朝寝-昼酒-夜遊

日々感じたことを思いのままに書き散らすのみ。
※毎週土曜更新を目標にしています。

坂田藤十郎死去

2020年11月18日 10時27分03秒 | 歌舞伎・文楽
坂田藤十郎さん死去、88歳 人間国宝の歌舞伎俳優:朝日新聞デジタル

コロナの影響もあってなかなか歌舞伎も見に行っていないが、
そんな中、坂田藤十郎が亡くなった。
私などは「坂田藤十郎」より、前名の「鴈治郎」の印象が強い。
私よりもっと上の世代の方は「扇雀」のイメージが強いだろう。

# 私にとって「藤十郎」というと、澤村藤十郎のイメージ。
 病気療養中とはいえ紀伊國屋がいるのに、「藤十郎」を襲名するのはどうか、と
 今でも思っている。勿論了承は得ていると思うけど、それでも。
 だから「坂田藤十郎」と書いている。

初めて見たのは20年以上前、南座の顔見世で、確か「忠臣蔵」九段目ではないか、と思う。
お石だったかなあ。
仁左衛門(当時孝夫)と勘九郎(当時)が、由良之助と力弥だったような気がする。
この顔合わせは豪華だよなあ。

鴈治郎はそれからも何度か見たけど、特に好きな役者ではなかった。
非常に理知的に組み立てる人、という印象なのだが、
一番は声が好みじゃない。唾が混じるような感じで快くない。
まあ、そのあたりのハンデを近代的・理性的に組み立てることで克服した、
ということかも知れないけど。
最後の方はその「組み立てている」のが目立たなくなった、という記憶もある。

個人的に好きではないけど、
上方の歌舞伎は、この人がいなければ今の隆盛はなかったのだろう、とは思う。

合掌。
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「大阪市廃止」は否決された、されど。

2020年11月02日 08時47分35秒 | 政治
「大阪市廃止・特別区設置住民投票」は、約17,000票差で否決された。
得票率でいうと「49.4%対50.6%」という僅差。

【詳報】1万7千票差、再びNO 松井氏「私の力不足」 [大阪都構想]:朝日新聞デジタル

都構想、反対多数 住民投票、大阪市は存続―松井氏、任期満了で引退:時事ドットコム

無党派層6割が反対 住民投票、男女で賛否割れる―大阪都構想:時事ドットコム

感じるところは色々ある。
・そもそも1回否決されたものが、何故再び住民投票に掛けられているのか。勝つまでやる気なのか。
・公明党は「反対」から「賛成」に回ったが、出口調査の結果を見ると「反対」が多数になっている。
 「上意下達」が旨のはずが、崩れつつあるのか。
など。

個人的に気になったのは、年代別と地域別の賛否の分布。
年代別については、
「18、19歳を含めた20代以下は反対、30~50代は賛成がやや多かった。
 60代と70代以上は反対が上回った。」
地域別には、淀川区、北区、中央区等の中心部では賛成が多数になっている。

「どのあたりの層が、「維新」の主張に乗っかったのか」というところだが、
乱暴に言ってしまうと、
「既得権益を持っている連中がおり、自分たちは損をしている」
という思いがある、或いは「維新」にその思いを煽られた層が、
「維新」を信じて乗っかった、ということではないか、と感じる。
或いは、「維新」も信じられないけど、このままでは何も変わらないから、と
藁にもすがる思いで「維新」にすがっている、という面もあるかも知れない。

この思いを「バカだ」と切り捨てるのは簡単だが、
結局それは「維新」同様、分断を助長するだけであり、
たとえ「維新」が消滅したとしても
新たなる「維新」を生み出すことに繋がってしまう。
説明不足、理解を求めるための努力不足が、
「維新」を生んでしまっているのでは、と思う。

大阪市廃止に反対した側は、「勝利」に酔っている場合ではない。
この僅差は「大阪市廃止」にもだが、「現状のままでOK」も否決されている、と
シビアに受け止めるべきである。
東京に比して没落しつつある「大阪」(これはどの地方も同じだが)を
どのような存在として位置付けるのか、東京と同じ価値観で動く「リトル東京」とするのか。
そのベースの上に、今ある政策・施策の目的を明確にし、
継続すべきは継続し、改めるべきは改める、
その姿勢がなければ、同じ過ちが何度も繰り返されることになってしまうだろう。
# 一度否決された住民投票がゾンビの如く再び実施されてしまったのも、その現れ。
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