女装子愛好クラブ

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6月9日、男同士の愉しみ方

2024年06月18日 | ★女装の本・雑誌
すごい大雨でしたね。
被害等はなかったでしょうか。

さて6月9日のブログに「6月9日はシックスナインの日」と書きました。
これがきっかけになって、男同士の「69」について梶山季之先生が書かれていたことを思い出して本棚を探しましたが、やっと見つけました。
『男を飼う 鞭と奴隷の章』です。

主人公・櫟弘一郎はある夜、新宿二丁目近くにあるなじみのゲイバー「ジョーの店」に入った。
ここの経営者・ジョーこと笹京次は戦争中、軍隊で同性愛を自覚し、上官に男同士の愛し方を仕込まれた。
復員した笹はゲイ・バーを開き、GHQの将官をはじめとして上客をつかんでいた。
和服で女装して店を仕切るが、その夜は未婚で好奇心旺盛なOL7人が集り、笹京次に同性愛の講義を受けていたのである。
笹京次の講義は佳境に入っていった。


「男同士の愉しみ方は、いろいろあるんだけど、よく疑問に思って訊かれるのは、最後のときのことね…………と、七人の顔を講師顔で見る。

「ええ、そのことなんですけれど」 保子は膝を乗り出して、「やはり、アナルを使うんですか?」
「私は、旧式なホモだから、アナルにファルスを挿入されないと、エレクトしないの。でも、最近の若い人は、ベデラスティはお嫌いのようよ」

笹京次はそう答えて、 「考えてみると、それは一方通行でしょう? だから、嫌なんだって――」と教えた。
「すると最後は、相互フェラチオなんですね?」
恭子が、手帳を読みながら、むずかしそうに発音している。

「それは、佐官クラスのやり方ね、兵隊の位で云うと」
「すると、まだ上があるわけですの?」

「 ええ、相互フェラチオだと、アクメのとき、声が出せないでしょう? アクメに到達したときには、お互いに愛の言葉を囁き合ったり、唇に唇を重ねたいものなのよ 」

「なるほど。口がふさがってるわけか」
櫟弘一郎は、息苦しいような興奮に駆られながら、わざとはじめて耳新しいことを聞いたるわけような言辞を吐く。

「だから、将官クラスのやり口は、最後は、相互オナニーね。キスして、心ゆくまでフェラチオし合って、最後は抱き合って、接しながら、愛の言葉を吐きながら、アクメに到達するわけ」

「まあ….それが男の人の同性愛ですの? なにか、化かされたみたい!」
保子は低く叫んだ。


女装子さんとのS●Xでは、アナルにファルスを挿入してメスイキをすることがデフォルトになっているいるようです。
女装子はあくまで女性になりきりますから、自分のファルスを愛撫されてエジャクレイト(ejaculate)することは忌避します。
しかしゲイの男性同士は「キスして、心ゆくまでフェラチオし合って、最後は抱き合って、接しながら、愛の言葉を吐きながら、アクメに到達する」のを望むのかもしれません。
(まあ私も女装子さんとは詳しいですが、ゲイの方の愛し方は疎いので間違っていましたらごめんなさい)

この『男を飼う 鞭と奴隷の章』が集英社から出版されたのは、1969年です。
いまから55年前、梶山季之先生はこうした性の多様性に光を当てていたのです。
コメント (2)
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