Kazuko MISAWA World

三沢かずこの青の世界 ー 作品の周辺

気分良く

2016-02-20 12:37:18 | アトリエから

先週、神戸の北野坂の画廊で、生徒が個展を開催した。バレンタインデーの14日が最終日だった。その日には、コンサート、出版

した絵本などの朗読会などがあり、反響も大きく、なかなかよい内容の個展だった。本人は、70代の後半だが、本当に良く頑張っ

たと思う。迫力のある赤を中心にした抽象画の展示空間は、とても伸び伸びとした空気に包まれていた。

気分のいい時に、描きます、と彼女は言う。本当にそう。以前、書道の専門学校に通っていた頃、いつも、際立っている書を書く

人がいた。何が違うのか、その時の私には分からなかったが、その人も、確か、「気分のいい時に書くだけ」と、言われていた。

共通するものは、気分、だ。画業を仕事にしていると、その気分のいい時だけに仕事をするということが難しくなる。来る日も来

る日も調子の出ない時が続くことがある。休みたくても、休めずに、自分を叱咤激励して仕事に向かわせる。

でもこころのなかでは、この教訓のような、「気分のいい時に」を忘れずにいる。何とか気分を良くしようと、日々、努力をして

いる。今は、気分が動くようなクラシック音楽を低音でかけっぱなしにして、制作をしている。音を止めると気分が重くなってく

るような気がするので、効果があるかもしれない。柿の種をガリガリかみ砕いたり、クッキーを次々に食べたりすることはやめら

れたので、良い気分を探すための、小さな成長につながっているようだ。

 

 

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