里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

菜の花「寒咲花菜」はますます軟らかく旨い

2020年01月16日 | 畑:花菜類

 ナバナ類の「寒咲花菜」は収穫が始まってからほぼ2ヶ月になります。(収穫始頃のもの
 9月5日に直播きしましたが、台風19号で傷めつけられ倒されました。しかし、期待以上に回復し、植物の生命力に改めて感心させられます。


 例年だと、今頃は厳しい冷え込みでが葉が垂れ下がり、外葉が黄色になって少し枯れ上がってくるのですが、今年はたいしたことがありません。やはり暖冬ということなのでしょう。主枝の花は台風で倒され特に遅れたもの以外はごく一部を除いては採り終わり、わき芽の収穫が盛りです。


 暖冬と言いながらも正に今が厳冬期で、花菜も寒さに遭うことで一層軟らかくなり、風味が増しておいしくなっています。
 今、作っているナバナ類は、このハナナ(寒咲花菜)のほか、まだ収穫しているアスパラ菜、、春先から収穫するトウ立ち菜(仙台雪菜の茎立ち)、かき菜(つぼみ菜や三重ナバナと同種)の4種。どれもおいしく、それぞれ特徴がありますが、家族、親族ともに一番人気があるのがこのハナナ(寒咲花菜)のようです。それで昨年からは3列作っています。店でいわゆる「菜の花」として出回っているのは普通ハナナ(花菜)のことです。


 今、わき芽が沢山伸びているので、一面を覆い尽くすようになっています。近づいてみるとわき芽が沢山でているのが分ります。
 この花の咲いている株のわき芽を収穫してみます。数芽残して収穫します。


 3本収穫しました。


 こちらの株はまだ蕾で花は咲いていません。


 5本収穫しました。


 今収穫しているわき芽は伸びているので、この2株の収穫で十分な量です。


篭の中に立てると篭からはみ出すくらいのボリュームになります。


 収穫した花芽、茎、新葉余すことなくすべて食べられます。太そうな茎も湯がけば軟らかくおいしいです。


 収穫したわき芽からはさらに孫に当たるわき芽が出ています。このわき芽は短くなりボリュームはなくなりますが、春先まで収穫できます。


小正月 団子の木に団子刺し

2020年01月15日 | 暮らし

この辺りでは1月14日~15日がいわゆる小正月です。
小正月には、昔から団子刺しの風習があります。
これがいわゆる団子の木。見にくいですが一番手前の木です。

正式にはミズキ(水木)のことです。

この辺りではミズキとは言わず誰もが団子の木と言います。小正月に団子刺しに用いる木なので、そう呼ばれるのです。
ミズキは肌がなめらかで赤みを帯び枝がすんなりと伸びる美しい木です。確かに枝先は団子が刺しやすく、誰が使い始めたのかバランスがすこぶる良い木で、同じような木が見当たりません。


ミズキはこけしを作る材料として使用される貴重な木ですが、それを団子刺しに使うくらい、小正月の団子刺しは大きな行事だったというわけです。今でもその風習を伝えるため小学生や幼稚園児達が団子刺しを体験しているニュースがこの時期になると必ず流れます。
この行事は、ミズキの枝先に紅白や緑の団子を刺し、さらに鯛や宝船などの飾り物をぶら下げて神棚や部屋に飾り、豊作や家内安全・家内繁栄などを祈願するものです。


私自身はそろそろ止めてもいいと思っているのですが、助っ人が我が家の分まで作ってきてくれるので、続けているというわけです。団子の木(ミズキ)だけは私が切ってやります。


昔から見ればほんの慎ましいものではあります。


半世紀以上も前のことになりますが、私が幼少の頃は大きな木まるごと1本に団子を刺したのでした。それを大黒柱に括り付けるので、部屋中いっぱい紅白の花が咲いたようになったものです。
当時は団子と言っても餅をついたものです。団子は米粉を練って作りますが、団子の数が半端でないので臼で餅をつき、それを小さくしてミズキに刺すのです。団子刺しは、女の正月とも言われる小正月にふさわしい華やかな行事だったといえます。
そして、15日は夜明け前に、囲炉裏に掛けた大きな鍋で作った「暁(あかつき)団子」を食べました。
記憶も曖昧になってしまいましたが、米も入っており薄い小豆粥に団子が入ったようなもので、あまりおいしいとは思いませんでした。ただただ眠かったことを憶えています。この風習は、囲炉裏がなくなった時に姿を消したのではないでしょうか。遠い昔の話になりました。

小正月 今日は「鳥追い」の日

2020年01月14日 | 暮らし

今日は小正月の「鳥追い」の日です。
この辺りでは今日までが松の内です。しめ縄や松飾りを下ろします。
当地方では、それを「どんと祭」で燃やすのが一般的です。「どんと祭」とは、神社の境内や広場で古いお札や松飾りなどを燃やす風習で、我が家もほんの一時期、参加したことがあります。しかし、あまり良くないことがあったりして落ち着かず、もともと行っていた「鳥追い」を続けています。
地域によっては「鳥追い」と「どんと祭」を組み合わせたような行事をやっているところもあります。
「鳥追い」とは、その名の通り、1月14日の夕方に鳥を追い払う正月行事です。農村では害鳥に荒らされ農作物がたびたび被害を被るので、「鳥追い」をすることで豊作祈願をするのです。
「鳥追い」は、正月の松飾りをおろした後、それをしめ縄で家の裏山の御神木と定めた杉の木に括り付け、納めます。そして、家から松飾りを納めに行く時に、大声で「ヤー、ホイ、ホイ、ホイ」と繰り返し叫び、鳥を追い払います。
今時、そんな大声を出すのは恥ずかしくて出来ませんが、子供の頃は、父に連れられて必死に叫んだものでした。懐かしい思い出です。
我が家では、昨年の古いお札や飾りものは、大晦日に山の神様のほこらに納めます。


ですから、新年の松飾りはたいした量ではありません。


もともとの御神木の杉の木は、この杉の木ではありませんでした。太くなりすぎて括り付けるのが困難になり、近くの杉の木が2代目の御神木になりました。
古い松飾りはすっかり朽ち落ちましたが、昨年のしめ縄はまだ残っています。


その上に今年の松飾りを括り付けます。縄は鎮守の神社に正月に掛けたしめ縄を外したものです。

大声で、「ヤー、ホイ、ホイ、ホイ」とは叫びませんが、豊作祈願や健康祈願など様々なことを心で念じながら納めることに違いはありません。


実をいうと、この「鳥追い」を今年は今日はやっていません。というのは、過日、松の内に集落内で不祝儀があり、その前に松飾りは全て下ろし、納めてしまいました。
この辺りでは松の内に不祝儀に関わる場合は松飾りなどを下ろすのが普通です。
まだ僅かの日数しか経っていないので御神木に括り付けた状態は変っていません。
今や、この辺りではこのような「鳥追い」を実際に行っている家はほとんどないと思います。そもそもこの御神木は我が家の裏山にあるもので、誰の迷惑にもなりませんが、公のところでは神事などといっても通用せず、ゴミの不法投棄扱いされるかもしれません。
私がやれるうちの正月行事ではあります。

枇杷(ビワ)の花を水墨画で描く

2020年01月13日 | 水墨画:菜果
画仙紙 半切1/3

 枇杷(ビワ)の花を水墨画で描きました。
 ビワの画を描くとき、普通は実の成っているところを描くことが多く、花を描くことはほとんどないと思いますが、敢えて描いてみました。
ビワの花は11月から咲いて、未だに咲いています。すっかり花収まりしたものから盛んに咲いているものまであり、こんなに長い期間花が咲いている果物も珍しい。


 注目されることもない花ですが、改めて見てみると、小さい花がゴツゴツと固まって咲く姿は面白い形をしています。ビワの特徴と言えば分厚く長い大きな葉ですが、地味な小さな花とのアンバランスなところがまた面白い。
 

枇杷(ビワ)と甘柿を剪定する

2020年01月12日 | 畑:果実類

 枇杷(ビワ)の木を剪定しました。
 ビワの木は1本だけですが、結構大きな実が成ります。植えて30年くらいになるでしょうか。南向きで日当たりが良く、後ろは立木で北風が遮られるので条件は悪くありません。
 剪定は、木を高くしないのが最優先の自己流です。そして太陽が当たりやすくすること。剪定と言うよりは枝の間引きと言った方がいいです。自信はありません。
 少し調べてみると剪定の時期は開花が終わった後とあります。これはほとんど終わっています。


花は11月から咲いており、未だ花収まりしていません。しかし、天候が悪くなると仕事がやりにくくなるので、剪定を終わらせることにしました。いずれ、花数は沢山あるので問題ないだろうという勝手な判断ではあります。
 これが剪定前。


 これが剪定後。


 剪定の量はかなり多くなりました。


 日が当たるよう上に伸びている枝はがっちり切りました。そうすると見えなかった花が表に出てきてかなりあることが分りました。花収まりしたものから、まだ盛んに開花しているものまであります。今年も花は多いように思います。しかし、この辺りで今時に咲いている花が実を結ぶことはないのでしょう。


 収穫期になるとハクビシンにやられて、元の木阿弥になることが多いですが、とりあえず剪定は終わりました。

 次に甘柿のメインの種類「五十匁」の剪定です。
 近年は隔年結果が著しいので、順番で行くと今年は不作の年に当たります。剪定もビワと同様に高く伸ばさないこと、太陽の光が十分に当たること、を念頭に切ります。自宅のすぐ前にあるので邪魔にならないことが優先です。
 これが剪定前。


 これが剪定後。

 上の方はかなり切りました。


 剪定の量は例年並みと思いますが、昨年よりは多くなりました。果たしてどうなるか。


 ほかの甘柿はほとんど放任で、邪魔な枝を切る程度で終りです。


鏡開きの餅は切らず割るものというが

2020年01月11日 | 暮らし

今日は鏡開きです。
我が家では、二カ所に鏡餅をお供えします。まず神棚。


そして床の間です。


鏡餅は、以前は手作りの結構大きなものをお供えしていましたが、数年前から市販の小さなパッケージものに変えました。作るのも大変になってきたこともありますが、鏡開きも負担になってきました。我が家では餅がなかなか消費しきれないのです。
お供えした小さな鏡餅はすでにを下ろしています。過日、不祝儀があったため、参列する前に正月の飾り物は下ろしました。床の間の掛軸も変えましたが、生花はしばらくそのまま置いておきます。


手作りの鏡餅の時はすっかり固くなり、ひび割れていましたが、市販の鏡餅はパッケージされているので、全くそうなりません。


鏡餅は刃物で切るのは良くないので手や木鎚で割るものと言いますが、とても無理です。切る以外にありません。


昔、当地方では祝い事があるたびに餅をつき、それがご馳走でもありました。正月前には臼で何升もの餅をついたものです。私はもともと餅は好きなのですが、今は小さな切り餅三個で十分です。
この小さな鏡餅も二個は一度に食べきれません。まず四切れだけ焼いてみました。


手作りの鏡餅の時は焦げやすく、ぷっくらと焼くのが難しかったですが、この市販の鏡餅はうまいこと焼けます。醤油を付けて海苔で包んだだけという簡単な食べ方でいただきました。

復活したチンゲンサイは元気

2020年01月10日 | 畑:葉菜類

 チンゲンサイはターサイと同様9月17日に種を播き、2ヵ月以上収穫しています。


 台風19号の大雨による湿害で、一時下葉が黄色になったものが見られましたが、ほとんど復活しました。皮肉なことに、今の時期としては例年のチンゲンサイよりしっかりした姿をしています。暖冬の影響もあるでしょう。


 今では外葉が黄ばんできましたが、これは寒さによるものです。しかし、寒さに当たることで、中身の栄養分や旨味は凝縮され、味は濃厚になっていると思います。


 今時分の露地栽培では、収穫した後は黄色くなった外葉を2、3枚除かなければなりませんが、もともと株が大きくなっているので、ボリュームは十分です。

 チンゲンサイは周りでもよく作られていますから、ターサイより馴染みがあると言うことでしょう。


 チンゲンサイはこれから厳しい寒さが続くと外葉の変色が多くなり、細ってきます。まだ半分も収穫していないと思いますが、いつも多くが穫りきれず残されてしまいます。 


 チンゲンサイはターサイよりも料理の汎用性が少ないと感じるのは、単なる個人的な印象でしょうか。作りやすさとか取り扱いやすさでいうとチンゲンサイの方が勝るのは間違いなさそうです。 
 今は外葉2、3枚はずせば綺麗なチンゲンサイです。


ターサイは独特の姿で旨さ増す

2020年01月09日 | 畑:葉菜類

 昨日は、夜中にべた雪が降って今冬初めての積雪となりました。過去2番目に遅い積雪ということです。その後は雨となり、大方は溶けています。
 9月17日に種を播いたターサイは収穫を始めてから2ヶ月になります。これは、一昨日に撮ったものです。


収穫始めは葉が立っていますが、寒さが厳しくなるとともに葉が広がり、今では地面に這いつくばるようなターサイ独特の姿になっています。株間を広げたつもりでも、結局最後は密植状態になります。


始めのうちは雪菜と区別がつきませんが、ここまでくると似たような姿を見せる野菜はありません。


 ターサイは肉厚で緑の濃い野菜ですが、気温が下がると一層緑が深くなります。厳寒期に入り、さすがに外葉が黄ばんで、枯れ葉が大分出てきました。最大時は直径30センチ以上にもなりますが、これからは次第に外葉から変色する葉が多くなり、食べられる葉が少なくなります。しかし、それでも葉の枚数は多く、数えたことはありませんが数十枚はあります。寒さに当たることで葉は一層厚くなり、甘味、旨味が増し、美味しくなります。ビタミンなどの栄養分も多くなっているのではないでしょうか。


 ターサイは味に癖がなく、お浸しはじめ煮物、炒め物何にでも合うと思います。私が好きな野菜の一つで、特に玉子とじは好物です。
 周りであまり見かけないのは、ターサイ独特の姿形が馴染まないのでしょうか。それと、少々取り扱いにくいかもしれません。枯れ葉を除いても篭からはみ出します。


大きいものは新聞紙一面になります。


 まだ沢山残っているので、穫りきれず小さくなってしまうと思いますが、残ったものからは春先出てくるトウをおいしく食べることが出来ます。


トルコギキョウを水墨画で描く

2020年01月08日 | 水墨画:草花
画仙紙 半切1/3

 トルコギキョウを水墨画で描きました。
 以前描いたものを裏打ちしました。トルコギキョウはいまやメジャーになり、冠婚葬祭など色んな場面で使われるようになっています。草花に疎い私でも頻繁に見るようになりました。
 一方でリシアンサスという呼び名も聞きます。外観がキキョウに似ているだけでキキョウの仲間ではなくトルコも無関係というので、欧米で使われるリシアンサスを用いているようです。また、最近はユーストマと表記されているのを見ます。これは学名からきているらしいのですが、呼び名が複数あって甚だややこしい。私たちの年代では、未だトルコギキョウの方がなじみ深い気がします。

 ところで、集落内の80代の男性の方が亡くなり、今日はこれから告別式があります。拙い画ながら捧げさせて頂きます。 合掌。

今時すき焼きの具材が揃うとは

2020年01月07日 | 畑:葉菜類

 冬は鍋物の季節。私も大好きです。中でもすき焼きは特別感があります。青果はできるだけ自前で揃えるのが少々のこだわりですが、この時期になると全部を揃えるのは甚だ難しい。すき焼きの具材も時、所、家庭によって違いはありますが、ネギ、シュンギク、シイタケは異論のないところでしょう。
 このうちシイタケをこの時期に穫った記憶はなく、まず無理と思ったのですが、何とこれが出ていました。


昨秋は天候の影響もあってかあまり穫れませんでした。今回もたまたま様子を見に行っただけで収穫できるとは微塵も思いませんでした。数はたいしたことはないですが、すき焼き1回分には十分間に合います。


2種ありますが、この種類はこれだけでした。


秋に出が悪かった分今出ているのか、暖冬だからなのか、はたまた本来はこれが当たり前のことなのか、シイタケに詳しくない自分には分りません。寒冷地のこの辺りでは、今の時期露地では全く無理と思っていました。まだ小さいのが見えるので少しばかり期待してしまいます。


 次いで厳しくなるのがシュンギク。不織布をトンネルにしていますが、ビニールのような保温効果はありません。


節間がつまり茎の伸びは悪くなっています。下葉の枯れも多くなってきました。


売り物にするのはとても無理ですが、自家用なら丁寧に摘めば大丈夫。


1回分の鍋にするには問題ありません。


 絶対欠かせないネギは不作です。昨年7月の雨で根が傷み、かなり腐ってしまいました。さらに台風も追い打ちを掛けて、近年にない悪い出来です。昨年の今頃はいいネギが沢山残っていましたが、今年は歯が抜けたようになったので、先月半ばに全て掘り上げ、寄せて植え直しました。囲ったと言った方がいいでしょうか。これはその時のもの。


必要なときに取り出します。


何とか一冬繋げるかといった状況ですが、すき焼きをやるにはまだ大丈夫です。


 あともう一つは白菜。そもそも白菜はすき焼きの具材に是か非かということが、以前議論されたことがあって、肯定派と否定派に分かれたことを書きました。私は肯定派で、煮込まれて味がしみこんだ軟らかい白菜はおいしく、欠かせません。もっとも鍋物だと白菜が沢山消費できていいという側面も。


いずれにしろ、白菜は沢山あります。室内に取り込んで囲った白菜もありますが、これは、畑で外葉を縛って不織布を掛けたもの。


今年は多くの外葉に包まれており、十分に防寒されています。


外葉を取れば鮮度抜群の綺麗な大玉白菜になります。

 今時我が家で、すき焼きの具材にネギ、シュンギク、シイタケ、白菜の4種が揃うのは甚だ稀です。昨年は台風被害に悩まされた年でしたが、思いがけず出来の良いもの悪いもの、改めて物づくりの奥深さを思い知らされます。

ブロッコリーは未だ大きな側花蕾が穫れる

2020年01月06日 | 畑:花菜類

 2回に播いたブロッコリーのうち、7月13日に播いた1回目のブロッコリーは側花蕾の収穫もかなり進みました。このブロッコリーは、結果的に台風19号の影響はほとんどなかったようです。側枝から出る孫にあたる花蕾も大きくなってきました。


 この株は左の花蕾は側花蕾ですが、小ぶりな頂花蕾といった感じです。右下に頂花蕾の穫り跡、中央に側花蕾の穫り跡、そしてその側枝から孫にあたる花蕾が出ています。


株元を見てみると、太い側枝が出ています


 この株は3本の大きな側花蕾の収穫が終わった跡が見え、それから孫の花蕾が出ています。

 側枝が主枝と区別がつかないくらいになっています。

 私が少々こだわりをもっている土寄せ作業の効果だと思います。
 このような側枝からできた側花蕾は例外なく頂花蕾並の大きなものが穫れています。このことは11月下旬に記録しました(その記録)。
 この株は中央に頂花蕾の穫り跡、右下は結構大きな側花蕾、右上の数個は孫にあたる花蕾で、側枝が伸びて側花蕾を収穫した跡が見えます。


こちらは2週間ずらして2回目に植えたブロッコリーです。


 2回目のブロッコリーは台風の影響があったようで、生育が少々バラついた分、頂花蕾がわずかに残っています。


遅れたとはいえ、さすがに頂花蕾は大きい。


 こちらの側花蕾は1回目のようにはいきません。厳寒期になっているので大きな側花蕾は望めません。しかし、小さいながらも春先まで花蕾は収穫できると思います。


収穫物を比べてみます。
左が2回目播種の頂花蕾、中央が側花蕾、右が側花蕾収穫後の側枝から出た孫の花蕾。


古木の梅を剪定するも危機

2020年01月05日 | 古木管理

 我が家の庭にある古木の梅。これが今危機的状況に陥っています。老木のため、もともと弱ってはいるのですが、これに害虫が寄生しました。夏場には気づいて消毒をしましたが、効果がなかったようです。


 剪定しようかと思って見たところ、さらに殖えていたのです。調べてみるとカイガラムシの一種でタマカタカイガラムシと分りました。


カイガラムシと言えば白いカイガラムシは見たことがありますが、これは初めて見ました。びっしりと付いている枝があり、重症です。梅などのバラ科に付き、特に梅園では近年被害が拡大している新たな害虫だそうで、何らかの経路で我が家にも入ってきたのでしょう。
 カイガラムシの防除は殻を被っているためやっかいで、今の時期は、擦り落とすか枝ごと切ってしまうしかないようです。ただ、木に付いている殻の中は乾いていて潰すと粉々になり、抜け殻のように見えます。よく分りません。


 我が家の梅はかなりの古木のため、剪定はできるだけ弱らせないようにすることを一番に考えています。従って、近年は下の方の徒長枝や枯れ枝の整理をする程度にして強い剪定はしていません。しかし、このカイガラムシを何とかしないと木が枯れてしまいます。
 タマカタカイガラムシが多く付いているのは、この白梅です。こちらの白梅は比較的枝振りが元気だったのですが。


悩みましたが、今年はカイガラムシ退治を優先させ、虫が沢山付いている枝や高く伸びて防除しにくい枝は思い切って剪定してしまうことにしました。少しのところはゴム手袋とタワシで擦り落とします。


 最近にないくらい大胆に剪定しました。


勢いが弱ってしまわないか心配ですが、割り切るしかありません。

これが剪定前


剪定後


 こちらは紅梅。


 空洞や腐れも目立ちます。


 見た限りでは、まだカイガラムシは付いていないようです。すぐ側なので、よく観察すれば付いているのかもしれません。しかし、この紅梅は枯れ枝も多くかなり弱っており、近年はほとんど放任して新しい枝を伸ばすようにしてきました。ようやく新しい枝が多くなってきたところです。今年も最小限の剪定にとどめたいと思います。


太い枝は大分伸びた1本だけ切りました。


剪定前


剪定後

 剪定量も多くなりました。大部分が白梅の枝です。


タマカタカイガラムシがびっしり付いている枝があります。


剪定した枝は遠くに運んで処分しました。この後、効果があるかどうか分りませんが、マシン油乳剤を散布します。吉と出るか凶と出るか不安な剪定となりました。

干し柿づくり'19~貯蔵した干し柿は綺麗に白粉が回った

2020年01月04日 | 干し柿づくり

 干し柿は、干し始めから1ヵ月半になります。
 直接空気にさらされないように吊したまま寄せ、紙袋で覆っていた干し柿は1週間余り前、室内に取り込み貯蔵に入りました。(取り込み前
 まずは、タッパーやポロ袋に入れ、冷蔵庫で保管する方法です。量が少ない場合や軟らかい状態を保つにはいい方法です。軟らかいいわゆるあんぽ柿が好みの人は早い段階でこのようにして保管すれば長く保てます。ただし、これは一部です。

白粉が全体に吹いて、一層ころ柿らしい姿になってきました。

量が多いとすべて冷蔵庫に入れるのは無理です。これまでは縄に付けたまま発泡スチロールや段ボールの中に取り込んで保管してきましたが、今年は、助っ人の提案で、全部縄から外し、紙袋に包んで囲うことにしました。
 二つの包みがあります。

 開けてみます。

白粉の回りは昨年より進んでいます。


 量が少なくなれば、逐次タッパーやポリ袋にいれ空気にさらさないようにして冷蔵庫に保管します。それでも、自然に乾燥が進んで硬くはなってきますが、同時に白粉が全体に吹いて真っ白になり、味は一層深まります。春先まで食べられますし、冷凍すればさらに長く保存できます。
 全体に白粉が綺麗に回り、私はこのくらいが最も好きです。

割いてみると、歯ごたえと柔らかさのバランスがほどよい状態です。


 我が家では、いつも茶菓子の容器に入れた干し柿がテーブルに出ています。
全体に白粉が吹き、味が濃厚になって、お茶請けには最適です。



紅梅を墨彩画で描き古希を思う

2020年01月03日 | 水墨画:草花
本画仙 色紙

 新年にあたり、紅梅を墨彩画で描きました。
 新春にはやはり梅が似合うようです。昨年も紅梅でした。
 今年は一本の枝がスーっと上に伸びた紅梅にしてみました。昨年は台風19号の被害など有り難くないこともありましたが、今年は平穏にすんなりと行ってほしい、そんな願いも込めました。
 昨年は紅梅の墨彩画に、「人生七十古来稀」と書き加えたのでした。そして、古希には少々の思いがある、と書きました。無事一年が過ぎ、古希の峠を越えることが出来たようです。
 父が亡くなったのがまさに古希の年。25年の歳月が流れました。ちなみに、祖父は古希を迎えることなく私が物心つく前に亡くなりました。二人とも古希の坂を越えることが出来ませんでしたが、幸いにも私は新たな年を迎えています。一つの目標を達した安堵感があります。
 最近は満70歳の誕生日をもって古希という方が多いようで、そういう方からすると私が古希の坂を越えるのはあと何ヶ月か先と言うことになります。古希と言うときは数え70歳とすべきと思いはするものの、あと少々、紅梅のスーっと上に伸びた枝にあやかりたい。

二日が餅で元日はとろろ

2020年01月02日 | 暮らし
 私が幼少の頃、正月三が日は色んなことがありましたが、大分簡素化されました。まだ残っているのが「元日とろろで、二日に餅」というもの。
我が家で正月に餅を食べるのは二日で、元旦には食べません。元旦はご飯にとろろです。
元旦には神棚や仏壇にとろろ飯をお供えします。とろろ飯といってもお供え用の皿で少量のご飯の上にとろろをちょんとのせたものです。これは、その時のもの。


二日には切り餅を焼いてお供えします。
この切り餅は、助っ人がついてくれたもの。大分前から有り難くお相伴に与っています。切るのだけは自分で切ります。


お供え用はこれも皿に焼き餅を少々のせたシンプルなものです。


手前の二つを神棚へ。


かまどの神様へ。


仏壇へ。


「元日とろろ、二日餅」のいわれは分かりません。たいして面倒なことでもないので続けています。近隣や親戚にもこのような習わしは結構あり、続けているところも多いようです。しかし、中身は様々で、元旦に餅で二日とろろというところもあり、三日とろろもあります。また三が日とも餅を食べるというところもあります。
何れ迷信でしかないでしょう。気にならない人は止めるのに何の躊躇もいりません。それでも続ける人が結構多いのは、精神的な安定を求めてのことだろうと思います。止めると何かしら落ち着かない、安心できないという心持ちになるのが人間らしいところです。