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チベット がんばれ!

2008-03-31 15:15:05 | 國を思う
北京オリンピックが近づいてきました。

オリンピックをやった国の多くは、国際社会の表舞台に立ち、経済的にも発展してゆくようです。中国はどうなるかな。。。。

20数年前に、私は中国の内蒙古自治区の首都フフホトにしばらく滞在したことがあります。
当時ここに滞在していた外国人はほんの少数で、超ボランティア精神の外国語教師、左遷された商社マン、自称共産主義者ながら日本赤軍に所属する器量もなく、日本にも北京にも住めなくなって流れてきた驚くほど情けない中年の男(いつも自殺の話ばかりする)、自称エンジニアの怪しいイタリア人、そうは見えない英国の新聞記者などが政府の指定されたホテルを住居にしていました。私はというと、こちらの漢方薬と電子オルガンの部品のバーター(物々交換)貿易の日系商社の窓口をまかされて(生意気だから飛ばされたんでしょうね)、本来の漢方薬の目利きと現地の畜産大学の家畜に行う東洋医学の処方などを研究したりしておりました。
運良く事務所には私一人と、モンゴル人の秘書(多分私の監視役、でも土地柄のせいか、とてもいいひとでした)しかいないので、なんだか小さな会社の社長になった気分で、楽しかったのを覚えています。

私の事務所にはひっきりなしに、モンゴル人、満州人、朝鮮人そして自称日本人孤児が尋ねてきました。特に自称日本人孤児の人たちの中には、顔だちや生活の様子から「どう考えても、日本人ではない」人たちがいて、「とにかくこの国では明るい未来がないから何とかしてくれ」といわれて困っておりました。そういった事情から、米国におけるベトナム人のほとんどが実は中国人であるように、在留日本人孤児の中には多くの自称日本人が含まれていることは本当なのです。

モンゴル人、満州人、朝鮮人はみな中国ではおのおのモンゴル族、満州族、朝鮮族と少数民族扱いをされていて、一番多い漢族(普通の中国人)よりも優遇されていて、子供も2人生んでもいいし、大学にも優先的に入学できると言われていました。当然これは限定付きの真っ赤なうそでありました。これら少数民族はおのおの独自の文化と宗教を言語を持っておりました。いかんせんモンゴル族と満州族は国の政策も会って、漢族との混血が進み、微妙な立場にあるようでした。

モンゴル人独立政府樹立委員会とか、満州八大旗復興集会などの名刺を持った老人がやってきて、私に我々の文化と民族が消えてしまう。。。と涙ながらに訴えてゆくことも多くありました。近くのラマ教の住職も表向きは共産党員ながら、誰もいなくなると妙に流暢な日本語で、我々の文化と言葉を取り戻したいと伝えてくれました。あまりにも若造であった私はどうすることもできずに、悔しい思いをしたものです。

そこで考えるのですが、チベット人や新疆ウィグル人などはこれらの民族よりももっともっと独自の強烈な文化と言語と宗教を持っているわけで、中国の一部とは考えられません。中国政府の指導の下での少数民族は決して幸せには暮らしていないのです。

先日チベットを訪れた外国記者団の前に突如現れた若いチベット僧たちの話す北京語(標準語)が妙にうまかったことが、圧制に耐えている少数民族の痛々しさを感じさせました。「我們都沒做過什麼破壞活動呀!(わすら破壊活動なんて、なんもしとらんです!)」
あの僧侶たち「私たちの映像を撮ってくれ、将来もし一人でも消えたらそれは中国政府に消されたんだ!」とでもいっておくべきであったかもしれない。これはむかし、ポルポトの圧制に苦しんでいたカンボジア人たちがよく外国の記者に頼んだ内容です。もっとも彼らは全部消されてしまったが。。。。ちなみにポルポト率いるクメールルージュたちの後ろには中国による共産化のための指導があったわけです。


石原都知事が「オリンピック開催後の中国は各省や自治区の文化や習慣の違いと経済格差などから不満が爆発して、内部崩壊する」と明言し、物議をかもしておりましたが、これは本当にそうなるかもしれません。
チベットの事実が隠せなくなるーーー新疆ウィグル自治区の弾圧も表向きになる、チベット仏教とイスラム教を敵に廻すーーー混沌とした中国となる。

中国は最近、属国扱いしてきた韓国にも手痛くかみつかれて動揺を隠せません。 決壊した堤防の修復は難しい。。。。。

日本伝統鍼灸漢方

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