Kobby loves 埼玉&レッズ

埼玉と浦和レッズを愛する管理者のブログです。

パスが回りやすい相手(9/22なでしこ対ナイジェリア)

2013-09-22 22:20:50 | レディース
今夜は、テレビで放送された、なでしこジャパンの親善試合ナイジェリア戦を見ていました。あまのじゃくな私は、テレビが「身体能力」を強調する情報では満足できず、ナイジェリアがどんなチームかしばらく観察してみました。確かに、1トップの20番の身長182cmは女性としては規格外の大きさで、しかも他の選手もシュートレンジがなでしこより長いなど身体能力の特徴はあります。

しかし、この相手はなでしこの得意とする、パス回しはやりやすい相手です。理由はナイジェリアの最終ラインが低い位置に設定され、しかも4バックの一人がスイーパー気味に残ってオフサイドを取りに行かない守り方でした。これなら、ダブルボランチの澤、宮間のところにはプレッシャーはかからず、彼女たちのパスセンスは思う存分発揮できます。

コンパクトなのが当たり前の男子サッカーを見慣れた目からすると、ナイジェリアの間延びしたサッカーだとW杯などでは厳しいのではないかと、アフリカの女子はまだ未開地区なのではの思いがあります。ただ、バイタルエリアだけはナイジェリアも意地でも消しに行く闘志は感じました。スルーパスは何本も通っても、折り返しのクロスだけはクリアするという人数を掛けた守備で、なでしこの先制点はなかなか入りませんでした。

その状況を打開したのは、やはりと言える昨年の女子ブンデスリーガ得点王、大儀見優季選手でした。2トップを組んでいた高瀬がこの日は当たっておらず、決定機を外してブレーキでしたが、大儀見はさすがに女子W杯、五輪銀メダルの主力だけに、スルーパスに反応してGKを外し、落ち着いて蹴り込むあたりは実力だと思います。

澤もボランチの位置から長いボールを供給して、中島、近賀あたりがフリーでボールを受けているなと思うと出した選手が澤であることが多かったです。まだ代表には澤が必要と感じることはできました。カズに刺激を受けて現役続行を決断した澤ですが、あの類希なサッカーセンスはまだまだ代表で見たいと思います。

後半、大儀見が交代して得点力という意味ではどうかと思いましたが、代わって出た丸山もナイジェリアの屈強なDFを相手にしてもポストに入る強さを見せました。丸山→川澄の日体大の先輩後輩コンビで、2点目を取ってしまえるあたりは、女子W杯のメンバーの強さを示した格好です。

課題を挙げるとするなら、新戦力の発掘という意味では不満も残ります。高瀬に代わって入った有町はフィジカルコンタクトで潰され、スタメン左MFの中野も今ひとつ有効なプレーを出せませんでした。新しい戦力は、まだA代表のレベルに追いついておらず、それはこれからのなでしこリーグで成長を望むことになります。
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あれしかないのだが(9/21浦和対甲府)

2013-09-22 21:37:32 | 浦和レッズ
今日は埼玉スタジアムに行ってきました。試合レポートは明日で失礼します。

以下翌日追記

甲府は策士、城福監督が率いるだけに、何か戦術的な仕掛けがあるだろうと予想していました。その仕掛けは、5バックに4人のMFで2ラインを作る、極端に引いてくるサッカーでした。ジウシーニョがトップ下気味にボールを持たれると嫌だなと思っていましたが、ジウシーニョはボランチの位置まで引いていて、普段は守備をしていました。

甲府の攻撃は、パトリック目がけてロングボールを蹴り込むパターンしかありませんでした。しかし、パトリックは体の強さとスピードと打点の高さを持っていて、そんな単騎攻撃を時折機能させました。パトリックは足元があまりうまくないので、決定機を決めきれず浦和としては助かりましたが、それでも山岸との1対1を作られているようでは先が思いやられると思いました。

浦和は甲府が引いているため、攻撃時の布陣である4-1-5の変形、5-0-5気味の形がほぼ全ての時間で続きました。甲府が取りにこないなら、4-1-5で強気に攻めても良かったと思いますが、ボール支配率は6割を超える浦和も、後ろで回しているばかりで全然決定機を作れませんでした。前半8分に柏木のシュートがオフサイドだった場面くらいしか、前半に埼スタが沸くシーンはありませんでした。

山田暢久がパトリックの1対1で競り負けたシーンを意識してか、浦和ベンチは後半の頭からボランチの那須を最終ラインに下げ、山田暢久に代えて鈴木啓太を投入してボランチに置きます。攻撃への絡みなら那須より鈴木啓太の方が上で、少しボールを散らせるようになりました。しかし、引いた甲府はなかなか崩せず、何でもいいから1点取れば甲府は前に出てくるはずと思っていたら、ハンドからのPKで先制するいい展開になりました。

確かに、甲府の選手交代を見ていると、羽生、水野、平本と攻撃の選手を入れてきています。特に平本投入の意図は明確で、ロングボールを蹴って頭でつなぐというプランです。パトリックの1トップのときもこの手でしたが、ターゲットが増えているだけに対応が必要でした。永田充の投入はそういう理由でしょう。

しかし、最後のパワープレーで、DF青山を上げていたところには対応が効いていなかったと記者会見でも言われています。何が何でも逃げ切ろうと、CKの時間稼ぎなどをして勝ちに行きましたが、最後はパトリックが落とし平本のシュートがポストをヒットしてこぼれ球を青山に決められてしまいました。甲府の何が何でも残留という執念に押し切られたこのドローは非常に痛く、試合後のブーイングも当然かなと思います。
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格下戦術の実例

2013-09-22 15:24:41 | 他チーム
写真は散歩で出かけた秋ヶ瀬公園です。こういう芝生の広場を見かけると、若い頃は犬のように喜んで走っていたことを思い出します。今はおじさんなので、そういう発想はもうないですが、走る能力を復活させたい夢は持っています。この風景を見て考えたネタは、浦和が天皇杯で山形と対戦するので思い出した、サッカーの格下戦術の実例です。

山形には浦和はずいぶん格下戦術を機能させられて苦しみました。一番印象的なのは2000年のJ2時代の駒場での対戦です。当時の植木監督が取った手は、1トップの根本を残して10人で引く、極端なサッカーでした。当時のJ2ではこういうサッカーをするチームは珍しくなかったですが、山形の場合は浦和がミスをしたときのカウンターに冴えが見られました。

永井雄一郎のトラップミスから一気にかけ上がった山形は先制点を取り、延長戦で浦和DF西野のクリアミスを押し込んでVゴール勝ちを収めています。2004年の天皇杯の駒場での山形との対戦も印象的です。当時は山形は鈴木淳監督(現千葉)でしたが、浦和の1トップ、マリッチをダブルボランチとCB二人の計4人で挟み込んで、セカンドボールを拾うサッカーで接戦に持ち込みました。

結果こそ浦和が勝ちましたが、このサッカーで鈴木淳監督の手腕を感じ、のちの新潟での成功も理解できました。山形には2010年に雨の埼玉スタジアムで負けたことも印象的です。当時の小林伸二監督のリトリートサッカーも記憶に残っています。

小林監督は、4-4-2で後ろの2ラインをコンパクトに保ち、攻撃は2トップの個人技に任せるスタイルでしたが、全員の守備意識が高く勝つときは1-0というサッカーで3年J1を持ちこたえました。浦和も長い距離のセットプレーを田代に合わされた1-0で、山形に敗れたことがあります。

格下戦術といえば、天皇杯でJ1大宮に勝った福岡大の戦術も記憶にあります。4-5-0-1という守備的な布陣でスペースを与えず、1トップが大宮DFに常にプレッシャーを掛け続けて時間を稼ぎました。このサッカーは1トップが一番きついですが、福岡大は最初に1トップを交代させ、代わりに出てきたFWが同じ役割をしていたことに驚きました。

ワールドサッカーの格下戦術も頭に浮かびましたが、機会があれば後日書くことにします。
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