食道がんと闘う自然爺の活動

自然の中での暮らしに憧れ、自作の山小屋を起点に自然と戯れていたが、平成21年10月、食道・胃がんが見つかり手術。

『回想旅行記、台北のお食事Ⅱ』

2014年03月14日 17時44分21秒 | 旅行

やがてみすぼらしい杭州小籠湯包の看板を見つけ勇んで店内に入り、まずはセルフでビールを取り出し何はともあ

れ乾杯。小籠包、油揚げの味噌汁風のスープ、炒飯を頼み遅まきながら念願の食事が始まる。時間は昼を過ぎて一

段落した頃だったから店内はガラガラに近く、店の奥のガラス張りの中では職人の作る小籠包が見られるはずなのに

職人も昼食なのか誰もいない。

小籠包は噛みつくと中から熱いスープが出てくるから食べる時に気を付けないと・・・と知っていても忠実に守ら

ないスープがビューっと飛び散り火傷することもあるくらい熱い。上海の不味い小籠包のことは忘れて暖かい肉汁

を堪能する。美味。

台北101は高層ビル、この展望台からの夜景は素晴らしいとガイドブックで紹介していた。OPツアーは九份に行こ

うか別のものにしようか迷っていた時、食事つき台北101夜景のツアーが目についた。台北101へは地下鉄または

タクシーを使っても簡単に行くことは出来る場所にあり、単独のOPツアーなら行く気はなかったが世界中に勿論、

日本にも支店のある鼎泰豊(ディン・タイ・フォン)での食事付きだったから夜景は兎も角、食に釣られてしまった。

ガイドブックはオーバーなことを書いていると思ったが、鼎泰豊は予約なしでは随分待たされたり並ばされたりす

るので難しいとあった。ならばツアーにしてしまえば予約云々など面倒なことは解消する。

結論から言うと、私の思った通りオーバーで私たちが店には行った時から出る時まで空席は沢山あったし、店に行

列などなかった。特別な日でない限り混み合う時間さえ避ければ大丈夫ではないかと思う。食事のメニューは2種

類の小籠包、野菜炒め、スープなどが出された。小籠包は本当に美味しかった。大衆料理店、杭州小籠湯包のもの

も美味しかったが鼎泰豊は脂の使い方が上手いと思った。具に隠し味のように使われていた脂が旨さを引き出して

いた。味の事を筆に託すほどの才を持ち合わせていない故、想像されたし。

日本でも台湾でも何処かの国でも鼎泰豊を見つけたら是非、ご賞味を。

  

              杭州小籠湯包の店内と小籠包

 

                鼎泰豊の小籠包(料理の写真はあまり撮らないのに何故か・・・)    


『官製春闘』

2014年03月14日 17時27分03秒 | 日記

労使関係で異なる支持政党、社内では経営側と労働側、かつてはこんな風に政治と労働者、経営者の色分けがあり、

選挙の時は応援する政党が対峙していた。労働者は組合を結成し労働協約で雇用条件の向上を目指し、当時は経営

側と団体交渉をする、こんな方式が主流だった。

会社の経営陣は能力の高い人たちの集団、その英知と丁々発止の交渉をするのに、ただ給料を上げてくれでは通用

しない。組合も一生懸命に勉強し力を蓄積し経営と対等に交渉できるようになっていった。私のいた会社でも組合

で専従になる人は皆、優秀な人で専従を終えたら管理職に就くのが通例のようになっていた。

日本企業の特徴は年功序列、終身雇用という外国では類をみない特殊な構造、時代はメリットもデメリットも吸収

し、むしろプラスに働き高度経済成長を成し得た。しかし、組合はその性質上、経営者との対立を生み双方が相容

れないことから実力行使、つまりストライキに至ることもあった。後になり、日本国民は面白い性をしていると私

は思った。大半の国民は労働者側の人間だから組合のストにも好意的かと思えば、組合嫌いを公然と口にする人も

多くストにも批判的だった。何時ごろから組合のストのニュースを見なくなったのだろうか。

私が退職する頃に組合の組織率が低下し組合の力自体に陰りが見えていた。バブル崩壊、金融危機、リーマンショ

ックなど経済の屋台骨を折るような出来事は雇用情勢を大きく変えてしまった。能力の低い経営者は即効性のある

固定費の削減、つまり従業員を解雇する。それはボディーブローとして企業の能力低下を免れず、何れはその影響

で苦しむことになるかもしれない。

これで、労使の交渉事は賃上げではなく雇用の確保という経営者の専権事項に頭を押さえつけられ、組合は更に力

を落としていき今や、その存在意義さえ問われるようになった。組合は会社の株でも買って組合と株主両方の草鞋で

戦うしかなくなってしまったようだ。

さてさて、安倍政権がスタートしデフレからの脱却、消費税アップを果たしアベノミクスの腰折れを防ぐには、消

費者物価のアップ、消費税ショックを和らげる賃上げは必須となる。日本企業は外国で儲けた利益は労働分配に回

すことなど遠に放棄し、内部留保という都合のいい悪手を見につけてしまった。

会社は幾ら利益が上がっても、力のない組合を上から目線で睨み付け都合が悪くなれば『雇用確保』で脅し、労使

交渉は対等からほど遠い。アベノミクスは安倍内閣の命題、賃上げがなければ思惑のプラス方向への循環にならな

いから、支援母体でもある経営者に賃上げを迫った。それに応える経営のアップ額3,000円/月は上々の方、ボー

ナスは別として36,000/年になるが消費税のアップによる支出増は50,000円/年らしいから給料のアップだけでは

賄いきれない・・・これだけで持ち堪えろと言うのか?

日本はいつの間にか社会主義の国になっていた。賃上げを唱えるのは労働組合ではなく国なのだから。

国が国民のことをそんなに心配してくれるなら、『賃上げしない企業は公表する』などと小さなことを言わず、先

日ブログにアップした『銀行金利を元に戻す』これを推進してくれたら、中小企業労働者も年金生活者も恩恵に与

かれる。自治体発注者は『官製談合』、天下り先確保の『官製金融』、政府無策の『官製不況』と官の政策物には

ろくなものがない。


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