ごっとさんのブログ

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生活習慣病は症状のない病気か 続

2020-10-20 10:25:28 | 
前回糖尿病や高血圧などの生活習慣病は、自覚症状が全くなく血液検査などをしないと分からないということを書きました。また検査で正常値から外れると、それだけで異常として問題にするのはおかしい気がしています。

身体のセンサーが異常を検知して警告を出す(病気の症状が出る)はるか前に、誰が決めたかわからないような基準値からのずれを治療する必要はないと思っています。

この正常とされる値も年々変化していきます。例えば血圧も昔は年齢+90が正常値とされていました。私の歳になると160でも正常だったわけです。

現在は年齢に関係なく130とか135以上が高血圧とされていますが、最近120ぐらいが適切な血圧であるという研究結果が出てきました。さすがにこの値を使うと国民の半数以上が高血圧にあたるようで、採用はされていないようです。

コレステロールも昔は総コレステロールしか測定できませんでしたが、その後LDLだけでなくHDLという善玉が分かり、現在は別に測定できるようになっています。

当然昔は血糖値という概念はなく、尿中の糖を調べていたため、糖尿病という名前が付いたとされています。この尿中への糖の排出は、糖尿病のかなり進行した段階まで出ませんので、現在は初期段階で決定できるようになったといえます。

当然ながらこのころは生活習慣病などという概念すらありませんでした。そこでこの当時は脳血管疾患や心疾患の死者数が多かったかを比較するため、現在の死者数を出したのですが、残念ながら全く比較することはできませんでした。

当然のことながら年間死者数や年齢構成も全く違ってますので、調整の方法がなかったのですが、少なくともこのころはこういった疾患が死亡率の上位には来ていません。

そこでこういった生活習慣病が本当に病気なのか、すぐに治療する必要があるのかという問題になります。糖尿病、高血圧、高脂血症で治療を受けている人は、全ての病気のなかでも非常に多くの割合を占めているものと思われます。

高血圧や高脂血症(特に正常値から若干外れた程度)で脳疾患や心疾患の危険性がどの程度高まるのでしょうか。確かに研究結果では、何%か高まるということは報告されていますが、10年20年後のはなしで、しかも発症するではなく危険性が高まるだけです。

確かに若中年層は、予防のため治療受けるメリットがありそうですが、実際はこういった年齢層はあまり治療を受けず、あまり必要性のない高齢者が積極的に治療を受けているようです。

日本の医療には経過観察という選択肢も有るのですから、こういった症状のない病気に対してはこの選択肢を選んでほしいものです。


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