ごっとさんのブログ

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新型コロナ治療の飲み薬の増加

2022-02-19 10:26:25 | 
新型コロナのオミクロン株感染症はピークを超えたような気がしますが、どうも減少が緩やかでなかなか安心できる状況にはならないようです。

それでも治療薬の飲み薬が増えてきそうですので、徐々に治療できる病気となりつつあります。厚生労働省はファイザーが開発した飲み薬「パキロビッド」を特例承認し、メルクの「モルヌピラビル」についで2例目となりました。

日本の塩野義製薬も近く承認申請する予定で、政府は供給量を見通せるこの国産の飲み薬も早期に承認しそうです。

オミクロン株による感染が急拡大し、累計の感染者数は400万人を超え、死者数も2万人を超えています。このため政府はオミクロン株感染者を軽症、中等症の段階で治療できる飲み薬の国内実用化と普及を、ワクチン3回接種の進捗と共に感染防止対策の柱にしています。

厚生労働省によると、パキロビッドは体内で新型コロナウイルスが増殖するのを防ぐ「抗ウイルス薬」に分類されます。ウイルスに必要なタンパク質の合成を阻害する働きのある主剤の「ニルマトレルビル」と、抗エイズ薬としても使用され、主剤の分解を遅らせて血中濃度を保つ「リトナビル」の2剤で構成されています。

パキロビッドの臨床試験データでは、入院や死亡リスクは発症3日以内投与で89%、同5日以内投与で88%減少していました。これまでのデータでオミクロン株にも効果があるとされています。

ただし高血圧や脂質異常症の薬など「併用禁忌」の薬が30種類以上もあり、その他の「併用注意」の薬も多いという点が問題です。高齢者は高血圧や脂質異常症の人が多く、特に注意が必要となります。

特例承認に際しては、医師や薬剤師がパキロビッドを処方する際には患者が使っているすべての薬を確認することが前提とされ、当面適切に薬を扱えると考えられる全国約2000の医療機関での院内処方に限定しています。

得られた注意点や改善点を踏まえたうえで、他の医療機関や薬局に広げる方針となっています。供給量の確保も課題で、政府はファイザーと200万人分の確保で合意したとしていますが、期限は年内ですでに輸入された量は約4万人分に留まっているようです。

国内の塩野義製薬によると、軽症や中等症の患者を想定した飲み薬を今月内にも承認申請する予定のようです。まだ名前は分かりませんが、体内でウイルスが増えるのを防ぐ抗ウイルス薬です。

このようにやや使いにくかったり、供給量の問題はありますが、軽症で使える飲み薬が次々と増えてくることは、オミクロン株や新たな変異株に対抗するための武器が増え、通常の風邪に近づいてきたといえそうです。