10月9日に母の余命が尽きる連絡を受け
介護病院へ出かけた。
しかし、強い生命力が優り生き続けている。
介護病院での10分間の面会。(1)
12月22日(水)夕方、弟と桜上水事務所を車で
松濤の介護病院に向かった。
病院からは、延命措置はしないので
いつでも面会許可が下りた。
病院の駐車場には、一台の車も駐車無し。
受付にて念入りな身体検査と書類を記入。
人気のない3階の病室にが上がる。

ベッドに後ろ姿で横たわる。

ふくよかだったお袋は既に煮干しの如き。
口は開いたまま。
声をかけると目が微かに開く。
介護暮らし10年経過。
弟夫人が勤務した大学病院に2年
副院長兼看護部長であったので
特別に長くいられたのだが。
あくまでも病院であるので
横浜実家近くの温泉付き施設に移ったが
2カ月で退去
別の大学病院付設に移るが
交通不便なので、渋谷松濤の介護病院移る。
10年に及ぶ介護生活。
その間 胃瘻を施し
食事は全く無し。
人気の気配なく廊下を進む。
弟と私は、無言で10分以上
お袋の微かな息遣いと
ディスプレイ表示を見守る。

97歳
身体に病はない。
20分程で立ち上がり
看護師さんにお礼の挨拶をする。

駐車場で弟は車で横浜へ。
私は、松濤の邸宅街の道は木枯らし舞う
冷たい道なので避けた。
道玄坂を下る。
右折して小さなホテルのカタカナネーミングが
煌く快楽坂を上がり
渋谷快楽の坂道
左折して
ネオン瞬く通りの坂道を渋谷駅に向かう。
道玄坂1
やはりコロナ禍で人流は少ない。
道玄坂2
徐々に人通りが増える。
道玄坂3
渋谷駅に上がるエスカレーターは順列。
渋谷駅階段
銀座線に向かう2階のガラス面から
スクランブル交差点を見下ろす。
いったい、何処から来て何処に向かうのだろう。
渋谷スクランブル交差点
小さな水槽にいっぱい放り込まれた金魚は
互いに衝突も喧嘩もせず行き交う。
今 ガラス面から眺める
色とりどりの装いは一人として同じではない。
平穏に通り過ぎて行く。
死ぬことに失敗はない。
だが死に方は選択できない。
IL DIVO - Amazing Grace (Live Video)