「北の山・じろう」日記

内容は主に時事問題。時々株式投資関係の記事も交じります。

2024年プーチン氏の北朝鮮訪問が朝鮮半島の軍事バランスを変える<2024.06.19

2024-06-19 20:47:27 | ロシアと周辺国

「朝露親善は永遠」「不敗の朝露親善団結 万歳!」 平壌でプーチン露大統領を歓迎
2024/6/18 18:39
https://www.sankei.com/article/20240618-5QH4BMS4BZN5JLTNOFAHQ4FJGY/
「ロシアは得るもの多きナンバーワン国家」金正恩氏は後戻りしない露朝関係構築急ぐ
2024/6/18 18:25
https://www.sankei.com/article/20240618-G4JOII5I5VNWPLWDBHES3XQT4A/
中国はプーチン露大統領の訪朝を静観 報道官「2国間の往来」
2024/6/18 18:03
https://www.sankei.com/article/20240618-ZKV4G6NZTZJRDBS2P25GHL2PK4/
「地域安定妨げるな」韓国、プーチン氏訪朝を牽制 宇宙分野の協力に「鋭意注視」と警戒感
2024/6/18 19:24
https://www.sankei.com/article/20240618-UGOTN3Z4KZP2NJBBWIJY5FPHDE/
北朝鮮、非武装地帯で地雷埋設中に爆発事故 「死傷者多数」と韓国軍
2024/6/18 14:45
https://www.sankei.com/article/20240618-JOB7V4HKWRM37PHDGJ5QOGAM54/

中韓初の次官級2プラス2、韓国が露朝の軍事協力への憂慮示す、中国に建設的役割要請
2024/6/19 08:30
https://www.sankei.com/article/20240619-52HD5665AVLOHCNNHQ4YQ4RA5U/

予定されていたことですが、プーチン氏の北朝鮮訪問が実現しました。
会談後、包括的提携条約が調印される見通しです。
去年のウラジオストクでの会談後、北朝鮮はロシアへ砲弾とミサイルを大量に売却しました。
ロシアのほうからも様々な見返りがありました。
今後、その関係を深めて行こうと言う狙いだと思います。

これまで北朝鮮の主要な相手国は中国でした。
しかし、中国と北朝鮮の関係は蜜月と言うには程遠いものがあります。
中国は北朝鮮が中国の傘下に入るべきだと考えていた節があります。一方で北朝鮮は、それを拒否していました。中国と協力はしても指図は受けないと言う立場です。
中国も北朝鮮と韓国を競わせるような態度も見せていました。

ロシアは、これまではアメリカに配慮して北朝鮮に深入りするのは避けてきました。中国に対する遠慮もあったと思います。

それがあったから、6カ国協議も機能してきました。
北朝鮮に対する経済制裁もそうです。ロシアと中国の協力がなければ、成立しません。
ウクライナ紛争をきっかけにロシアはアメリカとは、完全手切れになりました。
そうなると北朝鮮の軍事力と武器生産能力はロシアにとって重要なものになりました。
それがウラジオストクでの首脳会談になりました。

その結果、ロシアと北朝鮮の強い協力関係が出来上がりました。ロシアは、その後アメリカの北朝鮮封じ込めに対する協力は拒否して、今年3月には「北朝鮮は独自の核の傘を備えている」と発言し事実上、北朝鮮の核兵器の保有を認める立場に変化しました。
中国は、この点には反対の立場です。

ロシアにとっては、北朝鮮との関係を深めて準軍事同盟的な関係を作ることは、アメリカと完全手切れになった以上、極東のロシアの安全保障には重要なことになりました。
元々北朝鮮は、完全な反アメリカでアメリカと対立していますから、反アメリカに外交方針を変更したロシアには都合が良いです。
アメリカとの極東での紛争に備える意味でも、ロシアにとって北朝鮮との準軍事同盟関係は、今後重要になります。

一方で北朝鮮は、ロシアとの関係を深めることで様々な支援が得られます。同時に朝鮮半島有事の際には、後方に強力な支援基地が得られます。

双方の利害が、ここで完全に一致しました。
そしてロシアの北朝鮮に対する態度は、親分子分の関係ではなく対等の立場です。
これが北朝鮮がロシアとの関係に前向きになった、最大の理由だと思います。

アメリカの愚かすぎる世界戦略は、アメリカの言う「悪の枢軸」の団結の東側を完成させてしまいました。西のイランもほぼ完成しています。
全部、弾圧すれば弾圧された者同志が、やがては協力関係を作ると言う単純な理屈です。

今年になり北朝鮮は、韓国を「第1の主敵」と宣言しました。南北統一路線は、完全に放棄しました。

https://www.sankei.com/article/20240618-JOB7V4HKWRM37PHDGJ5QOGAM54/
非武装地帯には、壁の建設を始めたようです。
新朝鮮半島冷戦時代の始まりです。

今後は、韓国はアメリカとグルになって北朝鮮を煽りすぎるとかなり強烈なリアクションがあると思います。跳ね返りはまず韓国に来ますから、間違えると痛い目に会うのも韓国です。

そして北朝鮮も主にロシアへの武器輸出で経済が楽になってきました。軍事面だけでなく民生面でもロシアの支援が受けられると思います。
悲惨な境遇に置かれてきた北朝鮮国民も多少は、政府が生活支援を行えるようになると思います。

まあ、そのほうが朝鮮半島の安定には良いと思います。生活が向上すれば、普通は戦争などしないと思います。

現在、北朝鮮は新たに多連装ロケット砲の生産と配備に力を入れています。従来の大砲に代わる攻撃兵器です。大型のものは射程300km程度あると思いますので韓国がこれまでと同じように考えていると、とんでもない間違いを犯すことになると思います。
ロシアと言う後背基地を得た北朝鮮は、これまでとは比較にならないほど強力だと思います。

そのような意味で朝鮮半島の軍事バランスは、大きく変化したと思います。
これまでは、アメリカ+韓国VS北朝鮮でした。
これからは、アメリカ+韓国VS北朝鮮+ロシアです。
軽々しく朝鮮半島で緊張を高めれば、国境紛争くらいは簡単に起きる可能性があります。

お互い自重してよい緊張関係の下、仲良く?喧嘩して欲しいものだと思います。
(永遠に仲良しには、なれません)


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