朝寝-昼酒-夜遊

日々感じたことを思いのままに書き散らすのみ。
※毎週土曜更新を目標にしています。

東京ラクゴリラ

2008年09月30日 06時41分48秒 | 落語・講談・お笑い
日曜は「ラクゴリラ」の会へ。

そのついでに、とて府中でCDを借り替える。
そこから各駅停車で新宿へ。けっこう時間はかかったが、熟睡して過ごす。
飲んでいた訳ではないのだが、疲れが溜まっていたのだろうなあ。

御成門に出てCDを借り替え、新橋まで歩いて神田へ。
お江戸日本橋亭で「ラクゴリラ」の会。
小雨ではあったが、そこそこの入り。50人くらいかな。


「大安売」三四郎:△-

長髪の前座。
そこを「売り」にしているようなのだが、
個人的には鬱陶しさが先に立つ。
こざっぱりしているのは、「落語家らしさ」の一要素だと思うのだが。

マクラははっきり喋っており、好感が持てる。
ネタは、若い男一人(その相手はいない)と、相撲取りの会話。
最初に相撲取りの名前(玉双津など)の紹介なし。
これを言っておかないと、最後の「名前を変える」話が不自然だと思う。

一番気になったのは、「引く」感じのツッコミが多かったこと。
「押す」ツッコミだけである必要はないが、
「引く」調子が多過ぎて、あまり盛り上がらない。

もう一つは、相撲取りの喋り方。
イチビリの雰囲気が強すぎるし、発音が変で相撲取りらしくない。
ウケを狙いにいって崩し過ぎている感じ。


「寄合酒」花丸:△

マクラで若干下ネタにいく。(ストリップとか)
個人的には面白かったが、客席の雰囲気は悪くした。
ネタに入るときに「落語家の若い連中が集まる」みたいな話があり、
ネタの設定がよく分からなくなった。
実際には落語家の若手が集まってうだうだ言う、という感じではなかったし。

全体に荒かった。(タイを喰らわせる場面での科白回しとか)
ムダな科白も多かったし。


「貧乏神」こごろう:△+

いろいろな神様、というマクラ。
家主さんとの会話はいい流れだが、
貧乏神との会話が私の感覚と少し合わない。
特に、「友達」と言われて貧乏神が嬉しい表情を見せるところが
少し濃い。
枝雀の「情は薄く」からすると、ここはもう少しさらっと流して、
貧乏神も「やむを得ず(流れで)同居している」方が
良いのでは、と思う。
後の貧乏神の話し方などが、「老人」の設定を逸脱しており、
この2人は肉体関係があるのでは?(衆道)と感じてしまった。
…まあ、そこまで感じてしまう自分は腐っていると思うが。

最後の貧乏神が出て行くところも長い。
その分、情が過剰になってしまう。
個人的な好みの問題ではあるけれど。


「みかん屋」つく枝:○

ダイエットマクラ。以前食べていた量でウケをとる。
(確かに1日7000カロリーとか、凄い量だ)
しかし痩せると今度は、
出川哲朗?みたいな顔に見えるのが個人的にはヤだな。
この人の「ニコニコしているのだが、時にバッサリ人を斬る」話が
面白かった。

ネタは、さらさらしたアホ、それを心配する甚兵衛さんとも
クサく描く訳ではないがしっかり伝わる。

ただ、科白・設定に何点か違和感がある。
特に、みかんが「借金のかたに取ったものではない」ということ。
単に送ってきた、というのであれば、後でアホが言うように、
「別に上を見て売る必要はないじゃないか」と思ってしまう。
確かにその科白でウケをとっていたが、
どうも理屈が合わない感じがしてしまう。

ニンの良さは流石。


「蛸芝居」生喬:○-

東京で芝居に出ていた時のマクラ。あとは新派の話など。
「登場人物に感情移入してしまう」話からネタに入る。
このあたりのネタへの入り方は(いつも思うが)一番上手いと思う。

丁稚がややクサいところ、
旦那が芝居好きなのに「今度芝居の真似したらほり出してしまうで」と
言ってしまうところなど、少し違和感もあるのだが、
全体にことある毎に芝居をやってしまう連中の気持ちは出ていた。
# 「芝居」に入る部分の「○○する芝居なかったかな→あるある」の
 科白は少しワンパターンかな、と思ったが。

蛸は凄い。
少し頭が薄いところで濃く顔を作るので、本当に蛸みたい。

芝居の動きは(最後の六方も含めて)
指先まで神経の行き届いた吉朝に比べれば、当然粗いが、
動きが大きくて豪快で良かったと思う。


神田に戻ると中央線が止まっていたので、
地下鉄・京王で帰宅。
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