チェーンホルダー製作 不具合が有り 作り直します

自転車のリアホイールを外した時にチェーンが垂れない様に装着する チェーンホルダーを作っています
製作途中で不具合が有ったので 作り直します　その作業風景をご覧下さい





リアホイールを外した時にチェーンを掛けておく為の道具です　今回はリアエンド 120mm幅のフレーム用を
製作しています　これは二個作ったうちの一つで完成間近です　もう一つの方に不具合が有りました






この道具の大切な部分で 小ギアをシールドベアリングに
溶接しています
不具合は ギアの横振れが大きく許容範囲を超えていました




不具合が分った段階で 溶接した小ギアとベアリングを
切り離しました






切り離した 小ギアは再利用します NJS認可部品
DURA-ACE の厚歯 13Tです




製作時には ハイトゲージを使い 出来るだけ気を付けて
チェックするのですが 横振れ、芯出しは難しい工程です






小ギアには溶接跡が残っているので ヤスリを使い
そこを整えます






ベアリングは新しい物を用意しました　




ベアリングと小ギアを仮組みします






ハブシャフトにワッシャーとベアリングを入れます






小ギアを入れ ワッシャーでギアを押えます




ロックナットを使い仮固定します






この段階で 出来るだけ振れが無い様にセットします
ベアリングとギアの接点が平面だと良いのですが
ベアリングケースの角は面取りがされ ギアの内径には
ネジが切って有ります　これが作業を難しくしています






溶接が出来るまで調整出来ました






溶接は屋外で行ないます






ベアリングとギアの接点を狙って溶接をします
時間を掛け過ぎると ベアリングが歪み、
回転しなくなるので 手早くする必要があります






整備テーブルへ帰って来ました






仮固定していた部品をばらしました




ベアリングの回転具合を確認しています　大丈夫です
今迄で一番良いかも分りません




私が作った簡易常盤とハイトゲージを使い ギアの振れを
確認ます





この様な簡易的な道具でも有る程度信用は出来ます
高い所と低い所で 1mm 程度の差が有ります
この位なら大丈夫です　次に進みます




これから 後ろのチェーンラインを決めます






ハブシャフトに小ギアを入れます　奥に玉押しを使うと
調整代が少なくなるので 薄いロックナットを使います




小ギアの外側にロックナットを入れました






ロックナットの外側へ CD を取り付けました






CD から ギアの芯までの寸法を測っています　16.5mm です
ここの寸法を 18mm に調整します




18mm にしました　ロックナットの位置を変えるだけですから
ここは難しい作業では有りません





先程の寸法が どうして 18mm 必要なのかは この図面を見て頂ければ解るかと思います
前回の記事で 詳しく解説させて頂きましたので 興味がおありなら前日の記事をご覧下さい






ベアリング＝ギアを固定する為のスペーサーを
作ります 17mm の物が必要です






内径 10mm のアルミパイプを用意しました
17mm の所にマーキング






チューブカッターでパイプを切断します






カット出来ました　内外面ともバリ取りは行ないます






スペーサーはここに使います




ロックナットを締め込めば ギアが固定出来ます





　


再度寸法チェックをします　多少ギアが触れていますが
広い所で 19mm です　大丈夫、許容範囲です






一旦ギアを取外し 溶接跡を整えます




切削、研磨には サンダーとベルトサンダーを使います






溶接部分は この程度まで削りました






大きな熱を加えた金属は直ぐに錆びます　錆止めの処理をします
使うのは Number Five そう簡単に手に入らない商品です






全体にスプレーし　綿棒を併用して隅々まで塗布します




一日放置すれば乾燥します 凄く効果が高い 防錆剤です





手直しと言うより 全てやり直しの作業ですね この製作風景は何度かに別けて記事にしていますが
今回の記事で 全てを網羅しているかも分りません　今回も長くお付き合いを頂きました
錆止めが乾燥すれば シャフトの組み付けなど 次の作業に移ります　次回もお付き合い下さい