里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

「曲がりネギ」風に作ってみる

2022年11月30日 | 畑:葉菜類

10月早々から本格的に穫り始めた長ネギは、近年では一番出来がいいようです。
しかし、土寄せは限界に達し、これ以上の軟白は難しく、後は成り行きに任せます。
ただ、1ヵ月ほど遅れて植付けた手前の1畝を曲がりネギ風にしてみることにしました。


当初からの曲がりネギ栽培ではないので、あくまで曲がりネギ風です。
「曲がりネギ」とはネギを直立に伸ばさず、あえて湾曲させるものです。
当県には伝統的な曲がりネギの栽培法があり、発祥の地は仙台市の余目地区です。
地下水が高い悪条件下で軟白部を長く伸ばすため、ヤトイという作業を行うのが特徴。
ネギを寝かせて植え替え、そこに土を盛り長い軟白部を確保すると言うものです。
ネギが生長し伸びるに従い曲がりが生じます。
曲がる時にネギにストレスが掛かることで軟らかく甘味も増すとされます。
当地方では「曲がりネギ」は旨いネギとして高い人気を得ています。
当地のような粘土質で湿害を受けやすい所でも行われてきましたが、植え替えの手間が掛かるので、今では機械作業がやりやすい長ネギ栽培が一般的となりました。
1畝の収穫が終わりスペースのできた部分を利用し、「曲がりネギ」風にするためのヤトイを行ってみます。


まず、畝を崩してネギを全て掘り上げます。

本来は軟白を始める時点からヤトイの作業をします。
このように長ネギの土寄せ中途からヤトイの作業をするということはありません。ですから、あくまで「曲がりネギ」風と言うわけです。


植え替えするための溝を作ります。


見にくいですが、ごく緩い傾斜になるような植え溝です。


ここにネギを寝かせた状態で並べます。


ごく軽い斜め植えになります。


正面から見ればこうなります。


分岐部まで土を被せます。

覆土の厚さは数センチ程度。


この後、生長するに従い葉は垂直に伸びてくるので、次第に曲がりができてくるのです。


伸びてきたら、またそこに土を盛っていきます。
そうすると、ネギは湾曲しながら軟白されるというわけです。
時期としてはかなり遅いので、どの程度「曲がりネギ」風になるでしょうか。


水墨画「松島」 松尾芭蕉と松島

2022年11月29日 | 水墨画:風景他
画仙紙 半切1/3  

松島には何度も足を運んでいますが、正直なところ水墨画では描きにくく、避けて通りたいと言うのが本音。
とは言っても、松島は当県では最も知名度の高い観光地に違いありません。
松島のシンボルと言えば、やはり五大堂なので、それをモチーフに描いてみました。
松島の名は景勝地の代名詞として、おそらく大概の人が知っていることでしょう。
かの松尾芭蕉も心躍らせて当地を訪ねています。
古典音痴の小生にも奥の細道の序文は少し分ります。
「月日は百代の過客にして行かふ年も又旅人也・・・松島の月まづ心にかゝりて・・・」と、みちのく旅で目指した第一が松島だったことが窺えます。
松島の地では、中国の景勝地洞庭湖や西湖に勝るとも劣らない扶桑第一の絶景と称賛しています。
しかし、芭蕉は松島では句を残していません。詠んだのは同行した弟子の曾良だけです。
隣県の名所では代表的名句をいくつか残しているので、甚だ残念なことでした。
あまりの絶景に句では表現できぬほど感動したというのですが、真実はどうなのでしょう。
小生が勝手に思うには、ひねり出そうと相当頑張ったが満足できる句が出なかったと言うことではないか。
目指した松島で詠むなら名句でなければならず、万が一駄作と評されるようなら芭蕉のプライドが許さないでしょう。
後年、「松島やああ松島や松島や」の句があたかも芭蕉作のように流布されましたが、そんなことがあろうはずもありません。


今年の長ネギの出来は良し

2022年11月28日 | 畑:葉菜類

10月早々から本格的に穫り始めた長ネギ。
2ヵ月ほど経ちますが、近年では一番出来が良さそうです。


品種はホワイトスター。
植付けてから間もなく6ヵ月。穫り始めてからの天候は気温が高く異常乾燥。
我が家の畑は強粘土質土壌のため、湿害を受けやすい長ネギにとってはプラスだったようです。


昔は白根(軟白部分)40㎝の長ネギを穫ることを目標に深い溝に植付けしっかり土寄せする作り方でした。
しかし、しばしば大雨で湿害を受けたことから目標を封印、湿害防止を最優先に植え溝は浅くすることにしました。
今年は着実に成長し、太りも良い。


問題は軟白。土寄せが難しく限界に達しています。


最後にあえて水分が多めの土をクワで盛ってみました。どの程度の効果があったかは判然としません。
さらに大分伸びていますから。


これ以上は難しいので、後は成り行きに任せることにします。
全部で4畝。手前の1畝は1ヵ月近く遅く追加で植付けたもので、欠株も出ました。


それでもかなり挽回しています。この1畝を後日曲がりネギ風にしてみようと思います。
早くから穫り始めた1畝は、あとこれだけで穫り終えます。


少し纏めて穫りました。直ぐ使えるよう土付きのまま自宅そばに囲っておきます。


手頃で使いやすいと評判は良い。


数本、調製してみました。


分岐までの丈は30数㎝。
太りは十分、軟白も少しずつ進んではきましたが、もう一歩というところ。
根元の曲がりがあり軟白が足らず出荷用ならB級品です。
秋冬期、東日本では葉ネギや分けつネギは使われることがなく、軟白の一本太ネギオンリーなので規格は厳しい。
でも自家用ならこの程度で良し。欲を出すと元の木阿弥になりかねず、これで満足します。
これからさらに冷え込んでくれば一層美味しくなるでしょう。


小カブが穫り頃

2022年11月27日 | 畑:根菜類

小カブが穫り頃になってきました。
品種は「耐病ひかり」。
古い品種ながらよく揃い大カブになっても美味しい。
種播きが9月20日。バラ播きで発芽、生育とも順調。
10~15㎝間隔に間引きしています。


11月10日頃から間引きを兼ね育ちの良いものから穫り始めました。
本格収穫の目安は種播き後約2ヵ月。今年は気温が高く生長が早まり、穫り頃の小カブが増えてきました。
すでに大分収穫していますが、葉で覆われ蕪の状態はちょっと見では分りません。


中まで見えるようになるのはもっと収穫が進んでからです。これがバラ播きの特徴。
近づくと僅か見えるようになります。


収穫するときは葉を少しかき分け蕪の間隔と育ち具合を確認します。


蕪は大部分が土の表面に出ているため、容易に確認できます。


実は蕪本体は根ではありません。根は下に尻尾のように付いている細い部分です。
蕪は茎なのです。そのため殆どが地上に出ています。


抜くのも殆ど力を入れる必要がありません。抜こうとして隣の蕪が一緒に付いてくることもよくあります。
このように間隔が狭いところもありますが、長期間穫るので、生育差が多少あっても問題ありません。


数株穫ってみました。


洗ってみると純白の蕪と青々とした緑の葉が実に清々しい。


やはり小カブは浅漬けが一番。大変軟らかく茎や葉も美味しい。食卓に欠かせません。
でも、本当に美味しくなるのはもっと先。冷え込みが強まってからです。
そうすると小カブの甘味、旨味がさらにアップします。


ナバナ「寒咲花菜」を穫り始める

2022年11月26日 | 畑:花菜類
数日前からナバナ類の一種「寒咲花菜」を穫り始めました。
9月7日に直播きしたもの。


種子はトーホク種苗のものです。
初めのうちは天候が悪く発芽や生育が揃いませんでしたが、その後の好天で回復、今はバラツキが目立たなくなってきました。


畝間もいっぱいに埋まっています。
気温が高く、当初の見込みより早く穫れるようになりました。


いくつか作っているナバナ類のうち、これは花菜(はなな)と言われるもの。
花菜は店では菜の花として売られることが多い。
普通の花菜は春になって花が咲くナタネですが、これは寒咲きのナタネなので「寒咲花菜」と呼ばれます。
そもそもは京都伏見で栽培されてきた寒咲きナタネの一種を品種改良したものです。
当地のような寒冷地でも冬場に穫れ、美味しいので我が家では人気の野菜です。
外葉が大きいため主枝の蕾は見えにくい。
収穫の適期は芯からトウが伸びて花が咲く直前くらい。


多少花が咲いても問題ありませんが、主枝のトウは早めに摘むようにしないと花茎が長く伸びてしまいます。
このトウは黄色い花弁がチラッと見えてきました。

このトウを収穫してみます。

トウ(親茎)に付いているわき芽を数芽残して切りとります。
しかし、地際の葉は詰まっているため、実際には10芽くらい残ってしまうことが多い。
切りました。


収穫後。すでにわき芽が伸びているのが分ります。


わき芽を沢山残せば、収穫の本数は増えますが、細くなります。
これは数日前に収穫した株。わき芽が大きくなり、すでに花芽がはっきりと見えています。


主枝のトウは植えた本数だけしか穫れませんが、わき芽は多いので、これが穫れるようになれば最盛期です。
数株収穫してみました。蕾が隠れて見えません。


蕾側から。トウは花芽だけでなく茎や新葉と余すところなく食べられます。


花菜は柔らかくほのかな苦みがあります。独特の風味と食感が皆に好まれます。
癖がないので、お浸しはじめ和え物、炒め物、てんぷら、一夜漬けなど何にでも合います。ちなみに小生の好物は玉子とじ。
こちらは同じナバナ類の先陣を切ったアスパラ菜


気温が高いため、わき芽(子茎)の収穫は大部分進み、孫茎が伸びてきました。


シュンギクの側枝摘み取り法

2022年11月25日 | 畑:葉菜類

シュンギクは摘み取り栽培を行っています。今が側枝(わき芽)の摘み取り最盛期。
品種は「中葉春菊」


種播きは9月20日。10月20日頃から抜き取り収穫を開始
11月早々から摘み取り栽培に移行しました。
主枝(親茎)の摘み取りは終了し、1週間ほど前から側枝(わき芽)の摘み取りを始めました。
かなり摘んではいますが、旺盛に茂っており、穫った跡が窺い知れない状態です。


株間が少々狭かったこともありますが、側枝の摘み取りは一方からではなく、伸びたところから切っているので、より茂っているように見えます。
主枝(親茎)は数芽残しで摘むのが普通です。
我が家では、株間が狭いと混みすぎて側枝が細くなるのでできるだけ2芽で切るようにしています。
主枝(親茎)を摘み取ると、側枝(わき芽)が伸びてきます。
側枝は初め横に伸びるので茎葉が重なりますが、その後立ってきます。
長さが20~25㎝くらいになった頃が摘み頃。
少し葉をかき分けてみます。中心が主枝の穫り跡。左右に太い側枝が2本伸びています。


この2本の側枝(子茎)を、摘み取ります。
左の側枝を1芽残しで摘んでみます。

切りました。切り口にわき芽(孫茎)が出ているのが分かります。


右の側枝は2芽残しで切ってみます。


2本の側枝(子茎)を摘みました。


摘んだ後。すでにわき芽が見えます。これが伸びて孫茎になります。


これが摘んだ2本の側枝(子茎)。


見やすくするため、周辺の側枝(子茎)を少しまとめて摘んでみました。


株間が見え、茂り具合がぐんと少なくなりました。
シュンギクは茎のしっかりしたものが品質の良いシュンギクです。
狭い株間にわき芽をたくさん残すと茎が軟弱徒長し細くなってしまいます。
しっかりした太い茎のシュンギクが穫れました。


シュンギクは凍害には弱く、当地では12月後半になると厳しい。
我が家ではハウスを全て解体したので、冬季は困難になりました。
不織布のトンネル掛けで多少長持ちさせようと思っています。


秋キャベツ「あまいキャベツあまみさき」を穫る

2022年11月24日 | 畑:葉菜類

秋キャベツ「あまいキャベツあまみさき」を穫り始めました。
秋キャベツは2品種作っています。
トーホク種苗の「あまいキャベツあまみさき」と「あまいキャベツ愛心(あいごころ)」。
ともに種播きが7月17日、植え付けは8月8日。9月9日に追肥土寄せ。
結球が非常に早い「あまいキャベツ愛心」は10月10日頃から穫り始めました。


近くに栗の大木があるため、沢山の落葉があります。
これが残っていた最後の「あまいキャベツ愛心」。


穫り始めはコンパクトで1㎏くらいでしたが、今の時期になると1.5㎏はあります。
以前作っていたタキイ種苗の「初秋」に似ていますが、結球はさらに早く、最後は裂球しかけたものがありました。
これが「あまいキャベツあまみさき」。


こちらも11月早々にはほぼ完全結球していました。


何時でも穫れる状態でしたが、「あまいキャベツ愛心」の収穫を優先していました。
すでにがっちりと結球しています。
コンパクトな「あまいキャベツ愛心」とは対照的に外葉が大きく葉柄が伸び大柄です。


当然、結球も大きい。


11月になっても気温が高かったこともあり、何れも大玉になっています。
揃いが非常に良いのもこの品種の特徴のようです。


穫ってみました。


完全結球しておりずしりと重く、2㎏以上ありそう。
確かにこのキャベツは名前のとおり軟らかく甘い。
穫り始めたばかりなので、年明けまで残ることは確実。
心配なのは裂球と凍害ですが、多少はしょうがないでしょう。
こちらは冬キャベツ。


品種はトーホク種苗のそのものズバリの名称「寒玉キャベツ」。


生育は極めて順調。気温が高く経過し、想定よりも進んでいます。年内に完全結球するものもありそう。
雪中甘藍にもできる品種ですが、あまりに早くガチガチに結球すると多少凍害には弱くなります。
こちらは春キャベツ。タキイ種苗の「金系201」。


順調に生育しています。
キャベツは10月から6月までの連続収穫を目指します。


墨彩画「小菊」

2022年11月23日 | 水墨画:草花
画仙紙 半切1/3  


11月に我が家の庭で楽しめるのは小菊。
小生が知人から頂いて植えたものも結構あり、花の色もいくつかあります。
和ギクである小菊は全体に地味なイメージですが、近年はかなりカラフル。
中にはスプレー菊も混じっているのではないかという疑問は何時も頭の中にあります。
しかし、花の色や大きさの違いなど調べても確定はできないという結論になってしまうので、我が家のは全て小菊と言うことにしています。
小菊の色のイメージは赤や白が多いけれど、ピンク、オレンジ、黄色、そしてツートンやグラデーションなど様々。
庭や石垣で気ままに咲いています。
今回は敢えて小菊のイメージではないかもしれない黄色の花を墨彩で描いてみました。



干し柿づくり'22~硫黄燻蒸し吊す

2022年11月22日 | 干し柿づくり

前日に続く一連の作業。前日皮剥きした柿をひもに通して硫黄燻蒸、そして吊しました。
今年は助っ人が一人。全部の作業を一日で楽に済ますことができる量ですが、例年どおりのスケジュールです。
まずは道具を確認。
硫黄燻蒸用のプラスチックパイプの枠。市販の塩ビパイプで手作りしたもの。綺麗に拭いてから使います。


柿をひもに通す道具。竹を割って手作りしたもの。柿の大きさに合せて3種類。


硫黄燻蒸で密閉するためのブルーシートと硫黄粉。


柿を通し吊す干し柿用のビニールひも。


前日剥いた柿。これを作業場の2階に運びます。


柿を竹の道具に並べてひもに通します。


1本のひもに12~18個。
昔は1本に20個が標準でしたが、重すぎて扱いが大変です。大玉は12個。それでもかなり重い。
ひもに通した後は硫黄燻蒸用のパイプ枠に吊します。


全部で16連。昨年は30連だったのでほぼ半分。空間は大余裕です。
吊し終えれば硫黄燻蒸。
硫黄燻蒸は、カビを防ぎ酸化を抑制して綺麗に仕上げるために行います。
硫黄燻蒸しないと黒い干し柿になってしまい、贈答用にはとても使えません。
硫黄はすぐに空中に拡散し無害となるので何の心配もありません。
硫黄燻蒸は密閉出来る環境なら良いわけで、昔は専用の木箱を使っていました。
少量ならコンテナに入れてやることもできます。
我が家の硫黄燻蒸は、パイプ枠をブルーシートで覆って行っています。
硫黄燻蒸する前に、直ちに覆えるように事前に準備をしておきます。
使用する硫黄粉の目安は容積1㎥当たり15~30g。
我が家では、小さな鍋に炭火をおこし、硫黄粉を燻します。


硫黄粉の投入口を少しだけ確保しておき、炭火に硫黄粉を投入したら素早く密閉します。


密閉時間は30分程度すれば十分とされますが、ちょうど来客があり1時間ほど放置しました。
密閉していたシートを解放し、硫黄燻蒸は終了。


硫黄粉は完全に燃えていたので効果は確実です。
剥いたあと酸化し僅かに黒ずんでいた表面が漂白効果で綺麗になったのが分ります。
この後は吊しです。
大玉の10連は横吊りにしました。1連に12個です。13個も若干。


現在、プロの生産者は横吊りが主流になっています。


中玉、小玉の6連は縦吊りにしました。1連に16~18個です。


全部で220個余り。昨年のほぼ半分。


大玉が10連あるので何とか贈答用は確保できそう。上手く干せればですが。
大玉は乾燥に時間が掛かりなかなか難しい。気温が下がり乾いた寒風が吹いてくれることを期待です。



干し柿づくり'22~皮を剥く

2022年11月21日 | 干し柿づくり

今年の干し柿用の蜂屋柿は大不作。確保できた分だけで干し柿を作るしかありません。
柿の方は1週間前には殆ど成熟していましたが、気温が高すぎるため下がるのを待っていました。
ざっと見たところ、今年は100個も穫れるかと覚悟していました。
すみずみまでかき集め、多少軟らかくなったものもありますが、段ボールで何とか4箱ほど確保できました。
それでも例年の半分もないでしょう。
これまで毎年500個程度の干し柿を作ってきましたが、老体になったので300個くらいに減らそうかと考えていたところではありました。
しかし、それにも遠く及ばず、200個くらいと言ったところでしょうか。
成りが悪いだけに大玉が多い。特大玉もあります。
これらは400gはあります。このくらいなら申し分ない大きさです。


今年は変形の柿が多い。極端なものもあります。


皮剥きは例年どおりのやり方です。
プロの生産者は新しい道具や機械を使用していますが、今年も文化財級の道具を使用します。
年一度の出番の皮取り器(木製ピーラーといったところ)とナイフ。


6、70年経っている代物ながら、小生にはこれが一番。
黒光りしていますが、汚れているわけではありません。柿渋によるものです。
柿渋の効果で錆も殆ど付かないため、軽く研ぐだけです。
まずはナイフを使って、当地では通称肩回しという作業。
少々コツがあります。ナイフの背の先を柿の軸にあてます。


軸をテコにし一回まわして皮と一緒にヘタを取ります。


この時、ナイフは動かさずに柿の方を一回転させることが大事。
さらに肩の部分を1回か2回回して肩回しの作業は終りです。


大きな柿は全部で3回しすると後の作業がやりやすい。
次に皮取りの作業。
利き手の親指と人差し指で皮取り器を鉛筆を持つようにして持ち、中指、薬指、小指を柿に添え、柿をテコにして動かします。


左手に持った柿も動かしながら先端まで一気に剥きます。
途中で止まらないようにして細く剥くのが綺麗に仕上げるコツ。


変形の柿は剥きにくく、作業効率が悪い。それでも今年は数が少ないので例年の半分時間で剥き終りました。
いつもなら夜なべになるところです。

このくらいの大玉なら剥きごたえがあります。


今年は絶対数は少ないものの過半は大玉です。
本来は、この後、縄に通し硫黄燻蒸、そして吊すまで一連の作業を終わらせるのが普通です。
我が家ではその作業は翌日、二日がかりで作業しています。
ところで、小生が何故苦もなく皮剥きの作業ができるのか。
それは幼少の頃数え切れないほど柿の皮を剥いたからです。
我が家には柿園があり干し柿を生産していたので、子供も有力な剥き手の一員に数えられていました。
また、干し柿を大量生産していた親戚がおり、子供ながらにアルバイトをしたこともあります。
その後、柿園は伐採され、長じては殆ど柿の皮を剥いた記憶がありません。
もちろん両親はそれなりの干し柿は作り続けていました。
小生が再開したのは母が亡くなった後。しかし、体に染み付いているため何の問題もなし。
その母も来年は23回忌。再開後、そのくらいの時が過ぎた言うことです。


石垣に小菊

2022年11月20日 | 

11月の庭で楽しめるのは小菊。
近年は、特に石垣に咲く小菊を楽しみにしています。


昔は大した感慨もありませんでしたが、歳を重ね「石垣に小菊」に少々の風情を感じるようになりました。


石垣の側に繁殖したもの、石垣の隙間に定着したものなど様々。


特に手を加えたわけではありません。自然が作り出したものです。

それにしてもよくこんな所にと思うものもあります。








但し、最初は人が庭に植えたものです。庭とは言えない外れもありますが。


亡き母が植えたものもありますし、小生や助っ人が植えたものもあります。
庭の外れに気ままに咲いている小菊。





助っ人が枝を切り戻したり株分けする程度の管理をしてくれます。
種類はそれなりにあって、小生が知人にもらい植えたものも結構あります。







知人からは小菊としてもらったものです。小生には小菊とスプレー菊の違いがよく分りません。
今思えば、昔からある花の小さい、いかにも小菊と言ったものが少ないので、スプレー菊もあるのかもしれません。
しかし、全て小菊で良いことにしています。
これは唯一のポンポン咲きの小菊。


これらの小菊は仏壇の生花として利用できるので重宝です。


助っ人が生けてくれました。小生は整ったものよりこのような自然なものの方が好みです。


ホウレンソウの長期収穫態勢

2022年11月19日 | 畑:葉菜類

ホウレンソウは11月早々から穫り始めました。春まで長期の連続収穫を目論んでいます。
現在収穫しているホウレンソウは9月20日に播いたもの。


品種はソロモン。
我が家では全てバラ播き。薄播きにし、基本、間引きはしません。
生育は順調で、生育の早いところから穫り始めピークは過ぎました。


残っているところも伸びすぎくらいになってきましたが、問題ありません。


1回目のホウレンソウはあと1週間ほどで終了します。
これが2回目に播いたホウレンソウ。


10月5日に播いたもの。
品種は同じくソロモン。
こちらも生育順調。気温が高く経過したため想定より進んでいます。


これがメインのホウレンソウで今月下旬から12月を中心に収穫します。
穫り頃の姿になってきました。


低温期になると伸びが抑えられるので、1月まで収穫するつもりで作っています。
好天続きの当地もようやく冷え込んできましたが、どうでしょう。
これが3回目で10月18日の種播き。


品種は同じくソロモン。


寒締めホウレンソウとして1月メインに収穫します。


最終が10月28日の種播き


品種はこれがソロモン。


これがクロノス。すでに品種による違いが分ります。


種播き後、異常な乾燥で、さすがに灌水しました。結果、発芽は悪くありません。
12月から不織布をべた掛けし、100日後の2月中旬収穫が目安。
これから寒冷地では日一日と生育の伸びは抑えられるようになります。
当地では9月中に播いたホウレンソウは1ヵ月半くらいで収穫適期になりますが、10月半ばを過ぎるとその倍くらいの日数が掛かるようになってきます。
ですから、同じように間隔を開けて種を播くと続かなくなります。


ブロッコリー2回目の頂花蕾を穫る

2022年11月18日 | 畑:花菜類

ブロッコリーの2回目の頂花蕾を穫り始めました。
ブロッコリーは2回に播いており、今回穫り始めたのは2回目のもの。
1回目のブロッコリーの頂花蕾をちょうど穫り終えたところで収穫開始となりました。


種播きは8月7日、植付け8月27日、追肥土寄せ10月1日。
品種は「緑嶺」。
植付け後の天候が悪く、初期の生育は遅れたものの、その後は順調な生育。


年によっては、1回目と2回目の生育差が縮まって、収穫にダブりが生じることもありますが、今年ははっきりと差が付きました。
11月上旬の気温が高く穫り頃の花蕾が多くなってきました。
ほぼ目標通りの収穫期です。
1回目のブロッコリー同様、株は極めて旺盛。畝間が葉ですっかり覆われました。


現在に至っては一見1回目と2回目の区別がつかなくなりました。
花蕾の大きさは株の大きさにほぼ比例するので、この株なら確実に大きな花蕾が期待できます。


さすがに気温も下がってきたので、花蕾の乱れや穫り遅れの心配もなくなってきました。


花蕾の穫り頃は大きさではありません。


個々の蕾が小さく、全体が硬く締まっているうちに穫る必要があります。
小さいからといって待っていると花蕾に隙間が出て緩んできます。それでは遅い。
さらに遅れると蕾が黄ばんで、最後には花が咲いてきます。
株の状態が悪く小さい花蕾は待っても大きくなるのではなく緩んでくるのです。
自家用には若干緩んでも支障はありませんが、販売に供する場合は絶対に不可、流通途中で黄ばんでしまいます。
穫ってみました。


花蕾は硬く締まっており穫り頃。直径15㎝を越え3Lの大きさです。
最近は冷え込んできたので、当分2回目の頂花蕾収穫が続くでしょう。
こちらは1回目のブロッコリー。


種播き7月17日、植付け8月10日、追肥土寄せ9月10日。
頂花蕾はすべて大きな花蕾となり、穫り終えました。
側花蕾も出てきました。目指す側花蕾は左のような小さな花蕾ではなく右に見える大きな葉を持った側枝(わき芽)。


株元から太い側枝(わき芽)伸びてきました。
目指すは頂花蕾並の大きな側花蕾です。期待が持てそうな雰囲気ですがどうでしょう。


秋冬野菜は全てが出揃い、最盛期に入ってきました。
隣家は非農家なので、時折このように直接畑から穫って差し上げます。

必要ないものをもらってもゴミになるだけなので、必ず事前に確認することにしています。喜んでもらえました。



原木シイタケがようやく纏まって穫れる

2022年11月17日 | 山菜

原木シイタケが今秋ようやく纏まって穫れるようになってきました。
先月末からポツポツ穫れてはいましたが、なかなか続きませんでした。
現在も全体に出るまでには至っていません。


当地、ここ1ヵ月以上殆ど雨が降っておらず、異常乾燥も甚だしい。
手前の原木が植菌2年目、右奥が植菌4年目、左奥が植菌1年目。


これが植菌2年目の原木。


品種は日本農林種菌の「すその360」。
思いがけず1年目の秋にも穫れました。今年からの本格収穫を期待しています。
しかし、完全な水不足です。
それでも、いま主に出ているのがこちらで、数日前からそれなりに纏まって出てきました。


ただ、伸び伸び成長するという感じではなさそう。
水を掛ける環境にないため、自然任せではしょうがないと言うものです。
原木を移動するのも大変なのでお手上げ状態です。
正直なもので、地面に近い湿気やすいところに出ています。

このくらい出れば穫りがいがあります。


上の方にも良さそうなのが少し出てきました。


これが植菌4年目の原木。


3年目がピークとすると少し落ちてくる頃か。
品種は同じ日本農林種菌の「すその360」。
こちらは出ているのはまだ数えるくらい。


これが植菌1年目の原木。


ほんの一部ながら、出始めたの原木もあります。


植菌7年目の原木も一部まだ残しています。もう十分働いたので期待はしていませんが。
手頃なのが20数個穫れました。


水不足が解消しないことにはどうにもなりませんが、何はともあれ今秋もシイタケが穫れてきたことに安堵。
今、店に出回る生シイタケは菌床シイタケだけで、原木シイタケはほぼ皆無です。
原木シイタケと菌床シイタケは全く別物。味、香りが違います。
これから気温も下がってくるのでどのくらい出てくれるか。我が家ではいつもシイタケが穫れるようになるとすき焼きの具が揃います。


タマネギ「ネオアース」の長期貯蔵態勢

2022年11月16日 | 畑:土物類

過日、タマネギ苗の植え付けを済ませたところです。
ただ今、今年収穫したタマネギの長期貯蔵態勢に入っているので、その状況を整理し記録します。
品種は中晩生種の「ネオアース」。長期貯蔵がメインの品種です。
かつては何品種か作っていましたが、今はこの1品種だけです。
6月12日に一斉収穫。今年のタマネギは自分でも納得できる豊作でした。
長期貯蔵では腐れを出さないことが何より大事で、そのためには一にも二にもしっかり乾燥させることに尽きます。
収穫後は、作業場の下屋に広げ、例年より長く10日余り陰干ししました。


その後、2通りの方法で乾燥しました。
一つは吊しが難しい大玉をかご形のコンテナに並べる方法。


コンテナの下にも空間を設けることで、上下から乾燥させます。
今年は連日雨が続いた時期もあり、乾燥不十分なまま重ねて詰め込むと貯蔵中に腐敗が出る可能性があります。
乾燥の目安となるのは茎の付け根と根の部分がしっかり乾くこと。大玉は特に注意が必要です。
乾燥しにくい年でしたが、8月早々には十分に乾燥したのを確認し、茎を切りコンテナに入れたまま室内に取り込みました。


もう一つは一般的な吊しによる乾燥方法。


中玉中心に8~10個のタマネギを、茎を2、30㎝付けてひもで竿に吊します。
ここは風通しが良く邪魔にもならないので乾燥にはいい場所です。
ただし、自然に光りが入り込むため、次第に緑化してくるものが出ます。
そこで、8月末に竿から下ろし茎を整理。かご形のコンテナに詰め、取り込みました。
この場所は雑然とはしていますが、風通しの良い解放されている室内です。


かご形のコンテナはそのままで、山形に盛るようにしました。
「ネオアース」は大玉の比率が高く、今年は特に大玉が多くなりました。


この時点で、昨年よりかなりボリュームがある状況でした。


次第に消費が進み、これが現在。


二手に積んであります。
収穫時から春先までの長期貯蔵の折り返し点を過ぎたところ。


大分少なくはなったものの、例年よりボリュームがあることは間違いないようです。
大玉は貯蔵性が劣ると言いますが、近年はあまり気にせず食しています。


さすがに特大玉は早めに消費するようにしていますが、未だかなり残っています。何の問題もありません。
この時期、珍しい「ネオアース」の萌芽。


年明け後はたまにありますが、今の時期は初めて見ました。どんな優秀なものでも100%はないわけで、むしろ微笑ましく思えます。
昔は何品種か作っていましたが、今はこの「ネオアース」一本。
翌年3月までは確実、4月まで食することも度々です。
中晩生の品種ながら、当地でもマルチ栽培では5月中から穫れるので殆ど不自由を感じません。
そして、この品種は肌が綺麗です。これは500g級の特大玉。


一皮剥くと、狐色のいい色になってきました。
まだまだ貯蔵の先は長く、腐敗や萌芽をチェックしつつ管理していきます。