湊かなえさんの『高校入試』を読みました。
この作品はテレビドラマで先に放送されたもので、その後書きおろされました。
ドラマとは結末が違うらしいのですが、ドラマはちらっと見たことある程度なので、機会を見つけてレンタルでもしてみようかと思います。
あらすじは以下のとおり。
「この中に情報を漏らしている人がいる」入試に関わる23人全員が容疑者!
県内有数の進学校・橘第一高校の入試前日。新任教師・春山杏子は教室の黒板に「入試をぶっつぶす!」と書かれた貼り紙を見つける。そして迎えた入試当日。最終科目の英語の時間に、持ち込み禁止だったはずの携帯電話が教室に鳴り響く。さらに、ネットの掲示板には教師しか知り得ない情報が次々と書き込まれ…。誰が何の目的で入試を邪魔しようとしているのか?振り回される学校側と、思惑を抱えた受験生たち。やがて、すべてを企てた衝撃の犯人が明らかになる-。
高校入試をテーマにした作品です。
この作品はすべてが誰かの視点から描かれているので、入試を行う「教師」、入試を受ける「受験生」、受験生を抱えた「保護者」それぞれの立場から見た高校入試が描かれていて、とても面白かったです。
わりとありそうな話で、湊さんはいずれかの立場を経験しているのだろうか、と思うほど細かく書かれていました。
3つの立場から見た高校入試。
それぞれに良い面、良くない面が見え隠れします。
全ての受験生が平等に受験できるように努める一方で、ルーティンワークに慣れてしまって些細なことを見逃してしまう「教師」。
ベストを尽くそうと精一杯努力する一方で、ちょっとした注意事項が守れずこれぐらいはいいだろうと思う「受験生」。
子どものためを思って心配するあまり、ちょっとした出来事に過剰反応する「保護者」。
それぞれの立場に立てばきっと理解できる気持ちも、相手の立場からはわからなくなってしまう、という状況がよく描かれていました。
こういう問題は、高校入試や大学入試が一生を決めてしまう、と考えてしまうような今の日本の入試あるいは社会構造を反映しているのかもしれません。
それから、この本で思ったことはインターネットの影響力の大きさです。
この作品でもネット上の掲示板が出てくるのですが、インターネットの登場で今までは隠されていたような問題が表に出てくるようになったという意味では良いことですが、過剰に行き過ぎてしまうという良くない面もやはりあります。
『告白』を読んだときと同じように、いろいろ考えさせられる作品でした。
この作品はテレビドラマで先に放送されたもので、その後書きおろされました。
ドラマとは結末が違うらしいのですが、ドラマはちらっと見たことある程度なので、機会を見つけてレンタルでもしてみようかと思います。
あらすじは以下のとおり。
「この中に情報を漏らしている人がいる」入試に関わる23人全員が容疑者!
県内有数の進学校・橘第一高校の入試前日。新任教師・春山杏子は教室の黒板に「入試をぶっつぶす!」と書かれた貼り紙を見つける。そして迎えた入試当日。最終科目の英語の時間に、持ち込み禁止だったはずの携帯電話が教室に鳴り響く。さらに、ネットの掲示板には教師しか知り得ない情報が次々と書き込まれ…。誰が何の目的で入試を邪魔しようとしているのか?振り回される学校側と、思惑を抱えた受験生たち。やがて、すべてを企てた衝撃の犯人が明らかになる-。
高校入試をテーマにした作品です。
この作品はすべてが誰かの視点から描かれているので、入試を行う「教師」、入試を受ける「受験生」、受験生を抱えた「保護者」それぞれの立場から見た高校入試が描かれていて、とても面白かったです。
わりとありそうな話で、湊さんはいずれかの立場を経験しているのだろうか、と思うほど細かく書かれていました。
3つの立場から見た高校入試。
それぞれに良い面、良くない面が見え隠れします。
全ての受験生が平等に受験できるように努める一方で、ルーティンワークに慣れてしまって些細なことを見逃してしまう「教師」。
ベストを尽くそうと精一杯努力する一方で、ちょっとした注意事項が守れずこれぐらいはいいだろうと思う「受験生」。
子どものためを思って心配するあまり、ちょっとした出来事に過剰反応する「保護者」。
それぞれの立場に立てばきっと理解できる気持ちも、相手の立場からはわからなくなってしまう、という状況がよく描かれていました。
こういう問題は、高校入試や大学入試が一生を決めてしまう、と考えてしまうような今の日本の入試あるいは社会構造を反映しているのかもしれません。
それから、この本で思ったことはインターネットの影響力の大きさです。
この作品でもネット上の掲示板が出てくるのですが、インターネットの登場で今までは隠されていたような問題が表に出てくるようになったという意味では良いことですが、過剰に行き過ぎてしまうという良くない面もやはりあります。
『告白』を読んだときと同じように、いろいろ考えさせられる作品でした。