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紅麹問題で注目された「ファンコーニ症候群」とは

2024-07-13 10:34:56 | 健康・医療
紅麹問題はまだ健康被害者が出ているようですが、まだまだ当分続くような気がしています。

紅麹はサプリメントとして販売されていたという事は、おそらく何十万という量が出ているのではないでしょうか。その割には健康被害者が少ないような気がしますが、腎臓などはなかなか自覚症状がありませんので、発見が遅れているのかもしれません。

この健康被害として腎臓の尿細管がダメージを受け、体に必要な電解質などを再吸収できなくなる「ファンコーニ症候群」が注目されました。

腎臓は腰の上あたりに左右一つずつあるソラマメ形の臓器で、大人の握りこぶしほどの大きさがあります。血液中の老廃物を取り除いて、尿として身体の外に排出するのが主な役割です。内部には毛細血管が球状に集まり、血液をろ過する「糸球体」が約100万個あります。

ここで尿のもとになる原尿が作られ、「尿細管」から体外に排出されます。尿細管は原尿からカリウムやリンなどの電解質や水分、ブドウ糖やアミノ酸などの栄養分を再吸収し毛細血管に送ります。

1日に作られる原尿は150リットルほどですが、尿として排出されるのは1.5リットルほどで、99%が再吸収されます。尿細管の細胞の中で、子宮体に近い部分が何らかのダメージを受け、再吸収ができなくなるのが「ファンコーニ症候群」です。

詳しい仕組みは分かっていませんが、特定の病気が引き起こしている場合の他、薬の副作用によって発症するケースが多いようです。薬が原因のケースは薬剤性と呼ばれ、特定の抗ガン剤、抗ウイルス薬、抗菌薬、抗てんかん薬などを一定期間服用した場合、発症するリスクがあることが知られています。

カドミウムや亜鉛などの重金属が引き起こすこともあります。水分が不足すると、脱水や倦怠感などが現れてきます。ただほかの病気でも起こる症状なので、正確な診断が必要です。

血液や尿を詳しく調べ、持病や投薬歴も含めて総合的に判断するため、腎臓の専門医でなければ判断が難しいそうです。治療法としては、電解質不足による症状が出ている場合などにはクスリで補充し、原因となる病気があるならその治療を目指します。

薬剤性の場合はその薬の服用を中止しますし、多くの病気では別の仕組みの治療薬が複数存在するので切り替えます。

健康診断の血液、尿検査で定期的に腎臓異常がないかを調べ、服用中の薬や摂取しているサプリメントの種類をかかりつけ医に伝えておくことが、腎臓の病気の早期発見に重要としています。

しかし今回の紅麹の問題などは、よほどはっきりしないと診断は難しいのかもしれません。


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