マイスターのお道具箱

ドイツに住むピアノ技術者、ーまーのブログ

「リズム」と「音」

2008-03-22 | ピアノ技術者の仕事

 テレビはほとんどつけない(もう何回か書いた)
ドイツの番組はあまり面白くない。(ドイツ語やしね)
しかーし 
料理番組は楽しい(結局、視てんねんやン)

プロの料理人の手さばきを観るのが好き。
テレビに出てくる料理人はトークなどのパフォーマンスを重視してるから、実際の味がどうなってるのかあんまり関係なさそうやけど、
料理をしたくなる気持ちにさせてくれる。

ショービジネスのことはさておき… 料理番組を観ていてふと考えたこと


 料理にしろ、ピアノ技術にしろ、物を作り上げるには無駄な時間を極力なくす段取りを組み立て、
できあがりまでの最短距離を工夫します。
勿論、時間短縮ばかりを考え、手を抜いて納得いかない物を作ってはいけないという
最低絶対条件はあります。
作品には自分の魂が入ってなあかんし、時間や費用などのコストのことも考えてテキパキと手際よく作業しなあかん。
これがプロフェッショナルな「匠」の業なんやね
解ってるけどなかなか続けていくのは難しいねぇ

   

 効率よく作業をするためのヒントは「リズム」と「音」にあると思うんです。
ゆっくりでええからリズムだけは崩さんようにしましょ。
慌てんと、確実に、テンポを変えんと、途中で休まんと……
そして手に持っている道具に仕事をさせて、
その音を耳と手で聴いてあげる。

金槌が釘を打ち付ける音 その釘が木に入っていく音
包丁がネギを切る音 まな板に当たる音
のみが木を削る音 ヤスリが鉄を擦る音

心地よい感触がリズムよく耳と手に聞こえてたら、
道具がええ仕事をしているということやね。 
この二つのことに集中してるといつの間にか「匠」な作業になってます。
なってる筈です。なってると思います。なってるかな?

試してみよ  ーまー