そしてどうして行って見たいのは夜市の屋台。台北には沢山の夜市が開かれており、ホテルの近くにも小さい規模
のものがあった。どうせ行くのなら有名な所が良いだろうと士林夜市に出かけることにした。
ホテルから地下鉄駅まで徒歩で15分、この辺りは明るいし治安はいいから早い時間帯なら夜道でも平気だった。
途中で地下鉄を乗り換えて士林を目指す途中に、豪華なホテルが高台に見えた。最初はこのホテルに泊まろうかと
検討してみたが、自分たちで動くには地理的に不便で、タクシー頼みにならざるを得ないと思い諦めた。ただ質の
高いホテルで未練はあったが・・・
士林駅に着くと陽が落ちたばかりの時間帯だから、屋台も出店も『さあ、今晩も頑張るぞ』とこれからモード。昔
懐かしい射的ゲームやおもちゃのような店が軒先を連ねて、まるで日本の夜祭りの雰囲気。
大きな平屋の建屋の中に屋台村が出来ており、様々なジャンルの料理店が所狭しと軒を連ね、小さなカウンターに
椅子が主流、狭い店内や通路に小さなテーブルと椅子を置いている。
ガイドブックにはイタリア料理店、フランス料理店などと書いてあるが、名物店と言えども所詮は屋台だから店構
えは到って質素なもの。またガイド本に共通するのは大袈裟に紹介するから過度な期待をしてしまい現地で幻滅す
るパターンだ。
私の感覚では話半分としておけば大きなダメージを避けられる。これまたガイド本やネットで知った『カキの玉子
とじ』は美味しいの情報に、これは是非とも食べてみたいと幾つもある店を見て歩く。同じような料理を提供する
店が並んでいるから、はっきり言って選びようがなく余り混雑していない所に座った。多くの店のメニューに『臭
豆腐』というものがあり文字からすると腐った豆腐、確かに店の前ですごい臭いがしていた。流石にこいつを頼も
うと言う気はしなかった。台湾の人がこうした日本の屋台で納豆を前にした時のような感じなのだろう。
さて、注文したカキの玉子とじは期待していたのと逆で味が甘く、脳が拒否反応を起こす。だからこの料理は外れ
だったが他の料理は屋台らしい味で、しかも値段は驚くほど安い。台北での感じ、食べ物は非常に安く暮らし易そ
う。
士林夜市の入口付近