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生活習慣病は症状のない病気か

2020-10-19 10:25:20 | 健康・医療
このブログの10月の始めに神戸大学の医師の話を紹介しましたが、糖尿病は「現象」であり実在しないという若干分かりにくい話でした。

これを読んで、全く自覚症状ない病気は本当に病気といえるのかを考えてみました。まず実際の病気の状態を知るために、死因別の死者数を調べてみました。

厚生労働省の2019人口動態統計によりますと、死因の1位は悪性新生物(ガン)で38万人(27.3%)、2位が心疾患で21万人(15.0%)、3位に老衰が入り12万人(8.8%)でここまでで全死亡者数の約半数となっています。

4位が脳血管疾患で11万人(7.7%)、5位が肺炎で10万人(6.9%)となっています。当然ですが糖尿病や高血圧などの生活習慣病は下位の方にも出てきません。この内老衰は病気ではありませんし、肺炎も細菌やウイルスによる感染症ですので、生活習慣病とは無関係といえます。

またガンに関しては後から取り上げます。そこで心疾患と脳血管疾患の死亡者数の推移を見てみますと、ここでまた新た問題が出てきてしまいます。ここ30年ぐらいで高齢化が進んでいますので、そのための影響が大きく、直接比較することができないようです。

本来例えば高血圧と脳血管疾患の関連を見るためには、両方の患者数が必要ですが残念ながらその数値に関しては推定値しかなく、公式には発表されていません。色々な数値を出してみましたが、こういった統計データから考えるというのは無理なようです。

結局ここからは私の推論ですので、何かに裏付けられたものではありません。糖尿病や高血圧、高脂血症といった生活習慣病といわれる物には、全く自覚症状がありません。血液検査などの色々な検査によって初めて異常値であるということが分かるものです。

多くの病気の自覚症状である、痛みやめまい、発熱、だるさ、倦怠感、何かの違和感といったものは、痛みに象徴されるように身体が危険な状態であることを知らせるサインということになります。

身体を健康な状態に保とうとするメカニズムは非常にしっかりしており、多くのセンサーが身体の状態を見張っており、異常があるとそれを自覚させるために症状として表れるといえます。ではなぜ糖尿病や高血圧、高脂血症などは自覚症状が出ないのでしょうか。

実はこういった病気も、かなり進行して重症化すると色々な症状が出てくるようです。つまり人間の身体が異常であるという警告を出すよりも、はるかに高い精度で分析機器によって正確な数値を出しているのが現在の検査値といえるのではないでしょうか。

現在の正常値は、健康な成人の検査値の上下5%を切った平均値といわれています。ですからこれから外れた(上回った)数値が出たとしても、単に健康な人の平均値から外れているというだけのような気がします。

余計なことを書いたため長くなりましたので、次に続きます。


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