食道がんと闘う自然爺の活動

自然の中での暮らしに憧れ、自作の山小屋を起点に自然と戯れていたが、平成21年10月、食道・胃がんが見つかり手術。

『禁煙記念日』

2012年08月28日 18時03分58秒 | 入院回顧

胸部食道がん、吻門部胃がんと正式に病気に命名された時には『禁酒、禁煙』の

通告はなかった。病気の主要因だろう、このお二方がそのまま許されるはずなど

ないことくらい私にもよーーーく分かっていた。医者からそう言われなくても止める

のが当り前のことだが、今更ジタバタしても癌が小さくなるのではないし、急激に

悪化することもなかろうと、このお二方に寛容な姿勢。

医者から『禁酒、禁煙』の通告後も暫くは煙草を吸っていたし、酒も少し減らしたく

らいだったが8月26日を禁煙と決めた。心は『暫くの間は休煙とする。癌の摘出

手術が終わり退院したら、まず一服する。それから減煙か禁煙か考える』

その頃には2箱/日だったものが1箱弱/日と減っていたが、煙草への執着は筋

金入りだったから本当に煙草を吸わない日々が過ごせるの? と懐疑的。

あれほど煙草を減らそうと努力しても効果は少なかった・・・・・人からは『意志が弱

い』と決めつけられてきた。身を賭して高い税金を納めてきたにも関わらず、納税

の評価をされるでもなく、医者からは嫌味のオンパレード、散々な思いをしながら

の煙草人生。

よく決心した、と言いたいが医者からは『喫煙年数の長い人ほど術後に痰がきれ

なくなる。そうなると処置も貴方も大変だ』また『術後、ICUにいる期間が長くなり

復帰に時間がかかる』

色々と言われるが、それがどれくらい大変なものか、深刻なものかなんて何も分

からない。しかし、感覚的には分かるから仕方なしに決心したのであって、女々し

いものだった。

あれから、もう3年も経ってしまった。喫煙期間からすれば未だ3年ということにな

ろうが、禁煙をしたことによる心境、体調の変化はない。

悶々としながら禁煙生活を送るはずだったのに、『手術して退院すれば、また吸

える』が後押しをしていく内に『今日で禁煙XX日目』に変わっていき、これの延長

線に『知らず知らずの内に煙草との決別』があった。


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