女装子愛好クラブ

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Kさんは小瓶の口に指をあてて液体をつけると、わたしの首筋と喉元に押しあてました~『女装七変化』(松本侑子著)

2020年08月12日 | ★女装の本・雑誌
山田健二は女装している時はマミとなる。
マミはk氏とデートをします。
待ち合わせに指定されたのは、高層ホテルのバー。
周囲の視線にさらされながら、k氏を待つマミ。

 高層ホテルのバーにあがると、カツラの女装者がめずらしいのか、客は必ず目をとめます。周囲の視線にさらされながら待っていると、Kさんは五分遅れてやってきました。
 「ごめんね、待たせて。こんなカップルばかりのところで一人にして」と謝ります。わずかな遅刻でこんなに恐縮して、Kさんはわたしを本当にオンナとして大切に思ってくれるんだ・・・・・、あらためて嬉しかった。いきなり胸元をまさぐられたことはあっても、こんなに丁重に謝られたことはなかったのです。
 Kさんは小箱を差し出しました。「デパートで選んでいたら遅くなって……」リボンがかかった包みです。驚きにとまどいながら開けると、香水でした。
 「レールデュタンっていうんだよ、つけてごらん。いや俺がつけてあげよう」
 Kさんは小瓶の口に指をあてて液体をつけると、わたしの首筋と喉元に押しあてました。彼の手が敏感な肌に触れたくすぐったさに思わず身をすくめたとき、さわやかで甘い花束の香りが立ちのぽりました。この世のものとは思えない香りに思えました。馥郁とした芳しさに包まれたこのとき、わたしは完全に彼のトリコとなり降伏したのです。何をされてもいい、そんな気にすらなりました。

 彼の車で出かけました。中央高速をすべるように進んでいきます。
 「おなかすいてないか、どっか食べに連れていくよ」優しく聞いてくれます。しかし食欲はまるで感じませんでした。車は府中のラブホテルに入りました。
   出所『女装七変化』 松本侑子著『性遍歴』所収 


うーん、このブログのレギュレーションだと引用はここまでですね。
続きの読みたい方は『性遍歴』を買うか地元図書館で借りてみてください。

この小説が書かれたのは2000年頃。
場面は新宿ですから、待ち合わせしたのはkoプラザホテルでしょうか。
あの頃は高層ホテルが少なかったですから、最上階のバーというのは異空間。
眼下に広がる新宿の夜景を見ながら、彼を待つということ。
これだけで恋する女性にトランスしてしまいますね。

そして、高層階のバーで夜景とカクテルを楽しむ。
エスコートされながら、2人きりのエレベ―ターで地階のパーキングに下りていく。
ベンツかBMWの助手席に導かれ、車は滑り出す。
新宿の入路から首都高そして中央高速に。
BGMはユーミンではないと思うけど、助手席に座ると運転する男性を頼もしく思えてくる。
そして心地よい車のリズム。
これらがすべて二人が結ばれ、愛を確かめるfore playとなったはず。




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