朝寝-昼酒-夜遊

日々感じたことを思いのままに書き散らすのみ。
※毎週土曜更新を目標にしています。

ワッハ上方について考えてみた。

2009年07月31日 07時39分30秒 | 社会
ワッハ上方について、(移設問題も含めて)少し考えてみた。

大阪府立上方演芸資料館(ワッハ上方)(wikipediaより)

私の場合だが、
落語などの公演で見に来たり(月に1回は行くなあ)、
ライブラリの資料を見たり聞いたりする、という施設。
展示室は2,3回しか入っていない。

「ワッハ上方」として一まとめにして考えると
議論が錯綜する感じがする。
私の触れているところからの視点でしかないのだが、
大きく2つの機能に分けて考えられそう。
1.資料の収集・展示(ライブラリも含めて)
2.公演の会場(ホール・レッスンルーム・上方亭)

この内、「ワッハ上方」として「かけがえのない」部分は
1.だけだと思う。
「2.公演の会場」として、ワッハは確かに安いし、
程の良い広さなのだが、
このご時世にそれを残せ、とは言えないなあ。

で、この「1.資料の収集・展示」についてだが、
基本的に移設しても問題ないのでは?と思う。
何もミナミの一等地に置く必要はないだろう。
(2.の機能は移設しづらいのだが)

むしろ、収集されて公開されていない資料が大量にあることを考えると、
できるだけ広い場所が望ましい、とも思う。
きちんと保管され、定期的に展示物が入れ替えられる、という状態
(今はそうなっていない)を作って欲しい。

当然「廃止」するべきではないと思う。
今の漫才や落語、さらにはテレビのバラエティは
何もないところから産まれたのではない訳で。
現状が「どのようなベースの上にできているものか」を
把握できる資料の管理や公開は、必要なのではないか。
「大阪」が「商都」であり「笑都」である、と規定するのであれば、
これは不可欠だと思う。

# ただ、今のテレビ芸人には
 歴史や自らのバックボーンに対する意識が欠落していると思う。
 自分独りの力で売れている、と思っているようだ。
 洋之助・喜多代の弟子である元漫才師とか。
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雀松・南左衛門二人会

2009年07月30日 10時04分14秒 | 落語・講談・お笑い
昨日もあまり勉強などもせず。
家で「絶望放送」を聞いたり、軽い本を読んだりしていた。

夕方家を出て「繁昌亭」へ。
梅田から歩こうか、とも思ったが
暑いのでやめにした。

前売で指定席のチケットを買っていた「雀松・南左衛門二人会」。
割と前の方の席だった。


「普請ほめ」(二乗):△

先週の「つるっぱし亭」と同じ「繰り返し返事」のマクラ。
ここは、雀松ファンがどちらも来ている可能性がある、と考えて
変えて欲しかった。

ネタはまあ、普通。丁寧にやっている。
アホがアホっぽくないが、それでも良いのかな、と感じた。
一部ギャグを抜いていたように思う。


「くっしゃみ講釈」(雀松):○-

講釈師との二人会でこのネタをやるのは、まあ、シャレ。
「ほたら何ですかいな」で入る枝雀風の「くっしゃみ」。
それならば直後に「講釈場から出てくる化け物」と
いった話をする必要もないと思うんだけど。

最初の二人の会話は、すーっと流れる感じであまり何とも思わず。
順繰りに尋ねて、八百屋に向かうところの流れは
リズムがあって良かった。
八百屋で「ホエーッ」と言う時に顔を突き出して言うのは良し悪しかな。
ちょっとクサい感じがする。

講釈は1箇所噛んだところがあってマイナス。
講釈師がくしゃみをした後に悪態をつくのだが、
その後の照れが「くしゃみをしたこと」にあるのか
「悪態をついてしまったこと」にあるのかが
よく分からないなあ。
別に悪態をつく必要はないと思うのだが。
あと照れ方が雀松が照れている感じで、
講釈師が照れている感じがしない。

全体にはテンポも良く、良い出来だったと思うが、
やはり雀松が「ニコッ」とするところ、
「こうすればウケるだろう」という邪念が見えて
引っかかるところがあった。


「赤穂義士外伝」より「天野屋利兵衛」(南左衛門):○

マクラは思い出話。
同じアパートに住んでいた、という話など。
一緒に会はやっていたが、この人、雀松より少し下なんやね。

若干登場人物が入り組む
(ご禁制の品を作った職人のおかみさんと子ども、父親と
利兵衛のおかみさんや父親、子どもとが出てくる)
ところがあり、少し分かりづらいかな。

利兵衛も良いが、むしろ奉行メインで聞き入ってしまった。
お白洲の場面の緊張感などが素晴らしい。

討ち入り後、利兵衛が釈放された後の動きは地の文でさらりと。
しかしここにも何となく演者の気持ちが感じられるところ、
やはりこの人は凄いな。


「水戸黄門漫遊記」より「扇の掟」(南左衛門):○

ごくごくお笑いの多いところ。
楽しくやっており、それが客にも伝わる感じ。
地の文もあまり多くないし、落語に出来るのでは?と感じた。


「紙入れ」(雀松):○+

マクラは間男関連の小咄など。
ここできっちりと掴んでネタに入っていく。

最初の科白から、おかみさんの雰囲気が出ている。
ちょっと年増で、若い男を引っ張り込むようなしたたかさ。

酒を飲むところからいちゃついていくところの科白回しなど、
このネタを演り慣れている感じがする。

旦那が帰ってきたところで
男を裏口から逃がした後で
「手水場の扉を閉じて開いて」という描写を入れるのは
あまり良くないと思う。
実際にはその間に紙入れも隠しているのだから、
手水場の話をして紙入れの話をしないのは卑怯、という感覚。

若い男の悩むところはもう少し整理しても良いかな、と思った。

次の日の旦那の気持ちを探りながら男がいろいろ話していくあたり、
きっちり構築されていて安心して聞ける。
一つ一つの科白がよくウケていた。
応答を通して、若い男が次第に安心していく様子が分かる。
ただ、少し安心し過ぎかな、と思う。
もう少し心配している方に傾斜した方が、
最後のおかみさんの話での転換が利くので、良いと思う。

最後のおかみさんの話は、若干クサさを感じた。
(話してから宙を見る、目配せしてみせる)
おかみさんは、「旦那に見られている」という緊張感を持ちながら、
でも若い男に伝える、という言動をとるべきだと思う。
雀松の動きだと、全体に「ばれないだろう、と旦那を甘く見ている」感じがする。
それは「間男」の緊張感を軽減してしまうので、
あまり良くないと思う。

全体に細かいところまで目が行き届き、
手の入った「紙入れ」で、客席を演者の意図通りに操っていた感じ。
よく作られている。


そんなところで満腹し、
後輩と飲んで、梅田まで歩いて帰った。
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「お上」意識の現われ

2009年07月29日 06時53分26秒 | 政治
橋下氏「吉本は府民をバカにしてる」 ワッハ上方移転で(朝日新聞) - goo ニュース

貸している側に何も言わずに
一方的に「移転する」と言うあたり、
ビジネスの基本や常識といったものをわきまえていないと思う。
普通、移転を検討する時には
「決定事項」として公表する前に相手に話をするものでしょう。
非常識。

結局、この男も「民間よりも役人」というお上意識で
行動しているのではないか。
「府が決めたのだから、企業は従って当然」という感覚。
そして、それに反する企業は恫喝する。
元テレビ芸人が、何様のつもりだ。

# 橋下に無闇に肩入れしている島田紳助などの吉本芸人は、
 今回の話ではどちらにつくのでしょうな。
 ちょっと楽しみ。
コメント (2)
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要らぬ親父の捨て処

2009年07月28日 06時10分06秒 | 落語・講談・お笑い
# 「沈黙の春」(カーソン)読了。

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「環境問題」に関する古典的な本、と言えると思う。
様々な農薬・除草剤・殺虫剤として使用される
化学薬品が引き起こした問題点をこれでもか、これでもか、と
記述していく感じ。

1960年代に書かれたものであり、若干、古いかな、と思う点もあるが
(天敵を使用する「生物学的防除学」や「微生物殺虫剤」にも
 生物の関係性を崩しかねない問題点があると思うのだが)
残念ながら、今でも通用するところもあるだろう。


昨日の夜は、ワッハ上方の「上方講談を聞く会」へ。
南左衛門目当て。
講談の会は、学生時代に「天満講談席」に行って以来。
その時は南陵も生きていたなあ。

開場時間に行くと、
若い講釈師が上がってスポットも浴びずに「難波戦記」を演っていた。
(「般若寺の焼き討ち」かな)
あまり活舌が良くない。このあたりは直っていくのだろう。

客はざっと20人くらい。
「講釈場要らぬ親父の捨て処」と「くっしゃみ講釈」で言うとおり、
若い人間は少ない。(私より若い人は3,4人というところ)

「乃木将軍の墓参」(南舟)
「野狐三次より」(南華)
「江島屋騒動」(南北)
「阿武松緑之助」(南左衛門)

南左衛門のこのネタ、聞いたことがあると思ったら
幸枝若の浪曲にもあった。
確か落語にもなっているのでは、と思う。


8時半頃終演。
そこそこ満腹して帰りました。
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首相の孫は思いつきでものを言う

2009年07月27日 08時08分58秒 | 政治
民主・鳩山代表「総理大臣終えた後は政界引退を」(朝日新聞) - goo ニュース

だいたい民主党にも
羽田孜という「元首相」がいるはずなのだが。
鳩山も頭が悪い。
「名家」の人間共通の間の悪さ、いい加減さ(誰かが尻を拭ってくれる)を
体現しているかのようだ。

本来の民主主義の形からすれば、
「影響力を行使する人間に支配されている政党には、投票しない」という
国民・選挙区民の選別が働くべきところ。
それを、「世襲議員の立候補制限」と同様に
いきなり「引退せよ」と塞ぐのは本筋ではない。
未熟な民主主義国だから介添えをしてあげる、という位置付けのものだろう。

首相経験者が引退すべき、というのは、
まだ国民の価値観に組み込まれていないと思う。
鳩山もまず、「黒幕が影響力を行使する」ことによる弊害を
まるで単発で思いつきであるかのように言うだけでなく、
粘り強く主張していくべきだろう。
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それは正論

2009年07月26日 10時29分02秒 | 政治
マスコミ首相報道、細田氏批判 「国民の程度表している」(産経新聞) - goo ニュース

別に言っている内容が間違っているとは思わん。
多くの国民のレベルに合わせてマスコミは報道する訳であり、
その結果が「字が読めない」になっているんだろう。
まあ、「ぶれる」ことは麻生政権の本質的な問題の一つであり、
細田はそこを過小評価しているか、頬かむりしていると思うが。

ただ、発信すべき内容ではないわな。
自分がそんな国民に「選ばれている」ことを棚に上げて発言してしまうあたり、
レベルが低い税金泥棒だな、と思う。
でもそれを選ぶ国民・選挙区民のレベルが、
所詮はその程度、ということ。
恥ずかしいと思わねばなるまい。

こんな発言をしてしまう人間を(仮に)次も当選させてしまうと、
それは選挙区民の恥の上塗りだろう。
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今月も鶴橋へ

2009年07月25日 06時47分25秒 | 落語・講談・お笑い
昨日は午前中も特に勉強せず、図書館で読書三昧。
午後からは電車に乗り続け(和歌山往復した)、
これまた延々読書。

「沈黙の春」(カーソン)を読んでいるのだが、なかなか進まない。
まあ、仕方ないか。


19時から鶴橋で「雀三郎つるっぱし亭」。

「ろくろ首」(二乗):△

出てきたときの動きがやけに不自然。
(あとで、お茶子をやっているときの動きも)
妙にかくかくしている。
最初の発声が妙に高く、米八のようで気持ち悪かった。

ネタに入ると、そのような不自然さ・気色悪さは特に感じず。
まあ、普通に聞けた。
いくつかオリジナルと思われるギャグ(流れを損ねない)を入れてウケていた。
アホがあまりアホらしくないところはいまいち。


「遊山船」(雀三郎):○

鉄板ネタ。
ただ、今年はまだあまり掛けていないのか、微妙に噛んでいる部分もあり。
「南京豆」の件、
アホはアホで必死に伝えようと手替え品替え説明するところが
上手く設定されており、面白い。

少し速いが、リズムよく2人の会話で進めていくところ、流石。


「蔵丁稚」(雀松):○-

マクラでタップダンスを習いに行った話など。

発端の旦那の呼びかけが、妙に枝雀っぽく感じた。

最初の旦那と丁稚の会話が軽い。
まあ、このネタのメインは丁稚が芝居の真似をするところにあるので、
ここは軽く流すくらいでも良いのかも知れない。

芝居の真似は、個人的には違和感あり。
地の部分が少なく、リズム良く運んでおり良いのだが、
芝居の台詞があまり芝居らしくない。
「役者の声色を使う」くらいやっても良いと思う。

「ええとこやねんけど」の転換からサゲまで、
勢いよく進めていく。

全体に気になるのが、
雀松が「ニコッ」とする表情付けを自分の武器と認識して、
それを多用しているところ。
確かに武器ではあるのだが、やや使い過ぎだと感じた。
サゲの表情付けも、少し違和感がある。


「まんじゅう怖い」(雀三郎):○+

これまた完成品に近いな。

人物の性格付け・分け方が明確過ぎるのは好き嫌いあるだろうな。
私は嫌いではない。

リズム良く「好きなもの」「怖いもの」の尋ね合いをしていく。
「なめくじ嫌い」はいないので、「3すくみ」の話はなし。
「つるつる」怖いと「ざらざら」怖いの会話は、
やはりバカバカしくて面白い。

おやっさんの怪談はきっちり締まり、
バラシで緩和したところでもきっちりウケる。

みっちゃんは(吉朝ほど)「嫌われている」という科白なし。
(「そんなことやっていたら、嫌われまっせ」と直接言うくらい)
「ちょっとした、夕涼みでの遊び」の雰囲気がメイン。
それでもこの趣向が伝わるのであれば、
嫌な人間が登場しない分、この方が良いかな。

皆が集めてきたところでは饅頭の説明なし。
みっちゃんが食べながら言うだけ。
この方がくどくなくて良いかな。
(当然、「蓬莱の豚まん」などもなし)

みっちゃんが死んだと思う連中の会話での「饅頭で暗殺」なし。
これは入れて欲しかった。


けっこう満腹したのだが、トータル1時間40分くらい。
もっとかかっていると思ったのだが、けっこう濃縮されていたのだろう。

満足して帰りました。
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既得権を手放さない世代への怨恨

2009年07月23日 23時55分39秒 | 社会
「若者を見殺しにする国」(赤木智弘)読了。

※画像をクリックすると、「楽天」のページに飛びます


「希望は、戦争。」というやや煽動的なキャッチフレーズで
「論座」に文章が掲載されたフリーターだが、
読んでいて気持が分からなくもなかった。
(見ている景色が違うので、「理解できる」とは言えないが)

文章を通底するのは、「上の世代に対する怨恨」だと感じた。
彼とは同世代なのだが、
私の中にも同じような感情はある。
(私は特に「団塊の世代」以上に対して、だが)
結局お前ら、いいところを持っていっているだろうが、という感覚。
あるいは、何を犠牲にしてでも
自分たちだけは守ろうとしていやがる、という思い。
年金など、顕著に現れていると思う。


そんな背景で、JALの企業年金カットのニュースを見る。

JALの企業年金カット、OBの3分の1以上が反対(朝日新聞) - goo ニュース

私の感覚では、
「OBども、お前らがJALをダメにしたんだろうが、
 税金注入が必要な状況になるのだったら、
 お前らもその責任をとって年金カットを受け入れろ」
というところ。
状況が変わっているのに、自分だけ既得権を守り続ける、なんて
ムシが良すぎる。

会社がつぶれたら、企業年金なんて元も子もなかろうに。
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解散・総選挙へ

2009年07月22日 08時22分06秒 | 政治
各党、衆院選に事実上突入 40日間の舌戦スタート(共同通信) - goo ニュース

「政権選択」を唯一の争点とするような選挙が始まった。
争点が単純になるのは、前回の「郵政選挙」とまるっきり同じ。
まあ、それよりは投票する側として、
考えるべきことは多いと思うが。

自民党からの民主党批判として、「財源論」が出てきている。
一見正しそうだが、
逆に言うと自民党には
「既存の歳出を見直す気がない」一つの現れであり、
結局今までの官僚言いなりの姿勢は変えない、ということなのだろう。

私はそれよりも、
民主党が「歳出を見直す中で、財源を捻出する」と言う方が、
官僚による「見えない支配」を崩すことにつながる可能性を感じて
好感が持てる。

今回の選挙は、
官僚と(特に)自民党議員のずぶずぶの関係に楔を入れ、
ムダな歳出や目に見えない利権を明らかにする機会、
そして必要な事業を絞り込むための機会だと思う。

# まあ私は、民主党政権に
 それしか期待していないのだが。
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本日の「お前が言うな!」

2009年07月20日 07時24分38秒 | 政治
中川元幹事長を批判=「参院選大敗の大罪あり」-森元首相(時事通信) - goo ニュース

小渕が死んだ時に
「死人に口なし」とばかりに
青木らと共謀して
首相の地位を簒奪したこの男の罪は、
彼が非難した連中以上だと思う。

そして自民党にとっても、
「キングメーカー」と称して安倍・福田・麻生などを担いで
支持率を地の底まで叩き落した彼の罪は重いと思うぞ。

何を言ってんだ、サメ脳男が。

まあ、これで自民党政権より5%程度マシな政権ができれば、
少しは贖罪になるかも知れませんが。
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