浅い眠りの中
ふしぎな
夢を見た
あらゆるモノが
本質だけを
盗まれる
怪盗の夢
クルマも
ぬいぐるみも
誰かの
大切なモノ
すべてが
ちょうど
蝉の抜け殻みたいに
薄い膜だけを
残して
盗まれちゃうという
奇妙だけれど
何処となく
ワクワクする
夢だった
きっと
アノヒトの仕業だわ!
夢の中で
そう
閃いたけれど
気付いた時には
もぅ
姿は
見当たらなかった
ワタシも
盗んで欲しかったなぁ・・
目醒めて
手をかざすと
たしかに
そこには
ぶ厚い
皮膚も
硬い骨も
脈々と流れる
血管も
在った
ただ
ココロだけは
少しだけ
軽くなっている
気がした
よかった。
慌てるはずが
悔しいはずが
ただ
ただ
うれしかった
でも
いまごろ・・
あっ!
間違えた!
なんて
何処かに
ぽぉ~んと
放り投げられてやしないかな
ココロの
カケラ
怪盗紳士よ
大切にしてね。
とは
云わないけど
価値もたいして
無いかもしれない
けれど
せめて
なんらかの意味を
見いだしてね
なんてね
モンタージュ ~槇原 敬之~
あの坂を登れば
あのコが働いてる店
友達につきあっただけ
僕のワードロープじゃない
ひとめみたとき
僕は生まれて初めて
自分の耳が赤くなっていく
音を聞いた
恋をするつもりなんて
これっぽっちもないときに
限って恋がやってくる
思い出してみる
君がどんな顔だったか
凍りついてた心の
ドアをあっけなく開いた君
冷やかし半分の
友達の取り調べに
よけいにうまく行かない
君のモンタージュ
理屈を並べて
全てに答えを探して
方程式のないものは
あまり好みじゃなかった
それなのに今は
ふとしたはずみでやってくる
訳のわからない胸の
痛みを楽しんでいる
恋をしているのかも
本当はわからないけど
もう一度君に会いたいんだ
思い出してみる
君がどんな顔だったか
使い方の解らない
カメラでとったピンぼけ写真
友達のレジを
打つ横顔だけでは
やっぱりうまく行かない
君のモンタージュ
僕のハートを盗んだ犯人は
電車で二駅のところで
今日も笑ってる
時々
読み返す
『星の王子さま』
その時々
必ず
欲しいコトバが
見つかります
今回は
~人は、しゃれたことを
言おうとすると、つい
うそが混じってしまうことがある。~
仮面の話やら
うそについてやら
すっかり
汚れてしまったのか
タナカマユミ?!
というカンジ
ですが
敢えて
向き合いたい
自身の側面
のような
気がします
(ヒマなのかね)
生きているうえで
紡がれる
あらゆる糸で
がんじがらめに
されるコトなく
せめて
誇りを持つための
マントを
創り上げられるヒトに
なりたいから
仮面の威力
と
時には
ウソのチカラを
借りて
いまは
嵐を
受け容れるんだ
自身の中に
荒れ狂う
風や
水飛沫に
飲み込まれないように
強くなるんだ
~目では見えないんだ
心でさがさなくちゃ~
white lie ~槇原 敬之~
停電中のろうそくの
炎を見つめながら
遠い昔にこの国で
生きた人の事を想う
全てのものに神様が
いると信じながら
生かされている事を
心から感謝していた
今の僕らはどうだろう
さんざん頼っていたものにさえ
何か起こったとたんに
悪く言ってばかりだ
その言葉を
ありがとうに
変えながら
生きている自分を
思うだけで
僕の目の前の暗い世界が
少しだけ優しく
明るくなるような
気がするんだ
変わり果てた街の中
また頑張ればいいと
少し悲しげで でも強くて
優しい笑顔で答える人
一緒に行こうと迎えに来た
息子に今日食べる分の
おにぎりを渡しここも十分
ありがたいと笑う母親
どんなつらい試練も
理由があるから起こるんだと
信じながら生きて来た
命の先に僕はいる
当たり前をありがとうに
変えながら
生きている自分を
思うだけで
僕の目の前の暗い世界が
少しだけ優しく
明るくなるような
気がするんだ
大事な事を僕らに気付かせるために
神様は白い嘘をつく
当たり前をありがとうに
変えながら
生きる誰にも光が差し込んで
絶望の淵と思っていた場所は
希望へとまっすぐ延びる道への
始まりと気付く
この白い嘘の先には
ほんとの事が待っている