岡本太郎記念館(東京都港区南青山)
★★★★☆
岡本太郎記念館は、1996年、八十四歳で亡くなるまで、岡本太郎のアトリエ兼住居だったところで、1954年から五十年近くも彼が生活した空間です。
数々の絵画、彫刻、万博の構想も、ここで練られました。
また、この地は、もともと戦前は、父・岡本一平、母・かの子とも暮らした場所でもあります。
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青山通りから骨董通りへ入り、南下したところを、ちょっと路地に入ると、あります。
本当にひっそりと、それでいて、庭先に置かれた異様なモニュメントと壁に描かれた、レリーフと「TARO」の文字が印象的。
小ぢんまりとした美術館ですが、TAROの勢いはそのまま、と言う感じです。
1Fはカフェとショップと、アトリエ。
2Fは企画展や、代表的な太陽の塔
そして、等身大の岡本太郎までいます。
この他、「TAROの塔」でも出てきた、太郎が作品や病魔と戦い、もがき、苦しみ、敏子や仲間たちと晩年過ごした庭やテラスもあります。
小さい美術館ですが、正直「岡本太郎展」より、エネルギーを感じる場所でした。
今の企画展は『生命の樹』。
あの「太陽の塔」の中身です。
当時の構想図やら、海洋堂によるミニチュアの再現が展示されていました。
・・・あ~思い出すなァ~
私、幼稚園くらいだったのですが、万博に行ったんですよ。父に連れられて、家族で、わざわざ東京から。
あまり記憶に残っていないのですが、この『太陽の塔』の中に入ったときのことだけは、鮮明に覚えているのです。
何しろ、大泣き!ものすごく怖かった印象が残っています。
真っ赤(だったと思う)な壁面に、おどろおどろしい模型が気味悪く陳列されていたイメージが、バッチリ頭に残っています。
インパクト、と言う意味では、どのパビリオンより「べらぼう」だったということですね。
さて、そんなパワーをもらった後、京王井の頭線の渋谷駅に行ってみました。
ここには、岡本太郎の「太陽の塔」と並び称される「明日の神話」が恒久展示されているということ。
確か・・・この作品は、原水爆へのメッセージを帯びた作品。
それを若者の街の渋谷に飾るとは・・・
ピッタリ!
ドンピシャです。若者のエネルギーなど、屁のように感じてしまうインパクトでした。