<室内水耕で玉レタスに再挑戦>
7月15日 昨日の日刊工業に千葉大学の「植物工場プロジェクト」で人工光栽培で玉レタス栽培に成功した旨報道されたいましたがやはり温度や光の強さを調整しないと簡単には玉レタスが出来ないようなので小生が何度もトライしても出来なかったのは当然のことであったと思うと再度挑戦したくなりました。
まずレタスについての予備知識を再確認しておきたいと思います。
下記内容は住友化学の「野菜の育て方のポイント」から引用したものです。
●レタスの種類
結球しないリーフレタス、結球する玉レタス、半結球性のサラダナ、立ち性のコスレタス、茎を食べるステムレタスなどがあります。リーフレタスは,生育期間が60日と短く、レタス類のなかでは暑さや寒さにも比較的強いので、初心者にもおすすめです。成長するに従って、葉の赤色が鮮やかになるサニーレタスと緑色のリーフレタスを混植すると、美しい花壇のような畑ができあがります。リーフレタスはタネまきから60日、苗からだと30日で収穫できます。葉が濃紅色の‘レッドスイング'は、見た目にも美しい赤カキチシャです。青チリメンチシャでは、耐病性が強い‘グリーンウエーブ'、とう立ちしにくく耐暑性に優れ、タネまき時期が長い‘ダンシング'などがつくりやすく、おすすめです。赤チリメンチシャでは、耐暑性、耐病性に優れ、つくりやすい‘レッドファイアー'、耐暑性が強くとう立ちしにくい‘晩抽レッドファイアー'、生育が早い‘レッドファルダー'があります。
焼肉などを包んで食べるサンチュも、リーフレタスと同様に育てられ、葉を順次収穫できて重宝します。また半結球性のサラダナでは、極早生で周年栽培可能な‘岡山サラダ菜'がよいでしょう。
●レタスの生育条件
レタス類の生育適温は15~20℃と冷涼な気候を好むので、春と秋によく育ちます。その一方、暑さには弱く、25℃を超えると発芽不良となるうえ、長日の環境下では抽台(とう立ち)する性質があるので,夏の栽培は困難となります。
●レタスの栄養価
レタスの栄養含量は少ないとはいえ、カリウムなどのミネラルやビタミン、食物繊維をバランスよく含んでいます。サラダを筆頭に生食されるのが主流ですが、中華料理では、海鮮物と一緒に炒めたり、ゆでたりして食べることもあり、これも美味です。
●育て方のコツ
レタス類のタネは、発芽に光が必要な好光性種子です。覆土はごく薄くかけるのがポイント。発芽適温は18~20℃です。タネまき前にタネを1昼夜水に浸け、その後キッチンペーパーなどに包んで1日ほど冷蔵庫に入れて、芽出ししてからまくと発芽がそろいます。また、レタス類は日の長い条件でとう立ちしやすいので、門灯や街灯が当たる場所を避けて、植えつけ場所を選びましょう。
まず発芽条件・生育条件から考えて夏場屋上での栽培には適していませんし難しいといえます。
また育苗期もあまり照射時間を長く取ってはいけないということなので従来の16時間はとう立ちを助長していたことになるので照射時間は12時間に短縮します。
<レタスの播種>
7月18日 室内水耕で育てるにしても室温が30度近くありますからレタスの播種には不適当かと思いますがとりあえずマニュアルどおりに昨日から1昼夜水に浸し、本日キッチンペーパーにつづんで冷蔵庫に入れました。使用している種はサカタのファルコンです。
7月20日 冷蔵庫から取り出しスポンジ培地に播種したあと育苗棚の定植パネルに移植し新聞紙を載せて発芽を待つことにします。水温は28度。1日冷蔵庫に入れておりましたが芽は出ていないしむしろ種が乾燥してしまっているようですがこれで大丈夫なのでしょうか少し心配です。デジタルスコープで拡大しても芽だしという状態ではありません。「芽だし」というのは発芽しかけた状態のことだと思うのですが。
7月22日 残った種を冷蔵庫に今度はぬらしたキッチンペーパーごとポリ袋に入れて保管しておりましたが本日取り出してみると「芽だし」しておりました。かなりの種が発芽状態になっています。ピンセットでつまんでスポンジ培地に移植し空いた育苗パネルに定植しました。発芽・生育状態が楽しみです。
<レタスの発芽・育苗>
7月29日 播種後8日経ちましたが発芽しているのはまだ3分の1もありません。室温水温ともに30度近くあるのでやはりレタスの場合は発芽しにくいのでしょうか。因みに同じ日(7月20日)に播種したキャベツの「彩峰」は30粒まきましたが25株以上が発芽して育っています。やはり種の種類によってこれほど違いが有りますので発芽育苗には環境管理(室温水温管理)が必要です。
レタスとキャベツの発芽状態
8月1日 やはりレタスの発芽状態が良くない。少し大きくなったレタスの苗を今日通常の栽培床に移しましたが30株ほどしかありません。詰めすぎは結球の妨げになりますので1つ飛びに定植しましたので1枚で21株しか植えつけることが出来ません。暑さのせいか発芽率が良くないので本日再度種を播くことにして水に浸しました。
8月3日 レタスをスポンジ培地に植えつけてクーラーの前において発芽を促すことにしました。
8月7日 発芽したレタスを定植する。今回は120粒播いて45株しか定植できませんでしたのでやはり発芽率は50%以下です。8月1日に定植したレタスは少し大きくなりましたが全体に徒長気味です。
<熱帯魚水槽用冷却ファン購入>
8月10日 クーラーを取り付ける余裕がないので室温を少しでも下げて光合成と蒸散を促進させるために冷却ファンを取り付けようと思います。熱帯魚水槽用の冷却ファンが値段も安く手に入りやすいのでまずダブル型を購入してトロ舟に取り付けました。(テトラのダブル型をコーナンにて2980円で購入)
<光量子束密度の確認>
光合成を行う上である程度の光量が必要でその単位は光量子束密度(μmol/m2S)で表され冬野菜なら110以上、春秋野菜は160以上必要といわれていますのでレタスの場合は160μmol以上にあたりますが現状で光量子束密度を測定すると蛍光灯によって130 から150の範囲ですので問題はないでしょう。アルミホイルで反射板を作っていますがこれによって温度も上昇するので果たして夏場は良いことがどうか分かりません。
<肥料過多か チップバーンが>
8月12日 レタスの先が黒くなるチップバーンが発生している。EC値を計ると3.5もありこれは明らかに肥料過多によるものと思われるので養液を抜いて水を加え1.8に修正する。(原因は暑さぼけで肥料を2度加えたようだ)
8月16日 レタスのチップバーンは直っていません。後から移植したレタスも少し大きくなりましたがやはり徒長ぎみです。
8月19日 播種1ヶ月が経過しましたがレタスとしてはまだまだ成長しきっておりません。しかも葉先がチップバーンに侵されています。結球どころかリーフレタスとしても不満足な状態です。真夏の栽培はやはり難しい。
8月7日に定植したレタスもやや徒長気味のままです。
<等量交換式水耕栽培>
養液水耕栽培方式の中に給水と排水を繰り返すことで根の養分吸収と呼吸を交互に行わせて苗を育成していく等量交換水耕栽培という方式があります。(この方式は「養液栽培の新マニュアル」によると昭和54年に新和プラスチック様が開発した方式だそうです。)この方式での栽培棚を作ってみたいと思います。構造的には図のようになります。15分タイマーを使って交互にポンプを稼動させて養液の入れ替えをするのですが60リットルトロ舟4台を使用し上下2段に各2台設置していますので40㍑ずつ入れるとして、その90%を入れ替えるには最大流量は4.8㍑/分(40×2×0.9÷15=4.8)は必要です。また揚程も70cmは最低必要です。
ところが問題は2台のポンプを同時に正確に動かすことができるタイマースイッチが無いことです。リーベックスの24Hタイマーでは誤差がありすぎて使えません。使えそうなスイッチが市販品ではありませんのでポンプを下に1台だけ設置しこれをリーベックスタイマーで管理し養液を上のトロ舟に揚げた後流量調整バルブを使って30分かけて自然落下させるようにすれば何とかなるかなと考えています。すなわちポンプはリーベックスで15分入力30分停止の繰り返すように設定し、入力15分と停止時間30分の合計45分で自然落下させれば少なくとも15分は根が空気にさらされる状態になるのでないかと思うのです。この方式で一度試してみます。また揚水ポンプについても揚程70cmで流量5㍑のポンプとしてはもう少し能力の高いポンプが必要かもしれません。パワーヘッドRio+800(カミハタ)だとその能力は【最大流出量】50Hz-8.0L/60Hz-11.2L 【最大揚程】50Hz-92cm/60Hz-130cm ・サイズ63×43×60mm・重量325g・コード長170cm ・電圧100V・消費電力50Hz-4.8W/60Hz-9.1W
まず流量調整用のコンパクトボールバルブと隔壁ソケット等をアクアリウム用品の「グリーンズ」に注文しトロ舟を仕上げることにし、ポンプは都屋さんにRio800を発注する。15分で満水になるように揚水ポンプの流量を調整し、その3分の1の流量で落下させれべ良い訳です。
8月12日 バルブやソケットやポンプRio800がそろったので循環用パイプを組み立てる。リーベックスは15分単位なので15分ではやや揚水量が足りない感じがする。揚程が70cmあるのでやはり水量が少なくなるようだ。落下量はバルブでしぼれるので何ら問題はない。2,3日動かして養液の循環に問題がないかチェックすることに。時計で測ると15分が12分であったりするのでかなり誤差があるようだ。
<広い場所へ移設>
8月16日 この盆休みを利用して栽培スペースを今までとは反対側の倉庫の隅に移設する。5m×7mのスペースなので間仕切って空調でも設置すれば野菜工場もどきになりそうです。
8月19日 16日に育苗棚に定植した「大阪しろ菜」です。やや徒長気味なのはなぜでしょうか。もっと早い段階で育苗床に移植すべきか。
8月25日 8月20日に播種した「チンゲン菜」がほぼ90%は発芽してくれました。(レタスと異なり簡単に発芽してくれます)これを本日定植する。
<循環型の水耕栽培棚を作る>
8月25日 PPの衣装ケース4個とエスロンパイプ、プチィオの水中ポンプおよび金属棚を使って循環式の栽培棚を作りました。(従来ベルデナイト用に購入していたPP製の衣装ケースです。ベルデナイトは深い工具箱にいれて大根・人参の栽培に使用しようと思っております。)水漏れ等がないかチェックしましたが問題なさそうです。これで室内水耕栽培は循環式・等量交換式・非循環式の3方式になりました。
9月28日 ツケナ「味美菜」を定植する。
<間仕切り工事>
8月26日 知合いの工務店に依頼して格安で間仕切り工事をしてもらいました。少し広すぎて空調がうまく効いてくれるかどうか不安ですがエアコンも取り付けましたのでとりあえず野菜工場もどきにはなりました。端の空いたスペースはパターとアプローチの練習に使用。
<レタス・大阪しろ菜は徒長ぎみ>
8月28日 2回目のレタスもやはり徒長ぎみです。大阪しろ菜も同じ。チンゲン菜は問題なさそうです。
8月29日 24日に水に浸し25日から冷蔵庫に入れていたレタスの種がやっと芽だししてきましたのでウレタン培地に播種。残った種をジフィーポットに播種しうまく発芽してくれるかどうか試してみます。
8月31日 2日経った状態でジフィーポットに播いたレタスはすべて発芽してきていますがウレタン培地では80株中20株しか発芽していません。ウレタン培地では発芽条件としては問題があるのだろうか。
<原因はウレタン培地?>
原因としてはウレタンの品質にあると思われるので従来使っていたE社の培地と最近購入したT社の培地の吸水力を比較してみました。完全に空気を押し出した水を吸水させ残った水を流して吸水量を測るとE社は4個で50g、T社は25gで吸水力が半分しかありません。そのためにすぐに乾燥してしまって発芽が悪くなっているのかもしれません。
この夏屋上のトロ舟に定植した野菜が育たないのは暑さのせいと思っておりましたが案外ウレタン培地に原因があったのかもしれません。水を吸水しないので根に水がいきわたらず苗が乾燥して日枯れ状態になってしまっていたではなかろうか。
7月15日 昨日の日刊工業に千葉大学の「植物工場プロジェクト」で人工光栽培で玉レタス栽培に成功した旨報道されたいましたがやはり温度や光の強さを調整しないと簡単には玉レタスが出来ないようなので小生が何度もトライしても出来なかったのは当然のことであったと思うと再度挑戦したくなりました。
まずレタスについての予備知識を再確認しておきたいと思います。
下記内容は住友化学の「野菜の育て方のポイント」から引用したものです。
●レタスの種類
結球しないリーフレタス、結球する玉レタス、半結球性のサラダナ、立ち性のコスレタス、茎を食べるステムレタスなどがあります。リーフレタスは,生育期間が60日と短く、レタス類のなかでは暑さや寒さにも比較的強いので、初心者にもおすすめです。成長するに従って、葉の赤色が鮮やかになるサニーレタスと緑色のリーフレタスを混植すると、美しい花壇のような畑ができあがります。リーフレタスはタネまきから60日、苗からだと30日で収穫できます。葉が濃紅色の‘レッドスイング'は、見た目にも美しい赤カキチシャです。青チリメンチシャでは、耐病性が強い‘グリーンウエーブ'、とう立ちしにくく耐暑性に優れ、タネまき時期が長い‘ダンシング'などがつくりやすく、おすすめです。赤チリメンチシャでは、耐暑性、耐病性に優れ、つくりやすい‘レッドファイアー'、耐暑性が強くとう立ちしにくい‘晩抽レッドファイアー'、生育が早い‘レッドファルダー'があります。
焼肉などを包んで食べるサンチュも、リーフレタスと同様に育てられ、葉を順次収穫できて重宝します。また半結球性のサラダナでは、極早生で周年栽培可能な‘岡山サラダ菜'がよいでしょう。
●レタスの生育条件
レタス類の生育適温は15~20℃と冷涼な気候を好むので、春と秋によく育ちます。その一方、暑さには弱く、25℃を超えると発芽不良となるうえ、長日の環境下では抽台(とう立ち)する性質があるので,夏の栽培は困難となります。
●レタスの栄養価
レタスの栄養含量は少ないとはいえ、カリウムなどのミネラルやビタミン、食物繊維をバランスよく含んでいます。サラダを筆頭に生食されるのが主流ですが、中華料理では、海鮮物と一緒に炒めたり、ゆでたりして食べることもあり、これも美味です。
●育て方のコツ
レタス類のタネは、発芽に光が必要な好光性種子です。覆土はごく薄くかけるのがポイント。発芽適温は18~20℃です。タネまき前にタネを1昼夜水に浸け、その後キッチンペーパーなどに包んで1日ほど冷蔵庫に入れて、芽出ししてからまくと発芽がそろいます。また、レタス類は日の長い条件でとう立ちしやすいので、門灯や街灯が当たる場所を避けて、植えつけ場所を選びましょう。
まず発芽条件・生育条件から考えて夏場屋上での栽培には適していませんし難しいといえます。
また育苗期もあまり照射時間を長く取ってはいけないということなので従来の16時間はとう立ちを助長していたことになるので照射時間は12時間に短縮します。
<レタスの播種>
7月18日 室内水耕で育てるにしても室温が30度近くありますからレタスの播種には不適当かと思いますがとりあえずマニュアルどおりに昨日から1昼夜水に浸し、本日キッチンペーパーにつづんで冷蔵庫に入れました。使用している種はサカタのファルコンです。
7月20日 冷蔵庫から取り出しスポンジ培地に播種したあと育苗棚の定植パネルに移植し新聞紙を載せて発芽を待つことにします。水温は28度。1日冷蔵庫に入れておりましたが芽は出ていないしむしろ種が乾燥してしまっているようですがこれで大丈夫なのでしょうか少し心配です。デジタルスコープで拡大しても芽だしという状態ではありません。「芽だし」というのは発芽しかけた状態のことだと思うのですが。
7月22日 残った種を冷蔵庫に今度はぬらしたキッチンペーパーごとポリ袋に入れて保管しておりましたが本日取り出してみると「芽だし」しておりました。かなりの種が発芽状態になっています。ピンセットでつまんでスポンジ培地に移植し空いた育苗パネルに定植しました。発芽・生育状態が楽しみです。
<レタスの発芽・育苗>
7月29日 播種後8日経ちましたが発芽しているのはまだ3分の1もありません。室温水温ともに30度近くあるのでやはりレタスの場合は発芽しにくいのでしょうか。因みに同じ日(7月20日)に播種したキャベツの「彩峰」は30粒まきましたが25株以上が発芽して育っています。やはり種の種類によってこれほど違いが有りますので発芽育苗には環境管理(室温水温管理)が必要です。
レタスとキャベツの発芽状態
8月1日 やはりレタスの発芽状態が良くない。少し大きくなったレタスの苗を今日通常の栽培床に移しましたが30株ほどしかありません。詰めすぎは結球の妨げになりますので1つ飛びに定植しましたので1枚で21株しか植えつけることが出来ません。暑さのせいか発芽率が良くないので本日再度種を播くことにして水に浸しました。
8月3日 レタスをスポンジ培地に植えつけてクーラーの前において発芽を促すことにしました。
8月7日 発芽したレタスを定植する。今回は120粒播いて45株しか定植できませんでしたのでやはり発芽率は50%以下です。8月1日に定植したレタスは少し大きくなりましたが全体に徒長気味です。
<熱帯魚水槽用冷却ファン購入>
8月10日 クーラーを取り付ける余裕がないので室温を少しでも下げて光合成と蒸散を促進させるために冷却ファンを取り付けようと思います。熱帯魚水槽用の冷却ファンが値段も安く手に入りやすいのでまずダブル型を購入してトロ舟に取り付けました。(テトラのダブル型をコーナンにて2980円で購入)
<光量子束密度の確認>
光合成を行う上である程度の光量が必要でその単位は光量子束密度(μmol/m2S)で表され冬野菜なら110以上、春秋野菜は160以上必要といわれていますのでレタスの場合は160μmol以上にあたりますが現状で光量子束密度を測定すると蛍光灯によって130 から150の範囲ですので問題はないでしょう。アルミホイルで反射板を作っていますがこれによって温度も上昇するので果たして夏場は良いことがどうか分かりません。
<肥料過多か チップバーンが>
8月12日 レタスの先が黒くなるチップバーンが発生している。EC値を計ると3.5もありこれは明らかに肥料過多によるものと思われるので養液を抜いて水を加え1.8に修正する。(原因は暑さぼけで肥料を2度加えたようだ)
8月16日 レタスのチップバーンは直っていません。後から移植したレタスも少し大きくなりましたがやはり徒長ぎみです。
8月19日 播種1ヶ月が経過しましたがレタスとしてはまだまだ成長しきっておりません。しかも葉先がチップバーンに侵されています。結球どころかリーフレタスとしても不満足な状態です。真夏の栽培はやはり難しい。
8月7日に定植したレタスもやや徒長気味のままです。
<等量交換式水耕栽培>
養液水耕栽培方式の中に給水と排水を繰り返すことで根の養分吸収と呼吸を交互に行わせて苗を育成していく等量交換水耕栽培という方式があります。(この方式は「養液栽培の新マニュアル」によると昭和54年に新和プラスチック様が開発した方式だそうです。)この方式での栽培棚を作ってみたいと思います。構造的には図のようになります。15分タイマーを使って交互にポンプを稼動させて養液の入れ替えをするのですが60リットルトロ舟4台を使用し上下2段に各2台設置していますので40㍑ずつ入れるとして、その90%を入れ替えるには最大流量は4.8㍑/分(40×2×0.9÷15=4.8)は必要です。また揚程も70cmは最低必要です。
ところが問題は2台のポンプを同時に正確に動かすことができるタイマースイッチが無いことです。リーベックスの24Hタイマーでは誤差がありすぎて使えません。使えそうなスイッチが市販品ではありませんのでポンプを下に1台だけ設置しこれをリーベックスタイマーで管理し養液を上のトロ舟に揚げた後流量調整バルブを使って30分かけて自然落下させるようにすれば何とかなるかなと考えています。すなわちポンプはリーベックスで15分入力30分停止の繰り返すように設定し、入力15分と停止時間30分の合計45分で自然落下させれば少なくとも15分は根が空気にさらされる状態になるのでないかと思うのです。この方式で一度試してみます。また揚水ポンプについても揚程70cmで流量5㍑のポンプとしてはもう少し能力の高いポンプが必要かもしれません。パワーヘッドRio+800(カミハタ)だとその能力は【最大流出量】50Hz-8.0L/60Hz-11.2L 【最大揚程】50Hz-92cm/60Hz-130cm ・サイズ63×43×60mm・重量325g・コード長170cm ・電圧100V・消費電力50Hz-4.8W/60Hz-9.1W
まず流量調整用のコンパクトボールバルブと隔壁ソケット等をアクアリウム用品の「グリーンズ」に注文しトロ舟を仕上げることにし、ポンプは都屋さんにRio800を発注する。15分で満水になるように揚水ポンプの流量を調整し、その3分の1の流量で落下させれべ良い訳です。
8月12日 バルブやソケットやポンプRio800がそろったので循環用パイプを組み立てる。リーベックスは15分単位なので15分ではやや揚水量が足りない感じがする。揚程が70cmあるのでやはり水量が少なくなるようだ。落下量はバルブでしぼれるので何ら問題はない。2,3日動かして養液の循環に問題がないかチェックすることに。時計で測ると15分が12分であったりするのでかなり誤差があるようだ。
<広い場所へ移設>
8月16日 この盆休みを利用して栽培スペースを今までとは反対側の倉庫の隅に移設する。5m×7mのスペースなので間仕切って空調でも設置すれば野菜工場もどきになりそうです。
8月19日 16日に育苗棚に定植した「大阪しろ菜」です。やや徒長気味なのはなぜでしょうか。もっと早い段階で育苗床に移植すべきか。
8月25日 8月20日に播種した「チンゲン菜」がほぼ90%は発芽してくれました。(レタスと異なり簡単に発芽してくれます)これを本日定植する。
<循環型の水耕栽培棚を作る>
8月25日 PPの衣装ケース4個とエスロンパイプ、プチィオの水中ポンプおよび金属棚を使って循環式の栽培棚を作りました。(従来ベルデナイト用に購入していたPP製の衣装ケースです。ベルデナイトは深い工具箱にいれて大根・人参の栽培に使用しようと思っております。)水漏れ等がないかチェックしましたが問題なさそうです。これで室内水耕栽培は循環式・等量交換式・非循環式の3方式になりました。
9月28日 ツケナ「味美菜」を定植する。
<間仕切り工事>
8月26日 知合いの工務店に依頼して格安で間仕切り工事をしてもらいました。少し広すぎて空調がうまく効いてくれるかどうか不安ですがエアコンも取り付けましたのでとりあえず野菜工場もどきにはなりました。端の空いたスペースはパターとアプローチの練習に使用。
<レタス・大阪しろ菜は徒長ぎみ>
8月28日 2回目のレタスもやはり徒長ぎみです。大阪しろ菜も同じ。チンゲン菜は問題なさそうです。
8月29日 24日に水に浸し25日から冷蔵庫に入れていたレタスの種がやっと芽だししてきましたのでウレタン培地に播種。残った種をジフィーポットに播種しうまく発芽してくれるかどうか試してみます。
8月31日 2日経った状態でジフィーポットに播いたレタスはすべて発芽してきていますがウレタン培地では80株中20株しか発芽していません。ウレタン培地では発芽条件としては問題があるのだろうか。
<原因はウレタン培地?>
原因としてはウレタンの品質にあると思われるので従来使っていたE社の培地と最近購入したT社の培地の吸水力を比較してみました。完全に空気を押し出した水を吸水させ残った水を流して吸水量を測るとE社は4個で50g、T社は25gで吸水力が半分しかありません。そのためにすぐに乾燥してしまって発芽が悪くなっているのかもしれません。
この夏屋上のトロ舟に定植した野菜が育たないのは暑さのせいと思っておりましたが案外ウレタン培地に原因があったのかもしれません。水を吸水しないので根に水がいきわたらず苗が乾燥して日枯れ状態になってしまっていたではなかろうか。