マイスターのお道具箱

ドイツに住むピアノ技術者、ーまーのブログ

アトリエのピアノ

2012-05-26 | ピアノ技術者の仕事

 毎年5月になると 突然真夏日がやって来る。 半端なく暑い30度、快晴。

ボロは着てても心は錦なピアノが完成し、モダンアートのアトリエに搬入。
見覚えのあるアート写真が壁にかかっている。イケメンカメラマンの傑作。
 



ショーウインドウが大きく、大変明るい雰囲気の良いアトリエなのですが
直射日光が入り、天気が良いと温室のようになる。
今日のような真夏日は窓を全開し、風を通しているらしい。
空気は乾燥しているから、ピアノには全く最悪な環境(オープンエアーと同じ状態)



3月中旬にしたこと。
アフリカ旅行前に部品注文しておけば少し時間が稼げる。
納期を遅らさない段取りの工夫として
楽器本体を工房に搬送する前に弦の寸法を現地で測る。 





若い技術者のお勉強にもなるし、ええ感じ。

その時にも感じたんやけど、ここのアトリエの室内環境は
夏場の日当たりと、冬場の暖房でかなり乾燥しそう。
せっかく蘇ったピアノもこれでは過酷な生活を送る羽目になりそうな予感がした。

とりあえず、湿度計をプレゼントしてコントロールをお願いした。
湿度40パーセントを下回る場合は何か対策を考えないとね。


  ちょっと心配  -まー
 

春の訪れを愉しむ

2012-05-18 | そのほか

 その土地で採れるものをその土地で食べる。 一番正しい食べ方やと思う。 
旬なタイミングにいただくとなお更に美味い。
ドイツは今、Spargel (アスパラガス)のシーズン




オランダ国境のWalbeck(ヴァルベック)
デュッセルドルフから車で一時間足らずのこの近辺は
オランダを含めホワイトアスパラの有名な産地、メッカと言っていい。



友人の還暦のお祝い昼食に出かけた。まったりと3時間のアスパラタイム。
食べ方はいろいろあるのですけれど、ハムとジャガイモを付け合せにして
オランデーズソース(卵黄と溶かしパターの温かいソース)がオーソドックス。















これ、なんやと思う?



太陽の光を受けると薄い金色に輝いて見える。
カンナ屑にも見えるけど、アスパラガスを剥いた表面。



 帰りに農家直売の採れたてをキロ単位で買って帰ることにした。
ポン酢や山葵醤油なんかで和風にしたり、サラダにしてもなかなかいけますぜ

久しぶりに食べ物の話題でなんだか嬉しい  -まー

ボロは着てても……

2012-05-13 | ピアノ技術者の仕事

南アフリカ旅行のおさらいに1ヶ月以上費やしたけど、
ずっとそのことばかりに意識を寄せていたわけではないよ。

やっぱり仕事もちょっとはしたほうがいいよな。
実はたて続けに演奏会の仕事が多く、ほとんど工房にいない状態が続いてました。
自分なりにあれこれと計画は立てて、お客さんとの約束期日には間に合うように
しているつもりです。
でもこのスケジュール管理と言うヤツが苦手になってきてますね。
フットワークと計画がなんとなくかみ合わず気持ちが落ち着かへんなぁ。



モダンアートの画廊所有のグランドピアノのオーバーホール。
長年多湿な環境に置かれ、次に過乾燥の影響を受けた楽器。
ネジや弦など鉄は赤錆、響板割れは当たり前、
特にひどい外装はペリペリと化粧板がめくれている。
 


外装はボロボロのままでいいので(これもアートなのだそうな)
楽器として演奏できる状態にしてくださいとのこと。



ちょっと苦労した箇所もあるのですが、一応プロの技術者の端くれですので
なんとか処理できて もうひと頑張りで完成です。
音の出せる状態にまで来ましたが、結構ええ感じの音色でうれしいよ。 

仕事もしてましたよのお知らせまで。  -まー

南アフリカ物語 最後の章

2012-05-07 | 南アフリカ物語

 朝食を摂る前にゲームドライブをし、 象の朝ごはん姿を見る。
わざわざ口を開けて見せてくれたようにも思う。

 




「6時集合なので5時30分にモーニングコールしますね。」
わざわざ夕食後に部屋まで口頭で伝えに来てくれたスタッフさん。
内線電話の調子がわるいのかなぁ。
朝の準備があるので30分早めて5時のコールでお願いした。
にもかかわらず、結局5時30分に電話が鳴った。もう起きてるわぃ!







 豪華なロッジなのに、細かいところでどうもぎこちない接客の理由は、
あまり英語がわからないスタッフがほとんどなのだと察した。 
抜群のサファリロケーションを演出し、親切で優しいおもてなしのロッジなんですけどね。 
でもそんな細かいこと全部許しちゃう。
僕たちがさサファリの基地として利用したロッジのHPです。
全くこの通りにあっと驚く素敵な環境でした。


さて、1ヶ月も引きずって書き連ねた僕たちのアフリカ物語、 
ぼちぼち終了にします。 この旅は有意義でした。 
何よりも参加者13名全員が病気せず、
事故や怪我、盗難などの事件にも巻き込まれず、
機嫌よく演奏会や旅を続けられ、刺激的な日々を過ごし、
あふれるくらいの忘れがたい思い出ができたことを嬉しく思っています。
KM3636にはスペシャル ダンケ です。

 編集が未完成で重複するものもあるのですが、フェースブックに特選画像を
纏めましたので時間があれば覗いてくださいね。
フルスクリーン表示で観てくださいね、 たまにかっこいい画像が見れると思います。

南アフリカの風景

南アフリカで出会ったアニマルズ

健康飲料 イン アフリカ

 またきっと行くで! 待ってろよアフリカ!  ーまー

後ろ姿 (南ア)

2012-05-02 | 南アフリカ物語

 早朝の落し物。 ここに象がいた証拠、てことは今はここにはいない。
でもそんなに遠くには行ってないらしい。匂いでわかるんかな?
 各ロッジのドライバー達(レインジャー)はお互いに無線で連絡を取りながら、
動物の居場所を教えあってはいるようですが、それにしてもすごい視覚してるね。
はるか遠くにいるイボイノシシがこちらを向いている姿を見つけるんですよ、
ガタガタ道を運転しながら……。

 

 Safari  サファリって言うけれど  Game Drive  ゲームドライブて言うらしい。
Gameとは猟の獲物のこと、Driveは追跡することかな?
でもねライフルや散弾銃を持って野性の象を射止めるようなワイルドなことはできません。 
ジープに乗せてもらって、200ミリの望遠レンズで動物の撮影を楽しんだり、
少しの間観察したりするのです。 これが結構ワイルドライフなんですよ。 



夕暮れ(16時出発)と早朝(6時出発)のゲームドライブをした。 
保護区なので獣医はいるのですが餌付けなどはされていないそうです。
ライオンやヒョウ(発見できず)などの猛獣に近づく時は
ジープから降りない、声を出さないというのが決まりごと。










野生動物や、原住民の後ろ姿はかっこいい。



 おかみさんはジープから降りても大丈夫なんです。 だって……  ーまー