ごっとさんのブログ

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高血圧や糖尿病の無駄な薬代

2020-05-22 10:24:43 | 
高血圧や糖尿病などの生活習慣病の治療は、長い時間とともに薬代などの支出が延々と続きます。

私はこういった健康診断の基準値は、年齢によって変わるべきということをかなりこのブログでも書いてきました。主にアメリカですが、やっとこういった動きが出てきたようです。

例えば糖尿病では、血液中のヘモグロビンとブドウ糖の結合割合を示すHbA1cが6.5%を超えると治療が始まります(受診症例判定値)。薬により血糖値をコントロールする場合、薬代と診察・特定疾患療養管理料などで月に2000〜6000円ほどの自己負担となります。

しかし65歳以上であればこれが不要になる場合が出てきました。アメリカ老年医学会は65歳以上の人はHbA1cが7.5%未満なら投薬を避けた方良いとしています。

高齢者の糖尿病では、薬剤で血糖値を厳しく低下させるメリットよりも、低血糖などの副作用のデメリットを重く見始めています。

年齢を重ねるほどに、薬で血糖値を下げることが低血糖値症のリスクを高めることから、血糖値の目標設定には患者の健康状態や平均余命を反映させて決めるべきというのが最近の考え方となってきました。

血糖値を下げる薬と同じように、ある年齢を超えると見直しが必要になる生活習慣病治療薬は他にもあります。脂質異常症については、現状LDL(悪玉)コレステロールが140以上ならば受診勧奨となります。

しかしアメリカ医療ディレクターズ協会は、余命が限られた人(あまり良い言いかたではないですが)へのLDLコレステロールを下げる薬の処方をしてはならないと注意喚起しています。

同協会は脂質異常症が死亡リスクを高めると示す臨床結果はないと指摘しています。むしろ80歳以上が治療薬スタチンを服用すると、認知機能障害や転倒、神経疾患、筋肉障害のリスクが増えるとしています。

脳卒中や心筋梗塞を引き起こす高血圧に対しても、同協会は60歳以上の安易な降圧剤使用を控えるよう推奨しています。具体的には、収縮期血圧(上)が150未満、拡張期血圧(下)が90未満であれば、降圧剤を使用しないとしています。

基本的に、糖尿病や脳梗塞、心臓病などの既往がなく血圧以外は健康な人なら、この数値での投薬は必要ないようです。年齢とともにさらに数値が上がる可能性は高く、減量や減塩、運動を薬と思って頑張る必要があるようです。

結局生活習慣病は若い人から中年の病期であり、高齢者用の診断基準を作るべきと思っています。

実際は高齢者になると多くの人が生活習慣病の治療薬を飲み、高齢者の医療費がどんどん拡大しているというのは異常な状態と言えるでしょう。


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