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北岳と甲斐駒ヶ岳

ロウバイ(和蝋梅)或いはトウロウバイ(唐蝋梅)2024-3

2024-01-20 | 冬 樹木 果実・葉

まだまだこれから幾つもの場所でロウバイの花を撮るだろう。
元々あった中心部にある花被片の赤紫が目立つロウバイは殆ど見ることもなくなり
見かけるのは殆どソシンロウバイ。
たぶんここに育つものには今は「ロウバイ」の名札だけれど
以前は「ソシンロウバイ」となっていた。
突然に花の名前が変わる訳でもないだろうに…と思うのだけれど。



 

 

 

 

 

 

花の直径は約2センチ程度。

花は普通は下向きに咲いている。
花被片は螺旋状につき、外側は透明感のある黄色、最も内側にある小さな花被片は暗い紫色になる。
花弁と萼片の区別はなく、枚数も決まっていない。
中心部にある花被片が全開すると、蕾の頃には目立たなかったおしべが5~6本、合着しためしべが見える。

 

 

 

 

 

花の頃にまで残っているのは去年咲いた花の果実。
果実は萼片が肥大した偽果、不均整な楕円形をしている。
先端部分には萎れたおしべが残り、中に十数個の痩せた果実、種子はさらにその中にある。
偽果はグロテスクとも言えそうな姿で落葉後も枝に残る。
乾燥させたロウバイの偽果は生薬「蝋梅花」、めまいや喉の炎症などに用いる。
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花の頃にはまだ葉は冬芽。
葉は長楕円形で先端が尖り、鋸歯はない。

表面は光沢があるが手触りはザラザラ、ムクノキ同様、木材や爪の研磨に使う。
葉の大きさは日陰など条件の悪い場所では極端に大きくなる。
放置すれば数メートルに伸びあがる為に、強めに剪定して短い枝を多くした方が花数は多くなる。

ロウバイ(蝋梅、蠟梅、臘梅、唐梅 時にワロウバイ・和蝋梅)
ロウバイ科ロウバイ属 Chimonanthus praecox
トウロウバイ(唐蝋梅) Chimonanthus praecox 'Grandiflora'
(=Chimonanthus praecox var. grandiflorus)
ソシンロウバイ(素心蝋梅) Chimonanthus praecox f. concolor
(=Chimonanthus praecox f. luteus)
(2024.01.16 明石公園)

  
▲ ㊧ロウバイと考えている花の花被片  ㊥ここに咲くロウバイ  ㊨ソシンロウバイと呼ばれている広く鮮やかな黄色の花被片 ▲
2年前にはここに咲くロウバイは「ソシンロウバイ」系として上げていた。

ここでも幾つかの果実殻(偽果)は花が咲いても残されている。
果皮が剥がれて網目状態になるまで残されているものからは果実が零れ落ちてしまっている。
たまたま「果実の口」が上を向いていたものにはまだ果実が残されている。


▲ ロウバイの偽果から零れ落ちる前の果実(この中に種子がある) ▲

ソシンロウバイ 花全体が黄色い品種。
ロウバイに比べて花は大きめで香りが強く、庭木としての利用はより多い。
マンゲツロウバイ ソシンロウバイから選別された早咲き品種で、花の黄色がより鮮やかになる。
花びらが丸みを帯びていることからマンゲツロウバイと呼ばれている。
ナツロウバイ 初夏に大きな花を咲かせる品種で、ロウバイ同様中国原産だが、花の印象は大分異なる。
クロバナロウバイ(アメリカロウバイ) 北アメリカ東部を原産地とするロウバイの仲間。
ナツロウバイと同じく初夏に黒紫色の花を咲かせる。
明治の中期には渡来しており、花に香りがないため茶花として使われる。 
近縁種のニオイロウバイには匂いがある。
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