水耕栽培による家庭菜園日誌

屋上での水耕栽培・人工光源を使った室内水耕栽培および屋外での有機水耕栽培に取り組んでいます。

室内水耕栽培1 植物育成LEDライト

2009年08月21日 | 室内水耕栽培
<はじめに>
天候に左右されないこと、短期間での収穫、無農薬の安全性など多くの長所があるために最近植物工場が注目されています。すでに専業の会社から空き地利用型企業までかなりの数のプラントが立ち上げって入るようです。
植物育成ライトとして蛍光灯やLEDなどが個人レベルで使えるものとして数多く市販されているのでこれらを利用して実験的に植物工場もどきで水耕栽培によるレタス栽培が可能かどうか、どれほどの期間で収穫できるのかを試してみようと思います。使用した照明は
●L1:植物育成国産LEDライトフローラ(赤96個青26個付LEDライトを5台併置)
●L2:植物育成中国製LEDライトアールユー(LED513個付、赤:青=10:1で赤色が強い)
●L3:NEC植物育成蛍光灯ビオレックスHG(20W×2灯×2台)の3種です。
また水耕栽培装置は「ため太郎」2台と市販プランターにエアポンプを使用したものの3台です。これをホームセンターで買った金属棚の上においてセットしました。設置場所にはまったく自然光の入らない会社の通路です。液体肥料としてはハイポニカを使用。




  

さて植物が光合成をして成長していくためには赤色と青色の波長の光が必要ですが
これら植物育成ライトは適正な波長の光を放つようにできているので問題はないと思いますが植物が成長していくためには光合成を行う上である程度の光量が必要でその単位は光量子束密度(μmol/m2S)で表されるそうで育てる植物によって違いがありますが冬野菜なら110以上、春秋野菜は160以上、夏野菜は250以上必要とのことです。設定した状態で光量子計(藤原製作所QMSS型)を使って計ってみると光源とプランターの間が20cmと離れていることもありますが植物育成蛍光灯は144(10cmでは260)、国産LEDフローラは97(10cmでは160)、中国産LEDアールユーは37(10cmで50)でした。蛍光灯以外は光量不足の感じがしますがレタスの生長にあわせその位置を変えるなどしてできるだけ光量を大きくして成長過程を観察していきたいと思います。ライトはすべて24時間常時点灯です。

  

レタスは5月28日に種まきし発芽した6月1日にプランターに移植しました。蛍光灯は購入が少し遅れたので1週間遅れの6月6日に移植しました。次の写真は6月11日の成長状況です。 中国製LEDは赤色LEDの割合が高いためにかなり赤く写っています。この時点では赤色LEDの強いプランターL2の葉の成長が一番よいようですが根の成長を見ると国産LEDを照射しているプランターL1のレタスの成長が一番です。
プランターL3番の蛍光灯は植え付けが1週間遅れているので成長もその分遅れております。今後1週間単位で葉と根の成長状況を観察してつもりです。

  

6月14日(第3週目)
L1は葉も根もしっかり成長している。L2では葉はよく成長しているが茎も根も今いちの感じ、これはやはり赤色が強いのと光量が少ないことが原因か。L3は1週間遅れているのでまだ成長に遅れがある。
 

 
 

6月20日(第4週目)
L3ライトのレタスの葉がしおれてきている。成長が遅いなと思っていたがライトを近づけすぎていたために熱で周囲が乾燥したのであろう。蛍光灯の熱などそれほど感じなかったが幼いレタスにはこたえるらしい。そこでL3ライトの位置を30cmほど上に上げ、再度レタスを植えなおすことにしました。光量子計で計ると100ほどになっています。
 

L1のレタスはかなりしっかり育っているがそれでもまだ葉に青さが足りない。光量の不足によるものかと思われるので少しLEDを下げてみた。光量子の値は110になっている。L2のレタスは光量の不足からかL1のレタスに比べひ弱な感じがするのでこれも位置を下げたがそれでも光量子量はあまり変わらない(37から45に)。この状態でもう1週間見てみよう。

 
            

6月27日(第5週目)
L1のレタスはまだ黄緑色である。L2のレタスは元気がない。L3のレタスは少し大きくなってきた。
  

7月4日(第6週目) 
先週からあまり成長していない感じがします。やはりL1のレタスは根もしっかり成長していますがL2はやはりだめです。L3は熱を持つためか今回もしおれかけています。
  
    

7月12日(第7週目)
太陽光の元であれば十分に育って今頃食べ時になっているのだが結論から言うとやはり光量不足で成長不全というところです。L3については今回も苗がかれてしまったがこれにはおそらく育てている私に何らかの落ち度があるためと思えます。
今回の実験はこの状態でひとまず中止し来週から改めて栽培しなおしてみようと思います。

  

7月18日(第8週)
本来ならば約50日たつので食用に供することができるくらいに成長していてもいいのですがやはり光量の不足のためかあるいは肥料不足のためか発育不全の状態で終わってしまいました。何分にも初めてだったので育て方に問題があったのかもしれない。ひとまずレタスを取り出して写真に取りました。