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新刊案内:「キノコの教え」小川 眞著(岩波新書)

2012年04月24日 | きのこ ゼミ 情報メール
「キノコの教え」小川 眞著(岩波新書)


※岩波書店の紹介から

気魄とユーモアと
 キノコをつくる菌類をキノコと呼ぶ、とのことですが、キノコと言われて食材以外のことを思いつかない私にとって、本書は衝撃的でした。進化のみちすじや生物界におけるはたらきの面白さはもちろん、人間によって激しく揺さぶられているいまの地球でキノコが何を感じているかまで伝わってくるようです。
 目次をご覧になって、幅広い話題の中で気になるところからお読み下さい。かならずや先生の気魄とユーモアに打たれることでしょう。

■目次

 まえがき
1 日陰者のつぶやき
 キノコは木の子/キノコはいつ生まれたのだろう/宿命を背負って生きる/陽の当たるところへ
2 これ食べられますか
 ルールのないのが唯一のルール/なぜおいしいのか/重金属が好きなキノコ/キノコと放射能汚染/生体濃縮されるセシウム
3 夢を追って
 食欲は研究の母/見果てぬ夢/世界に広がる栽培キノコ/流行るキノコ鍋
4 腐らせること
 キノコが沈めた軍艦/なぜ、石炭ができたのだろう/腐る落ち葉/自然界に無駄はない
5 森を支えるキノコ
 乳母になったキノコ/遺産で育つベイツガ/熱帯雨林を育てるニセショウロ/ユーカリとコツブタケ/ツンドラのキノコ
6 環境異変を告げるキノコ
 はずれだしたジンクス/マツ枯れとキノコ/消えるナラ林のキノコ/炭で樹勢回復と放射能除染を
7 マツを助けたショウロ
 ショウロと炭の出会い/大津波に耐える/消えた高田松原の再生/マツとお宮さん
8 キノコの教え
 嫌いになったマツタケ/寄生か共生か/共進化する植物とキノコ/矛盾する二面性 ― 競争と共生
おわりに ― 「共生する木と気」を植える
地球と生物の変遷
参考文献