「北の山・じろう」日記

内容は主に時事問題。時々株式投資関係の記事も交じります。

アウデイーイウカ戦線とポクロウシク戦線<ウクライナ紛争2024.06.18

2024-06-19 20:48:40 | 中立の視点で見るウクライナ紛争

ロシア、F16到着前に支配地広げようと攻勢強化 ウクライナ軍総司令官
2024年6月18日 15:09 発信地:キーウ/ウクライナ [ ウクライナ ロシア ロシア・CIS ]
https://www.afpbb.com/articles/-/3524794?cx_part=top_topstory&cx_position=3

ウクライナ軍のオレクサンドル・シルスキー総司令官が珍しく実情に近い戦況をコメントしています。
他にも戦場はありますが、目下最もロシア軍の進撃が進んでいるのは、アウデイーイウカ戦線です。

総司令官は「ポクロウシク戦線」と言いました。
ポクロウシクPokrovskは、ドネツク州西部にありウクライナ軍の補給の一大拠点です。
アウデイーイウカの西に湖(大きな貯水池)が二つあり、その東側までロシア軍が進出しています。

大雑把に地図上で距離を見るとアウデイーイウカ~ポクロウシクの距離の10分の4くらいまでロシア軍が進出しました。アウデイーイウカ市街が陥落したのが、2月の中ぐらいですから進撃スピードは速いといえます。
年内には、ポクロウシクPokrovsk近郊までは進撃できそうな速さです。
この付近には要塞になりそうな集落が多くありますから、ポクロウシクPokrovsk近郊でウクライナ軍は、ドネツク州の支配を賭けた最後の決戦を行うことになりそうです。

現在は、ほとんどの前線で小康状態にあります。
ロシア軍も武器の補給の問題がありますから、ペースを上げて攻撃する期間と、ペースを落として補給と部隊の休養や補充に当てる期間があるようです。
今、小康状態で軍事ブロガーの記事の更新はありません。大体、この記事のペースでロシア軍の軍事行動のペースが分かります。

チャシブ・ヤールChasiv Yar方面もペースダウンして小康状態です。

アウデイーイウカ戦線も小康状態といえますが、ロシア軍が最優先しているのは、オチェレティネOcheretyneから北西のノヴォオレクサンドリウカNovooleksandrivka(ロシア軍が大体制圧)、さらにその北西のヴォズドヴィジェンカVozdvyzhenkaから幹線道路のT-504に至る地点であろうと思います。
この道路が、西のポクロウシクPokrovskと北のコンスタンチノフカКостянтинівкаを結ぶ物流の大動脈です。

もうすでにノヴォオレクサンドリウカNovooleksandrivkaからだと挑戦距離で7km程度のようですから、ランセット型ドローンの攻撃範囲に入っています。
7月の戦いは、この方面が中心になると思います。
参考日記
アウデイーイウカ戦線でロシア軍が進撃中<ウクライナ紛争2024.06.06
https://smcb.jp/diaries/9301600

と言うわけで現在は、ウクライナ戦線はやや小康状態にあります。

ハルキウ北部戦線もあまり動きはありません。
参考日記
ハルキウ北部戦線の現状<ウクライナ紛争2024.06.13
https://smcb.jp/diaries/9306142

ロシア軍が粘りすぎて包囲されて小部隊が捕虜になったくらいが最近のニュースです。
ボルチャンスクВовчанськの北側市街の市街戦での出来事です。
しかし、時間を考えるとロシア軍は北の郊外に防衛ラインを建設済みだと思います。
市街地の全域をウクライナ軍が奪還したとしても、その北にロシア軍の防衛ラインが待ち構えていると思いますので、結局消耗戦が続くと思います。
リプシ方面も同じです。
リプシ北のロシア軍の拠点のライボケHlybokeをウクライナ軍が何度も攻撃しているようですが、現在のところ突破できていません。

ロシア軍の仕掛けたおびき寄せて持久戦に引き込みウクライナ軍を消耗させる罠に落ち込んだように見えます。


項目目次
「中立の視点で見るウクライナ紛争」の目次⑤
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/e2c67e9b59ec09731a1b86a632f91b27



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