「ドメイン」「マーケティング」「オペレーション」それぞれにポイントがあるなと考えました。
まるでコンサルタントみたいですね。そういえば、私は経営コンサルタントと呼ばれる仕事でした…

カタカナ言葉の多用良くないですね。
符号だと思ってお付き合いください。

つづく

・・・・・

写真は、上野東京ラインの東京行きのグリーン車です。
長距離の移動で、仕事をしたい時などに利用しますが、東海道線の駅で乗車するとグリーン車の車両すべてのブラインドが降りていることがありました。
行く先が見えないことは、不安なことです。

ならわぬLIVE2018season2 「地域連携推進と“こころ”の共有」で書きたかったこと

2018-10-14 17:36:06 | 考える

ならわぬLIVE2018season2開催します。
「地域連携推進と“こころ”の共有」で書きたかったこと
2013年10月20日(土) 13:30~16:30 大宮ソニックシティ904会議室

農業協同組合経営実務2018年増刊号「こころの協同」に執筆させて頂きました。

以前、3年ほど、農商工連携や産業連携、アグリビジネスのマネジメントについて連載させて頂いていた雑誌です。

これまで、20年余り、現場で知り得てきたこと。考えてきたこと。
これに加えて、
民間のコンサルタントとして関わっていた分野に、公共の立場で携わることができるという、思いがけない仕事に着かせて頂き、知り得たこと、考えたことを、地域連携の視点でまとめたものを執筆しました。

執筆の概要は下記になります。

1.地域でつながることと地域連携
(1)地域連携…地域ぐるみの連携
 地域の意思が共有化され地域連携により実現した四万十市西土佐地域の事例。
(2)地域連携…事業者同士の結びつき
 農業者の想いを実現し出来た事業者同士の結びつきのさやま里芋増産倶楽部の事例。
(3)地域活動
 私自身が代表をしていた、農業、商業、工業、サービス業の異業種交流組織の事例。
(4)地域連携とこころの共有
 「こころの共有」と「収益力」の関係について考えてみました。
2.地域連携推進のためのポイント
(1)知り合うこと
 知り合う段階について、①知り合う、②情報の共有を図ること、③知恵の共有を図ること。
(2)ビジョン・目的を共有すること
 単なる利害関係の調整を超えるために、共有すること。
(3)コスト・利益を共有すること
 「こんなはずではなかった」にならないために。
3.埼玉県で取り組んだこと
(1)農業の6次産業化についての見解
 埼玉県での仕事に取り組む際に、私がもっていた問題意識は、①経営管理能力の向上、②商品力の向上。
(2)農商工連携・6次産業化の支援とこころの共有
 埼玉県で提案したこと、取り組んだこと。
4.こころの共有からこころの協同へ
 カリスマでもない、仕掛け人でもない、地道な活動こそ。

ならわぬLIVEでは、2.3.を中心に、文章にできなかったことについて、より具体的にお話しできればと思います。
胸の中に止めて頂き、これからの実務にお役立てください。

皆様のご参加をお待ちしております。

申し込み、詳細は、弊社ページをご覧ください。

農業協同組合経営実務2018増刊号についてはamazonで電子書籍で購読できます。


農業女性のキャリアアップ

2018-09-17 14:48:17 | 考える

3年8か月の公務員生活を終えたところで、お声掛け頂き、埼玉県の農業版ウーマノミクス事業「農業女子キャリアアップ講座」(パソナ農援隊受託)のお手伝いをして3年目になります。

講座全体の担任の先生のような役割で、おわったあともいらぬおせっかいをしています。
とはいっても、ちょっと背中を押すていどで、あとは、皆さんどこまでも走っていける感じです。

上記の写真は、2期生が始めた情報発信のページです。

セカンドジェネレーション by S.W.A.P.2nd Generationでは、NOUJOWALK 〜農女✖︎農場〜として、メンバー同士がお互いを紹介するという情報発信を始めました。

https://www.facebook.com/NOUJOWALK/



1期生は、GoGo彩農ガールズ!として活動しています。イベントに出店したり、ポテトチップをつくったり、実働を活発に続けています。

https://www.facebook.com/go.go.sainougirls/

農業女性の応援を続けてきた中で、女性たちの仕事への取り組み姿勢が大きく変わったと感じています。

「農家の嫁になった」というよりは、「ファミリービジネスとして農業に取り組んでいる夫の妻になり、役割を営んでいる」

「兄弟が居ないので私が後をとった」というよりは、「後継者として農業に取り組んでいる」

明確な意思を持って、「農業に就職した」「農業で起業した」・・・「農業に転職した」

そして、多様な職業体験と、多彩なスキルを持っているということを、ここのところ強く感じています。

また、今回スタートした、NOUJOWALK 〜農女✖︎農場〜、Web上で、様々な情報が行き交い、完成度が高まって行くのを見ることができたのは、とても気持ちの良いものでした。

ご興味のある方は、ぜひご覧ください。

https://www.facebook.com/NOUJOWALK/


「20th ANNIVERSARY LIVE1998-2018」 現場から見た経営学と農業経営 開催しました!

2018-03-27 18:53:06 | 考える

ならわぬLIVEとして自社イベントを開催してきました。

今回は、「20th ANNIVERSARY LIVE1998-2018」 現場から見た経営学と農業経営 というテーマで3つのsessionを開催しました。
これまでのならわぬLIVEでは、sessionごとにテーマを変えて、今課題だと考えていることを主題としました。
今回は、4回目の商品開発わい!わく?研究会に3人のゲストスピーカーをお願いしました。

写真はお客様から頂いたお花です。
思わぬプレゼントがうれしかったです。

session1は、「門前の娘ならわぬ経営学を語る」というテーマで、父の学術的経営学と、私が現場でであった「経営」についてリンクさせしながら、話をさせて頂きました。



父が昨年7月に亡くなったことから、父の考えていたことを改めて整理しようと思いました。

父の経営学研究の原点からひもとくことを、私が現場で感じたことをつなげるという試みをしました。

自分自身が、直面するものから知識を広げてきたため、今回父の本を改めて目を通してみて、より知識を得て、考え方を整理しなければならないという思いを強く持ちながら、スライドをまとめました。

写真は、ブログの記事にもしましたが、父が晩年に改めて考察していたチャールズ・バベッジの話をしているところです。


session2は、第4回商品開発わい!わく?研究会「商品の、ひと、こと」で、埼玉県庁に在職中に農業の6次産業化の担当をさせて頂きましたが、その当時関わらせて頂いた3人の方と、問答形式で話をするという機会にしました。




はじめに、「行列のできるトマトと6次産業化総合化事業計画によるコンテナガーデンの取組」ということで、有限会社トマト園芸代表取締役立澤淳一さんに、①トマト生産のこだわりとにじいろトマトジュース、②店舗での直接販売のメリット、③顧客ニーズから生まれたコンテナガーデンについてお話し頂きました。

時間が足りないほどの熱いお話を頂きました。

トマト園芸Web




二人目は、「自農場産「武州豚」による本格ドイツ製法のハム・ソーセージの品質向上の取組」ということで、株式会社坂本ファーム「バルツバイン」店長坂本健将さんに、①加工技術向上のためのチャレンジ、②ハム・ソーセージ加工用の武州豚肉質改善、③ドイツ国際コンクール受賞の効果についてお話頂きました。

受賞件数の多さに、参加されていた皆さんが驚かれていました。

バルツバインWeb




最後は、「自農園産の果実を生かしたシフォンケーキ等加工品の商品開発と販路開拓の取組」ということで、株式会社渋谷農園「QuiQui」代表渋谷しょうこさんに、①未利用果実だからできた商品開発、②つながりを大切にした商品開発と販路開拓、「店」があることでできたことと、広げたいことについてお話頂きました。

農家の嫁の立場からチャレンジを続ける渋谷さんに共感が集まりました。

QuiQui


session3は、「図で読み解く農業経営の多角化」ということで、「A3」1枚にまとめたシートから、農業経営の多角化の具体的なポイントについて、オペレーションとマーケティングの両面から説明しました。

参加された農業者の方から、好評でした。

今後、研修などに活用していきたいと考えています。



ならわぬLIVE「20th ANNIVERSARY LIVE1998-2018」 現場から見た経営学と農業経営

2018-03-19 19:32:34 | 考える

2018.3.24(土)ならわぬLIVE開催します!

session1 15:00~16:30
 門前の娘ならわぬ経営学を語る
 父河野重榮(獨協大学名誉教授)が、昨年7月に亡くなりました。学究の徒として、経営学
 と向き合った父の学説を娘としてより多くの方に知って頂ければと思いました。現場で
 学んだ経営学の視点で、語ります。

session2 17:00~18:30
 第4回 商品開発わい!わく?研究会「商品の、ひと、こと」
 農業の6次産業化による商品開発について、3人の6次産業化に取り組む方との対話を通
 じて、考えます。
 ① 行列のできるトマトと6次産業化総合化事業計画によるコンテナガーデン
     有限会社トマト園芸 代表取締役 立澤淳一氏
 ② 自農場産「武州豚」による本格ドイツ製法のハム・ソーセージの品質向上
     株式会社坂本ファーム バルツバイン 店長 坂本健将氏
 ③ 自農園産の果実を生かしたシフォンケーキ等加工品の商品開発と販路開拓
     株式会社渋谷農園 QuiQui 代表 渋谷しょうこ氏

session3 19:00~20:00
 図で読み解く農業経営の多角化
 6次産業化等、農業経営の多角化に取り組む時のポイントについて、一枚の図から読み
 解いていきます。

どこからでも参加可能です。

会場  大宮ソニックシティ 603会議室 さいたま市大宮区桜木町1-7-5
参加者 88人
参加費 5000円(1日)

ご興味のある方の参加お待ちしています。
なお、facebookページで、session2でお話し頂く方の紹介をしていますので、ぜひご覧になってください。

facebook 河野経営研究所

概要についてはWebページを参考にしてください。

Web 河野経営研究所特設ページ


ならわぬLIVE 2017season2開催します!

2017-10-14 22:17:17 | 考える

河野経営研究所に復帰しました昨年度より、ならわぬLIVEの名称で、自社独自の視点でのサービスを提供しています。

教材の切り口を変えることはもとより、広報の手段なども、多様な方法にチャレンジしています。

今回は、幅広い方に声をかけられるように、新たな方法にチャレンジしましたが、ハードルを越えることができず、従来のDMとメール、SNSでの発信となりました。

先日、講座内容について、Google Formsでアンケートを取ってみました。


関心があるテーマを一つ以上選んでくださいという問いでは、「経営がわかる現場づくりのための、能力開発について」が最も多く、ついで、「経営のための技術を高めるための意思決定と組織の機能について」、「商品開発のための、制約条件と実現可能性の考え方について」、「地域の農林水産物を活用した食に関するビジネスの、成功のポイント」に関心が寄せられました。

また、これまでのならわぬLIVEのうち「参加したい!」「もう一度参加したい!」テーマについてという問いでは、「食ビジネスに知ってほしい農業のこと」、「事業計画見直しの視点『限られた資源』『本当の強み』を成長に結びつけるために」、「マネジメントセミナー『はだかの王様』にならないために」に関心が寄せられました。

このような結果から、下記のようなプログラムで、ならわぬLIVE 2017season2を開催します!

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2017年10月22日 ならわぬLIVE 2017season2開催します!

□ session1 9:30~11:30
「SWOT分析」、視点を変えて考えると!
経営分析の手法ではなく、自らの経営をどのような視点で振り返るかが重要です。事業計画のスタートとなるSWOT分析、経営環境を今後のビジョンを描きながら考えてみましょう!

□ session2 12:15~14:15
リーダーシップ理論からリーダーシップスタイルを考えてみよう!
様々な手法や、先達たちの事例から学ぶのも方法ですが、経営に生かせるリーダーシップ理論、原理原則を学んで、あなたのリーダーシップスタイルを作っていきましょう!

□ session3 14:45~16:45
第2回 商品開発わい!わく?研究会
「食ビジネス」の生産から加工、流通、消費の制約条件を明らかにし、それをどのように捉えて、新たな商品開発を進めるのか、参加する皆さんと考えます!

各sessionとも
会場 大宮ソニックシティ 603会議室  参加費 3000円  参加人数 80名

参加を希望する方は、sessionの□に☑して、下記にご記入の上、FAXあるいは同様の内容をメールにてお申込みください。
FAX:048-644-3527 
E-mail:narawanu.live(a)konocon.com
※(a)を@に変えて送信ください

氏名
連絡先 □自宅   □勤務先     該当するものに☑をしてください
住所
〒     -


TEL               FAX
E-mail
所属・勤務先


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ご興味のある方のご参加お待ちしています。




父の残したもの

2017-10-13 23:53:35 | 考える

父がなくなり、納骨が済み、10月9日に父を偲ぶ会がありました。

香川大学経済学部と獨協大学経済学部の卒業生、それぞれに会があり、全国から合わせて50人を超える方が集まってくださいました。

父の友人も参加してくださいました。

88才の年齢にも関わらず多くの方が、父を偲んで集まってくださり、本当にありがたい気持ちでいっぱいです。

戒名のはじめに、教導院とつけてくださっていましたが、職業生活と人生を、教えるということで過ごした人生でした。

この会に際し、印刷した遺稿を、Webページに掲載しました。

ピンクとオレンジの花束を空に!

2017-09-28 01:28:00 | 考える

尾崎千恵子さんが亡くなりました。

1年ほど前、第64回日本農村生活研究大会in埼玉で、シンポジウムの報告者として席を並べて・・・

懇親会では、お忙しい中、作ってくださったお料理を食べて・・・

上の写真は、尾崎さんのところの人参を使った新座名物にんじんうどん。

下の写真は、尾崎さんのところの野菜で作った煮しめ。

とても元気でいらっしゃったのに。



尾崎さんは、新しい農家の嫁の在り方、いえ、新しい農業女性の生き方を示し、多くの人に影響を与えてきた方です。

「女性起業の『みんなおいで!』フェスタinさいたまから、SCIの設立そして解散まで」を、先のシンポジウムの掲載を機に、ブログに書きましたが、「女性起業の『みんなおいで!』フェスタinさいたま」は尾崎さんが実行委員長として活躍したからこそできたものです。

特にイベントへの農業女性の参加を後押しし、多数の農業女性や関連団体の参加が可能となったのも尾崎さんの力によるものです。

また、全国的な農業女性のネットワークにも積極的に参加し、そこでもリーダーとして活躍されました。

尾崎さんはいくつもの種を播いた方です。

まいた種が、重なり合っていくつもの輪を広げました。

若い農業女性が、積極的に地域での交流ができるような場を作り、

大学や、企業との連携で、地域の新しいネットワークを作り、

そして、先のSCIを生み出すきっかけにもなりました。

「農業女子」という言葉が、広がっていますが、尾崎さんのまいた種、全国の尾崎さんたちのまいた種が、実り、花が咲いてきたのだと思います。

尾崎さんはピンクスーツの似合う方でした。そして、人参を大切にして、ある会で作ったオレンジ色のエプロン姿の尾崎さんが目に浮かびます。

尾崎さんのまいた種は、こらからますます、素敵な花を咲かせていくと思います。

花束を、ピンクとオレンジの花束を空高く届けたいなと思います。

「食べるものこと」について街角から感じたこと その3

2017-09-23 20:18:46 | 考える

仕事で出張に行くと、時間がある限り、食品スーパーに立ち寄ることにしています。それぞれの地域の農林水産物の特徴がわかって勉強になりますが、それよりも、興味深いのが、「だし」と「調味料」と「漬物」です。

「だし」は、地域性だけではなく、周辺のライフスタイルによって品揃えが左右されるものだと思いますが、昆布、削り節、いりこの陳列棚の店舗全体からの割合や、だしの棚のなかの割合が、地域によって違いがあって面白いものだと感じています。

「調味料」は、もっと面白く、地域による差が多い食材です。福井県大野市の食品スーパーで、お酢の一升瓶がエンド陳列しているのを見てとても驚きました。

「漬物」は、地域の食文化の伝統を示しているもので、特に葉物の漬物は在来の葉物を使っていたり、海の近くでは野菜と魚介類を合わせた漬物だったりと、一見全国どこでも同じような棚のなかに、個性豊かな商材が隠れています。

地域の商材に興味が集まり、今は「だし」ブームでしょうか。

コレド室町のにんべん日本橋本店「だし場」が端緒でしょうか、このコレド室町では、改装拡大後、奥井海生堂、茅乃舎と、うまみ文化が広がっています。

東京駅のグランスタ4期エリアで、茅乃舎が東京駅地下丸の内口の改札前に店舗をもち、その1で触れた大宮駅のアコメヤのレジ横には、「アコメヤの出汁」という小冊子が置いてあります。

うどんチェーン店に行ったとき、枕のようなだしパックでだしを取っているのをみて、驚いたこともあります。

その一方で・・・

食品スーパーに立ち寄った時、品揃えだけでなく、そこのお客様が何を買っているのかにも興味があります。

先日、首都圏の郊外都市で大手食品スーパーチェーンに立ち寄りました。カット野菜の品ぞろえのすごさに圧倒されて、すれ違うお客様が買うものをみていると、トマトとレタス以外のカット野菜ではない野菜を買われている方にほとんど出会うことが出来ませんでした。偶然かもしれませんが。

過日、経済産業省のミニ経済分析「平成28年小売業販売を振り返る」を見ていたら、ドラッグストアの商品別売上構成比の中で、もっとも多くを占めるものが食品、さらに、売り上げの増加にもっとも貢献したものが食品。

そのドラッグストアの店頭の食品は、アルコール類が多くそれが貢献しているのでしょうが。食事に関するものも無視できない。その商品は、ナショナルブランドの、さらに一般的なもの。

「だし文化」という「こと」商品と、簡便性と価格志向という「もの」商品が、同じ消費者の異なるニーズに対応しているのだとしたら。あるいは、全く異なる消費者を対象としているのだとしたら。

経営資源を持つ者は、高度な情報技術の活用などにより、半歩先を読むツールを沢山持っているのかもしれません。

けれども、持つ者であっても、持たざる者であっても、街角に立ち街角から見ること、見る視点を増やすためにより多くのものを直接見ることが大切だと思います。

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写真は、群馬県の館林市にある日清製粉の製粉ミュージアムの庭園の写真です。菩提寺が館林にあり、昨年のお盆にお参りに行った帰りに立ち寄りました。昨年のブログにも書きましたが、頭が整理できないくらい、展示にショックを受けました。自らの経営資源を最大に生かして、最先端の情報を収集し、きちんとした仕組みを作って事業を行うすごさは圧巻でした。

「食べるものこと」について街角から感じたこと その2

2017-09-18 00:02:01 | 考える

一昨日、母と買い物に行き、昼に飲食店に入りました。

ずいぶん前から、母の好きそうなランチメニューがあったので、一度一緒に行きたいと思っていました。

店舗に入ると、少し雰囲気が変わっているように感じました。内装、メニューはそのままだったのですが、注文方法は、自分でタブレットを操作するようになっていました。

雰囲気が変わったのは、威勢の良い声が、聞こえなくなったこと、明らかに接客の人が少なくなったからのようでした。

タブレットの画面の中、サービスのところには、お茶もありましたが、タイミングよく、声をかけてもらいおかわりを頂き、気持ちよく食事を終えることができました。

人件費と採用コスト(さらには「注文まちがい」など、人的ミスによる損失まで含まれているかもしれません)と、タブレットによる注文システムの導入・ランニングコストを秤にかけた結果、ということだと思いますが、明らかにサービス品質は向上しているように感じました。

その時、一度のことですが…

さて、

6次産業化に関わるようになって、15年ほどになります。当時は、農山漁村の起業活動と言われていました。

最初に、「手間をかけて」「手作り」が、美化されていることに違和感を覚えました。

これは農業分野に留まらず、「食ビジネス」の各段階で、そして、他の業界でも、比較的小さな組織を支援するときに感じることです。

もちろん、それは、差別化になり、消費者に向けたアピールになります。

けれども、その言葉が、結果として、自ら捨てられないこだわりを抱えてしまったり、採算度外視に繋がってしまっては、事業の継続性が危ぶまれます。

そして、必要なところに必要な器具や機械を導入しないと、不完全行動をとってしまい、思わぬ事故にもなりかねません。

先日、テレビを見ていたら、農作物を加工する施設が映っていました。瓶詰加工のため、鍋で瓶を煮て消毒していました。鍋に丁度入るような取っ手のついたざるを使い、瓶を引き上げているところが映りました。

なぜ、その方法を採用したのか、その経緯が分からないものが否定することはできませんが、底が丸い大きな鍋をみて、別の方法があるのにと思わずにはいられませんでした。

先の飲食店のタブレット導入にあたっては、コストの問題だけでなく、「仕事の仕組みをどのようにすると合理的か」ということが前提に考えられていると思います。

IoTや、AIなど新聞紙上をにぎわしていますが、他山の石ではなく、合理的な仕事をするために、楽に仕事をするために、危険な仕事をしないために、商品・サービスの完成度を上げるために、どんな技術や方法を導入するのが良いか、事業規模や組織の能力に合わせて組み立てていく必要があると思います。

ただ、前回危惧した「食ビジネス」に関する動きによって、一時の増産に対応した施設をあわてて整備したり、「こうしたらいいよ」のアドバイスをうのみにして器具や機械を導入したりすることは、避けなければなりません。

「売上」ではなく、「利益」を考えて…

組める相手なのか、戦える市場なのか考えて…

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写真は、5月に狭山市を歩いているときに通りかかった古い井戸です。飲料水を確保することが難しい武蔵野台地では、たてぼり井戸を掘る技術が発達する近世まで、漏斗状に掘り下げて井戸を作っていたそうです。この井戸は七曲井といって、平安時代中ごろに掘られ江戸時代まで使われていたそうです。現在の飲料水の仕組みを考えれば、ずいぶん変化してきました。目的のために、どのような技術を使うのか、豊かな時代、知恵を合わせれば、合理的な進め方ができるはずです。

「食べるものこと」について街角から感じたこと その1

2017-09-16 17:09:22 | 考える

JR大宮駅の改札を出て、東武アーバンパークライン大宮駅に移動するのに必ず通る場所に、ユナイテッドアローズのアパレルショップがありました。

そこに、一週間前に、AKOMEYA TOKYOが出店しました。

新宿のNEWoManの店を見たとき、時代を映す鏡として、企画能力と出店能力があれば、できておかしくない店だと思いましたが、3店舗目が大宮に出店したことには驚きました。

都心から、時間をかけて、距離を伸ばすように、じわじわ変わってくると感じていたトレンドが、一気に飛んできたように感じました。

アフタヌーンティーのサザビーリーグの店舗業態なので、マーケティングは十分にされているのでしょう。

大宮は、普通の人が少し豊かな自分らしい暮らしをするために消費する町だと思っています。

そこで、この業態が成り立つかどうかのテストマーケティングなのかもしれません。

この、「食べるものこと」の風が変わってきたことについて、私なりに、考えていることを何回かに分けて書いてみたいと思います。

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私は、ファーストキャリアの食品メーカーでリテールサポートの仕事をし、中小企業診断士としては、多様な業種の支援をしていますが、食に関しては、土の中から口に入るまでの業種の経営全般の支援をしています。

ちなみに、大学で勉強したので、管理栄養士ですが、ペーパー資格です。

食べるものの商品開発をお手伝いさせて頂いて、賞が取れたり、売れる商品になったり、ということをいろいろと経験してきましたが、自らトレンドを創るというよりは、トレンドを読み解いて、半歩先の商品作りを手伝い、それがその組織の経営全体に貢献することが私の仕事だと考えています。

ですから、各種媒体や、展示会、そしてなにより街角から感じることを大切にしてきました。

「もの」から「こと」へ、という言葉は新しくて古い言葉です。ものを揃えるという生活から、生活のスタイルの中にものを埋め込む、ことがら消費へと変化する。そう考えて幾多の業態が生まれ消えてきました。

デックス東京ビーチが、20年ほど前に開業したとき、「複合店舗」という名称の、アパレルと食の合体した店舗が軒を連ねていました。地ビールの醸造所とレストランもありました。

現在は、客層に合わせた変化があり、当時の雰囲気はなくなってしまった気がします。

けれども、ここ数年でそのときの風が、洗練されて戻ってきました。

雑貨を取り扱う展示会(ギフトショーやインテリアライフスタイルショー)などでは、消費期限の長い、おしゃれな食品が並んでいます。

そして、それがならぶ店も増えてきました。もちろん、大宮でも。

(余談ですが、地ビールがクラフトビールとなり、ここのところ増えてきていますね。)

さて、そこで、考えてしまうことがあります。

こういった「こと」消費対応型の商品には、需要が増えてきました。

もちろん、商品の原材料や商品そのものの成り立ちがきちんとつたわること、作った人の思いが伝わることが大切なのは言うまでもありません。

ただ、「この市場の大きさはどのくらいなのだろう」、「反復購買をする商品なのだろうか」、「大きな会社が入ってきている市場でどう戦うのか」、と。

風を読み間違えないよう、風を読み間違えてもそれに気づくよう、風を読み間違えても決定的にダメージを受けぬようにしていかなければならないと、勝手に神経をとがらせています。

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※写真は、北陸鉄道の余呉駅で7月に撮った写真です。特急が不通で、各駅停車で差し掛かった時です。特急から見える風景がとても綺麗だったのですが、スピードが速く、シャッターを押すことができずにいました。ビジネスマンが何人もシャッターを押していましたから、そう思っていた人も多かったのかもしれません。今の「食べるものこと」についての関心も、この風景で心が豊かになるのと同じ気持ちから来ているのかもしれません。

福井県「6次産業化新商品開発研修」実施にあたって

2017-09-13 10:57:21 | 考える

福井県の6次産業化に取り組まれている農林水産業者向けの研修会を運営します。

企画提案を採択頂きました。

福井県は、「こしひかり」のふるさと、今年は新ブランド米「いちほまれ」の発売など、美味しい米をはじめとした農産物だけでなく、海産物にも恵まれたところです。

福井県の6次産業化とのご縁は、10年前になります。
在来農産物の活用や、福井県ならではの加工技術を活かしたものなど、多様な商品、多様な営業形態のものがありました。
また、企業組合による組織化の先進県で、地域での存在感の高い法人が多数育っていました。

特に大野市には、3カ年研修事業で関わらせて頂き、本醸造の酒、醤油、酢の蔵が並び、美味しい水で育てた美味しいお米を美味しい水で炊いたごはんの美味しさを味わい、豊かな食をより多くの方に知ってほしいとの思いを持っています。

つながりの中から、世界醤油カツ丼機構という福井に新しい食の風を起こした団体の末席に加えさせて頂いて「埼玉支局情報広報部ディレクター」という役職があります。

福井県内の、6次産業化に取り組む農林水産業の方のお役に立てる研修を実施してまいりますので、ご興味のある方の参加をお待ちしています。



申し込みは、FAXまたは、E-mailにて、9月29日までに、

申し込み内容記入の上、福井県農林水産部食料産業振興課6次産業化推進グループあてお申し込みください。
FAX 0776-20-0649
E-mail shokusan(a)pref.fukui.lg.jp
 ※(a)を@に変えてご送信ください

■申し込み内容

貴社名(ふりがな)

代表者 役職 氏名

参加者 役職 氏名
(代表者が出席される場合も参加者氏名をお書きください)

連絡先
 郵便番号
 住所
 電話
 FAX
 E-mail

経営内容(栽培品目 栽培面積 既存の加工品などご記入ください)