稽古なる人生

人生は稽古、そのひとり言的な空間

読みと閃き(木曜会定例稽古、2019年6月13日)

2019年06月14日 | 木曜会(誠先生の剣道教室)
四條畷市立四條畷西中学校の体育館。
20時から21時15分まで。今年19回目。
参加者20名ほど。気温、湿度とも、やや高め。

---素振りでのお話---
大きく上下振り。
左手は頭の上以上に上げる。
上げた時の右手は鍔元、下ろした時は左拳にくっつける。
大きくゆっくりリズム良く。止めないように。
ヒカガミが曲がると身体が上下して姿勢が悪くなる。常に伸ばす。
左足で右足を送るような感じ。
ヒザは曲げない。左足の踵は浮かせ過ぎない。

一歩前進一歩後退の正面打ち。
大きく上下振りと同じ要領で、打った時の左拳は鳩尾の位置。
この時の剣先の位置と自分の顔とは出来るだけ遠くなるように。
剣先は放り込むように。下ろした時の竹刀は床と平行になるように。

すりかぶり。
アゴを引いて胸張って両足の踵は少し浮かす。
足の向きに注意。撞木足にならないように。
左足に体重を乗せて身体がブレないように。
高速すりかぶりでも頭の上まで振りかぶること。

---本日の稽古内容と稽古中でのお話---
面を着けて3人一組。
七段のK山さん、六段のS田さんと組となった。

大きくリズムよくの切り返し。呼吸法の切り返し。
二足一刀の遠間からの大きくゆったりとした面打ち。

鍔元まで入った間合からの面打ち。右足だけ出しての面打ち。
出来るだけ姿勢が崩れないように。剣先が自分から遠くなるように。

遠間で構えて発声(間をおき)自分の打ち間まで入って(いったん止まって)の面打ち。
遠間で構えて発声、123と三歩で入って(いったん止まって)の面打ち。
123の、3の時に、相手の鍔元を、左手を少しだけ上げて割っていく。
横から押さえるのでは無い。摺り込む感じ。
鎬と鎬が離れないように中心を滑らし真っ直ぐ入っていく感じ。
剣先が高いところから打とうとすると脇が空いてしまう。
手元を攻めた中から面を打つと稼動範囲が大きくなる。

(同じ要領で)摺り込んだところからの返し胴。先々の後の先の技。
相手が打とうとするところを摩擦で感じて胴に返す。竹刀が離れては駄目。
(応用技で師匠の高校の時の得意技を見せてもらった・・張って面みたいな・・)

遠間から前後左右に(理由のある動きで)間合いに入っての面打ち。

9歩の間合いから、間合いを詰めて、相面勝負。
懸かる気持ちだけの連続稽古である。(捨て切る稽古)

相面5本連続打ちの稽古。(打ち負けない稽古)
特に女性は昇段審査で相手に打ち負けていてはいけない。
打ったあとにすぐに構えることが大切。

剣道は読みと閃きである。読みは先々の先、閃きは後の先。
読みは「こう出たら相手はこう来るだろう」で、閃きは予測しない動きに対しての対応。
審査でも稽古でも、この「読みと閃き」を養うことが重要である。

かかり手が自分から間合いに入る。
元立ちは、それに応じて、面か小手を打つ。5本連続。
それに対して、かかり手は読んだ技、閃いた技で返す。
相手が打ってくる一瞬を溜めて見極めないと駄目。
相手と一緒のタイミングで打っていては駄目。
自分から一歩、すっと入らないと上手く出来ない。
最後は自分から「はいっ、はいっ」と声を掛けながら一歩入っての稽古。

---終礼でのお話---
最後の稽古は「入り」の勉強に繋がる。
触刃交刃の間合いから、いかに相手を誘うのか崩すのか。
相手が打ってくるところを先々の技で、相手が変わるところを後の先で。
剣道は先々の「読み」と、後の先の「閃き」が大事である。
相手と自分との気が繋がり離れない稽古。気を抜かない稽古。
「ヤァ~!」で触刃交刃に間に入ったら静かに息を吐きながら一歩入っていく。

---賀来俊彦範士八段から師匠がお祝いに戴いた言葉の披露---
「勝負を超越して、ひたすら理のあるところを求められた たまものと敬服いたしております」

打った打たれた、打ちたい打たれたくないというところでは無く、理のあるところ、
こう攻めれば相手はどう出てくるかという「技前の部分」を稽古することが大事である。
K山先生は「スイッチを入れるまでが剣道」と言われ気がつき七段に合格した。
打ったところばかり気にする人が多いが、
当らなくてもしっかり残心を取るという(剣道に対する)姿勢が大事である。


(最初の素振りに集合しようとする場面)


(稽古終了)


(へとへとだが充実感と反省で一杯である)


(賀来俊彦範士八段から師匠が戴いたハガキ)


【感想・反省点】

呼吸法の切り返しはつらい。2回で体力の限界を感じてしまった。
相面からの稽古からはハードで、
笑ってしまうほど無茶苦茶に疲れてしまったが、
読みと閃きの稽古は、とても良い稽古だった。

しかしながら自分の不甲斐なさに呆れてしまう。

自分から一歩入るには入るのだが気持ちが「待ち」になっている。
待ちの気持ちがあると溜めにはならない。遅れるからだ。
結局、疲れて来ると、遠間から強引に入って、一か八かの賭け的な技しか出ない。

汗だくで息が上がりまくり。クタクタに疲れて稽古終了。
疲れきっているのに妙にハイテンションになってしまうのが剣道の面白いところでもある。

家に帰っての、冷えたビールが楽しみである。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 長正館定例剣道稽古(矢田中... | トップ | No.57(昭和62年4月10日) »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

木曜会(誠先生の剣道教室)」カテゴリの最新記事