マイスターのお道具箱

ドイツに住むピアノ技術者、ーまーのブログ

昼メシ後って……

2011-09-30 | ピアノ技術者の仕事

 たとえちょっぴり緊張するコンサート調律の仕事中でも
昼メシ後はやはり眠くなることがある。
眠気を追い払いながら美しい音を求めて次高音を調律していると、
南半球にいる呑み仲間からの電話がホールに鳴り響いた。
わくわくする話題で眠い気持ちは吹き飛び、
シャキッとした音だけをピアノの中に詰め込むことができた。(と思う)
モチベーションを高めるには案外そんな些細な出来事でことたりる
こともあるようだ。

 先日、サバの塩焼きを想いながら空腹を我慢して準備したにもかかわらず
演奏会前日に別機種のピアノに変更が決まった。
やはりがっくりするのですが、プロの技術者ですから
そんなことで決して怒ってはいけない。嘆いてはいけない。
淡々と次の準備に取り掛かるしかない。仕上げるのは僕なのですから。 
腹が減っても、眠くてもやるしかないのです。

 でも、まだサバにはありつけてない   -まー





朝メシ前って言うけれど

2011-09-26 | ピアノ技術者の仕事

 たとえちょっぴり緊張するコンサート調律の仕事中でも
昼飯前ならやはり腹が減っている。
高音を調律してると、不謹慎なことに 
むしょうにサバの塩焼きが食べたくなった。
僕のチューニングハンマー(調律工具)のグリップが
鯖の肌に似てるからやと思う。

 話は変わるが、この前プロのカメラマンが
おもむろにiPhonで写真撮ってた。 
「だって便利なんだもーん」てゆー(言う)てはった。
真似をしてみた。 

もう少し緊張して仕事をすべきだと思った。

ーまー

被写体の心得

2011-09-20 | 笑い

他人様のことをとやかく言うつもりはないけれど、
どうも不思議な兆候が気になってしょうがないおじさんです。

日本の若者、特にほとんどの若い女の子が普段なにげに写真に写る時、
Vサインでポーズをとる。 なんで?

オス犬が電信柱の前に来ると後ろ足を上げるような本能なのか、
それとも玄関から家に入るとき必ず靴を脱ぐような日本人の習慣なのか、
レンズを向けられるとついついVサインで収まってしまう。
これが真っ当な写り方なんですぅ といわんばかりに。
どうでもええことなんですけど、猫も杓子も個性がないというか……
ボチボチやめたほうがええよ。

 おじさんにも若いときがあって、そういえばいろんなアーパーなポーズをとってたなぁ。
写真を撮られることがなんか照れくさくってね。
カメラ目線になってからシャッターが切れるまでのあの間(ま)が嫌いでね。
ニヒルでかっこええと思うポーズなんて逆に絶対かっこ悪いしね。 
そういう照れ隠しのためにアホなポーズしかでけへん人のことを
「おちょけ」って言うねん。 
でもな、 Vサインだけはダサいと思ってたからせえへんかったで。

ちなみに これが「おちょけ」ポーズですよ    -まー

写真家のベヒシュタイン その後

2011-09-14 | 写真家のBechstein

 もともと、彼が「イケメン」だと思ったんは僕やないんです。
工房の若い女子が「なかなかのイケメンですよねー」なんていうから
なるほど、あの手の顔を「イケメン」と表現するんやと思ったわけですわ。
彼を取り巻く界隈では賛否両論いろんな意見で盛り上がってるらしい。
何事もディスカッションして解決することは良いことなんですけれど
なにとぞ穏便にまとめてくださいね。
「イケメンって紙一重な感じがする」が僕の意見です。

そのイケメンカメラマンのピアノの修理が終わり、搬入して7週間経ちました。
その間にも、彼からは搬入時の画像や、ピアノが最高に仕上がっていることの説明、
そして長い感謝の言葉をもらい、嬉しいかぎりです。

 Basta さん撮影
 
 設置条件の確認など気になることもあり彼の住居兼アトリエに出向き、
搬入後の検品をしました。 (来客中おじゃましました)
いきなりレンズを向けられ連写されるのにも慣れてしまいました。

ピアノの状態は良好。だいぶん弾き込まれてきたので鳴りだしてきています。
予定どうりのポジティブな変化ですね。
1箇所動きの鈍いところを発見しましたが、注射で直り(治り)ました。

 Bastaさん撮影

 写真とはいえ巨匠3人を前に、威圧されながらピアノを弾くのは勇気がいるようですが、
楽譜とにらめっこしてるので気にならないそうです。
彼の撮るポートレート写真。 それぞれの人物の目を見ていると
引き込まれてしまいそうな魅力があります。
Fotografie は奥深い芸術だと思います。   -まー

日本語を学ぶ

2011-09-08 | 笑い

 モンブランと抹茶ケーキノホウデヨロシカッタデショウカ?

うゎー チョーー オイシィー

ッテカ、このケーキタチ マヂ ヤバクナイ?(イントネーションに注意!)

ほんと ヤバスギ!  ヤッベッ  

じゃぁ、 もっと食べる?

いいえ もうダイジョウブですぅ ……





頂き物のスイーツを食しながら 日本語を練習をしました。
使い方 合ってるか?   ーまー


夏の終わりに小川さんを訪ねる

2011-09-04 | そのほか
 
 50年生きてきて蜂に刺された経験は無かったのだけれど、
蜂に刺されたんやと瞬時にわかった。



グリム童話「いばら姫」で有名な城跡に立ち寄ったものの改装工事中で見学できず、
城跡の一角のホテルでトイレを拝借し、工事中の城壁を撮影して
カメラをバックに収めようとしたその時やった。
 まさに蜂に刺されたような激痛(こう表現するしかない)が
右手親指の付け根の一番柔らかいところから肘まで走りぬけた。 
痛みをこらえながら老眼を酷使して突き刺さった針を抜き取り
刺された場所を口で吸う。アンモニアが良いと聞いていたが、
さっきオシッコしたとこやし… きっと効き目なんてないやろうし……
結局、いばら姫を助け出すこともできず、人沙汰離れた山の中から逃げ去るかように
片手運転で下り、薬局を探す。
刺されたショックとキャッチャーミットのように腫れあがった
吾が親指を見るとますます痛みが増すように思う。
薬局で消毒をしてもらい、虫刺されの塗り薬を買って一安心。



ま、ちっこいミツバチにさされただけやし、アレルギーも出なかったので
チクリとするひと夏の体験をさせてもろたっちゅうことですゎ。
35度を越す真夏のGöttingenで、ちべたいロゼを堪能できるまで回復した
からええとしよっ。




 翌日はうって変わって気温17度。
 
心から敬愛する小川さんの生家を訪ねる。 
もし会えれば彼のチェンバロ調律でもさせてもらおうかと考えてはいたが、
案の定、不在。夏休みやから実家に帰ってはると思ったんやけどね。
今回で2度目の訪問。博物館になっている母屋に繋がるモダンな建屋が増設され
彼の作品の解説が充実している。



小川さんの銅像、いや金像を見て笑う。 
洋服のボタンを掛け忘れてるのか、ぷっくりお腹で閉まらないのか 
ボタン2つ外れたままで偉そうにすまし顔なところがリアルなんやな。




みんなはどんな夏をすごしましたか?    -まー