7月上旬から始まったちょっと珍しいピアノのオーバーホール。
弦の張替え、アクションや鍵盤の部品交換も終わり、大まかな調整に入っています。
構造を考察するのに都合のよい段階に入りましたのでお知らせします。
ちょっと説明するのが難しいのですけれど。
話が専門的になってしまうけれど、 ごめん。
棚板の底に取り付けられたフック(スライダー)をグイッと力強く引くと
鍵盤を左右にスライドさせる準備ができます。
鍵盤はちょうどグランドピアノのシフト(左ペダルを踏む)のようにキーフレームごと動くのですが、 半音ずつ動くように溝が付いています。
同時に鍵盤後部に付いたストッパーが作動します。
スライドさせている途中に鍵盤が絶対に下がらないようするための安全策です。
図1 通常の状態。 最低音の鍵盤A(ラ)に注目。
鍵盤Aを押すとAの音がでます。
図2 スライダーを一番左に動かした状態。(鍵盤が右に3段階分スライドする)
鍵盤A(ラ)は アクション左から3番目C(ド)に上移動
鍵盤A(ラ)を押すと C(ド)の音が鳴ります。(1音半上に転調)
図3 スライダーを一番右に動かした状態。 (鍵盤が左に3段階分スライド)
鍵盤A(ラ)はアクションから逃げて、アクション最左にはC(ド)
の鍵盤があります。 鍵盤Aの音はもちろん鳴りません。
鍵盤C(ド)を押すとA(ラ)の音が鳴ります。(1音半下に転調)
要するに、いわゆる「絶対音感」をお持ちの方が、
この鍵盤移動装置付きピアノで演奏すると
気が狂ってしまう可能性があるということです。
ちなみに、ピアノ技術者は絶対音感は全く必要ありません。
最近こんなエプロンを作業中につけています。 料理するときにも使ったりします。
特に宣伝しているわけではありませんが、友人を介して買わせていただきました。
まだお金払ってないことに再度気がつきました。支払い方法をお知らせください。
ーまー