きのこ ゼミ ブログ

きのこ ゼミ の情報を掲載しています

新産種報告

2011年05月31日 | きのこ情報
北海道石狩浜から採集された3種の日本新産ハラタケ型きのこ類
竹橋誠司、糟谷大河、竹橋睦子
日本菌学会会報 第52巻 第1号 28-37頁(2011)

Agaricus menieri Bon
和名 ウスベニハラタケ(新称)

Conocybe dunensis T.J. Wallace
和名 ハマベノコガサタケ(新称)

Inocybe jacobi Kühner
和名 ハマベノアセタケ(新称)

きのこ情報 from W

2011年05月28日 | きのこ情報
5月18日 奈良県のWさんからの情報です

こんにちは
昨日?一昨日見た時はなかったような。キノコがニョキと。キノコって胡瓜とか野菜と共存してもいいんでしょうかね?





追加

キノコの茎?ってこうなってんだ
根もなく生えるなんて不思議っすね

日本菌学会東北支部からのメッセージ

2011年05月23日 | 大地震
被災された東北地方に所在する菌学会東北支部からのメッセージが菌学会ホームページに掲載されています

それを転載しておきます。

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 日本菌学会東北支部の宮嵜厚会長より、日本菌学会に下記の通り協力のお願いが参りました。会員の皆様におかれましては、ぜひ応援をお願い申し上げます。

日本菌学会会長 奥田 徹

             記

 日本菌学会東北支部会の活動は、年1回(通常10月開催)の総会+採集会と会報「つちぐり」の発行です。支部会員はいわゆるアマチュアの方が多く、ネット利用による情報収集は困難であり、現状(4月14日時点)では被災状況は把握できておりません。予断は許されない状況とは思いますが、そろそろ落ち着いてきましたので、郵便等を利用した会員の被災状況の確認は行なう方向で考えています。

 なお石巻にある私の大学は無事だったのが幸いして、現在も避難所(4/28まで)、ボランティアセンター、仮合同庁舎の一部として使われており、校庭はボランティアのテントで一杯になっています。研究室への立ち入りはまだ一カ所のみに制限されており、連日の道路渋滞により通勤に時間を要する状況が続いています。

 さて、副支部長と相談して次の項目を支部の希望として上げたいと思います。
 ご協力いただければ幸いです。

・ 東北・関東で生産され市場に出回っている栽培きのこ類 の放射能汚染に関しては、風評にまどわされず正しい知識・情報を参考にして応援して下さい
・ 東北で日本菌学会のイベントが開催された場合には、ぜひご参加下さい

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 下記のサイトで東北関東地方の栽培きのこの放射能検査について紹介されています。
 前メールではきのこ学会からの要望書も紹介しましたが、風評被害が広まることは東北関東地方の復興の妨げになりますので、積極的にご覧下さい。
http://homepage2.nifty.com/amadeus-tokyo/tohoku/cultivated_mushrooms.htm

紙できのこを作ってみる

2011年05月22日 | 面白きのこ情報
I氏のHPでは「紙だんごからのきのこの栽培」を紹介してましたが、こちらで紹介するのは本当の紙製のきのこです。

紙だんごからのきのこの栽培


1.紙カップでキノコ折り紙
コカコーラの紙カップでキノコの折り紙が作れるそうです。
結構大変そう。
Mushroom tutorial

2.きのこ折り紙
普通に作れそう。
おりがみくらぶ

3.きのこ折り紙2
折り方がわかりやすい。
Mushroom

4.きのこの紙細工
写真を見ながら作れそう。
simplified paper bag toadstool

5.きのこの紙細工2
作り方は載ってないけど、リアル。
Mushroom Paper Sculptures


ミイロアミタケの気になること

2011年05月01日 | きのこ情報
ミイロアミタケ(Daedaleopsis purpurea (Cke.) Imaz. et Aoshi.)
Current Name:
Daedaleopsis nipponica Imazeki(Index Fungorum)

 原色日本新菌類図鑑(II)の記載を見ると次のように書かれています。

『ミイロアミタケはLloydによってチャミダレアミタケの一型としてTrametes confrogosa Lloydの名が与えられたが、筆者(今関)はこれを新種としてDaedaelopsis nipponica Imaz.の名を与えた(1943)。のち今関は、キュー植物園の標本館にDickinsが日本で採集した標本があり、すでにTrametes purpurea Cke.と命名されていたことを知った。同時に、1960年に東京大学のヒマラヤ植物調査団が採集した菌類資料の中にも本菌を発見し、日本とヒマラヤに分布する菌であることを知った。なお最近韓国からも報告された。
 また安田は別の菌をTrametes purpurea Cke.和名ヒメホウロクタケとして発表し(植雑36: 102, 1922)、伊藤は日本菌類誌(2巻4号, p.230, 1955)にのせているが、それはミイロアミタケではない。ただし不明種であり、再検討を要する』

 ここで気になるのは、安田や伊藤が記載したミイロアミタケ似のきのこは何であったかということです。
 RyvardenのEast Asian Poryporesにもそれらしいきのこは掲載されていません。
 日本産菌類集覧(勝本謙著)には7種類のDaedaleopsisが記録されていますが、ミイロアミタケに似たきのこはないようです。

 安田や伊藤が観たきのこがDaedaleopsisのきのこではないかもしれません。
 今関が実際に確認したのかもわかりません。記載だけを見て違うと判断したのかもしれません。

 実は、先日採集したミイロアミタケ似のきのこは、生え始めから古くなるまでずっと観察してきましたが、若い時の様子を見るとミイロアミタケとは違っており、古くなって茶色くなるとよく似ています。
 変異の範囲かもしれませんが、どうも気になります。
 顕微鏡観察をする予定ですが、これだけ形態の変化が違うと、顕微鏡レベルでの違いがなくても別種のように感じます。