きのこ ゼミ ブログ

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栽培きのこの歴史

2008年07月22日 | きのこ ゼミ 情報メール
いまでは多種類のきのこが世界中で栽培されています。
では、世界で最初に栽培されたきのこは何でしょうか?
詳しいデータがあるわけではありませんが、記録に残っている中ではキクラゲが最古のようです。
ほとんどのきのこの栽培が20世紀になってから成功しているのですが、キクラゲを初め数種のきのこがそれ以前から栽培できていました。
ずいぶんと昔からきのこは人間の生活に密着していたのですね。

きのこの栽培記録

キクラゲ  600年頃
エノキタケ 800年頃
シイタケ 1000年頃
マッシュルーム(ツクリタケ) 1600年頃
マンネンタケ 1621年
フクロタケ 1700年頃
ヒラタケ 1900年頃
ヤナギマツタケ 1950年
ナメコ 1958年
ヤマブシタケ 1960年
ブナシメジ 1973年

きのこ食の利点

2008年07月08日 | きのこ ゼミ 情報メール
きのこというと低カロリーの食品ということで、メタボ対策には人気があります。
では、栄養はないのでしょうか?

きのこの組成の大部分は炭水化物ですが、人間には消化できないβ-グルカンという物質です。
ダイエットの目の敵にされる脂質は数%程度です。
タンパク質は、実は意外と多く、シイタケやヒラタケでは10数%、アジア圏で人気のあるフクロタケでは20-40%にもなります。
タンパク質の組成はアミノ酸ですが、きのこにはロイシンやリシンが割と多く、これらは他の作物では摂取しにくいものです。

これに着目して、きのこをタンパク源にしようという研究も行われていますが、なにぶん消化しにくいグルカンとメラニンに包まれていますから、そう簡単にいくかどうか。
うまく消化できる方法があると、健康食品としてはまたグレードアップするのではないでしょうか。

参考:
"Mushroom Biology", Eds. by Miles & Chang, World Science, 1997