里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

寒玉キャベツの収穫始める

2020年01月26日 | 畑:葉菜類

 数日前から寒玉キャベツの収穫を始めました。


 それまでは秋キャベツを収穫し続けていました。ようやく真冬の品種に切り替わったという感じです。今年は全く雪が降らない暖冬となっています。寒玉キャベツの収穫時期になると、この辺りでもいわゆる雪中甘藍となっても不思議ないのですが、今年は全く積雪がありません。
 この寒玉キャベツは、トーホク種苗の品種名が「寒玉キャベツ」という分りやすい名前。


作り始めて今年で2年目です。その前は渡辺採種場の冬穫りB号。それ以外にも色んな品種を作ってみましたが、前年作ったこの「寒玉キャベツ」が悪くなかったので、再び作ってみました。


台風19号では畝間が大分掘られ、生育にも影響があったと思いますが、今では例年と変らない姿です。少し密植気味にしたこともあってちょうど手頃な大きさになっています。


暖冬といっても最低気温は連日零下まで下がっているので、葉には紫色のアントシアンが出ています。やはりこの色が寒玉らしいキャベツの葉色です。


 寒玉キャベツは寒さに強いだけに葉が硬く、軟らかい生のキャベツを好む人には向かないかもしれませんが、甘味が強く煮崩れしないので炒め物や煮物には最適です。私は味が濃厚な寒玉は好みです。(後ろに見えるのは採りそこねたサニーレタス)


 こちらは春キャベツ。


 品種は「金系201」、順調です。


 寒玉キャベツは穫り始まったばかりなので、春まで収穫することになるでしょう。
 これほどまでの暖冬は稀なことです。冬野菜の価格低落がニュースになっていますが、高騰ではなく暴落がニュースになるときはかなりひどい状況なはずです。豊作貧乏は死語になっていないのです。生産者の方々の苦労がしのばれます。
 このまま冬が終わるとは思えません。爆弾低気圧の本番はこれからです。

未だ続く台風被害の後始末

2020年01月25日 | 田んぼ

 この辺りは、10月12~13日の台風19号では、人身や家屋への被害は免れたものの道路や水路、農地は方々で被害が出ました。大きな被害に遭ったところは激甚災害の対象になり、いずれ復旧工事が行われると思いますが、被害が広範囲に及んでいるため来年の作付けに間に合うか危ぶまれています。
 放置していたのではさらに被害が拡大してしまうので、出来るところは個々人がやる以外にありません。
 我が家でも急いで応急対策をしたところがこの場所。


栗材で杭を打って土止めをし、その上に土嚢を積み、土盛りをしました。少しずつ時間を掛けて直してきました。


 これ以外にも小さいところが方々にあります。
 ここは作業がしづらくかなり苦労しました。


 こちらは土手が崩れ水路が埋まりました。

やはり、栗材で杭を打って、横木をして土止めしました。


こちらも土手が崩れたところ。

ストックしている栗材にも限度があり、使い古しのものも利用しました。後でもう少し補強する必要があります。

 こちらは幹線道路の法面が崩壊したところ。

このような小さなところは方々にあり、補修はなかなか進まないでしょう。次の大雨で拡大してしまうことが心配です。


法面が壊れると下の側溝が埋まり、その後始末もやらないといけません。

 今年は暖冬で天候に恵まれ、復旧作業も出来るので幸いですが、まだやることが残されています。心身ともくたびれてきました。

貯蔵のカボチャはまだいける

2020年01月24日 | 畑:果菜類

 「冬至カボチャ」用に保存しておいたカボチャがまだ残っていました。
 昨年の冬至は12月22日ですから1ヵ月余り経っています。
 当地方では、冬至にかぼちゃを食べると風邪をひかないと言われて「冬至かぼちゃ」を食べる風習があります。それで、遅まきしてカボチャを作り冬至まで保存しておきます。どちらかといえば我が家で食べるというよりほしがる人のために作っているようなものですが。
これが当時のもの。(冬至カボチャ


昨年作った冬至用のカボチャは渡辺採種場の白爵という品種で、6月末の種まき、10月上中旬の収穫です。冬至用カボチャとしては雪化粧という品種も何度か作っています。
 通常は徐々に消費して冬至が過ぎればカボチャも終了といった案配です。今年はたまたま作業場に消費されないものがまだ2個残っていました。意識的に貯蔵していたわけではありません。


 もともと白爵は果皮が綺麗な白色です。残されていたかぼちゃもまだ結構綺麗な状態です。かびや腐れも全く見られません。


軸はさすがに劣化していますが表面ははなめらかで、1ヵ月前とあまり変らないように見えます。


もっとも、作業場の中に置かれたままですから、冬至以降はほとんど冷蔵庫と変らない環境です。変化したのはほんの少しだけピンクがかってきたことくらいです。寒さでアントシアンが出てきたのでしょうか。
 大きめの方を半分に切ってみました。


 綺麗な黄色ないしオレンジ色です。中身は劣化した感じはなくしっかりしており、1ヵ月前と変らないように見えます。
 一部をシンプルなカボチャ煮にしてもらいました。


 ベチャベチャした感じはありません。十分にホクホク感が味わえます。


この白爵という品種はそもそもが非常に粉質が強いので、軟らかくなりにくいのだろうと思います。年を越してからカボチャを食べたことはあまり記憶にありません。たまたまですが十分に保存できることが確認できました。今度は意識的に1~2月までカボチャを貯蔵してみようかと思います。

ヤブコウジを墨彩画で描く

2020年01月23日 | 水墨画:草花
本画仙 色紙

 群生しているヤブコウジを墨彩画で描きました。
 今、赤い実を付けたヤブコウジが可憐な姿を見せています。たいがいその株は小さく埋もれるようになっていて、輝くような赤い実1、2個付いていることでようやく気づくことがあります。
 我が家のすぐ近くに珍しく数十株まとまって生えている所が1カ所だけあります。センリョウやマンリョウと比較して別名十両と言われることもあるようですが、このぐらい集まれば100両くらいの価値があるのではないかと思えてきます。
 しかし、描きながらどうも違うような気がしてきました。ヤブコウジは2、3株ひっそりとあるからヤブコウジらしいのではないかと。



ヤブコウジ群生なら百両の価値

2020年01月22日 | 野山

 今、この辺りの里山では、赤い実を付けたヤブコウジが方々で見られます。昔は、単なる雑草くらいにしか思っていませんでしたが、歳を重ねるにしたがって風情を感じるようになってきました。


 我が家の庭では南天が沢山の赤い実を付けていますが、ヤブコウジは小さい株に1、2個、多くてせいぜい数個の実です。しかし、その姿は可憐でかわいい。


 我が家の近くにはヤブコウジは方々にあるものの、まとまってあるのは1カ所だけです。群生とまでは言えるかどうかですが、数十株はあります。




 正月のめでたい草花といえば千両(センリョウ)、万両(マンリョウ)で、生花などにもよく使われます。同じく赤い実を付けるヤブコウジも一両の別名があると思っていましたが、これは私の勘違いで、十両が正しかったようです。





改めて確認してみたところ万両(マンリョウ)、千両(センリョウ)、百両(カラタチバナ)、十両(ヤブコウジ)、一両(アリドオシ)でした。
 センリョウ、マンリョウはもちろん知ってますし、よく見かけますが、我が家にはありません。カラタチバナは写真などで見ましたが、アリドオシは知りませんでした。ヤブコウジは我が家の庭にも自然に生えています。


杉の木の根元の腐ったところにも生えていました。


 ヤブコウジも十両の価値があるなら、このくらいまとまってあれば百両の価値はあるような気がしてきます。

 ヤブコウジは鉢物でも見かけますし、園芸種もあるようです。でも自然にあるのが一番似合う。野山にあるものはそっとして置いてやりたいものです。