マイスターのお道具箱

ドイツに住むピアノ技術者、ーまーのブログ

浦島太郎

2006-07-31 | そのほか

とりあえず、無事帰ってきましたことをお知らせします。

ほんの10日間でしたが、PCのない生活環境は新鮮でした。
テレビもないところです。太陽、風、星、蜂、トカゲ、湖、本、音楽、ワイン
が主な友達でした。

お留守番していただいたお礼に、今回の旅行記を続々アップしますので
楽しみにしていてくださいね。奇麗な画像がいっぱいあると思います。


タイトル「浦島太郎」のように、PCに向かって先ず何をするのかわからない状態。 ブログのIDを思い出すのに苦労しました。
「夏休みの友」のことは明日、考えます。


ほら、ブログランキングのアイコンの貼り付け方、思い出せへんやんか!

ごめん、前の記事のアイコンをとりあえず、クリックしといてください。↓


ーまー  
 

突然ですが…

2006-07-20 | Lago物語

 今、めちゃくちゃ複雑な気持ちやねん。

旅行は楽しい。2年ぶりの仲間とも会える。
一緒に音楽して、ワイン飲んで、美味しいもん食べて
まぁ、向こうに行ってしまえば今のこんな気持ち忘れてしまうんやろけど。

「夏休みの友」を途中までで閉じなあかん。せっかく調子に乗ってきたところやん。
追加の宿題も増えたから、予定してた段取りどおり達成してないやんか・・・




しゃあない 行ってくるわ 行くからには思いっきりゆっくりしてくるわ
本とギターを車に積んで。

せやけど言うとくけど、インターネットの環境ないから、ブログの更新でけへんからな!
ランキング、順位下がるけどええか? もちろん順位のためにブログ書いてるんとちゃうからあんまり関係ないけどなぁ。 楽しみにしてはる人も多いやろ? 我慢してや!




頭の中を一回空っぽにして新鮮な感性でまた、挑ませてもらいますんで
しばらく留守番お願いしますわ。

今回は、「方言しりとり」 でもして遊んでてください。

九州あたりの方言風
 「ばってんくさ、どこまで行きよるとよ?」
 「左欄のカテゴリのLago物語を見てくんしゃい!」(なんかへんやな)
   
  の「い」でお願いしときます。任しちょくばい

―まー

   帰ってきたらどないなってるやろ?→ 

職人の「夏休みの友」3

2006-07-18 | ピアノ技術者の仕事

ピアノリペアの基本は掃除です!
グランドピアノの鍵盤も1本ずつ掃除します。
奇麗に汚れが落ちるとなんとなく木の香りがしてくるようです。

象牙鍵盤はサンドペーパーで削り、研磨(バフ)すると柔らかなアイボリー色に甦ります。
オキシドールと紫外線で漂白することもあります。
でも、漂白するとやけに白々しい白色になるし、
象牙の質が低下する気がしてあまりお勧めしませんね。


平行してアップライトの修理も再開しました。
グランドピアノ同様、弦の張替えはすでに終わっています。
突然「夏休みの友」がもう一つ増えたので助っ人さんにも手伝ってもらい、
傷んだフェルトや皮を張り替えます。そのあと組み立て調整に入ります。

おっと! 鍵盤の修理を忘れてましたわ。 どないしょ!? 

ーまー

     更新時 6位!いつもありがとうな  


職人の「夏休みの友」2

2006-07-16 | ピアノ技術者の仕事

 ピアノを解体している間に、続々と注文していた部品が到着する。

鉄フレームを再びピアノ本体にはめ込み、弦を張る作業「張弦」を始める。
各楽器の設計にもよるが、高音から0.80mmの細さの弦(純度の高いスチール線、一般に言うピアノ線とははるかに品質が違う。)を使用する。
大体4から6音ずつの間隔で中音域に向けて0.025mmづつ弦は太くなっていく。


      
これ以上太くできないよーってくらいになると(1.125mm)、スチール線に銅線を巻きつけた「巻線」を使う。
これも音が低くなるにつれて、太く、長くなっていく。
 

       
全部で約230本、チューニングピン(糸巻き)に巻き付けてピン板という木でできた板に打ち付けていく。
工事現場にいるような大きな鎚の音がする。
おいおい! ピアノを叩き壊してるんちゃうか! って思うくらい荒っぽく見えるけど、結構繊細で且つ力のいる作業なんよ。

張り終えると、弦が引っ張りの力に馴染むまで、ピッチを引き上げるチッピング(下調律)作業を何度も繰り返す。

ここまで音響部分の組み立てが仕上がるとあとは鍵盤やアクションの部品を交換したり調整する作業に移る。

どんな音がするのかワクワクしてくるので、作業のスピードは自然に速くなってくる。
平行してアップライトピアノの修理も進めていこう。 

ーまー

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暗号解く人現れる!

2006-07-14 | そのほか

 6月27日の暗号解読に関して、
親戚、友人、老若男女数多くの日本語を読み書きする方に判読をお願いしたけれどなかなか読める方は現れなかった。
草書体に詳しいAkkochanから日沼古菴氏ホームページを教えてもらい、無理やり日沼氏に判読をお願いした。
かなりの達筆で書かれてあり専門家でも絶対的な判読は不可能なようだ。
まして実物ではなく、小さな画像から……
日沼氏には何の面識もない者からの依頼を快く引き受けていただき本当に感謝している。この場を借りて心よりお礼申し上げたい。
   
――――――――――――――――――――――
筆致は奇を衒わない大変に崇高なもので、このような書きぶりができる方は、少なくとも大正、昭和の時代にはいないでしょう。元禄時代あたりの書家の巻菱湖(まきりょうこ)などの書を彷彿させるもので、非常に素晴らしいものです。

「世俗を離れて一日中わだかまりのない心で、周囲に気兼ねもせず琴書を楽しんでいる」 これが大体の意味 五言絶句の漢詩

風檐座傲世   傲世→「世人をばかにすること」
盡日抱虚恬    盡→「尽」の旧漢字、「尽日」→「一日中」
         虚恬→「わだかまりのない心」
自得周家趣   趣?この文字は判読不能
琴書對翠簾   琴書(きんしょ)→昔から程度の高い趣味とされていた

次に落款(最後の一行)
郭夏日録奮製為、高埜雅聯嘱澹斉迂史 ??? ほとんど判読できない。
―――――――――――――――――――
 
「人里はなれた山並みが見渡せる田舎、夏の風吹く庭を眺めながら
誰にも邪魔されずストレスなしでゆっくりと音楽や読書を楽しんでおります。
これがほんとうに人間らしい生活なんだと思いますよ!」
って友人の高埜さんに直筆の漢詩をプレゼントした。

このように勝手なイメージで持ち主のドイツ人に説明しようと思ってますが 
いかがなものでしょうかね、 助言くださいな。

ーまー 


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みほさんとジダン

2006-07-11 | 愉快な仲間たち
 山盛りきざみ葱のその向こうでは、ジダンが「頭突き」してレッドカードをもらってるよ。
ヤクザな試合展開でうんざりしている時に突然湧き出た複雑な驚き。
あの行為は彼だからかっこええんやと思った。深ーいところの怒り。

ワールドカップ決勝戦はピアノ工房で!  

噂によると、みほさんの作る広島風お好み焼きはすごい!ちゅうことなんで、
ぜひとも食べてみたいと前々からチャンスを待ってたんです。
総勢11名、ホットプレート2機を駆使して思いっきり焼いていただきました。

鍋奉行のようにお好み焼きにうるさいのは関西国の連中。僕もその一人。
キャベツをどれくらいの千切りにするか、タネをひっくり返したあとにヘラで押さえつけてはいけないなど、各家庭でお好み焼きのしきたりとか作法があってうるさいのなんの!


広島風お好み焼き

野菜たっぷりで栄養のバランスもいいし、作り方も理にかなってる。
たぶん広島にも何通りもの作り方、食べ方があると思うので・・・
 「みほ風お好み焼き」と勝手に命名させてもらいました。
キャベツともやしをベースに、鰹節、とろろ昆布が繊細な隠し味。 
豚バラがオイリーな気分を誘い、焼きそばは大阪のモダン焼きを想像させる。
生地が野菜の風味と食感そして大事なビタミンをも封じ込め、卵がそれを応援する。 
忘れてはいけないのは「おたふくソース」を塗ってから山盛りの葱を載せること。 

みほさん、
銀のフルートを操る姿と同じくらいかっこええヘラ捌きでしたよ。
貴女の好きなジダンのPKなんて比べ物にはならんって!?
褒めすぎやなぁ? 


ーまー

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職人の「夏休みの友」1

2006-07-09 | ピアノ技術者の仕事

 ほんまは完全オーバーホールしたかったんですけどね、
お客さんの予算と意向を踏まえて、必要最低限のオーバーホールと相成りました。
弦の赤錆、響板の割れが今回の修理のメイン。
とりあえず解体作業。約230本ある弦もそれを巻きつけてあるチューニングピンもすべて取りはずし、200キロある鉄フレーム(ネズミ鋳鉄)を取りはずします。
とにかくばらせるもんは全部ばらしてしまえ!

   
人手がないので油圧手動クレーンで引き上げます。バランスを取るのが難しい。
3年位前の別の修理の画像です。サトチンの後姿

   
フレームをはずすと響板の手の届かない場所がいかに汚れているかわかります。
修理の基本は「お掃除」です。このピアノとにかく汚い!!

   
割れた響板は くさび状のFichte(とうひ)を埋め込みます。
この画像も以前のアップライトの修理の時のもの

このあとくさびをノミで削って着色し響板を塗装します。今回の楽器は2度目の切開手術ですが、前回修理の塗装の仕上がりがよくないので本当は全部剥がしてやり直したいところ、上記経緯ゆえ、ぐっと堪えて簡易塗装になりました。オリジナルの響板シールもそのままなのでまあええかなぁ。

作業しているとどうしても途中で写真を撮るのを忘れてしまうんです。
次回は張弦作業です。写真撮り忘れんように祈ってください。

―まー

PS. 6月27日の暗号解読、専門家の方に判読していただきました。結構難解だそうです。  
  近々ご報告させていただきます。 乞う ご期待!

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夏休みの宿題

2006-07-08 | ピアノ技術者の仕事


 ワールドカップテレビ観戦に明け暮れている間に一足早い夏休みに入ってしもた。
気持ちが遊びモードになってしまってますわ。

夏休みは演奏会なども数少なくなってるんでピアノ調律の仕事はそれほど多くはない。
でも、その期間を利用して時間のかかる修理の依頼が増えてくる。

たまにはちゃんと仕事せな!
と言うか、リペアは一番好きな仕事なんよね。
夏休みの工作の宿題みたいなものですよ。 
ゆっくりとあれこれ工夫しながら作業を進める。楽しいよ!
でも悠長にのんびりしてると納期が迫ってくるから、段取りだけはしっかりね。



今回、同時進行してるものは1900年前半に作られたアップライトと
グランドピアノのオーバーホール。
とりあえずアップライトのほうは弦の張替えが終わったので休憩させて、
グランドピアノの解体に取り掛かった。
戦後に一度オーバーホールをした跡があるんよ。
2度目の修理はいろいろと厄介なことがあるので部品も全部交換したいところなんやけど、
お客さんの予算もあるもんで、それができん。
その分手間がかかるんやけどまぁ何とかなるやろ!
この修理作業の様子を夏の絵日記としてレポートしてみますわ。 
乞う ご期待! 

ーまー

  面白そうやなぁの印鑑 お願いしときます。   

嵐を呼ぶ女

2006-07-06 | 笑い
「実家に帰させていただきます!」 
今回は突然やった

帰るんは別に反対せえへんけど、おかみさんが帰ると必ず日本で何か起こるんよね。

ぎっくり腰になったり、暑さで目が回って寝込んだり
病気見舞いに行って自分が病院に担ぎ込まれたり。

自然災害をも引き起こす。
大雪で飛行機が飛べへんかったこともあるし、嵐になったり、台風来たり・・・
初めはただの偶然やと思ってましたけど・・・毎回必ずというのは・・・

こうなったら槍でも鉄砲でも!ッて今回思ってましたら、ミサイルですわ!
おまけに暴風雨らしい
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

以下、おかみさんの妹、みっくんから届いた報告メールをそのまま「コピペ」

 期待を裏切らない女。

 前日まで晴れていた空は、彼女の到来と共に掻き曇り、
 暗雲は星の光を奪った。

 豪雨。暴風雨。各地で被害が相次いだ。

 平和だった空にミサイルが飛び交う。
 海は魚たちの血で染まる。

 おお神よ。
 我らを、そして彼女を救いたまえ。


 彼女は不敵に笑った。

   「洒落になんないじゃ~ん」  (^∇^) アハハ

―まー 
       
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Mimi´s Garden

2006-07-04 | 愉快な仲間たち

デュッセルドルフ、ノイス、メーアブッシュ、この3市の境目辺りに
Ökotopという環境保護を重視した貸しガーデンがある。
マンション住まいで自分の庭をもてない人がレンタルできるシステムだ。
(ピアノ工房にもガーデンはないが、近くにビアガーデンがあるので何とか大丈夫!?)

ミミ家族はこのÖkotopの一角を借りておられる。
バーべキュー日和が続いている今が最高のチャンスとばかり、集合をかけてもらった。
敷地内の背の低い塀は赤レンガの廃材を使う。 
庭に建てた小屋も日曜大工ショップで買える既成の材木ではだめ、これも廃材を使う。
農薬などはもちろん禁止されている。

陽射しはかなり強い。ジリジリと〇ソ暑い(Akkochan風!)
でも木陰に入ると過ごしやすい。
日も少しずつ早く暮れるようになってきた。

夕陽に光る木苺と、それを食べあさるオネヤンの姿が印象的やった。


ミミ家族の皆さん、車いっぱいの食料、飲み物 準備に後片付け、
おおきにありがとう。
また近いうちによろしくね!

ーまー
           


丁稚のお留守番

2006-07-01 | 愉快な仲間たち
 
ヨーロッパはサッカー=戦争。ワールドカップなんて世界大戦してるみたいなもの。
対アルゼンチン戦。こんな日に仕事しているドイツ人は非国民扱い。
絶対に負けられない一戦。 見逃すわけにはいかぬのじゃ! 
金曜日17時から タイミングの良い開戦時間

取引先のピアノ店で留守番を頼まれた。
お客さんなんて誰も来ないけれど店を閉めるわけにはいかないらしい。でもドイツ人として試合は見ておきたいとのこと。
これも日独友好の一環、快く(?)引き受けた。(本当は僕もテレビを見るために仕事を入れてなかったんやけど…)

開戦前の街の様子


16時30分 通称「ケー」のオープンカフェもスクリーンを出して観戦ライブ。
まだそれほど人は集まっていない。


16時45分 都会のオフィス街は誰も人がいない。
こんな日はどっちみち仕事にならない。


19時の閉店時間まで留守番。店内もぬけの殻、電話が鳴ることもない。
ゆったりと浅田次郎の「月のしずく」「聖夜の肖像」を読む。
日刊スポーツの試合速報をチラリと気にしながら・・・
遠くから悲鳴が聞こえる。アルゼンチン先制。
大きな歓声が聞こえる ドイツが取り返す。 

ありがたいことに延長になった。
すばやく店を閉めワインキャットに早足で直行。
ビール呑みながら延長後半からPK戦を観戦した。
読書しながらの留守番(内緒やで!)でも時間給の請求できるし、
最後のハイライトが見れたし、
ドイツが次のステージに進めるってことは、景気の良い平和な時間が続くわけで…
何はともあれ めでたしめでたしっと

ーまー

   更新時ベスト8位!